米国の原子力規制委員会（NRC）は2009年2月17日のプレスリリースにおいて、ユッカマウンテン高レベル放射性廃棄物処分に係る連邦規則（10 CFR Part 63）の改定案を承認したことを公表した。同規則は、2008年10月に連邦官報に掲載された環境保護庁（EPA）の環境放射線防護基準（40 CFR Part 197）の改定 を受けて2008年11月28日にNRC事務局から改定規則案として公表されていたものであり 、次に示す線量基準値の規定などを含めて、40 CFR Part 197に沿ったものとされている。

• 処分後最初の1万年間について年間150マイクロシーベルト（15ミリレム）
• 処分後1万年から100万年までの期間については、年間1ミリシーベルト（100ミリレム）

プレスリリースでは、EPAの基準を一部無効とした2004年7月9日の連邦控訴裁判所判決 によりEPA及びNRCの連邦規則の改定が必要となっていたことが説明されている。

2004年7月の連邦控訴裁判所判決を受けて、EPA及びNRCは改定規則案をそれぞれ2005年8月9日及び2005年9月8日に公表してパブリックコメントの募集を行った（既報： EPA、 NRC）。プレスリリースによれば、今回改定されたNRCの連邦規則の連邦官報への掲載では、NRC規則案に係るパブリックコメントに対するNRC事務局の回答なども示される予定としている。また、改定されたNRCの連邦規則は連邦官報への掲載から30日後に有効となる。

【出典】

• 原子力規制委員会（NRC）ニュースリリース（2009年2月17日）（http://www.nrc.gov/reading-rm/doc-collections/news/2009/09-031.html）

【2009年3月16日追記】

2009年3月13日、NRCの連邦規則（10 CFR Part 63）最終版が連邦官報に掲載された。規則の発効は、2009年4月13日とされている。

・連邦官報（2009年3月13日）：1万年より後の線量基準の実施（10 CFR Part 63）