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《米国》原子力規制委員会(NRC)がユッカマウンテン処分規則の最終規則案を策定

米国の原子力規制委員会(NRC)において、2008年11月4日、ユッカマウンテン高レベル放射性廃棄物処分に係る連邦規則(10 CFR Part 63)の改定規則案が、NRC事務局からNRCの委員会に提出された。NRCの連邦規則案は、処分後1万年を超える期間について年間1ミリシーベルト(100ミリレム)の基準を設定するなど、2008年10月15日に連邦官報に掲載された環境保護庁(EPA)の環境放射線防護基準(40 CFR Part 197)に沿ったものである。NRCのユッカマウンテン処分規則(10 CFR Part 63)は、EPAの環境放射線防護基準(40 CFR Part 197)と同様に、2004年7月9日の連邦控訴裁判所判決において一部無効とされ、2005年に改定規則案が公表されてパブリックコメントの募集が行われていた。改定規則の発行には、NRCの委員の承認が必要である。

NRCウェブサイトで公開されている最終規則案及び連邦官報への掲載文案を含めたNRC委員宛の文書によれば、環境保護庁(EPA)の連邦規則最終版で規定された以下のポイントが、NRCの最終規則案でも採用される形となっている。NRCのユッカマウンテン処分規則は、1992年エネルギー政策法の規定により、EPAの基準と適合する形で定めることとされている。

  • 処分後1万年から100万年までの期間における年間1ミリシーベルト(100ミリレム)という基準値
  • 1万年から100万年までの期間の線量評価における算術平均の採用
  • 地震活動による地下水位上昇を含め、1万年を超える期間についてエネルギー省(DOE)が性能評価において採用すべきFEP(特性、事象、プロセス)の要件
  • 公衆の線量評価の際に使用する加重係数

また、今回公表されたNRCの委員宛の文書では、2005年9月に公表されたNRCの連邦規則案に対するコメントは、以下の5グループに類別されるとしている。連邦官報掲載用の文書では、パブリックコメントで寄せられた論点とNRCの回答が示されている。

  • NRCによる環境保護庁(EPA)基準の採用
  • 1万年より後の期間に対する性能評価のためのFEP(特性、事象、プロセス)のNRCにおける取扱いの明確化
  • 気候変動
  • 現状の線量評価方法
  • 今回の規則改定の範囲を超えたコメント

なお、ユッカマウンテン処分場の建設に向けた許認可手続に関するものとして、DOEの建設認可申請に対する審査手続きの具体的な日程を示したスケジュールがNRCのウェブサイトで公表された。公表されたスケジュールは、NRC事務局による安全性に係る評価報告書(SER)発行の前と後に分けて示されている。最終的なNRCの委員会決定は、2012年3月13日とされている。

usa_081127_nrc_schedule1

高レベル放射性廃棄物処分場の建設認可申請の審査手続きのスケジュール
(NRC事務局の安全性に係る評価報告書発行前)

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高レベル放射性廃棄物処分場の建設認可申請の審査手続きのスケジュール
(NRC事務局の安全性に係る評価報告書発行後)

【出典】

(post by 原環センター , last modified: 2023-10-11 )