米国の連邦原子力規制委員会(NRC)は、2005年9月8日、ユッカマウンテン高レベル放射性廃棄物処分規則(10 CFR Part 63)の見直し規則案を策定したことをニュースリリースにおいて発表した。NRCの規則案は、環境保護庁(EPA)が2005年8月に公表した環境放射線防護基準(40 CFR Part 197)の見直し規則案 に沿ったもので、処分後1万年を超える期間についてのEPAの防護基準が採用されている。NRCのユッカマウンテン処分規則(10 CFR Part 63)は、EPAの環境放射線防護基準(40 CFR Part 197)と同様に、2004年7月9日の連邦控訴裁判所判決において一部無効とされていた 。NRCの ユッカマウンテン処分規則は、1992年エネルギー政策法の規定により、EPAの基準と一致する形で定めることとされている。
ニュースリリースによれば、原子力規制委員会(NRC)の規則案は、処分後1万年までについては年間15ミリレム(150マイクロシーベルト)、1万年から100万年までの期間については年間350ミリレム(3.5ミリシーベルト)とした環境保護庁(EPA)の基準値をそのまま採用している。また、1万年を超える期間については、連邦エネルギー省(DOE)は気候変動の影響を評価する必要があることも示している。
原子力規制委員会(NRC)は、2005年9月8日に規則案を連邦官報に掲載しており、その後60日間の期間、意見募集を行う予定であることがニュースリリースで示されている。
【規則案】
【出典】
- 原子力規制委員会(NRC)ニュースリリース(2005年9月7日)(www.nrc.gov/reading-rm/doc-collections/news/2005/05-124.html)
【2005年11月7日追記】
2005年11月4日、原子力規制委員会(NRC)は、意見募集の期間を30日間延長し、2005年12月7日までに変更した。
(post by 原環センター , last modified: 2023-10-10 )