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英国

英国政府のエネルギー・気候変動省(DECC)は、2014年3月3日に、2018年の閉鎖予定までにセラフィールドの酸化物燃料再処理工場(THORP)での再処理が終了しない海外を起源とする使用済燃料について、代替管理方針案に関する協議文書を公表し、公開協議を開始した。THORPは、稼働計画の遅れや技術的な問題により、海外起源の使用済燃料の一部を含め、当初予定していた使用済燃料の全ての再処理を完了できないおそれが生じている。公開協議は2014年5月28日までとしており、英国政府は公衆から得られた見解を踏まえ、今後の使用済燃料等の代替管理方針を公表するとしている。

協議文書によれば、再処理契約のある海外起源の使用済燃料等は5,000トンであり、そのうち約95%の再処理が完了している。残存する約300トンの使用済燃料の大部分は、2018年までにTHORPで再処理できる見通しである。しかし、使用済燃料等の管理を行う原子力廃止措置機関(NDA)は、そのうちの約30トンは、当初はドーンレイで再処理する予定1 であった高速炉燃料や混合酸化物(MOX)燃料等の使用済燃料であり、それらをTHORPで再処理することは難しいとしている。その理由として、少量の使用済燃料を再処理するために必要な新たな設備をTHORPに建設し、2018年以降も再処理事業を継続するのは経済的ではないとしている。また、NDAは、少量の使用済燃料について、海外事業者からその所有権を取得し、自身が所有する使用済燃料とともに再処理せずに地層処分するという代替管理方針案を英国政府に示した。英国政府は同案に合意し、代替管理方針の決定に向けて、今回の公開協議の実施に至った。

協議文書では、海外契約分を再処理しない場合には、当該使用済燃料を再処理したものと想定し、実際の再処理によって発生する放射性廃棄物と放射線学的に等価となる放射性廃棄物を海外事業者に返還するとしている2 。また、再処理によって発生する核物質についても同様に等価交換した後、将来の管理方針が決定されるまで英国内に保管するとしている。英国政府は上記の代替管理方針案により、今後のTHORPに関する計画やドーンレイサイトの廃止措置計画をより明確にでき、費用対効果が高く、かつ適時に残存する海外起源の使用済燃料の再処理契約を完了することができるとしている。

上記の構想について、英国政府は、協議文書において以下の3つの質問事項を示し、公衆からの見解を募集している。

  • 代替管理方針案について英国政府が想定していないような結果が起こりうるか。
  • NDAの代替管理方針案を検討するという英国政府の決定に影響を及ぼすような、英国政府が見過ごしている、または過小・過大評価している重要な要素があるか。
  • その他の全般的な見解があるか。

 

【出典】

 

【2014年10月20日追記】

英国政府のエネルギー・気候変動省(DECC)は、2018年の閉鎖予定までにセラフィールドの酸化物燃料再処理工場(THORP)で再処理が終了しない海外を起源とする使用済燃料の代替管理方針案に関して公開協議を実施していたが、2014年10月16日に、公開協議に対する英国政府の回答文書を公表した。

回答文書において英国政府は、使用済燃料等の管理を行う原子力廃止措置機関(NDA)が提案した代替管理方針案を受け入れるとの結論を示した。具体的には、THORPでの使用済燃料の再処理が実施可能であり、経済性もある場合、既存の契約と合意に沿って再処理を実施すべきとしたうえで、再処理が終了しない場合には、使用済燃料を再処理した場合に発生する放射性廃棄物と放射線学的に等価となる放射性廃棄物を海外事業者に返還するとの代替管理方針案を了承した。

英国政府の結論を受けてNDAは、今後、残存する海外を起源とする使用済燃料について、再処理を実施する管理方針を採るか、代替管理方針を採るかをケース・バイ・ケースで決定していくこととなった。あわせてNDAは、以下のことを実施するとしている。

  • 海外事業者と使用済燃料の所有権の移管について、適宜、合意及び契約締結を行う。
  • サイト許可会社(SLC)による管理方針の実施のための物理的・技術的な実現可能性を担保する。
  • 安全・セキュリティ・環境規制要件に従い、SLCが管理方針を実施するようにSLCを指導する。

なお、今回の公開協議は、2014年3月3日から2014年5月28日にかけて実施されたものであり、個人、エネルギー関連企業、NGO、地方自治体等から合計14の見解が提出されている。

 

【出典】


  1. ドーンレイサイトでは1996年に再処理が中断されて以降、再処理は行わずに施設は閉鎖され、現在は廃止措置段階にある。 []
  2. 英国政府は海外起源の使用済燃料の再処理から発生する中レベル放射性廃棄物を高レベル放射性廃棄物に等価交換し、海外に返還することを2004年に既に承認している 。 []

英国の原子力廃止措置機関(NDA)は、2014年2月13日に、放射性廃棄物インベントリ報告書の最新版である2013年版を公表した。NDAは、放射性廃棄物の管理計画を立案する上での重要なデータとして、将来を含めて対策が必要となる1 放射性廃棄物の物量を3年毎に評価している。放射性廃棄物のインベントリは、貯蔵用または処分用に設計された容器に収納した形態での分類別の体積(単位:m3)で示されている2

2013年版の放射性廃棄物インベントリ報告書では、下表のように、前回2010年版の報告書  での放射性廃棄物インベントリに比べ、低レベル放射性廃棄物が減少し、高レベル放射性廃棄物が増加している。低レベル放射性廃棄物のインベントリが減少した主な理由としてNDAは、セラフィールド再処理施設の廃止措置に伴う放射性廃棄物の物量の減少を挙げている。また、高レベル放射性廃棄物のインベントリの増加の理由については、セラフィールド再処理施設のガラス固化プラントの浄化作業(2021年の操業終了後から2027年まで)で発生するガラス固化体の本数を見込んだためとしている。

英国の分類別の放射性廃棄物インベントリ

廃棄物分類 2010年版報告書 2013年版報告書
低レベル放射性廃棄物
(極低レベル放射性廃棄物を含む)
4,400,000m3 4,200,000m3
中レベル放射性廃棄物 290,000m3 290,000m3
高レベル放射性廃棄物 1,000m3 1,100m3
合計 4,700,000m3 4,500,000m3

※表の数値は、それぞれ2010年4月1日(2010年版報告書)及び2013年4月1日(2013年版報告書)時点の物量と、2100年までに発生すると想定される物量を合計したものである。

 

【出典】


  1. 原子力施設の運転・廃止措置に伴って発生する放射性廃棄物の推定量を含む。 []
  2. 廃棄物を容器に収納するプロセスの仮定や設計の見直しなどにより、容器に収納した後の体積が増減するため、放射性廃棄物のインベントリの数値は、廃棄物の推定発生量が変わらなくても、評価のタイミングによって異なりうる。 []

英国政府等が設置した放射性廃棄物管理委員会(CoRWM)は、2013年12月6日に、英国政府による地層処分施設のサイト選定プロセスの改善案について、見解文書を英国政府に提出したことを公表した。本見解文書は、英国政府のエネルギー・気候変動省(DECC)が9月12日に公表した協議文書「地層処分施設のためのサイト選定プロセスのレビュー」に関して、公衆からの意見を求める公開協議に対するCoRWMの書面での回答となっている。

CoRWMは、見解文書の作成のため、サイト選定プロセスへの関心表明を行っていた1州2市(カンブリア州、カンブリア州アラデール市及びコープランド市)の2013年1月のサイト選定プロセスからの撤退決定以降、DECC大臣、DECCやウェールズ政府の職員、原子力廃止措置機関(NDA)の放射性廃棄物管理局(RWMD)、カンブリア州、コープランド市及びアラデール市の各議会の議員や職員、原子力遺産諮問フォーラム(NuLeAF)などの関係者と会合を持ったとしている。また、CoRWMは、これらの会合を通して情報収集・意見交換を行い、自治体の懸念や今般の撤退決定の背景について理解するとともに、関係者等の見解をよりよく理解するために英国政府が5月に実施したサイト選定プロセスに関する「根拠に基づく情報提供の照会」(Call for Evidence)において英国政府に提出された個人、企業、自治体、政府機関等からの見解についての分析を実施したとしている。

CoRWMのサイト選定プロセス

CoRWMは見解文書において、今回の見解に至った検討経緯、英国政府の協議文書全般に対する勧告・見解を示すとともに、協議文書で英国政府から問いかけられた個々の質問に対して回答をしている。また、サイト選定プロセスの改善に関するCoRWMの案として、右図のような「プロセスダイヤグラム」を提案した。

CoRWMは、見解文書の中で、サイト選定プロセスの改善に特に重要な点として、英国政府に対して以下のような勧告を行っている。

  • 自治体がサイト選定プロセスからの撤退権を失う前に実施される住民の支持の調査・確認(test)については、CoRWMが提案する当該自治体の全有権者に対して地層処分施設の受け入れ意思を表明する機会が与えられるような方法、または、今後適用されるその他の方法により、独立機関によって組織され、実施されるべきである。また、住民の支持の調査・確認及びその実施時期は、将来発行される白書に含められるプロセスダイヤグラムで示されるべきである。
  • 英国政府の協議文書の図(中の図)で示されている複数の縦の矢印は、意思決定のポイントを示しているように誤解される恐れがあるため、「学習」(Learning)及び「集中」(Focusing)という段階設定はすべきではなく、CoRWMが提案するプロセスダイヤグラムのようにすべきである。また、必要な情報を取得するための特定の期限があるという印象を与えないようにするためには、ダイヤグラムの中に時間軸を設けるべきではない。
  • 実施主体が当該地域で最初に接触するのが自治体でない場合(例えば、土地所有者の場合)には、自治体を可能な限り速やかに討議に参加させるべきである。
  • 自治体が撤退権を失うのは、地層処分施設の開発同意(DCO)1 申請が英国政府に提出された時とすべきである。
  • 実施主体は、英国全体レベル・地元レベルのいずれにおいても、地層処分施設の設置を主導する立場であるべきである。
  • 自治体への利益供与は、実施主体の責任範囲とすべきである。
  • 地層処分施設をイングランドに設置することになる場合、2008年計画法における「国家的に重要な社会基盤プロジェクト」(NSIP)に含めることには賛成するが、将来発行される白書においてはウェールズと北アイルランドにおける地層処分施設の計画プロセスについて、より明確に示すべきである。また、以下のような点についても、より明確に示すべきである。
    • サイト選定プロセスの異なる段階で求められる調査やボーリング調査に対する合意プロセス
    • 土地及び鉱物に関する権利の収用権限
    • サイト選定方針及び国家声明書(NPS)2 における応募地域外でのボーリング調査、潜在的な将来の地下作業についての取り扱い方法、並びにコミュニケーション・関与方法(例えば、適切な規模の母岩が応募地域には近いが応募地域外にある場合など)
    • どのような国家声明書(NPS)を策定すべきか。一般的な地層処分施設のNPSを策定すべきか。将来の地層処分施設のサイト固有のNPSも策定すべきか。
    • 開発同意(DCO)申請は環境許可申請には含まれないこと
  • 新しいサイト選定プロセスの策定・開始以降は、英国政府はサイト選定プロセスに積極的に関与すべきでない。
  • 地層処分の対象となる新規原子炉から発生する放射性廃棄物のインベントリの規模を、多くの仮定と考えに基づいた例示により明確にすべきである。また、一つの処分場に処分できる最大のインベントリについても検討すべきである。
  • 自治体が受ける利益の規模は明確にすべきである。また、新方針で利益供与の開始時期やプロセスを通してどの時点で利益が供与されるのかが特定すべきである。さらに自治体が撤退権を失う前に供与される利益があるべきであり、撤退権を失った後はより多くの利益が供与すべきである。
  • 自治体が受ける利益は、実施主体の予算に組み込んで合意を得るべきである。
  • 英国政府は、利益を受けるべき自治体を明確に定義すべきである。

 

【出典】


  1. 2008年計画法において、国家的に重要な社会基盤プロジェクト(NSIP)については、計画審査庁からの勧告を受けた担当大臣による開発同意(DCO)が必要だと定められている。 []
  2. 主に重要な社会基盤施設の開発を行う際の国の政策文書。 []

英国政府のエネルギー・気候変動省(DECC)は、2013年9月12日のプレスリリースにおいて、地層処分施設のサイト選定プロセスの改善に向けた協議文書を公表し、公開協議を開始したことを公表した。この協議文書では、サイト選定プロセスの見直し、改善を図ったものの、地元の自発性、パートナーシップに基づくアプローチは堅持したとしている。なお、英国政府は、公開協議の期限を2013年12月5日までとしており、2014年に改善されたサイト選定プロセスによりサイト選定を開始する予定である。

今回公表された協議文書は、2013年5月~6月に実施された「根拠に基づく情報提供の照会」 を踏まえた結果であり、地層処分の政策に関する背景情報、現行のサイト選定プロセスからの変更点の説明、英国政府が提案しているサイト選定プロセスの改善案を示すとともに、これらの提案に関する具体的な質問を提示し、公衆からの見解を求めている。この結果を受けて英国政府は、自治体がより高い信頼を持って地層処分施設のサイト選定プロセスに関われるようにするだけでなく、最終的な地層処分施設の実現に役立つように現行のサイト選定プロセスを改善する余地があることを認めている。サイト選定プロセスに関する改善案として、以下のようなものを挙げている。また、本協議文書では、改善案とともに大枠のタイムスケールを例示している(下図)。

  • 第一段階として、公衆への情報提供及び情報共有、協議するための期間を設けており、その期間中に、英国政府は国全体で地層処分プロジェクトに対する国民の認識が高まるよう努力する。
  • 自治体が得ることのできる利益と地層処分事業の実施において見込まれる投資の規模及び時期に関する情報が、以前よりも明確な形で、早い段階から示される。
  • サイト選定プロセスは、2つの主要な段階として「学習」(Learning)及び「集中」(Focusing)で構成され、より連続的なプロセスに変更している。自治体の準備が十分に整う前に、何らかの約束をする状況に追い込まれることがないようにするため、英国政府はこのサイト選定プロセス全体を通じて「決定ポイント」を設けないことにしている。

英国速報20130913

※図は、自治体がサイト選定プロセスに関与するものを対象としており、環境影響評価や持続可能性評価、原子力施設としての許認可などの規制判断に関するものについては省略している。

また、本協議文書において提示されている具体的な質問は、以下の通りである。

  • 自治体が撤退権を失う前に、住民の支持を調査・確認(test)することに賛成しますか。もし、住民の支持を調査・確認するなら、どのような方法が最適であり、いつ行うべきだと思いますか。また、住民の支持の調査・確認に賛成しない場合は、その理由を示して下さい。
  • 「放射性廃棄物の安全な管理」(MRWS)のサイト選定プロセス中の意思決定に関する見直し案に賛成しますか。賛成しない場合は、提案した段階的な方法をどのように修正すればよいのか、もしくは、別の方法を理由とともに示して下さい。
  • MRWS白書で設定されたサイト選定プロセスにおける関係機関の役割を修正することに賛成しますか。賛成しない場合は、別の方法を理由とともに示して下さい。
  • MRWSによるサイト選定プロセスの一部として、提案した地質学的な適合性を評価する手法について賛成しますか。賛成しない場合は、別の方法を理由とともに示して下さい。
  • 提案した地層処分施設の計画に賛成しますか。賛成しない場合は、別の方法を理由とともに示して下さい。
  • 地層処分対象の放射性廃棄物のインベントリについての説明に賛成しますか。また、自発的に地層処分施設を受け入れる自治体にどのように伝えられるか。賛成しない場合は、別の方法を理由とともに示して下さい。
  • 地層処分施設のサイト選定に関連した自治体の利益に関する提案を支持しますか。賛成しない場合は、別の方法を理由とともに示して下さい。
  • 地層処分施設が及ぼす社会経済面での効果を取り上げた提案について賛成しますか。賛成しない場合は、別の方法を理由とともに示して下さい。

 

【出典】

 

【2014年3月3日追記】

英国政府のエネルギー・気候変動省(DECC)は、2014年2月27日に、地層処分施設のサイト選定プロセスに関する公開協議に寄せられた見解、その要約書1 等を公表した。2013年9月から開始した公開協議は2013年12月で終了し、現在、英国政府は寄せられた見解を踏まえて新たなサイト選定プロセスの策定作業を行っている。今後は、新たなサイト選定プロセスについての英国政府としての見解及び白書を2014年後半に発行するとしている。

英国政府は、今回の公開協議において、DECCのウェブサイト、電子メール、書簡を通じて公衆からの見解の募集を行った。英国政府の見解要約書によると、個人及び市民社会団体、地方自治体、NGO、産業界、学術団体、国会・地方議会議員、規制機関、英国政府の諮問機関である放射性廃棄物管理委員会(CoRWM) 等から合計719件の見解が寄せられたとしている。

また、英国政府は、公開協議を補足する目的で2013年11月から12月にかけて、ステークホルダー向けのワークショップを4回、産業界、地方自治体、NGOの代表者とのワークショップを各1回(計3回)、公衆との対話集会を4カ所で開催した。英国政府は、ワークショップ等を開催することによって、公衆の見解をより良く理解することができたことから、それらを新しいサイト選定プロセスの策定作業に役立てるとの考えを示している。

 

【出典】


  1. 見解要約書は、DECCが寄せられた見解を整理したものであり、英国政府としての見解に対する回答やサイト選定プロセスの見直しに関する英国政府の結論を含むものではない。 []

英国政府のエネルギー・気候変動省(DECC)は、2013年5月13日のプレスリリースにおいて、白書『放射性廃棄物の安全な管理-地層処分の実施に向けた枠組み』による地層処分場のサイト選定プロセスについて、「根拠に基づく情報提供の照会」(Call for Evidence. 以下「情報提供の照会」という。)1 を開始したことを公表した。この情報提供の照会は、2013年1月31日のDECCの大臣声明に沿ったものであり、西カンブリア地域及びケント州シェップウェイ市のサイト選定プロセスに関する経験から教訓を見出すために行うものである。そのため、サイト選定に関する見解を、特に今日までのサイト選定プロセスに参画した者、関心を持って観察してきた者から収集するとしている。なお、情報提供の照会の期限を2013年6月10日までとしており、情報提供の照会への対応は、2013年後半に実施予定の公開協議にて公表するとしている。

情報提供の照会の背景として、DECCはプレスリリースにおいて以下の2つを挙げている。

  • サイト選定プロセスへの関心表明を行っていた2市1州(カンブリア州、カンブリア州アラデール市及びコープランド市)は、サイト選定プロセスの第4段階に進むかどうかの検討を行っていたが、2013年1月に各州・市議会で議決した結果、アラデール市議会及びコープランド市議会は第4段階に進むことに賛成したが、カンブリア州議会が反対したため、サイト選定プロセスから撤退することとなった
  • ケント州シェップウェイ市は、サイト選定プロセスへの関心表明を行うかについて検討していたが、2012年9月の市議会において、関心表明を行わないことを賛成多数で議決した

DECCは、西カンブリア地域及びケント州シェップウェイ市の事例から教訓を得るため、以下のような質問を用意し、サイト選定プロセスについての改善点、自治体がサイト選定プロセスに自発的な参加を促すための手段について、情報提供の照会を開始した。

  •   白書に基づくサイト選定プロセスのどんな面を、どのように改善することできるか。
  •   サイト選定プロセスに自治体を引きつけるためのものは何であるか。
  •   サイト選定プロセスに参画する上で、どのような情報が自治体の助けとなるか。

【出典】

 

【2013年09月24日追記】

 英国のエネルギー・気候変動省(DECC)は、2013年9月20日の自身のウェブサイトにおいて、Call for Evidence(根拠に基づく情報提供の照会)に基づいて、サイト選定プロセスに参画した者などが見解を記した回答書を公表した。回答書の提出数については、個人から99通、関心表明を行っていたカンブリア州、カンブリア州アラデール市及びコープランド市などの自治体や企業などから86通が得られたとしている。また、この回答書については、英国政府の正式な対応はないとしているが、2013年9月12日に公表した地層処分施設のサイト選定プロセスの改善に向けた協議文書に反映したとしている。

【出典】


  1. 英国などでは、政策の検討プロセスのなかに、Call for Evidence が取り入れられており、有用なデータを広く収集できるしくみを整えている。寄せられた情報をもとに、政府はより質の高い、頑健な政策を立案できる。
    http://www.enecho.meti.go.jp/info/committee/kihonmondai/3rd/3-3.pdf []

ドリッグ処分場の管理契約の延長

英国の原子力廃止措置機関(NDA)は、2013年3月27日付プレスリリースにおいて、英国放射性廃棄物管理会社(UKNWM社)と締結していた、ドリッグ低レベル放射性廃棄物処分場の管理契約を、5年間延長したことを公表した。NDAとUKNWM社とは、2008年3月に初回の契約を締結していた

2004年エネルギー法によって設立されたNDAは、原子力債務の管理の実施に当たって競争原理を導入するとされており、ドリッグ処分場の管理契約は、NDAの原子力施設に係る競争入札が完了した最初の事例であった。ドリッグ処分場に係るプレスリリースによれば、当初の契約期間の5年間で、約3,000万ポンド(約38億円、1ポンド=127円で換算)の費用が節約されており、処分場の寿命が今世紀末までの延長、放射性廃棄物の発生量が3分の1に減少、処分場に新たなボールトが完成することにより、全体として英国の原子力債務を24億ポンド(約3,000億円)減少させる成果があったとされている。

NDAの事業計画書の公表

NDAは、2013年3月27日付の他のプレスリリースにおいて、2004年エネルギー法で策定が義務付けられている事業計画書について、2013年から2016年に対する事業計画書を公表した。事業計画書に係るプレスリリースによれば、今回の事業計画書では、19のサイトにおける危険性の低減作業の加速が優先事項とされている。セラフィールドサイトに関しては、危険性のある老朽化した貯蔵ポンドやサイロの廃止措置作業などに注力するとされている。なお、事業計画書によると、NDAの2013/2014年の総支出は、約32億ポンド(約4,100億円)であり、このうち、約23億ポンド(約2,900億円)が英国政府による直接の支給であり、約9億ポンド(約1,100億円)が商業収入となっている。

NDAのイシュー登録サイト

2013年3月27日付のニュースレターでは、NDAの放射性廃棄物管理局(RWMD)が、ウェブサイト上で「イシュー登録(Issues Register)サイト」を開設していることを紹介している。「イシュー」とは、地層処分の実施により影響を受ける可能性のあるステークホルダーまたは規制機関によって提示された課題や懸念を意味するとされている。下記のウェブサイトで、イシューの検索やカテゴリーごとの閲覧などが可能である。

http://www.nda.gov.uk/geological-disposal/issues/

英国政府の報告書「英国の原子力の将来」

NDA以外の取り組みとして、英国政府は、原子力産業界と共同で、報告書「英国の原子力の将来」を作成し、2013年3月26日に英国政府のウェブサイト上で公表した。本報告書では、新規原子炉の計画、既存の原子力発電所、原子力における社会基盤、濃縮と燃料加工、放射性廃棄物管理と廃止措置のそれぞれの分野に関して、年代ごとの実施内容が示されている。
地層処分に関しては2020年代までの地上からの調査、2030年代までのサイトの決定と建設作業の開始、2050年代までの設計、建設、操業の開始という工程が示されている。

下図は、濃縮と燃料加工、放射性廃棄物管理と廃止措置の工程を示している。

「英国の原子力の将来」で示された放射性廃棄物管理等の工程

「英国の原子力の将来」で示された放射性廃棄物管理等の工程
https://www.gov.uk/government/uploads/system/uploads/attachment_data/file/168048/bis-13-627-nuclear-industrial-strategy-the-uks-nuclear-future.pdf

【出典】

英国のエネルギー・気候変動省(DECC)及びEDFエナジー社の2013年3月19日付のプレスリリースにおいて、EDFエナジー社によるヒンクリーポイントにおける新規原子炉の建設計画に対して、DECC大臣による計画認可が発給されたことが公表された。今回の新規原子炉の計画は、163万kWの欧州加圧水型原子炉(EPR)2基で構成される、総発電設備容量326万kWの原子炉を建設するものであり、原子力発電所の建設・運転は、EDFエナジー社の子会社であるNNBジェネレーション社が実施することとなっている。 英国では、原子力発電は低炭素電源であり、安価で、信頼性があり、安全でエネルギー供給の多様性を向上させるものとして位置付けられている。また、新設される原子炉は、2050年までの温室効果ガス排出量の80%削減とエネルギー供給の確保に貢献するものとされている。 新規原子炉の計画認可の手続きは、2008年エネルギー法によって規定されているものである。ヒンクリーポイントサイトについては、2011年10月31日に、EDFエナジー社が社会基盤計画委員会(IPC。現在の2008年計画法(2011年関連法により改正)による計画審査庁)に対して申請を行っていた。その後、計画審査庁によるDECC大臣への勧告を経て、今回の計画認可に至ったものである。 今回の新規原子炉の計画認可は、2008年エネルギー法に基づいて、大規模な国家的な社会基盤整備に係る計画認可の初めての事例となる。2008年エネルギー法では、新規原子炉についての廃止措置、放射性廃棄物管理のための資金確保について規定しており、原子力発電事業者は、廃止措置、放射性廃棄物の管理・処分費用のうちの自らの負担分の全額を賄うため、確実な資金確保措置を講じなければならないこととなっている。また、新規原子炉の建設の開始に先立って、原子力発電事業者は、関係大臣に対して、廃止措置資金確保計画(FDP)を提出し、承認を得なければならないこととなっている。さらに、FDPの妥当性に関する公平な審査と助言のため、原子力債務資金確保保証委員会(NLFAB)が設置されている。なお、EPR等の新規原子炉で発生する放射性廃棄物及び使用済燃料の地層処分の可能性について、2009年11月に原子力廃止措置機関(NDA)は評価報告書を公表し、新規原子炉からの放射性廃棄物の処分によって新たな問題が生じることはないこと、適切な処分場サイトにおいて新規原子炉から発生する放射性廃棄物及び使用済燃料が処分可能であるとの結論を示している。 なお、下の地図は、英国で現在発電している原子力発電所、新設が計画されている原子力発電所及び運転停止した原子力発電所を示している。

英国における原子力発電所サイト

英国における原子力発電所サイト
https://www.gov.uk/government/uploads/system/uploads/attachment_data/file/48841/Map_of_nuclear_power_stations.pdf

【出典】

英国政府のエネルギー・気候変動省(DECC)及びカンブリア州の2013年1月30日付のプレスリリースによると、カンブリア州議会は地層処分場のサイト選定プロセスにおいて、机上調査を実施する第4段階に進まないことを議決(賛成3、反対7)した。関心表明を行っていたカンブリア州、カンブリア州のコープランド市及びアラデール市のうち、コープランド市議会は第4段階に進むことを議決(賛成6、反対1)したが、第4段階に進むかどうかの決定においては2市1州の合意が必要とされていたため、これら2市1州はそろってサイト選定から撤退することとなった。

カンブリア州のプレスリリースによれば、州議員等には、西カンブリアの地質学的な適性に対する懸念や、サイト選定プロセスからの撤退権が法律によって担保されていない状況の中で第4段階に進むことに対する懸念があったとしている。

DECCのプレスリリースによると、英国政府は、カンブリア州での2市1州の撤退を受け、自治体の関心を喚起し、今後、サイト選定に新たに参加する自治体が現れるようにするための努力を開始するとしている。また、カンブリア州で続けられてきたプロセスで得られた知見を反映するとともに、自治体や関係者との対話を通じて教訓を見出していくとしている。なお、公衆協議を経ずに現在のアプローチを変更することはないとしている。

なお、コープランド市が第4段階に進むことを議決した理由について、コープランド市のプレスリリースでは、西カンブリア放射性廃棄物安全管理パートナーシップの最終報告書によれば、ステークホルダーの多くが問題となっている点について助言や意見を求めることを支持していること、地質学的な理解を深めることで、今後、事実や情報に基づいた意思決定ができるようになることを挙げている。また、DECCのプレスリリースによれば、アラデール市議会の議決の結果は得られていないが、カンブリア州議会が既に第4段階に進まないことを議決したため、アラデール市議会の議決の結果に関わらず、カンブリア州の2市1州はサイト選定から撤退することになるとしている。

【出典】

【2013年2月1日追記】

英国政府のエネルギー・気候変動省(DECC)は、2013年1月30日のカンブリア州、カンブリア州のコープランド市及びアラデール市の各々の議会における、地層処分場のサイト選定プロセスの第4段階に進むかどうかの議決の結果を受け、2013年1月31日付で大臣の声明を公表した。
今回の大臣の声明では、以下の点が示されている。

  • カンブリア州議会はサイト選定プロセスの第4段階へ進むことに反対する決議を行ったが、地元のコープランド市議会に加えて、アラデール市議会も賛成の決議を行った1。ただし、第4段階に進むに当たっては、

    州と市の両方のレベルで同意が得られることが合意されており、そのような同意が得られなかったことから、西カンブリアでの現状のサイト選定プロセスは終了する。

  • 英国政府は、処分場のサイト選定を行うための最善の方法は地元の自主性とパートナーシップによる取組に基づくアプローチであるとの見解を維持する。
  • 処分場の建設を受け入れた自治体の社会的・経済的なサポートを行うため、英国政府は、数億ポンド規模に相当する可能性のあるものとして、利益のパッケージを立地自治体に提供することを確約する。
  • サイト選定へ自治体が関心表明を行うように呼びかけることは維持するが、新たな推進策に着手するとともに、西カンブリアでの経験を反映するための検討を行う。
  • 2008年の白書が規定している目標を引き続き英国政府は追及していく。地層処分場のサイトが見出せるということについては、大きな心配はしていない。
  • 今回の西カンブリアでの経験は、サイト選定プロセスの詳細の改善策について検討するための良い機会であり、今後必要であれば変更を行うための再協議を実施する。

【出典】

【2013年2月21日追記】

カンブリア州コープランド市の2013年2月13日付のプレスリリースによると、コープランド市及びアラデール市の市議会議長は、英国政府のエネルギー・気候変動省(DECC)の政務次官と高レベル放射性廃棄物等の処分に係るサイト選定プロセスについて会談を行ったとのことである。会談では、現時点で次段階に進まないこと、中間貯蔵などで緊密な関係を保つことを確認したとしている。

一方、カンブリア州の2013年2月19日付のプレスリリースによると、カンブリア州議会議員の要請に基づいて、州議会の経済・環境審査パネルが第4段階に進まないとする2013年1月30日の議決について再検討を行ったが、経済・環境審査パネルでは全会一致で撤退を決定したカンブリア州議会の議決を支持したとしている。また、今回の経済・環境審査パネルの会合の後でも、カンブリア州議会の立場に変化はないとしている。

なお、カンブリア州議会による議決の再検討を依頼した理由について、州議会議員は、以下の点などを挙げている。

  • サイト選定プロセスから撤退するという決定について、説得力のある理由が示されていない。
  • 撤退により適性を有するサイトを特定するという機会が失われる。
  • 時期尚早な撤退の決定は、英国政府とカンブリア州議会の政策を無視するものである。
  • 撤退するという決定は、サイト選定の第4段階に進むことを望んでいる多くのコープランド市民の見解を尊重していない。
  • 撤退するという決定は、特に原子力発電所の新設に関して、英国政府とカンブリア州議会の間の関係を危うくする。
  • 撤退という決定により、コープランド市における経済発展が損なわれる。

【出典】


  1. アラデール市議会での投票結果については、賛成5、反対2であったことが議事録に記載されている。http://democracy.allerdale.gov.uk/mgAi.aspx?ID=22337 []

英国のエネルギー・気候変動省(DECC)は、2012年11月29日付のプレスリリースにおいて、英国政府がエネルギー法改正案を取りまとめ、議会(国会)に送付したことを明らかにした。この法案は、今後、増加が見込まれるエネルギー需要に伴うエネルギー不足からの経済活動の保護、温暖化などの気候変動対策に向けた法整備を図るものである。英国政府は、2030年代までに電力供給の脱炭素化を目指し、再生可能エネルギー、原子力、ガス、二酸化炭素の回収・貯蔵(CCS)を用いた多様なエネルギーミックスの構築をサポートする考えである。このため、エネルギー法の改正を2013年内に成立させたいとしている。

このエネルギー法改正案には、英国における原子力施設を対象とする安全規制機関である原子力規制局(ONR)の新規設立に関する事項が含まれている。この機関の役割を担う暫定的な組織として、既に2011年4月1日に、保健安全執行部(HSE)の内部にONRが設置されており、原子力施設の原子力サイト許可に係る安全管理や放射性廃棄物の輸送などについて規制業務を行っている。今回のプレスリリースによれば、現在のONRは今後HSEから分離され、独立した安全規制機関となる。今後、法律に基づいて設置されるONRは、DECC大臣の監督下に置かれる。ONRに対して5ヵ年戦略及び年次計画の策定・承認プロセスを法律で規定するなど、規制活動の透明性を高めるとしている。ONRの所掌分野として、原子力安全、原子力サイトにおける保健・安全、セキュリティ、保障措置及び輸送の5点を挙げており、原子力事業者に対する監督が強化されるとしている。

また、英国政府は、民間による原子力発電への新規参入や投資に関して政府が行う検討を円滑にすることを目的として今回の法改正を行う考えである。具体的には、新規原子炉に係る原子力発電事業者による放射性廃棄物移転契約(WTC ― 将来の地層処分場への高レベル放射性廃棄物等の引き渡しの際に締結する契約)や廃止措置資金確保計画(FDP)の妥当性について、原子力債務資金確保保証委員会(NLFAB)への諮問・勧告に係る費用、技術・法務・金融の専門家から助言を受けるための費用に関して、全額を原子力発電事業者に請求できるような規定が盛り込まれている。現行のエネルギー法では、新規原子炉に係る原子力発電事業者に廃止措置及び放射性廃棄物処分の資金確保を義務付けているが、廃止措置資金確保計画(FDP)が提出された際に助言・勧告を得る費用のみが原子力発電事業者から回収可能であった。しかし、廃止措置資金確保計画(FDP)を提出する前段階、放射性廃棄物移転契約(WTC)を締結する際などの助言・勧告を得るための費用の回収ができないものとなっていた。英国政府は、法改正を行うことで、納税者が負担することなく、廃止措置資金確保計画(FDP)等への助言・勧告を得ることが可能になるとしている。

【出典】

 

【2013年12月24日追記】

英国のエネルギー・気候変動省(DECC)は、2013年12月18日に、エネルギー法改正案が国王の裁可を受け、2013年エネルギー法として制定されたことを公表した。本法律に基づいて、保健安全執行部(HSE)内に暫定組織として設置されている原子力規制局(ONR)は、今後、DECC大臣の政令を受けて、DECC大臣の監督下で独立した原子力安全規制機関として設置されることとなる。

 【出典】

英国のカンブリア州、及び同州のコープランド市が2012年10月2日にウェブサイトで公表したプレスリリース1 によると、地層処分場のサイト選定プロセスへの関心表明を行っていたカンブリア州、コープランド市及びアラデール市は、第3段階でサイト選定プロセスへの参加を決定し、机上調査を実施する第4段階に進むかどうかの判断を2013年1月まで延期した。西カンブリア放射性廃棄物安全管理パートナーシップ2 (以下「パートナーシップ」という)が2市1州に提出した報告書では、第3段階での判断は2012年10月に行われる見込みであるとしていた。

プレスリリースによれば、パートナーシップの報告書は、サイト調査に関する見解や助言などを含めた多くの情報を示しているものの、今後のサイト選定プロセスに参加すべきかどうかについての勧告が示されていなかったとしている。また、2市1州がそれぞれ参加決定の是非を判断するには、解決すべき疑問点が残されているとしている。さらに、パートナーシップの報告書に示されている公衆及びステークホルダーの懸念の根底には信頼の欠如があるとし、今後3カ月間で判断を行えるようにするため、以下の事項について政府に要求するとしている。

  • 自治体の撤退権について:政府は、処分場の建設開始までは自治体による撤退が可能であるとしているが、この権利が法的な裏付けを持つようにすることを政府が確約することが必要である。
  • 自治体の利益のパッケージ(地域共生策)について:処分場を建設する地域に対する利益に関する協議について、パートナーシップの利益のパッケージに関する13の原則を踏まえた上で、政府から明確な説明を受ける必要がある。
  • 政府からの資金について:カンブリアのブランドを守るためには、実施主体が今後実施する調査・研究について、地域の代表者が独立して検討する必要がある。この目的の資金が政府から十分に得られるかを明確にする必要がある。

プレスリリースでは、西部カンブリア地域の地質を十分に解明するには多くの調査・研究を行う必要があるため、地層処分場として適切な地質があるかどうかに関する不確実性は、今後も多年にわたり存在し続けるとの認識が示されている。そのためにカンブリア州、コープランド市及びアラデール市は、地質学的な理由を含む何らかの理由で、適切なサイトが特定されない場合に備えて、サイト選定プロセスと並行して、放射性廃棄物管理に関する代替の解決策を検討すべきであるとしている。

【補足:カンブリア州、コープランド市及びアラデール市の参加の決定方法について】

パートナーシップの報告書には、参加の決定方法に関して、カンブリア州、コープランド市及びアラデール市が覚書を締結していることが述べられている。カンブリア州、コープランド市及びアラデール市は、第4段階に進むべきかどうかについての判断を自治体ごとに決定するが、正式に第4段階に進む自治体に関しては、2市1州の合意が必要となる。
また、2市1州の合意のもとで、2市のうちの一方、あるいは両方が参加することになった場合、原子力分野の監督権限を有するエネルギー・気候変動省(DECC)は、公衆やステークホルダーの観点から、それぞれの自治体が行った参加の決定に対する信頼性を判断することになっている。いずれかの自治体の参加をDECCが望まないと判断した場合、当該自治体はサイト選定プロセスから撤退するとしている。

【出典】


  1. カンブリア州とコープランド市が公表したプレスリリースは同じ内容のものである。なお、アラデール市は、本件に関してプレスリリース等を公表していない。 []
  2. 西カンブリア放射性廃棄物安全管理パートナーシップは、地層処分場サイト選定プロセスに関心表明を行ったカンブリア州、カンブリア州アラデール市及びカンブリア州コープランド市が合同で設立した諮問組織であり、関心表明を行った州議会・市議会の他、カンブリア州内の他の市議会、カンブリア州地方議会連合、全国農業者連盟(NFU)、地方労働組合やステークホルダーグループなどによって構成されている。自治体にサイト選定プロセスへの参加に関する判断材料の提供などの支援を行っている。 []