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フィンランド

フィンランドの雇用経済省は、2009年3月11日付のプレスリリースにおいて、高レベル放射性廃棄物(使用済燃料)処分の実施主体であるポシヴァ社が同省に提出していた、最終処分場の拡大に関する環境影響評価(EIA)報告書に対する同省の見解書を公表したことを明らかにした。ポシヴァ社は、オルキルオトで建設が計画されている最終処分場において、使用済燃料の処分量を9,000トン(ウラン換算、以下同じ)から12,000トンに拡大した場合の環境影響を評価し、2008年10月31日にEIA報告書を雇用経済省に提出していた

プレスリリースによれば、雇用経済省は2009年1月12日までポシヴァ社のEIA報告書に対する意見を受け付け、当局及び関係機関から27のコメント、国際条約に基づいてスウェーデン、ノルウェー、ドイツ及びエストニアからの意見書、団体と個人から9つの意見を受け取っていた。

また、プレスリリースによると、雇用経済省は、ポシヴァ社のEIA報告書の内容は関係法令で定められた主な要件を満足しているとした上で、以下の点などを追加説明するよう求めている。

  • 現時点における状況の明確化
  • 使用済燃料の輸送の際に可能性がある事故の環境への影響、及びそれに関連する環境除染と廃棄物管理の必要性
  • 地層処分場の地下施設建設時の事故のリスクとそれに関連する影響
  • 処分場の処分量オプションでの環境影響とその比較
  • 処分量オプションによる、最終処分場プロジェクトの経済的な影響
  • 処分場に最も近接した位置にある住居等の位置
  • 使用済燃料の発生量の正当性

これらの追加説明は、ポシヴァ社が最終処分場の処分量拡大に関する原則決定を政府に申請する際に特に必要になるとされている。

フィンランドでは、原子力発電所や使用済燃料の最終処分場の建設計画について、その建設許可申請手続の前に、その建設が社会全体の利益と合致することを政府が判断する「原則決定」が必要となっている。EIA報告書は、この原則決定の申請を事業者が行う際に添付する必要がある。

オルキルオト原子力発電所を操業するテオリスーデン・ヴォイマ社(TVO社)は、2008年4月25日に4号機の原子炉導入計画の原則決定の申請を行っており、同日にポシヴァ社も最終処分場の処分量を9,000トンに拡大する原則決定の申請を行っている。ロヴィーサ原子力発電所を操業するフォルツム・パワー・アンド・ヒート社(FPH社)も、3号機の導入を計画しており、ポシヴァ社が2008年10月31日に雇用経済省に提出していたEIA報告書は、FPH社の3号機導入計画に対応して、最終処分場の処分量を12,000トンに拡大した場合の環境影響を評価したものであった。FPH社は、ポシヴァ社がそのEIA報告書を雇用経済省に提出した後の2009年2月5日に、3号機の原子炉導入計画の原則決定の申請を行っている。

【出典】

  • 雇用経済省(TEM)、2009年3月11日付プレスリリース、
    http://www.tem.fi/?89521_m=94482&l=en&s=2471
  • 雇用経済省(TEM)、2009年2月5日付プレスリリース、
    http://www.tem.fi/?89521_m=94023&l=en&s=2471
  • フォルツム・パワー・アンド・ヒート社(FPH社)、2009年2月5日付プレスリリース、
    http://www.fortum.com/news_section_item.asp?path=14022;14024;14026;25730;551;46652
  • フォルツム・パワー・アンド・ヒート社(FPH社)、
    ロヴィーサ原子力発電所3号機の建設に関する原則決定申請書(2009年2月5日)、
    http://www.loviisa-3.fi/filebank/66-Fortum_2009_Loviisa3_english.pdf

フィンランドにおける高レベル放射性廃棄物(使用済燃料)処分の実施主体であるポシヴァ社は、2008年10月31日付のプレスリリースにおいて、同日、オルキルオトにおける使用済燃料の最終処分場の拡大に関する環境影響評価(EIA)報告書を雇用経済省に提出したことを公表した。プレスリリースによると、このEIA報告書は、オルキルオトで建設が計画されている最終処分場で、使用済燃料12,000トン(ウラン換算、以下同じ)を処分する場合の環境影響を評価したものである。なお、現時点では、運転中の原子炉4基と建設中の1基から発生する使用済燃料を6,500トンまで処分する計画が認められている。

ポシヴァ社のEIA報告書によると、オルキルオトでの使用済燃料の処分量は、現在フィンランドの電力会社2社が導入を計画している新規原子炉2基から発生する見込み分を追加すると、最大で12,000トンとしている。ポシヴァ社は、今後の新規原子炉の導入計画に応じて、処分場の規模を下表に示すように評価している。

処分対象とな
る使用済燃料
の発生元
オルキルオト
原子力発電所
  • 1号機(運転中)
  • 2号機(運転中)
  • 3号機(建設中)
  • 1号機(運転中)
  • 2号機(運転中)
  • 3号機(建設中)
  • 4号機(計画)
  • 1号機(運転中)
  • 2号機(運転中)
  • 3号機(建設中)
  • 4号機(計画)
ロヴィーサ
原子力発電所
  • 1号機(運転中)
  • 2号機(運転中)
  • 1号機(運転中)
  • 2号機(運転中)
  • 1号機(運転中)
  • 2号機(運転中)
  • 3号機(計画)
使用済燃料処分量(最大) 6,500トン 9,000トン 12,000トン
処分坑道の総延長 約64 km 約82 km 約104 km
地下施設の面積 約1.5 km2 約1.9 km2 約2.4 km2

ポシヴァ社は、プレスリリースにおいて、使用済燃料処分量が増加することにより、岩盤掘削から生じる廃棄物量が増加し、処分場の操業期間が延長されることになるが、処分場の安全性に大きな影響が生じることはない、としている。なお、ポシヴァ社は環境影響評価の実施に当たって、事前にその計画書(EIA計画書)を雇用経済省に提出し、同省が公表した見解を考慮してEIA報告書を取りまとめている

ポシヴァ社からEIA報告書の提出を受けた雇用経済省は、2008年10月31日付の同省のプレスリリースにおいて、ポシヴァ社のEIA報告書を公告・縦覧して関係省庁・機関などに意見を求めるとともに、今後開催される公聴会を通じて意見聴取の機会を設け、4カ月以内にポシヴァ社のEIA報告書に対する見解を発表するとしている。

フィンランドでは、原子力発電所や使用済燃料の最終処分場の建設計画について、その建設許可申請手続の前に、その建設が社会全体の利益と合致することを政府が判断する「原則決定」が必要となっている。EIA報告書は、この原則決定の申請を事業者が行う際に添付する必要がある。

オルキルオト原子力発電所4号機の導入を計画しているテオリスーデン・ヴォイマ社(TVO社)は、2008年4月25日に原則決定の申請を行っており、同日にポシヴァ社も最終処分場の処分容量を9,000トンに拡大する原則決定の申請を行っている。ポシヴァ社は、1999年にオルキルオトで9,000トンの使用済燃料を処分する場合の環境影響評価を実施し、1999年にEIA報告書を取りまとめている。ポシヴァ社のプレスリリースによると、今回のEIA報告書は、フォルツム・パワー・アンド・ヒート社(FPH社)のロヴィーサ原子力発電所3号機の導入を計画する準備となるものとされている。

【出典】

  • ポシヴァ社、2008年10月31日付プレスリリース
  • ポシヴァ社環境影響評価(EIA)報告書(2008年10月31日)、
    http://www.posiva.fi/publications/Posiva_YVA_selostusraportti_en_lukittu.pdf
  • 雇用経済省(TEM)、2008年10月31日付プレスリリース、
    http://www.tem.fi/index.phtml?89521_m=93060&l=en&s=2471

フィンランドの雇用経済省は、2008年8月22日付のプレスリリースにおいて、高レベル放射性廃棄物(使用済燃料)処分の実施主体であるポシヴァ社が、2008年5月13日に同省に提出した最終処分場の拡大に関する環境影響評価(EIA)計画書への見解書を公表したことを明らかにした。雇用経済省は2008年7月25日までポシヴァ社のEIA計画書に対する意見を受け付け、隣接国及び様々な関係機関・団体、個人から寄せられた意見を踏まえて見解書を作成している。

同プレスリリースによると、雇用経済省は、ポシヴァ社のEIA計画書の記述内容は関係法令で定められた主な要件を満足したものであるとした上で、今後のEIA手続の実施とEIA報告書の取りまとめに関して、以下の見解を述べている。

  • 環境影響評価は、オルキルオトの処分場で処分される使用済燃料の量について、6,500、9,000、12,000トンの3つの処分量シナリオを対象としたものであること。
  • EIA報告書には、再処理や核種変換技術の現状と将来の動向の評価が含まれるべきであること。
  • 環境影響評価は、オルキルオトにおける処分以外のプロジェクトに起因する全ての影響を対象としたものであるべきこと。
  • EIA報告書には、処分場の拡大という目的を達成するための場所の選定についての説明が記述されるべきであること。
  • EIA報告書には、最終処分場の長期安全性のほか、使用済燃料の輸送を含む操業中の事故時の影響の評価を記述すべきであること。
  • EIA手続への参加状況の評価を行うこと。

この雇用経済省によるEIA計画書に対する見解を受けて、ポシヴァ社は、EIA手続の次のステップとしてEIA報告書を作成し、雇用経済省に提出することになっている。ポシヴァ社のEIA計画書によれば、EIA報告書の公表は2008年9月末頃と予定されており、その後EIA報告書に対する雇用経済省の見解書が取りまとめられるまで、EIA手続は少なくとも2009年初頭まで継続する予定である。

なお、現時点では、オルキルオトに建設することになっている最終処分場では、フィンランドで運転中の4基と現在建設中の1基の原子炉から発生する使用済燃料を6,500トンまで処分する計画が認められている。ポシヴァ社は、2008年4月25日にオルキルオト原子力発電所4号機から発生する使用済燃料を処分するために、最終処分場の処分容量を9,000トンに拡大する原則決定申請を行っていたが、その後2008年5月13日には、ロヴィーサ原子力発電所3号機の導入計画に対応して処分容量を12,000トンに拡大するために、原則決定申請に必要となるEIA報告書を作成するための計画書であるEIA計画書を雇用経済省に提出していた

【出典】

  • 雇用経済省(TEM)、2008年8月22日付プレスリリース、http://www.tem.fi/?89521_m=92323&l=en&s=2471
  • ポシヴァ社環境影響評価(EIA)計画書(2008年5月13日)、http://www.posiva.fi/publications/Posiva_en_final_min.pdf

フィンランドにおける高レベル放射性廃棄物(使用済燃料)処分の実施主体であるポシヴァ社は、2008年5月13日付のプレスリリースにおいて、同日、使用済燃料の最終処分場の拡大に関する環境影響評価(EIA)計画書を雇用経済省(TEM)に提出したことを公表した。ポシヴァ社は、今回のEIA手続は2009年初頭までに完了すると見込んでいる。

プレスリリースによれば、ポシヴァ社は、今回の環境影響評価(EIA)計画書において、最終処分場を拡大し、2008年4月25日に同社が原則決定(詳細は こちら)申請を行っている処分容量に相当する9,000トン(ウラン換算)から12,000トン(ウラン換算)に引き上げるとしている。今回の増加分は、現在、フォルツム・パワー・アンド・ヒート社(FPHO)が導入を検討しているロヴィーサ原子力発電所3号機1 から発生すると見積もられている使用済燃料3,000トン(ウラン換算)に相当する量とされている。

ポシヴァ社は、1990年代末に最終処分場に関する原則決定申請に向けた環境影響評価(EIA)手続を実施した際、当時操業中であった4基の原子炉に加え、将来2基を導入することを見込んで、合計6基の原子炉から発生する使用済燃料の処分量を最大9,000トン(ウラン換算)と見積もっていた。しかしながら、2000年12月に行われた政府の原則決定では、既存の発電所(4基)からの使用済燃料に限定して、4,000トン(ウラン換算)を処分する計画が認められた。その後、テオリスーデン・ヴォイマ社(TVO)のオルキルオト原子力発電所3号機の新規導入に係る政府の原則決定に合わせ、2002年5月の処分場規模に関する政府の原則決定により、オルキルオトにおける最終処分場では6,500トン(ウラン換算)まで処分する計画が認められている

現在のところ、ポシヴァ社は、テオリスーデン・ヴォイマ社(TVO)のオルキルオト原子力発電所4号機から発生する使用済燃料の最終処分に関する原則決定申請を2008年4月25日に行っており、この申請において、最終処分場の処分容量を9,000トン(ウラン換算)に引き上げるとしていた

なお、2008年5月13日付の雇用経済省(TEM)のプレスリリースによれば、雇用経済省は、ポシヴァ社の環境影響評価(EIA)計画書に関する意見を2008年7月25日まで受け付け、それらの意見に基づいてポシヴァ社のEIA計画書に対する見解を発表するとしている。

ポシヴァ社は、2004年6月からオルキルオトにおいて、地下特性調査施設の建設を進めており、使用済燃料の処分場の建設許可申請を2012年に行い、2020年の操業開始を予定している

【出典】

  • ポシヴァ社、2008年5月13日付プレスリリース
  • 雇用経済省(TEM)、2008年5月13日付プレスリリース、http://www.tem.fi/?89521_m=91534&l=en&s=2471
  • 雇用経済省(TEM)、2008年4月25日付プレスリリース、http://www.tem.fi/?89521_m=91497&l=en&s=2471

  1. 2008年4月25日付の雇用経済省(TEM)のプレスリリースによれば、ロヴィーサ原子力発電所3号機建設に向けたフォルツム・パワー・アンド・ヒート社(FPHO)の環境影響評価(EIA)手続は2008年晩夏に完了するとみられており、同社は近い将来に原則決定申請を行う見通しとされている。 []

フィンランドにおける高レベル放射性廃棄物(使用済燃料)処分の実施主体であるポシヴァ社は、2008年4月25日付のプレスリリースにおいて、テオリスーデン・ヴォイマ社(TVO)が導入を計画しているオルキルオト原子力発電所4号機から発生する使用済燃料の最終処分に関する原則決定(詳細は こちら)申請を雇用経済省(TEM)に行ったことを公表した。オルキルオト原子力発電所4号機については、TVOが同日、建設に向けた原則決定を雇用経済省に申請しており、ポシヴァ社の申請もその手続の一環と位置付けられている。

ポシヴァ社のプレスリリースによれば、フィンランド国内で操業中(4基)及び建設中(1基)の原子炉から発生する使用済燃料に加えて、オルキルオト原子力発電所4号機から発生する使用済燃料を処分するために、最終処分場の処分容量は最大9,000トン(ウラン換算)に引き上げられるとしている。

また、雇用経済省(TEM)のプレスリリースによれば、テオリスーデン・ヴォイマ社(TVO)とポシヴァ社の原則決定申請に対する予備的審査は遅滞なく行われ、雇用経済省は今後数週間以内に放射線・原子力安全センター(STUK)に予備的安全評価の開始を依頼するとしている。ただし、TVOとポシヴァ社の原則決定申請については、現在新規原子炉建設に向けた環境影響評価(EIA)手続を行っているフォルツム・パワー・アンド・ヒート社(FPHO)とフェノヴォイマ社が近い将来に原則決定申請を行う見通しであるため、雇用経済省は、それらの原則決定申請を一体のものとして考慮する可能性があると述べられている。

なお、ポシヴァ社は、2004年6月からオルキルオトにおいて、地下特性調査施設の建設を進めており、使用済燃料の処分場の建設許可申請を2012年に行う予定である。処分対象となる使用済燃料の量は、2000年12月の政府の原則決定では、当時操業中の4基の原子炉から発生する使用済燃料4,000トン(ウラン換算)までの処分計画が認められたが、その後2002年5月にフィンランド5基目の原子炉建設計画に関する政府の原則決定と同時に行われた処分場規模に関する原則決定により、6,500トン(ウラン換算)までの処分が認められている

【出典】

  • ポシヴァ社、2008年4月25日付プレスリリース
  • テオリスーデン・ヴォイマ社(TVO)、2008年4月25日付プレスリリース、http://www.tvo.fi/www/page/2855/
  • 雇用経済省(TEM)、2008年4月25日付プレスリリース、http://www.tem.fi/?89521_m=91497&l=en&s=2471


【2008年10月9日追記】

ポシヴァ社は2008年10月7日、同社の原則決定申請に関する概要説明書を同社のウェブサイト上で公開した。この概要説明書は、申請内容に関する公聴会の開催に先立ち、処分場が設置されるエウラヨキ自治体を含む周辺自治体の各世帯に配布されるものである。配布前に雇用経済省による内容確認を受ける必要があり、この概要説明書には同省の2008年9月2日付の確認書が含まれている。

また、この概要説明書においてポシヴァ社は、申請内容の詳細が2008年9月19日から11月19日まで閲覧可能であること、ならびに公聴会が2008年10月22日にエウラヨキ自治体で開催されることを案内している。

  • ポシヴァ社ウェブサイト http://www.posiva.fi/publications/Posiva_YLPS_en.pdf

【2008年12月24日追記】

ポシヴァ社は2008年12月22日付プレスリリースで、同社が2008年4月25日に原則決定申請を行った使用済燃料処分容量の拡大について、処分場建設予定地のエウラヨキ自治体が支持する決定を行ったことを公表した。

同プレスリリースによると、2008年12月15日、エウラヨキ自治体議会は、オルキルオト原子力発電所4号機が導入された場合に発生する使用済燃料をオルキルオトに建設される処分場で受け入れるために必要となる処分容量の拡大を支持する決定を全会一致で行ったとされている。

  • ポシヴァ社、2008年12月22日付プレスリリース、 http://www.posiva.fi/englanti/tietopankki_ajankohtaista.html?dataf=20081222095313.txt&dpic=standard.gif&title=Municipality+of+Eurajoki+issues+unanimous+statement+on+Posiva%27s+application+for+a+Decision+in+Principle&arctype=&arcfile=&arctitle=&newstype=uutinen&lang=eng&date=20081222000000

フィンランドにおける高レベル放射性廃棄物(使用済燃料)処分の実施主体であるポシヴァ社は、2008年1月8日付のプレスリリースにおいて、同社がオルキルオトで2004年6月から行っている地下特性調査施設(ONKALO)建設の進捗状況と最終処分に関する環境影響評価(EIA)の更新に関する情報を公開した。

プレスリリースによると、ONKALOでは、地表から地下に至るアクセス坑道の掘削距離が約2.6km、深度が約240mに達するとともに、換気と昇降用の立坑も地下180mまで掘削されている。ポシヴァ社は、ONKALOの建設が計画通りに進行しており、2009年には使用済燃料が処分される約400mの深度に到達できる見込みであると述べている。

なお、ONKALOは2010年に完成予定であり、完成時には長さ5.5kmのアクセス坑道(スパイラル坑道)、換気立坑、深度420mと520mの地下特性調査エリアから構成される

同プレスリリースによると、ポシヴァ社は、アクセス坑道の掘削が300mの深さに到達した段階で、坑道内から研究用のボーリング孔を掘削する予定であり、最終処分深度の地下に関する研究データの収集は2008年中に開始できる見込みであるとしている。

また、ポシヴァ社は、同プレスリリースにおいて、最終処分に関する環境影響評価(EIA)手続の更新を2008年初頭から開始することを公表した。同社が1999年に最終処分場に関する原則決定(詳細は こちら)申請に向けたEIAを実施した際は、使用済燃料の最終処分量を最大9,000トン(ウラン換算)としていた。同プレスリリースによると、現在、テオリスーデン・ヴォイマ社(TVO)とフォルツム・パワー・アンド・ヒート社(FPHO)がそれぞれ実施している原子炉新設に関するEIA手続に基づくと、処分することになる使用済燃料の総量は約12,000トン(ウラン換算)に増加する見込みである。このため、最終処分に関するEIAを更新することが必要となった。

【出典】

  • ポシヴァ社プレスリリース(2008.1.8)
  • テオリスーデン・ヴォイマ社(TVO)プレスリリース(2007.5.31)http://www.tvo.fi/978.htm
  • フォルツム・パワー・アンド・ヒート社(FPHO)プレスリリース(2007.6.26)
    http://www.fortum.com/news_section_item.asp?path=14022;14024;14026;25730;551;40169

フィンランドにおける高レベル放射性廃棄物(使用済燃料)処分の実施主体であるポシヴァ社は、2007年6月19日付けのプレスリリースにおいて、同社がオルキルオトで2004年6月から建設を行っている地下特性調査施設(ONKALO)(既報)の建設作業の進捗状況を公表し、その中で換気立坑の掘削がレイズボーリング工法により地下178mに達し、ONKALOの建設プロジェクトが次の段階に入ったことを伝えている。プレスリリースによれば、今後は第2の換気立坑と直径4.5mの昇降用立坑の掘削が行われるが、昇降用立坑については2007年秋から同工法による掘削が開始され、換気立坑と同様に178mの深さに達する予定である。
なお、地下特性調査施設(ONKALO)は長さ5.5kmのアクセス用坑道(斜坑)、換気立坑、 深度420m(メイン)および 深度520mの地下特性調査エリアから構成される(既報)

また、プレスリリースでは、地下特性調査施設(ONKALO)において換気立坑の掘削が地下178mに達したことに加え、2006年5月時点では1,089mであった坑道掘削距離(既報)が2,165mに達していることが、以下に示す情報とともに示されている。なお、ポシヴァ社のウェブサイトによれば、2007年6月21日時点での坑道掘削距離は2,194m、深度は207mとなっている。

  • 換気立坑は、2つの段階に分けられて掘削が行われた。第1段階は2006年5月に掘削深度が約90mに達した時点で、今回の掘削が第2段階である。
  • 換気立坑は、先行して掘削した直径30cmのパイロット孔に沿って、下から直径3.5mの拡掘ビットを上に引上げながら拡掘するというレイズボーリング工法によって掘削された。この掘削は毎時0.5~1mのペースで24時間操業により1週間かけて実施され、掘削作業の実施前には地下水漏出を最小化するためのグラウト処理が行われている。なお、この換気立坑の掘削はスウェーデンの会社によって行われたものである。


  • 最終処分深度である420mの地点におけるONKALOの換気は、換気立坑から坑道に空気を送り込み、坑道入口から排気する方法で行われる。

なお、地下特性調査施設(ONKALO)の完成は2010年とされており、最終処分施設の建設許可申請が2012年までに政府に提出され、操業開始は2020年の予定とされている(既報)

【出典】

  • ポシヴァ社ウェブサイト、2007年6月19日付プレスリリース、http://www.posiva.fi/tietopankki_tiedotteet.html?dataf=
    20070619155744.txt&dpic=20070619155937.jpg&title=
    Ventilation+shaft+in+ONKALO+reaches+down+to+a+depth+of+178+
    metres&arctype=ESITE&arcfile=&arctitle=&news
    type=tiedote&lang=eng&date=20070619000000
  • ポシヴァ社ウェブサイト、http://www.posiva.fi/englanti/index.html

フィンランドの使用済燃料処分の実施主体であるポシヴァ社は2006年12月12日付のプレスリリースで、「使用済燃料の最終処分のための研究・技術開発(RTD)プログラム2007-2009」を、安全規制機関である放射線・原子力安全センター(STUK)に2006年11月末に提出したことを公表した。RTDプログラムはSTUKから求められた中間報告の一部を構成する報告書であり、この他の中間報告書としては、施設設計のアップデートに関するものが含まれる。また、それらとは別に、使用済燃料処分や生物圏の研究、並びにサイト詳細のアップデートに関する報告書などが予定されている。なお、RTDプログラムは3年毎に作成されることになっており、2003年には「オルキルオト及びロヴィーサ原子力発電所の放射性廃棄物管理:2004-2006年の研究、開発、技術設計プログラム」(TKSレポート2003)が公表されている

今回公表されたポシヴァ社の2007年から2009年における研究・技術開発(RTD)プログラムの主な目的は、同プレスリリースにおいて以下のように示されている。

  • 処分システムが処分の安全要件を満足するように、処分システムの主要な構成物についての性能目標を定めること
  • 安全要件が利用可能な技術によって満足されることを実証すること

同プレスリリースによると、同報告書では処分システムの主要な構成物の性能目標に関する現状についてのレビューを行っており、主要な構成物(人工バリア及び天然バリア)のほぼ全てについて、主な性能目標が定められ、その実現可能性が実証されたとしている。また、全般的な閉じ込め技術はここ数年での進捗により大きな問題は無いとする一方で、ベントナイトや埋め戻し材の使用に関しての研究開発の必要性が示されている。同様に、母岩への要求事項に関する開発や、実際の処分環境における処分実施の信頼性向上などが必要であるとしている。

セーフティケースの開発については、ここ数年は処分システムの展開に関する記述と生物圏モデリングの開発に重点が置かれてきたが、次のフェーズでは、同記述に関するアップデートが行われると共に核種移行モデリングが開始され、セーフティケースの準備において利用される方法論の中から新たな重点が示されるものとしている。

同報告書には、上記のような研究開発に関する事項以外にも、地下特性調査施設の概要や進捗(2006年秋の段階で、掘削深度:150m、坑道延長距離:1.5km)、スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)との共同研究による処分概念(KBS-3)についての開発状況や計画も示されている。

同プレスリリースでは今後の予定として、貿易産業省(KTM)のガイドに従いポシヴァ社が2012年末迄に建設許可の申請を行うこと、2009年末迄には同申請に必要となる全ての書類に関する概要を同社が示すことが紹介されている。

【出典】

  • ポシヴァ社ウェブサイト、2006年12月12日付プレスリリース、 http://www.posiva.fi/englanti/tietopankki_ajankohtaista.html?
    dataf=20061212124336.txt&dpic=standard.gif&title=Posiva+has +issued+the+RTD+programme+for+2007-2009+&arctype=ESITE &arcfile=&arctitle=&newstype=uutinen&lang=eng&date=20061212090000


【2007年1月9日追記】

ポシヴァ社のウェブサイトにおいて、2007年1月8日、「使用済燃料の最終処分のための研究・技術開発(RTD)プログラム2007-2009」(TKS-2006)が公表された。同報告書は、地下特性調査施設(ONKALO)、使用済燃料の処分概念開発、処分施設の設計、セーフティーケースの準備、代替処分概念の開発(KBS-3H)、オルキルオトにおけるモニタリングプログラムなどの章で構成されている。

  • 使用済燃料の最終処分のための研究・技術開発(RTD)プログラム2007-2009(TKS-2006) http://www.posiva.fi/tyoraportit/TKS-2006web.pdf

【2007年2月7日追記】

ポシヴァ社は、2007年1月29日に「使用済燃料の最終処分のための研究・技術開発(RTD)プログラム2007-2009」(TKS-2006)のレビューのための国際専門家会議をヘルシンキで開催した。同社の2007年2月5日付けのプレスリリースによれば、同会議には、12ヶ国からの220名の参加があったとの ことである(プレスリリースには、同会議での説明資料等が公開されている)。
また、2007年2月2日付けのプレスリリースでは、同社の研究開発が処分の安全性の提示に向けた新たな段階に入ったとする旨の記事が掲載されている。同プレスリリースによれば、2009年には規制当局に安全性に関する中間報告書を提出する予定である。

  • ポシヴァ社ウェブサイト、http://www.posiva.fi/englanti/tietopankki_ajankohtaista.html?dataf=current&noc=200&lang=eng

フィンランドにおける高レベル放射性廃棄物(使用済燃料)処分の実施主体であるポシヴァ社は、2006年5月24日付けのプレスリリースにおいて、同社がオルキルオトで2004年6月から建設を行っている地下特性調査施設(ONKALO)の建設作業の進捗状況を公表した。
地下特性調査施設(ONKALO)は長さ5.5kmのアクセス用坑道(斜坑)、換気孔、深度420m(メイン)および深度520mの地下特性調査エリアから構成される

換気孔の掘削状況 (ポシヴァ社ウェブサイトより引用)


プレスリリースでは、ONKALOにおいて換気孔の掘削が地下約90メートルに達したこと、2005年5月時点では410メートルであった坑道掘削距離が1,089メートルに達していることが、以下に示す情報とともに示されている。なお、アクセス坑道の勾配 1:10をもとに計算を行うと坑道掘削距離1,089メートルは100メートルを超える深度となる。

  • 換気孔は、先行して掘削したパイロット孔に沿って、地下から直径3.5メートルの拡掘ビットを上に引上げながら拡掘するというレイズボーリング工法によって掘削された。この掘削は毎時50~100センチメートルのペースで24時間操業により1週間かけて実施され、掘削作業の実施前には地下水漏出を最小化するための措置が行われている。なお、この換気孔の掘削はスウェーデンの会社によって行われたものである。
  • 換気孔の送風室は2006年夏に建設される予定であり、換気孔下の坑道部分に設置される換気ファンとともに坑道入口から排気を行えるようになる。なお、地下特性調査施設(ONKALO)の完成後は、既存の換気孔と今後掘削される第2の換気孔/昇降用立坑によって坑道の換気が行われる。

なお、フィンランドにおいては、地下特性調査施設(ONKALO)の完成は2010年とされており、最終処分施設の建設許可申請が2012年までに政府に提出され、操業開始は2020年の予定とされている

【出典】

  • ポシヴァ社ウェブサイト、2006年5月24日付プレスリリース、http://www.posiva.fi/englanti/tietopankki_ajankohtaista.html?dataf=20060529101053.txt&dpic=20060529101053.gif&title=Raise+drilling+of+ventilation+shaft+in+ONKALO+completed&arctype=&arcfile=&arctitle=&newstype=tiedot〈=eng&date=20060524120000

フィンランドにおける高レベル放射性廃棄物(使用済燃料)処分の実施主体であるポシヴァ社は、2005年5月9日付けのプレスリリースにおいて、同社がオルキルオトで2004年6月から建設を行っている地下特性調査施設(ONKALO)の建設作業の進捗状況を公表した。プレスリリースによると、坑道掘削距離は410メートル1 に達し、地下掘削作業において初めて坑道がカーブする箇所に到達したとのことである。なお、2004年12月時点では坑道掘削距離は122メートルであった

ONKALOの建設にあたっては、坑道は発破掘削工法により1回当たり約5メートルずつ掘削されているが、同プレスリリースによると、特定の地域では良好な結果を保証するために、4メートルずつ掘削しているとのことである。また、坑道は約20メートル掘削するごとにグラウト2 されている。ポシヴァ社の現場管理者によると、状況に応じては、一度に掘削しすぎない方が、作業がより安全かつ迅速になるとしている。

同プレスリリースでは、掘削作業に加えて、ONKALOの入り口付近での建設作業も行われているとのことである。Technical building3 の建設も2005年春の間には開始される予定であり、新たな建設が開始される前には、ボルトやコンクリート吹付けを含む最終的な補強工事が終えられる予定である。また、ONKALOサイトにおける地上作業は2005年6月末には完了するとポシヴァ社の現場管理者は見込んでいる。

なお、ONKALOの完成は2010年とされており、最終処分施設の建設許可申請が2012年までに政府に提出され、操業開始は2020年の予定とされている


ONKALOの建設状況(2005年3月30日現在)
(ポシヴァ社ウェブサイトより引用)

【出典】

  • ポシヴァ社ウェブサイト、 http://www.posiva.fi/cgi-bin/newsarcposiva.cgi?dataf=20050509121638.txt&dpic=standard.gif&title=Excavation+of+ONKALO+reaches+400+metres&arctype=&arcfile=&arctitle=&newstype=uutinen&lang=eng&date=20050509000000
  • ONKALO Underground Rock Characterisation Facility – Main Drawings Stage, Posiva Oy, Working Report 2003-26

  1. 地下特性調査施設(ONKALO)は長さ5.5kmのアクセス用坑道(斜坑)、換気孔、 深度420m(メイン)および 深度520mの調査レベルから構成される。アクセス坑道の勾配1:10から逆算すると、坑道掘削距離410メートルは、約40メートルの深度となる。 []
  2. 岩盤や構造物の間隙・割れ目・空洞に強化や止水を目的として固結材を注入する工法 []
  3. Technical buildingには計器や、電気、通信、測定機器などが含まれる(ポシヴァ社情報) []