Learn from foreign experiences in HLW management

《フィンランド》放射線・原子力安全センター(STUK)が使用済燃料処分場の建設許可申請書に対する安全審査の結果を公表

フィンランドの安全規制機関である放射線・原子力安全センター(STUK)は、2015年2月12日付のプレスリリースにおいて、高レベル放射性廃棄物(使用済燃料)の地層処分の建設許可申請について、キャニスタ封入施設及び地層処分場を安全に建設することができるとする審査意見書を雇用経済省に提出したことを公表した。建設許可申請書は、実施主体であるポシヴァ社が2012年12月28日に政府に提出していたものである。

放射線・原子力安全センター(STUK)が雇用経済省に提出した2015年2月11日の審査意見書によると、ポシヴァ社が処分するのは、フィンランドで運転中の4基、建設中の1基及び計画されている1基の合計6基の原子炉で発生する、最大で9,000トン(ウラン換算)の使用済燃料とされている。ポシヴァ社が建設許可申請書を提出した以降、STUKは安全審査を実施してきており、2013年4月には、安全審査の第一段階が完了していた。STUKの安全審査が完了したことにより、今後は雇用経済省が建設許可の発給に関する検討を行った上で、最終的に政府によって建設許可が発給されることとなる。また、地層処分場の操業開始の前に、政府により発給されるキャニスタ封入施設と地層処分場の操業許可が必要とされ、ポシヴァ社による操業許可申請は2020年に行われるものと見込まれている。

放射線・原子力安全センター(STUK)の審査結果を受けてポシヴァ社が公表したプレスリリースによれば、今回の建設許可申請の審査に当たっては、STUKのみならず、その他のフィンランドや国際的な専門家が起用されたとしている。

放射線・原子力安全センター(STUK)の審査意見書においては、原子力法第19条で許可発給の基準とする以下の10点に対する審査結果が示されている。

  1. 施設に関する計画が、原子力法に基づく安全要件を満たしており、操業計画の策定時点で作業員及び住民の安全に対する配慮が適切になされているかどうか
  2. 施設のサイトが、計画されている操業の安全性の観点で適切に選定されており、また、操業計画の策定時点で、環境保護が適切に考慮されているかどうか
  3. 操業計画の策定時点で、核物質防護が適切に考慮されているかどうか
  4. サイトが、土地利用・建築法に基づく地域詳細計画において原子力施設の建設のために留保されているか、また、申請者が施設の操業のために必要となるサイトを所有しているかどうか
  5. 放射性廃棄物の最終処分及び施設の廃止措置を含め、放射性廃棄物管理のために申請者が利用できる方法が、十分かつ適切であるかどうか
  6. 申請者による使用済燃料管理のための計画が、十分かつ適切であるかどうか
  7. フィンランド及び国外において、原子力法第63条第1項3)によって規定されているSTUKによる管理の実施のための申請者の準備、及び第63条第1項4)によって規定されている管理の実施のための申請者の準備が十分であるかどうか
  8. 申請者が、必要な専門技術を有しているかどうか
  9. 申請者が、事業を実施し、操業を行うのに十分な資金的条件を備えているかどうか
  10. 申請者が、安全に、かつフィンランドの国際的な契約上の義務を順守しつつ、操業を行うための前提条件を備えていると考えられるかどうか

上記の許可発給の基準のうち、4.は、放射線・原子力安全センター(STUK)の管轄外であるため他の機関によって審査されることとされている。4.以外の9点、及びその他の関連する原子力法の規定に従って審査した結果、計画されている使用済燃料処分が政府による原則決定における社会全体の利益に合致していること、原子力の安全な利用のためには長期的には処分が不可欠であること、原子力法による建設許可発給のための条件が満たされていることから、STUKは、ポシヴァ社が使用済燃料のキャニスタ封入施設及び地層処分場を安全に建設することができると結論付けている。ただし、1.での原子力法で定められた安全要件への適合性に関しては、地層処分施設の閉鎖後のセーフティケースの審査において、さらなる信頼性の向上が必要との指摘を行ったとして、別途、STUKがポシヴァ社に示した改良点を考慮して操業許可申請を行うようにとの指示がされている。

今後、政府が建設許可を発給した場合、放射線・原子力安全センター(STUK)は、地層処分施設の建設を監督するとともに、必要に応じて承認された設計の変更をポシヴァ社に対して要求していくことになる。

【出典】

(post by t-yoshida , last modified: 2023-10-11 )