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《フィンランド》ポシヴァ社がオルキルオトでの使用済燃料処分場の建設許可を申請

ポシヴァ社の建設許可申請書

ポシヴァ社の建設許可申請書(表紙イメージ)

フィンランドにおける高レベル放射性廃棄物(使用済燃料)の処分実施主体であるポシヴァ社は、2012年12月28日付けプレスリリースにおいて、使用済燃料の処分場の建設許可申請書を政府に提出したことを公表した。 プレスリリースによると、エウラヨキ自治体のオルキルオトに建設される処分場は、ポシヴァ社のオーナー会社である2つの電力会社、テオリスーデン・ヴォイマ社(TVO社)とフォルツム・パワー・アンド・ヒート社(FPH社)が運転する原子力発電所から発生する使用済燃料9,000トン(ウラン換算)を処分するように設計されるとしている 1 。 同プレスリリースによれば、建設許可申請書は地上のキャニスタ封入施設と地下の最終処分場の、2つの相互に接続する複合原子力施設に関するものであり、複合施設の中にはキャニスタ封入施設の操業・廃止措置により発生する原子力廃棄物の最終処分のための施設も含まれるとしている。また、最終処分場は深度400~450mの地下に建設され、段階的に建設される処分坑道ネットワークと技術的な施設によって構成されるとしている。 フィンランドでは使用済燃料の処分場建設予定地は、原子力法による原則決定というフィンランド特有の手続を通じて、2001年にエウラヨキ自治体のオルキルオトに決定していた。フィンランドでは処分場建設予定地が決定した後でも、処分場で使用済燃料の処分を開始する前に、処分実施主体が政府から処分場の建設許可と操業許可の発給をそれぞれ受ける必要がある。ポシヴァ社は2004年から地下特性調査施設(ONKALO)の建設を開始し、建設作業と並行して処分場建設許可の申請に必要なデータを取得するための調査を実施してきた。

今後の予定

同じ2012年12月28日付けの雇用経済省のプレスリリースによれば、政府による処分場の建設許可発給に関する決定の準備のために、雇用経済省は原子力法令に規定されている意見聴取手続きに従って、他省庁、当局や機関、及びエウラヨキ自治体とその周辺自治体に対して意見書の提出を求める予定であるとしている。また、一般市民やステークホルダーも雇用経済省に対して、書面、電子メ-ル、及びオンラインにて、処分事業に対する意見書の提出が可能としており、雇用経済省は意見聴取手続きを2013年の早期に開始することとしている。さらに、雇用経済省は原子力安全に係る規制機関である放射線・原子力安全センター(STUK)に対して処分事業に対する安全性の評価を求めることとしている。 また、雇用経済省による同プレスリリースによれば、政府による処分場の建設許可発給は2014年末までに検討されるとし、建設許可の発給、及びその後の操業許可の発給がなされれば、2020年頃に処分場の操業が開始できるとしている。

STUKも同2012年12月28日にプレスリリースを公表しており、その中でSTUKは、建設許可申請書に対する評価は1年半の期間を見込んでいるとしている。同プレスリリースによれば、STUKはポシヴァ社による建設許可申請書が包括的であるかどうかを評価し、必要に応じてポシヴァ社に追加情報を求めつつ、また、安全要件の遵守に対する詳細な評価を行うとしている。さらに、STUKは内部のみならず、外部の独立した専門家による評価も実施するとしている。 ポシヴァ社によるプレスリリースによると、建設許可申請書に対する評価期間中に、ポシヴァ社はキャニスタ封入施設と最終処分場の事業を開始するための組織体制を準備するとしている。また、ポシヴァ社はONKALOの処分深度に相当する地下において、人工バリアの定置等の最終処分技術の実規模試験を開始するとしている。

【出典】

 

【2013年9月9日追記】

フィンランドの雇用経済省は2013年9月5日付けのプレスリリースにおいて、ポシヴァ社が2012年12月に提出した使用済燃料処分場の建設許可申請書に関する公聴会を、2013年9月12日にヘルシンキで開催することを公表した。 同プレスリリースによると、公聴会では、雇用経済省が建設許可申請の手続きプロセスに関するプレゼンテーションを行う。また、ポシヴァ社が、処分場の計画に関する情報提供を行い、規制機関の放射線・原子力安全センター(STUK)が処分プロジェクトの安全監督に関する説明を行うとしている。

雇用経済省は、建設許可の決定に向けた準備のために複数の政府機関、関係当局や組織、エウラヨキ自治体と隣接自治体に対して、文書による意見提出を2013年2月に要請している。これらの意見書の提出期限については、STUKを除いて、2013年9月末であることを明らかにした。 STUKから雇用経済省への意見書の提出については、その提出期限は2014年6月30日とされている。なお、原子力令の規定によって、STUKには、ポシヴァ社から提出された予備的安全解析書等の建設許可申請書関連文書の審査文書を意見書に含めることが求められている。

【出典】


  1. 現在フィンランドではTVO社がオルキルオト原子力発電所1号基と2号基、FPH社がロヴィーサ原子力発電所1号基と2号基を運転している。建設許可申請書では、運転中の原子炉4基に加えて、建設中のオルキルオト3号基、及び建設予定のオルキルオト4号基が廃止措置されるまでに発生が見込まれている使用済燃料9,000トン(ウラン換算)を処分対象としている。[]

(post by t-yoshida , last modified: 2023-10-11 )