米国の原子力規制委員会(NRC)は、2004年7月30日のプレスリリースにおいて、高レベル放射性廃棄物処分場の建設が予定されているユッカマウンテンに関する同委員会の書類が電子的に利用可能になったことを発表した。今回利用可能となったのは、連邦エネルギー省(DOE)により予定されている処分場建設の申請についてのヒアリングに関係するNRCの文書類で、DOEによる書類は2004年6月30日に利用可能となっていた 。
ニュースリリースでは、ユッカマウンテンの許認可手続に参加する全ての者は、その書類を電子形式で利用可能にすることがNRCの許認可手続規則(10 CFR Part 2)で必要とされていると示されている。必要とされる書類は、関係者や関係者になる可能性があるもの及び政府機関が許認可手続において論拠として使用する予定のものなどとされている。(許認可手続規則の詳細は既報を参照)
NRCは24,000以上の書類を許認可支援ネットワーク(LSN)(詳細はこちら)において利用可能な状態としたことがニュースリリースでは示されている。これらの書類の内、約100点以外は全てLSNに索引登録されてネットワークを通じて利用可能となっている。残りについてはNRCの文書データベース・システムであるADAMSを通じて利用可能となっており、LSNでの索引登録は後日行われるものとされている。
ニュースリリースではこの他にも、NRCの原子力安全・許認可委員会が書類提出に関する紛争解決に当たること、3名が委員として指名されたことも示されている。
また、ニュースリリースでは2004年7月9日に示されたDC巡回区控訴裁判所のユッカマウンテンに関する判決 についても言及されている。その内容として、同判決及びその持ち得る影響については未だ分析中であり、当面は遅れの出ないように書類をネットワークで利用可能にすることを継続していくとのコメントが示されている。
なお、NRCのニュースリリースで同判決に関する言及が行われたのはこれが初めてである。
【参考】
・NRC許認可支援ネットワーク(LSN):(http://lsnnet.gov/)
・NRC文書データベース(ADAMS):(http://www.nrc.gov/reading-rm/adams/web-based.html)
【出典】
- 原子力規制委員会(NRC)プレスリリース(2004年7月30日)
(http://www.nrc.gov/reading-rm/doc-collections/news/2004/04-089.html)
(post by 原環センター , last modified: 2023-10-10 )