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§ 2019年7月22日 発行 海外情報ニュースフラッシュ

ドイツで処分の安全要件及びサイト選定時の予備的安全評価の要件を定める政令案が公表

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ドイツの連邦環境・自然保護・原子炉安全省(BMU)は2019年7月17日、BMUの特設ウェブサイト「ダイアログ(対話)最終処分場安全」において、「高レベル放射性廃棄物の最終処分の安全要件」及び「処分場サイト選定手続における予備的安全評価実施要件」を定める2件の政令案を公表した。また、BMUは、公開シンポジウム「安全要件と安全評価:高レベル放射性廃棄物処分場選定の枠組みにおける政令案に関する対話」を2019年9月14日と15日の2日間、ベルリンで開催する。これらの政令案に対する意見募集は、2019年9月20日まで行われる。

2017年に全面改正された「発熱性放射性廃棄物の最終処分場のサイト選定に関する法律」(以下「サイト選定法」という)では、高レベル放射性廃棄物処分の安全要件及び処分場サイト選定における予備的安全評価の実施要件を政令として定めることを規定している。また、これらの政令は、サイト選定手続きの第1段階において、サイト区域と地上からの探査対象のサイト地域の絞り込みに先がけて実施する予備的安全評価(第1次予備的安全評価)までに策定することになっている。

■「高レベル放射性廃棄物最終処分の安全要件」に関する政令案

高レベル放射性廃棄物の最終処分安全要件に関する政令案は、2010年にBMUが策定した「発熱性放射性廃棄物の最終処分に関する安全要件」(以下「2010年安全要件」という)を置き換えるものであり、処分場の長期安全性、サイト調査と処分場計画、定置された廃棄体の回収可能性確保、処分場の建設・操業・閉鎖等に関する要件を定めることになっている。今回公表された政令案は、2010年安全要件を踏襲しており、線量基準値のほか、安全性の評価期間を100万年とすること、定置済みの廃棄体の回収可能性を処分場閉鎖後500年間確保する要件などは変更されていない。

本政令案では、高レベル放射性廃棄物処分場において、低中レベル放射性廃棄物を受け入れる場合には、処分場の頑健性に影響しないこと、地下の処分領域やインフラを分離することなどを要求する規定が盛り込まれている。これは、2015年に連邦政府の承認を受けた「使用済燃料及び放射性廃棄物の責任ある安全な管理のための計画」(国家放射性廃棄物管理計画)において、アッセⅡ研究鉱山から回収する放射性廃棄物を高レベル放射性廃棄物処分場との同一サイトで処分することを想定していることを受けたものである。

■「高レベル放射性廃棄物処分場サイト選定手続における予備的安全評価実施要件」に関する政令案

サイト選定法に基づく処分場のサイト選定手続きでは、3段階のプロセスの各段階で予備的安全評価が実施されることになっている。本政令案は、セーフティケースの作成における国際的に標準とされる手順や、放射性廃棄物管理に関してBMUに助言を与える諮問組織である廃棄物管理委員会(ESK)によって、これまでに提出された予備的安全評価に関する勧告に基づいて、予備的安全評価の構成要素や実施に係る要件を規定するものである。

予備的安全評価の構成要素としては、地質学的状況の解析、処分場の安全概念や設計概念の提示、処分システムの解析、処分場の操業中における安全性の解析、処分場閉鎖後の長期安全性の解析、処分システムの包括的評価、不確実性に関する評価、今後調査研究・開発が必要な事項の特定などの項目を挙げている。

【出典】

(post by tokushima.hideyuki , last modified: 2019-07-22 )