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以前のリビジョンの文書です
フランスにおける高レベル放射性廃棄物処分
高レベル放射性廃棄物及び長寿命中レベル放射性廃棄物の処分費用の負担については、放射性廃棄物等管理計画法の第16条により、フランス電力株式会社(EDF)、AREVA社、原子力・代替エネルギー庁(CEA)などの原子力基本施設(INB)を有する事業者が負担します。
フランスでは、2006年の放射性廃棄物等管理計画法により、高レベル放射性廃棄物等の中間貯蔵施設または可逆性のある地層処分場の建設・操業等の資金を、原子力基本施設(INB)の操業者が引当金として確保することを定めています。また、建設段階以降に、放射性廃棄物管理機関(ANDRA)内に独立した会計管理が行われる基金を設置することも規定しており、必要な資金が操業者より拠出されることになっています(基金への資金拠出方法等の詳細は、基金設置時に定められる予定です)。
2014年末時点において、EDFは、フランスでの高レベル放射性廃棄物及び長寿命中レベル放射性廃棄物を含む放射性廃棄物全体の貯蔵・処分のために、76億8,600万ユーロ(1兆300億円)を引き当てています。
高レベル放射性廃棄物及び長寿命中レベル放射性廃棄物の処分費用は、中間貯蔵施設または処分場の建設・操業・閉鎖・保守及びモニタリングが対象となっています。また、高レベル放射性廃棄物及び長寿命中レベル放射性廃棄物の処分費用は、放射性廃棄物管理機関(ANDRA)が見積りを行い、最終的にエネルギー担当大臣が処分費用の見積額を決定するとされています。
2014年にANDRAが見積もった処分費用は344億ユーロ(約4兆6,100億円、1 ユーロ=134 円として換算)でした。これに対し、2016年1月にエネルギー担当大臣は廃棄物発生者や原子力安全機関(ASN)の意見を踏まえ、処分費用の目標額として250億ユーロ(約3兆3,500億円)を示しました。
備考:通貨換算には、日本銀行の基準外国為替相場及び裁定外国為替相場のレート(平成27年12月中において適用)を使用しています。