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英国

英国政府の環境・食糧・農村地域省(DEFRA)は、2008年6月12日にウェブサイトにおいて、放射性廃棄物管理に関する白書「放射性廃棄物の安全な管理-地層処分の実施に向けた枠組み」を公表した。同白書については、地層処分による高レベル放射性廃棄物等の長期管理に関する英国政府の枠組みを、中間貯蔵や研究開発も含めて示すことが目的とされている。

また、DEFRAが同日付で公表したプレスリリースによると、英国政府は白書で示された地層処分場選定プロセスの第一段階として予定している政府との協議に参加する将来の処分場の受け入れの可能性のある自治体の募集を同日より開始した。なお、この初期段階での協議への参加について、自治体には将来の処分場の受け入れに関する責任はない。

環境・食糧・農村地域省(DEFRA)のプレスリリースによると、公表された白書は、地層処分場の設計・実現に向けた技術的なプログラム、及びサイト選定において適用される手続きと基準を示すものとされている。また、地層処分場の計画と開発における4つの重要な柱として、実施主体である原子力廃止措置機関(NDA)、規制機関である保健安全執行部(HSE)・イングランドとウェールズの環境規制機関(EA)・民間原子力安全保障局(OCNS)、放射性廃棄物管理委員会(CoRWM)及び地元自治体とのパートナーシップが示されている。

また、公表された白書では、以下の点を含む地層処分の将来的な実施のための枠組みが規定されている。

  • 英国放射性廃棄物インベントリ(UKRWI)の作成・改訂、及び将来の地元自治体との議論の基礎としてのUKRWIの使用に関するアプローチ
  • 地層処分場開発における原子力廃止措置機関(NDA)の技術的アプローチ(段階的な事業実施アプローチ、及び実現を支援する進行中の研究開発の利用を含む)
  • 地層処分場の開発に対して信頼できる規制、監督及び管理を確実にするための調整
  • 地層処分プログラムの進展に伴う、関連する計画手続きの扱い
  • サイト選定手続きにおける「自治体」の定義
  • 公募及び自治体への情報提供のための手続き
  • 自発性によるアプローチを支援するためのパートナーシップ方式の利用法
  • 自発性及びパートナーシップアプローチの一環としての「関与のパッケージ」及び「自治体の利益のパッケージ」による妥当で価値のある金銭の使用
  • 地質環境に関する初期スクリーニングの基準、及び政府による同基準の適用法
  • 候補サイトの評価に関する修正された基準、及び同基準の適用法に関する今後の公衆協議についての詳細

なお、「関与のパッケージ」とは、パートナーシップ参加の費用を賄うための資金提供(主な資金提供者は英国政府)であり、具体的な事例として、広報活動費、パートナーシップに掛かる諸経費(人件費や管理費等)、サイト選定プロセスへの参加費等が挙げられている。また、「自治体の利益のパッケージ」とは、端的には地域振興策であるが、具体的な事例としては、地域への投資(トレーニングや教育等)、地域のサービス産業の事業拡大、公共サービス(インフラやレクリエーション設備等)の改善等が挙げられている。これらは、今後の協議の進展とともに地域社会、NDA及び政府の間で具体化されるべきとしている。

さらに白書では、地層処分場選定プロセスの段階を次のように規定している。

  • 第1段階:公募の開始、自治体からの関心表明の受け入れ(本段階は、自治体が将来の処分場の受け入れに関する責任を持たずに政府と心を開いて検討を行う段階と位置付けられている)
  • 第2段階:不適格な地域を判断するための初期スクリーニングの実施(不適格な場合は自治体にその旨が通知される:初期スクリーニングの基準は下表参照)
  • 第3段階:参加決定を行うための自治体での検討(検討後の自治体の参加決定は、この段階以降のサイト選定プロセスに公式の責任を有すると見なされる)
  • 第4段階:参加地域に関する机上調査の実施
  • 第5段階:好ましいサイトを特定するための残された候補地域での地表からの調査の実施(政府はこの調査の後に好ましい1つのサイトを決定して次の段階に移行する。この政府の決定の前まで、自治体には撤回の権利が保持される。)
  • 第6段階:サイトの適性を確認するための地下での調査の実施

なお、今回の白書は、2006年10月に英国政府が行った高レベル放射性廃棄物等の長期管理方針の決定に基づき、公衆協議等を経て策定されたものである。

一方、処分事業の実施主体である原子力廃止措置機関(NDA)は、2008年6月12日付のプレスリリースで、地層処分の研究開発戦略についての提案文書を公表し、意見募集を開始したことを明らかにした。また、NDAは同日付のプレスリリースで、英国の放射性廃棄物インベントリの最新版である2007年版を公表したことも明らかにした。

除外基準として提案されるか 理由/説明及びコメント
天然資源
石炭 提案する 資源が100m以上の深さにある場合のみ深度に対する侵入のリスク
石油及びガス 提案する 深度に対する侵入のリスク
油頁岩 提案する 深度に対する侵入のリスク
工業鉱物(蒸発残留岩を除く) 提案しない 低い資源価値-深部での経済開発の可能性を制限
蒸発残留岩 提案しない 広域分布-除外を正当化するには不十分な資源損失及び侵入リスク
金属鉱石 一部の鉱石 深部(100m以上)で採鉱された場合のみ侵入のリスク
大規模岩石資源 提案しない 深部では開発されない
廃棄物の処分/ガス貯蔵 提案する 深度100m以上で確定または承認されている場合のみ
地熱エネルギー・浅部熱資源 提案しない 深部では開発されない
地熱エネルギー・深部岩体または地下水からの低品位熱抽出 提案しない 事前の一般的除外基準ではない-現在は開発の価値が推測のレベル
地下水
帯水層 提案する 地層処分施設の全体または一部が帯水層内にある場合
浅部透水性地層 提案する 地層処分施設の母岩の全体または一部が将来合理的に開発され得る透水性地層である
深部透水性含塩層 提案しない 地下水資源としての開発の可能性がない
開発可能な地下水周辺の地層 提案しない 母岩の量が廃棄物の長期隔離に適切である場合
特定の複雑な水文地質学的環境 提案する 深部カルスト地形及び温泉の原岩として知られている
地質学的安定性
地震及び断層 提案しない サイトに対する潜在的影響を後に評価
隆起及び侵食 提案しない 地層処分施設の深度と設計に対する影響及び極端な場合は後段でのサイト除外
その他の地質災害 提案しない プロセス後段でサイト固有のリスク評価が要求される
地質工学的問題
地圧及び工学的問題 提案しない 後段でサイトの詳細データ入手時に評価
その他の地下基準
特定の複雑な地質環境 提案しない この段階で除外する必要なし
その他の地質及び水文地質学的特性 提案しない 現場の地質科学的調査段階でのみ必要

【出典】

  • 環境・食糧・農村地域省(DEFRA)他、白書「放射性廃棄物の安全な管理-地層処分の実施に向けた枠組み」、2008年6月 http://www.defra.gov.uk/environment/radioactivity/mrws/pdf/white-paper-final.pdf
  • DEFRA、2008年6月12日付プレスリリース、 http://www.defra.gov.uk/news/2008/080612a.htm
  • 原子力廃止措置機関(NDA)、2008年6月12日付プレスリリース、 http://www.nda.gov.uk/news/researchstrategy.cfm
  • NDA、2008年6月12日付プレスリリース、 http://www.nda.gov.uk/news/inventory2007.cfm

【2008年8月7日追記】

原子力廃止措置機関(NDA)の2008年8月6日のプレスリリースによると、白書「放射性廃棄物の安全な管理-地層処分の実施に向けた枠組み」に従って、NDAは次の2件の協議文書を公表し、公衆協議を開始した。公衆の見解は、2008年11月30日まで受け付けられる。

  • 地層処分に向けた公衆・ステークホルダーの関与とコミュニケーションの枠組みに関する協議文書
  • 地層処分のための持続性評価及び環境評価の枠組みに関する協議文書

・原子力廃止措置機関(NDA)、2008年8月6日付プレスリリース、http://www.nda.gov.uk/news/consultation-gdf-aug08.cfm

【2009年7月24日追記】

原子力廃止措置機関(NDA)は、2009年7月21日、自身のウェブサイトにおいて次の2件の報告書を公表した。これらの報告書の協議文書については、2008年8月から11月まで公衆協議が行われていた(2008年8月7日付追記参照)。今回公表された報告書は、公衆協議で寄せられた意見を考慮し策定されたものである。

  • 地層処分-公衆・ステークホルダーの関与とコミュニケーションの戦略
  • 地層処分-持続性評価及び環境評価の戦略

「地層処分-公衆・ステークホルダーの関与とコミュニケーションの戦略」では、NDAの公衆・ステークホルダーの関与とコミュニケーションを進展させるためのアプローチや様々なステークホルダーを関与させるためのアプローチなどが示されている。また「地層処分-持続性評価及び環境評価の戦略に関する報告書」では、地層処分の実施のためのオプションを評価の中でどのように考慮するのか、NDAは評価の各段階においてどのようにステークホルダーと関わっていくのかなどが示されている。

【追記部出典】

  • 原子力廃止措置機関(NDA)ウェブサイト、http://www.nda.gov.uk/
  • http://www.nda.gov.uk/documents/upload/Geological-Disposal-A-Public-and-Stakeholder-Engagement-and-Communications-Strategy-July-2009.pdf
  • http://www.nda.gov.uk/documents/upload/Geological-Disposal-A-Strategy-for-Sustainability-Appraisal-and-Environmental-Assessment-July-2009.pdf

英国のイングランドとウェールズの環境規制機関(EA)は、1993年の放射性物質法に基づいた放射性廃棄物処分の規制を行っている。今回、EAは地層処分場及び浅地中処分場それぞれの許可要件に関するガイダンスの草案を公表し、2008年5月15日付のプレスリリースにおいて、ガイダンスについての公衆協議を開始したことを発表した。公衆協議の期間は2008年9月1日までとされており、公衆協議で得られた意見を考慮し、2008年末に最終版のガイダンスとして公表する予定である。

英国では1997年に『低・中レベル放射性廃棄物の陸地処分施設の許可要件に関するガイダンス』が公表されており、今回、公衆協議が行われる2種類のガイダンスは、これを置き換えるものと位置付けられている。今回公表された地層処分場の許可要件に関するガイダンスの草案(以下「草案」という)によると、ガイダンスは地層処分場の開発・操業のアプローチや、施設の立地、設計、建設、操業及び閉鎖において事業者が満たすべき原則と要件、及びそれらの規制機関による解釈を示すものとされている。ただし、地層処分場の許可要件に関するガイダンスは、地層処分される全ての放射性廃棄物を対象としており、高レベル放射性廃棄物や使用済燃料等も含まれている。

今回の地層処分場の許可要件に関するガイダンスは、2006年10月の高レベル放射性廃棄物等の長期管理に関する計画の策定を中心に、1997年以降の動きを踏まえて策定され、最終化されたガイダンスには、2008年中に公表が予定されている放射性廃棄物の安全な管理に関する白書の内容が反映されることとなっている。なお、英国において放射性廃棄物処分の安全規制は、イングランド及びウェールズ、スコットランド、北アイルランドをそれぞれ管轄する3つの環境規制機関が担当しているが、今回の草案はイングランドとウェールズの環境規制機関(EA)が、北アイルランドの環境規制機関と共に公表したものである。

草案では、下記の5つのトピックスについての規制に係る原則・要件等が示されている。

  • 放射性固体廃棄物処分の原則:国際的に合意された助言と勧告に沿った6つの原則
  • 処分場の許可:開発者(事業者)と共有できることが期待される合意事項。それによって、サイト選定が行われる初期の段階で環境問題について規制当局が助言を行うことができる。
  • 管理、放射線学的及び工学的要件:サイトの使用、施設の設計、建設、操業及び閉鎖において遵守されるべき放射線学的及び工学的要件
  • 環境に関するセーフティケース:公衆と環境が十分防護されることを証明するために必要とされる環境に関するセーフティケースについてのガイダンス
  • 政策及び法的枠組み:放射性廃棄物処分の規制に影響を与えるような、国際条約、国の政策と広範囲の背景の要約

なお草案では、公衆協議において特に意見が求められる点として、次の10の質問が示されている。

  1. 草案は、技術的背景を持たない者にも十分に明瞭か。
  2. 今回の草案と、保健保護庁(HPA)による放射性固体廃棄物処分に関する勧告の関係は明瞭か。
  3. 示された諸原則は、放射性固体廃棄物の陸地処分という観点で明瞭で、道理にかなっており、完全であるか。
  4. 示された諸原則は、明瞭で、道理にかなっており、また放射性固体廃棄物の陸地処分において対応すべきあらゆる分野を網羅しているか。
  5. 許可発給後の段階において、10-6年(すなわち年間100万分の一)の参照リスクレベル(risk guidance level)を提案しているが、これは、防護基準という観点で十分で、かつ適切なものか。「参照リスクレベル」という用語は、十分に明瞭であいまいでないか。
  6. 提案されたリスク評価、及びリスクと参照リスクレベルとの比較についてのアプローチに賛成するか。
  7. 追加的・補助的なガイダンスは有用か。
  8. 草案で示された最適化のアプローチに賛成するか。賛成しないならば、どのような代替的アプローチがあるか。
  9. 環境規制機関が要求する環境上のセーフティケースは、原子力施設検査官室(NII)が要求する原子力安全上のセーフティケースと組み合わされるべきか。
  10. 提案されている、地層処分場への人間侵入に関するアプローチに賛成するか。

【出典】

  • イングランドとウェールズの環境規制機関(EA)、2008年5月15日付のプレスリリース、
    http://www.environment-agency.gov.uk/news/2045337
  • EA、北アイルランド環境・文化遺産局(EHS)、「放射性固体廃棄物の陸地における地層処分場:許可要件に関するガイダンス 公衆協議のための草案」、2008年5月15日

【2009年3月11日追記】

イングランドとウェールズの環境規制機関(EA)のウェブサイトにおいて、地層処分場及び浅地中処分場それぞれの許可要件に関するガイダンス(2009年2月付)が公表された。公衆協議では44件のコメントが寄せられており、本ガイダンスはそれらを踏まえて策定されている。

  • イングランドとウェールズの環境規制機関(EA)ウェブサイト、http://www.environment-agency.gov.uk/business/sectors/99322.aspx
  • EA、ガイダンス及び公衆協議の報告書の公表に関する質問と回答、http://www.environment-agency.gov.uk/static/documents/Business/QA_FOR_WEBSITE_FINAL_branded.pdf

2008年4月1日付の英国労働・年金省(DWP)のプレスリリースによると、 英国における原子力利用を含む労働安全・衛生に係わる規制機関である保健安全委員会(HSC)と保健安全執行部(HSE)が、同日付で統合された。統合後の組織の名称は、保健安全執行部(Health and Safety Executive; HSE)が継承される。今回の統合は、公衆協議を経て、2006年の法務・規制改革法で定められた手続きに基づいて決定されたものである。

従来の保健安全委員会(HSC)と保健安全執行部(HSE)は、1974年の労働安全衛生法により設置された2つの政府外公共機関(NDPB1 )であり、HSEの業務からHSCを分離するために、実務や権限は区分されていた。今回の統合は、従来の両組織の業務を大きく変化させるものではないが、統合により、組織全体でより緊密な業務遂行のための方向性が定められるとされている。また、統合された組織は説明責任を維持しつつ、より透明性を高めていくとされている。

プレスリリースによれば、新しい保健安全執行部(HSE)の理事会は、全体的な戦略的方向性の設定や財務・業績管理、及び資源配分を含め、組織の運営責任を負うこととなる。今回の統合による変化や意義は、次のように示されている。

  • 労働安全・衛生の向上に責任を有する、単一の規制機関の設置。
  • HSCの現委員長は新HSEの理事会の長に就任。
  • 従来のHSCの委員は、新たな役割での責任を負いつつ、新HSEの非常勤理事として残りの任期の間留任。
  • 新HSEの理事は、理事会の長を除いて多くても11名を超えないこととし、全委員は引き続き労働・年金省(DWP)大臣が任命。
  • 労働安全衛生法の基本的な内容に変更なし。
  • 旧HSC・HSEの組織的な機能は削減しない。
  • 労働安全・衛生の保護に変更なし(労働安全・衛生に関わる規制要件、執行方法及び規制当局に対するステークホルダーの関与形態は変更しない。)

【出典】

  • 労働・年金省(DWP)、2008年4月1日付のプレスリリース
    http://www.dwp.gov.uk/mediacentre/pressreleases/2008/apr/emp070-010408.asp
  • 1974年労働安全衛生法

  1. non-departmental public bodies []

英国の原子力廃止措置機関(NDA)は、2008年3月31日付のニュースリリースにおいて、英国放射性廃棄物管理会社(UKNWM社;URS社・ワシントン事業部門1 が率い、スタズビックUK社、AREVA NC、セルコ-アシュアランス社を含む企業グループ)と、ドリッグ低レベル放射性廃棄物処分場の管理契約を締結したことを公表した。この契約は、2008年4月1日に、原子力サイト許可の所有会社の株式が英国原子力グループ社(BNG)からUKNWM社に移転されることで発効する。

2004年エネルギー法によって設立された原子力廃止措置機関(NDA)は、原子力債務の管理の遂行に当たって、競争原理を導入することとされていた。ドリッグ処分場の管理会社の選定については、2006年4月の競争入札説明会以降、入札への適合企業やUKNWM社を優先交渉権者として選定するなどの動きが進められてきた。今回のドリッグ処分場の管理契約の締結は、原子力廃止措置機関(NDA)のサイトの競争入札が完了した最初の事例となる。

ニュースリリースによれば、英国放射性廃棄物管理会社(UKNWM社)の提案によるドリッグ処分場に関する費用の削減は1億ポンド(238億円)とされており、さらに英国における低レベル放射性廃棄物に関する債務の20%削減を目標とした革新的な技術の提案により節約できる金額は、10億ポンド(2,380億円)になるとされている。契約期間は、当初は5年であるが、UKNWM社の実績とNDAの経営陣の承認により、最大17年までの延長が可能とされている。また、契約金額は2億~5億ポンド(476億~1,190億円)になるとされている(1ポンド=238円で換算)。

【出典】

  • 原子力廃止措置機関(NDA)、2008年3月31日付のニュースリリース、 http://www.nda.gov.uk/news/llwr-contract-award.cfm
  • URS社・ワシントン事業部門ウェブサイト、 http://www.urscorp.com/divisions/washDiv.php

  1. 英国放射性廃棄物管理会社(UKNWM社)が優先交渉権者として決定された2007年8月時点では、UKNWM社を率いていたのはワシントングループ・インターナショナルであったが、2007年11月にワシントングループ・インターナショナルが米国のエンジニアリング会社であるURS社により買収されたことにより、ワシントングループ・インターナショナルはURS社のワシントン事業部門として再編された。 []

英国の環境・食糧・農村地域省(DEFRA)は、2008年1月10日付けのプレスリリースで、2007年6月25日から2007年11月2日まで実施された高レベル放射性廃棄物等の長期管理計画に関する公衆協議について、寄せられたコメントの概要及び分析結果を報告書としてまとめたことを公表した。この公衆協議は、2006年10月に英国政府が行った高レベル放射性廃棄物等の長期管理方針の決定に従い、地層処分場の設計及び実施に関する技術的見地とともに、将来の処分場サイトの決定における手続き及び基準に関して、政府案への意見を募集するために実施されていた

今回公表された報告書によると、寄せられたコメントは合計で181件であったとされている。協議文書では13の質問項目が設定されていたが、各質問に回答したコメントの約半数は、ほとんどの政府提案を明確に受け入れており、同意を示す意見の多くには、改善に向けた提案なども示されている。主な項目として、地層処分については、さらなる研究が必要と見なされているものの、一般的に最適の方法であると受け止められているとしている。また、自発性及びパートナーシップによるアプローチ、サイト選定に向けた審査及び評価基準などについては、全般的に支持が得られているとしている。

全般的な支持の一方で、同報告書では、今回の公衆協議にスコットランド政府が参加しなかったことにより公衆協議の妥当性が低くなったとの意見や、放射性廃棄物管理委員会(CoRWM)の勧告が協議文書では誤解あるいは選択的に利用されているとの指摘があった他、高レベル放射性廃棄物と中レベル放射性廃棄物の併置処分に関する技術的な意見、処分に関する規制機関の人的資源の確保、地質学及び鉱山学的な技術力の不足への懸念などに関するコメントがあったことも述べられている。

今回のプレスリリースにおいては、英国政府は安全で確実な中間貯蔵の確保、及び中間貯蔵と地層処分の実施に向けて進められている研究開発プログラムについて英国政府が関与し、これらのプログラムの提供には原子力廃止措置機関(NDA)が主要な責任を果たすことになることが示されている。英国政府は、今回の公衆協議に寄せられたコメントについて、処分の実施手続きの「次の段階」の詳細を検討する上で考慮するとしており、今年公表される予定の白書において提示するとしている。

一方、事業・企業・規制改革省(BERR)も同日付けのプレスリリースで、英国での民間電力会社による原子力発電所の新規建設に関する英国政府の決定などを示した白書を公表した。同白書では、原子力発電所の新規建設を行う者は廃止措置及び放射性廃棄物の管理に要する全費用を負担することが示されており、BERRは、費用の適切な確保方策などを盛り込んだエネルギー法案をまとめ、議会に提出している。なお、英国政府は2008年2月から3月には、廃止措置及び廃棄物管理の費用負担に関するガイダンスについて協議文書を公表する予定としている。

【出典】

  • 環境・食糧・農村地域省(DEFRA)、2008年1月10日付けプレスリリース
    (http://www.defra.gov.uk/news/2008/080110a.htm)
  • Summary and Analysis of Responses to the Consultation on Managing Radioactive Waste Safely: A Framework for Implementing Geological Disposal, 25 June – 2 November 2007, A public consultation by Defra, BERR and the Welsh and Northern Ireland devolved administrations, January 2008.
    (http://www.defra.gov.uk/corporate/consult/radwaste-framework/summary-responses.pdf)
  • 事業・企業・規制改革省(BERR)、2008年1月10日付けプレスリリース
    (http://www.gnn.gov.uk/environment/fullDetail.asp?ReleaseID=343892&NewsAreaID=2&NavigatedFromDepartment=True)

英国の環境・食糧・農村地域省(DEFRA)は、2007年10月25日付けのプレスリリースで、放射性廃棄物管理委員会(CoRWM)を再構成し、委員らを新たに指名したことを公表した。再構成されたCoRWMは、中間貯蔵及び地層処分を含む放射性廃棄物の長期管理に関する政府及び実施主体である原子力廃止措置機関(NDA)の提案、計画、プログラムに対する精査及び助言について、重要な役割を果たすものとされている。

放射性廃棄物管理委員会(CoRWM)に対する改訂された委任事項によると、再構成されたCoRWMは委員全員の指名後、早い段階で政府との議論及び合意に向けた3カ年の活動プログラムの草案を所轄大臣に提出することになっている。活動プログラムには、廃棄物パッケージの選択、地層処分場の実現に向けたプログラム及び計画、サイト選定の手続及び基準、公衆及びステークホルダーの関与に関するアプローチ等の活動のレビューなどが含まれるとされており、特に地層処分場の実施計画の根拠の分析が重要な活動内容と位置づけられている。また、再構成されたCoRWMは、政府、原子力廃止措置機関(NDA)、地方当局及びステークホルダーと対話を継続すると共に、活動についての年次報告を政府に提出することが求められている。

政府への助言を行う独立機関については、2003年に設置された初代の放射性廃棄物管理委員会(以下、初代CoRWM)が2006年7月に政府に対する管理オプションの最終勧告をまとめ、その主要な役割を終えていたが、その最終勧告において、初代CoRWMは実施手続きを監督する独立機関の迅速な設置を求めていた。これを受けて、政府は2006年10月の高レベル放射性廃棄物等の長期管理計画の発表に際して、政府に対して独立した立場で助言を行う、初代CoRWMの後継機関を設置することとしていた。現在、2007年11月2日までの期限で実施している地層処分の実施方法に関する公衆協議の協議用文書には、初代CoRWMの有していた公開性及び透明性に対する義務を継承する形で、政府を独立した立場で監視し助言を行う新たなCoRWMを再構成することが提案されており、改訂された委任事項が示されていた。

同プレスリリースによると、再構成された放射性廃棄物管理委員会(CoRWM)は、当初、委員長及び12名のメンバーによって構成され、任期は3年間となっている。新たに指名されたCoRWMの委員長と委員12名は以下の通りである。

<委員長>
  • ロバート・ピッカード:カーディフ大学名誉教授(神経生物学)、消費者団体代表
<委員>
  • ディビッド・ブロートン:元英国原子力公社(UKAEA)技術者
  • マーガレット・バーンズ:アバディーン大学非常勤講師、元保健安全委員会(HSC)委員
  • ブライアン・D・クラーク:アバディーン大学教授(環境管理・計画)、スコットランド環境保護機関(SEPA)理事、初代CoRWM委員
  • マーク・ダットン:放射線防護、原子力安全、放射性廃棄物管理専門家、初代CoRWM委員
  • ファーガス・ギブ:シェフィールド大学教授(岩石学、地球化学)
  • マリオン・ヒル:コンサルタント(原子力産業の公衆及び環境への放射線医学的影響)、元英国放射線防護委員会(NRPB)職員
  • サイモン・ハーリー:エディンバラ大学教授(下部地殻形成過程)
  • ウィリアム・リー:ロンドン大学インペリアル・カレッジ教授(放射性廃棄物固化技術)
  • フランシス・ライブンズ:マンチェスター大学教授(放射化学)
  • レスリー・ネーサートン:コンサルタント(環境衛生)、元地方当局職員
  • ジョン・レンニルソン:地方当局職員
  • リンダ・ウォーレン:ウェールズ大学名誉教授(環境法)、王立環境汚染委員会委員、初代CoRWM委員

【出典】

  • 環境・食糧・農村地域省(DEFRA)、2007年10月25日付けプレスリリース、
    (http://www.defra.gov.uk/news/2007/071025c.htm)
  • Managing Radioactive Waste Safely, A framework for implementing geological disposal, A public consultation by Defra, DTI and the Welsh and Northern Irish devolved administrations、2007年6月25日
    (http://www.defra.gov.uk/corporate/consult/radwaste-framework/consultation.pdf)

【2008年5月7日追記】

2008年5月1日に英国政府は、環境・食糧・農村地域省(DEFRA)のプレスリリースにおいて、環境大臣が同日付で放射性廃棄物管理委員会(CoRWM)の委員として新たに下記の2名を任命したことを公表した。このことにより、CoRWMは委員長と委員14名となった。

  • レベッカ・ラン:ストラスクライド大学土木工学部准教授(水文地質学)
  • アンドリュー・スローン:公認技術者、ストラスクライド大学土木工学部客員教授、コンサルタント(地質工学)

・環境・食糧・農村地域省(DEFRA)、2008年5月1日付プレスリリース、http://www.defra.gov.uk/news/2008/080501a.htm

英国の事業・企業・規制改革省(BERR)は2007年9月13日付けのプレスリリースにおいて、英国での原子力発電所の民間電力会社による新規建設などに関して、2007年9月8日に9つの都市で計約1,000人を対象に行った意識調査の結果を公表した。

同プレスリリースによると、「Talking Energy」(エネルギーについて話そう)と題された今回の意識調査は、ベルファスト、カーディフ、エディンバラ、エクセター、レスター、リバプール、ロンドン、ニューカッスル、ノリッジの9つの都市で開催され、民間調査会社が政府に代わって運営を行った。意識調査では、原子力発電の将来に関する情報が提供されるとともに、参加者が互いに議論を行う時間が確保されていた。参加者は地域及び英国全体を人口統計学的に代表するように選ばれており、全国レベルでの一般公衆の考えが把握できたとしている。

今回の意識調査では、議論の前後での意見の変化を見ることを意図した6つの質問を含めて12種類の質問についての回答を集計している。原子力発電所の新規建設に伴う新たな放射性廃棄物の発生や原子力の安全性に関しては、9割の参加者が懸念を示しており、政府が新たに発生する放射性廃棄物を既存の放射性廃棄物と同様に処分するとの提案に対して、半数以上の参加者が当日に与えられた情報の下では満足しておらず、廃棄物管理などに関してより詳細な情報を望む傾向があったとしている。なお、原子力発電所の新規建設に関するオプションを電力会社に与えることが公衆の利益になるとの考えについて、44%が賛成、37%が反対を示している。温暖化防止及びエネルギー安全保障に関しては、参加者の約9割が英国の重要な課題として捉えており、約6割がこれらの課題に対して原子力利用が重要な寄与をすると回答している。

なお、今回の意識調査に関する分析結果及び最終的な報告書は2007年10月に公開されるとしているが、2007年5月23日より2007年10月10日まで実施されている原子力発電の将来に関する意見募集、別途開催されている12の地域におけるステークホルダーを対象とした意見聴取などで寄せられた反応とともに、政府が2007年中に予定している原子力発電所の新規建設オプションの民間電力会社への付与に関する政府決定に役立てるとしている。

【意識調査での質問及び回答結果の概要】

(1)英国で現在、発電がどのように行われているかどの程度知っていると思うか?
 非常に・良く知っている:17.0%、全く・ほとんど知らない:47%
(2)英国で現在、発電に用いられている燃料はどれか?(各項目を提示)
 化石燃料:89.5%、再生可能エネルギー:83.1%、原子力:80.3%
(3)英国で現在、原子力が全発電電力量の1/5を占めており、電力使用量は増加しているが、
        将来も引き続き原子力発電を行うことをどう考えるか?
 強く支持・支持:45.3%、強く反対・反対:23.7%
(4)英国にとって、温暖化防止対策への取り組みは重要な課題であることにどの程度同意する
        か?
 強く同意・同意:88.3%、強く同意しない・同意しない:4.4%【議論の前】
 強く同意・同意:90.2%、強く同意しない・同意しない:4.2%【議論の後】
(5)英国にとって、原子力発電は二酸化炭素排出の削減に重要な寄与をする可能性があること
        にどの程度同意するか?
 強く同意・同意:64.7%、強く同意しない・同意しない:7.9%【議論の前】
 強く同意・同意:60.1%、強く同意しない・同意しない:21.1%【議論の後】
(6)英国にとって、安全で信頼できるエネルギー供給は重要な課題であることにどの程度同意す
        るか?
 強く同意・同意:95.9%、強く同意しない・同意しない:1.0%【議論の前】
 強く同意・同意:94.2%、強く同意しない・同意しない:1.9%【議論の後】
(7)英国にとって、原子力発電は安全で信頼できるエネルギーの供給源として重要な寄与をす
        る可能性があることにどの程度同意するか?
 強く同意・同意:62.6%、強く同意しない・同意しない:10.7%【議論の前】
 強く同意・同意:62.3%、強く同意しない・同意しない:19.5%【議論の後】
(8)原子力に関する安全性及びセキュリティーの問題に関してどの程度懸念しているか?
 強く・かなり懸念:87.2%、あまり・全く懸念しない:10.7%【議論の前】
 強く・かなり懸念:83.4%、あまり・全く懸念しない:16.5%【議論の後】
(9)原子力に関する安全性及びセキュリティー上のリスクを最小化するために講じられている手
        段に満足しているか?
 非常に・かなり満足:35.7%、非常に・かなり不満:35.3%
(10)新たな放射性廃棄物の発生について、どの程度懸念しているか
 強く・かなり懸念:90.0%、あまり・全く懸念しない:7.5%【議論の前】
 強く・かなり懸念:89.5%、あまり・全く懸念しない:10.3%【議論の後】
(11)新たな放射性廃棄物を既存の廃棄物と同様に管理するという政府の提案に満足している
        か?
 非常に・かなり満足:23.7%、非常に・かなり不満:51.1%
(12)温暖化防止対策及びエネルギー安全保障の観点から、民間の電力会社に原子力発電所
        の新規建設に向けた投資のオプションを与えることが公衆の利益になるとの考えに賛成
        か?
 強く賛成・賛成:44.2%、強く反対・反対:36.5%
  (男性の52%、女性の33%、60歳以上の54%、30-44歳の39%が賛成)

【出典】

  • 事業・企業・規制改革省(BERR) プレスリリース(2007年9月13日)、 http://www.gnn.gov.uk/environment/fullDetail.asp?ReleaseID=314428&NewsAreaID=2&NavigatedFromDepartment=True
  • 事業・企業・規制改革省(BERR) 、The Future of Nuclear Powerウェブサイト、http://nuclearpower2007.direct.gov.uk/events.asp

英国の環境・食糧・農村地域省(DEFRA)は、2007年6月25日付けのプレスリリースで、高レベル放射性廃棄物等の処分のためのサイト選定方法に関する提案について、協議用文書を公表し、公衆協議を開始したことを発表した。今回の公衆協議は2007年11月2日まで実施され、高レベル放射性廃棄物等の処分場の設計及び実現に関する技術的見地とともに、将来の処分場サイトの決定において採用する手続き及び基準に関して見解を求めるとしている。

政府は2006年に、放射性廃棄物管理委員会(CoRWM)の勧告を基に、英国の高レベル放射性廃棄物等の長期管理を進める方法として、安全かつ確実な中間貯蔵を組み合わせた地層処分を進める見解を表明した。また、政府が設定した管理オプションの検討についての協議プロセスの第3段階として、2007年に処分の実施手続きの枠組み及び地層処分実施計画の概要に関する公衆協議を実施する意向を示していた

今回発表されたプレスリリースによると、地層処分の計画及び開発については、以下の4点を基本とするとしている。

  • 問題及び機会が十分に議論及び評価され得る、潜在的な受け入れ自治体とのパートナーシップ
  • 明確な責務及び説明責任に基づく原子力廃止措置機関(NDA)による実施
  • 保健安全執行部(HSE)、イングランドとウェールズの環境規制機関(EA)、民間原子力安全保障局(OCNS)による強力かつ独立した規制
  • これまでのCoRWMの解放性及び透明性に対する義務を継承する形で、政府を独立した立場で監視し助言を行う新たなCoRWMを再編成

同プレスリリースでは、環境大臣は、自治体が手続きへの参加について関心を表明するといった自発性の概念に基づく全く新しいアプローチを政府は提案しており、地層処分場のサイトの選定において、公衆は手続きの全ての段階において意見を表明する機会を有することを確認すると述べている。また、同大臣は、提案された地層処分場は高度な技術を駆使した数十億ポンドの規模を有する計画であり、何世代にわたり投資対象及び雇用を提供することになり、受け入れ自治体及びその周辺の広範な地域に著しい経済的及び社会的な利益をもたらすとしている。また、英国はすでに地層処分を採用している他の国から多くの知見を得ることが出来ると述べている。なお、同大臣は、今回の協議はサイト選定手続きの開始を意味するものではなく、公衆協議が終了し、寄せられた意見を考慮して、進め方についての方針を確立して公表を行うまで、サイト選定手続きは行われないことを強調している。

【参考】
環境・食糧・農村地域省(DEFRA)等の協議用文書「放射性廃棄物の安全な管理、地層処分の実施に向けた枠組み、2007年6月25日」については、DEFRAの本公衆協議に関するウェブサイトより入手が可能です。

【出典】

  • 環境・食糧・農村地域省(DEFRA)、2007年6月25日付けプレスリリース、
    (http://www.defra.gov.uk/news/2007/070625a.htm)

【2007年11月9日追記】

公衆協議は2007年11月2日で終了しているが、原子力廃止措置機関(NDA)は2007年11月5日付プレスリリースにおいて、協議用文書に対するNDAの見解を環境・食糧・農村地域省(DEFRA)に提出したこと及びその内容を公表した。

  • 原子力廃止措置機関(NDA)、2007年11月5日付プレスリリース(http://www.nda.gov.uk/news/mrws-consultation-response.cfm)
  • NDA、公衆協議に対するNDAの見解(Response to Managing Radioactive Waste Safety(MRWS) Consultation,© the Nuclear Decommissioning Authority 2007)

英国の原子力廃止措置機関(NDA)は、2007年4月2日付けのプレスリリースで、Nirex社のNDAへの統合が同日に完了し、NDA内に放射性廃棄物管理局(RWMD)が設置されたことを公表した。英国では、2006年10月に政府がNDAを地層処分の実施主体とする決定を行うとともに、Nirex社をNDAに統合させる提案が行われており、2006年11月には政府がNirex社との協議を経て、政府の所有権株をNDAに移すなど、統合に向けた具体的な作業が開始されていた

同プレスリリースによると、Nirex社の原子力廃止措置機関(NDA)への統合については、Nirex社の有する能力及び専門性のNDAへの統合・調整を滞りなく行うため、Nirex社及びNDAによる合同移行チームが設けられ、緊密な作業を行ってきた。また、Nirex社のスタッフの大部分はNDAに移籍しており、必要な能力、知識及び専門性の保護を確実にしている。さらに、今回、2007年4月2日にこうした統合が完了し、新たな組織として放射性廃棄物管理局(RWMD)がNDA内に設置され、これまでNirex社が有していた機能をNDAが引き継いだとしている。

また、同プレスリリースによれば、原子力廃止措置機関(NDA)は、今回新たに設置した放射性廃棄物管理局(RWMD)を、安全かつ環境と調和し、公衆が受け入れられる地層処分の解決策を提供する効果的な実施主体を考案し、設立するために活用する方針としている。新たな組織は、時期が来ればNDAが100%所有する子会社となり、適切なサイトが選定された場合、子会社は処分場サイト許可会社に発展する可能性もあるとしている。さらに、このような段階に達するまでには、今後、政府、規制機関及び廃棄物発生者との相当の対話が必要になるとしている。

なお、同プレスリリースでは、放射性廃棄物の安全管理のための政府による次の協議段階(第3段階)では、2007年夏に地層処分の実施に向けた枠組みに関する公衆協議を行うとしている。これには、サイト選定に向けた立候補及びパートナーシップによるアプローチ、並びに地層処分の実施計画の概要に関する提案が含まれている

【出典】

  • 原子力廃止措置機関(NDA)、2007年4月2日付けニュースリリース、
    (http://www.nda.gov.uk/news/nuclear-decommissioning-authority-launches-new-radioactive-waste-management-directorate.cfm)

【2007年7月4日追記】

NDAはウェブサイトにおいて、2007年4月の放射性廃棄物管理局(RWMD)の新設によって改訂された組織図を公表した。それによると、RWMDは処分場プロジェクト、処分場技術、及び国家廃棄物管理・戦略の3つの分野の担当部署によって構成されている。
・NDA組織図、2.2版
(http://www.nda.gov.uk/documents/upload/NDA-Organisation-Chart-v2-2.pdf)

【2009年12月22日追記】

NDAは2009年12月18日付プレスリリースにおいて、規制機関による放射性廃棄物管理局(RWMD)の組織に関するレビューが終了したことを公表した。このレビューは、RWMDの地層処分場サイト許可会社への移行について、RWMDの構成、職員の配置などを対象として行われたものである。規制機関のレビュー結果によると、RWMDは将来のサイト許可会社へ向け大幅に前進しているが、サイト許可会社としての組織原則を完全に達成したことを示すため、さらなる進歩が必要であるとしている。

【追記部出典】

  • 原子力廃止措置機関(NDA)、2009年12月22日付プレスリリース、
    http://www.nda.gov.uk/news/regulatorsreviewrwmd.cfm
  • 地層処分を実施するための将来のサイト許可会社の発展 環境規制機関(EA)、保健安全執行部(HSE)及び運輸省による共同規制レビュー報告書、2009年12月

英国の環境・食糧・農村地域省(DEFRA)は、2007年3月26日付けのプレスリリースで、低レベル放射性廃棄物の長期管理に関する新たな政策文書を公表した。今回公表された政策文書は、2006年2月28日の協議文書により2006年5月末まで実施された公衆協議の結果を反映する形で策定されたものであり、低レベル放射性廃棄物を扱うに当たって、公衆の安全を最優先とし、低レベル放射性廃棄物をより柔軟で実際的なアプローチで管理することを打ち出している。さらに、今回の政策文書では、発生する廃棄物量を低減する必要があることを強調し、低レベル放射性廃棄物管理計画の策定及びその承認におけるパブリック・インボルブメント(PI)及び協議の必要性を認識したものとなっている。

同プレスリリースによると、今回の政策文書では、低レベル放射性廃棄物の確実で安全な管理における優先事項として、以下の点を挙げている。

  • 既存及び将来的に発生する様々なタイプの低レベル放射性廃棄物の管理において、より大きな柔軟性を持たせる。
  • 保健安全執行部(HSE)及びイングランドとウェールズの環境規制機関(EA)を含む独立した規制機関によってサポートされる計画により、安全性への注力を維持する。
  • 処分オプションを検討する前に、発生の抑制、利用する放射性物質の量の最小化、リサイクル及び再利用を通じて、低レベル放射性廃棄物の発生量の低減を図る。
  • 原子力廃止措置機関(NDA)によって準備されるものとして、将来のいつの時点でドリッグに設置されている低レベル放射性廃棄物処分場の代替が求められ、計画されうるのかといった点を含む、原子力産業からの低レベル放射性廃棄物の管理に関する英国全体での戦略を定める。
  • 医療、研究・教育、一般産業の原子力産業以外からの低レベル放射性廃棄物の管理に関する英国全体としての戦略を開始する。政府にとっての第一段階は、非原子力分野からの将来的な低レベル放射性廃棄物の明確な見通しを得る研究を原子力廃止措置機関(NDA)と共同で行うことである。
  • 低レベル放射性廃棄物管理計画の開発及び実現において、地域及び幅広い公衆を参画させる必要性を強調する。

また、同プレスリリースで、環境及び気候変動担当閣外大臣は、「本日の政策の公表は、将来の低レベル放射性廃棄物の安全かつ適切な処分方策を有し、原子力及び非原子力活動の結果として発生する種々の放射性廃棄物を受け入れるのに十分な柔軟性を持たせることを確実にするものである。今回の低レベル放射性廃棄物の管理についての検討は、現在、2006年7月の放射性廃棄物管理委員会(CoRWM)の勧告に基づく放射性廃棄物管理安全プログラムの下、政府が高レベル放射性廃棄物等の管理政策に関して進めている作業を補足するものである。」と述べている。さらに、同プレスリリースでは、低レベル放射性廃棄物の長期間にわたる管理及び処分のための方法は、高レベル放射性廃棄物の場合と異なり既に存在するものではあるが、今回の検討では以下のようないくつかの新たな問題を扱ったとしている。

  • 原子力廃止措置機関(NDA)によって実施されている廃止措置及びクリーンアッププログラムにより、数十年にわたり発生する低レベル放射性廃棄物の発生量が大きく増大する。
  • 上記の廃棄物を扱うためには、ドリッグ低レベル放射性廃棄物処分場は長期的な容量が不足している。
  • 低レベル放射性廃棄物を扱うためのその他の手段が少なくなっている。
  • 非原子力分野のために非常に重要なものとして、少量の放射性廃棄物のための小規模の処理及び処分の手段を見つけるのが困難になりつつある。

なお、今回の政策文書により、1995年7月に公表されたコマンドペーパー「放射性廃棄物管理政策レビュー:最終的結論(Cm2919)」の関連する部分は修正、または置き換えられることになる。

【出典】

  • 環境・食糧・農村地域省(DEFRA)、2007年3月26日付けプレスリリース、
    (http://www.defra.gov.uk/news/2007/070326a.htm)
  • Policy for the Long Term Management of Solid Low Level Radioactive Waste in the United Kingdom(政策文書)2007年3月26日
    (http://www.defra.gov.uk/environment/radioactivity/waste/pdf/llw-policystatement070326.pdf)