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《米国》連邦議会が2007年度のエネルギー関係歳出予算を決定

米国の連邦議会は、2007年2月14日、高レベル放射性廃棄物処分などのエネルギー関係等を含む2007会計年度1 の歳出予算を決定する合同決議案を可決した。今回の歳出予算は、既に2006年10月から始まっている2007会計年度について、原則として2006会計年度と同額の歳出予算を認めるものである。ユッカマウンテン処分場開発の予算は4億4,500万ドルと、連邦エネルギー省(DOE)の要求額(詳細はこちら)を1億ドル下回っている。

2007会計年度のエネルギー関係の歳出予算については、下院では2006年5月に歳出法案が可決され、上院では2006年6月に上院版の歳出法案が提出されていた。しかし、2006年11月に実施された連邦議会中間選挙前には歳出法案は可決されず、2006会計年度と横ばいでの継続予算決議が3度にわたり可決されていた。今回の合同決議は、この継続予算を変更し、2007年9月までの会計年度全体について継続予算を組むものとなっている。

今回の合同決議は、エネルギー関係を始めとして個別の歳出法が未制定のままとなっていた分野について一括して、原則として2006会計年度歳出法と同額の歳出額を2007会計年度についても認めるものである。2006会計年度と金額が変更されるものについては個別に規定が置かれており、その中で放射性廃棄物処分勘定は2006会計年度と比較して5,000万ドル低い歳出額が規定されている。上院歳出委員会のプレスリリースによれば、これは、2006会計年度歳出予算に含まれていた統合使用済燃料リサイクル予算の5,000万ドルが、2007会計年度では不要となるためとしている。

合同決議によれば、エネルギー省(DOE)などの連邦機関は、本決議の発効から30日以内に、詳細な支出計画を連邦議会に提出することが必要とされている。

なお、2006年3月7日、DOE民間放射性廃棄物管理局(OCRWM)局長は、上院歳出委員会エネルギー・水資源小委員会における予算ヒアリングの中で、上記の通り最終決着した2007会計年度歳出予算の影響についても証言した。証言書によれば、対要求比1億ドルの削減となった予算の影響はまだ評価中とした上で、2017年3月に処分場操業開始とした最善な場合に達成可能なスケジュールは、1年程度遅れる可能性も考えられるがリカバーする方策を検討中であること、2008年6月の申請書提出予定は変わらないことが示されている。

※予算制度の詳細については、こちらを参照。

【出典】

【2007年3月19日追記】

2007年3月16日、エネルギー省(DOE)はプレスリリースにおいて、2007会計年度の詳細な支出計画を連邦議会に提出したことを公表した。ユッカマウンテン処分場開発の予算は4億4,570万ドル、国際原子力エネルギー・パートナーシップ(GNEP)の先進燃料サイクル・イニシアチブ(AFCI)予算は1億6,750万ドルとされている。

  1. 米国における会計年度は前年の10月1日から当年9月30日までの1年間となっており、今回対象となっている2007年度予算は2006年10月からの1年間に対するものである。 []

(post by 原環センター , last modified: 2023-10-10 )