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《フィンランド》オルキルオトにおけるボーリング調査状況-ボーリング孔の総数が33になる

オルキルオトにおけるボーリング調査状況
(ポシヴァ社ウェブサイトより引用)


フィンランドにおける高レベル放射性廃棄物(使用済燃料)処分の実施主体であるポシヴァ社は、2004年12月29日付けのプレスリリースにおいて、同社がオルキルオトで行っているボーリング調査についての進捗状況を公表した。プレスリリースによると、ポシヴァ社は2004年秋期に、5つの新たなボーリング孔(KR29-33)の掘削を完了させるとともに、2つのボーリング孔(KR23,KR32)を用いた詳細調査を実施しているとのことである。このうちKR23は、地下特性調査施設(ONKALO)の主要調査深度における岩盤構造の調査のため、それまでの深さ302メートルから460メートルにまで掘削が進められた。なお、同社はオルキルオトにおいて建設中のONKALOのアクセス坑道でも岩盤調査を実施している

プレスリリースによると、新たに掘削された5つのボーリング孔における調査の目的は、既に調査が行われた岩盤構造の連続性を確証することとされている。また、ポシヴァ社は、今回の調査により、岩盤中の破砕帯の位置の確定や地中に存在する岩盤の種類などについて、モデルと実際とを比較できるようになると説明している。最も新しいボーリング孔(KR33)は、母岩における岩盤の破砕帯の構造を調査するために掘削されている。

ONKALOの区域内には、ONKALOの換気用立坑となる予定の場所にボーリング孔(KR24)がある他、2つのボーリング孔(KR30,31)が存在している。これらのボーリング孔による調査結果は、ONKALOのモデル構築のために利用される。また、これまでの調査はオルキルオト道路の北側に集中していたが、今回、南側において初めてモニタリング用のボーリング孔(KR29)が掘削されたとのことである。

今後、物理探査および水文地質学的測定が、2005年に入っても継続され、約2ヶ月にわたり実施されることになっている。

なお、オルキルオトにおけるONKALOの完成は2010年に予定されている。また、最終処分施設の建設許可申請は2012年までに政府に提出されることになっており、操業開始は2020年の予定とされている

【出典】

(post by 原環センター , last modified: 2023-10-10 )