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《フィンランド》地下特性調査施設(ONKALO)の建設状況-坑道掘削距離が122メートルに達する

ONKALOの建設状況
(ポシヴァ社ウェブサイトより引用)


フィンランドにおける高レベル放射性廃棄物(使用済燃料)処分の実施主体であるポシヴァ社は、2004年12月3日付けのプレスリリースにおいて、同社がオルキルオトで、2004年6月から建設を行っている地下特性調査施設(ONKALO)の進捗状況を公表した。プレスリリースによると、坑道掘削距離は122メートルに達しており、ポシヴァ社とONKALO建設作業の主契約業者であるカリオラケンヌス(Kalliorakennus)社によって、掘削及び掘削により露出した岩盤への調査が実施されている。なお、ONKALOの完成は2010年の予定である。また、最終処分施設の建設許可申請は2012年までに政府に提出されることになっており、操業開始は2020年の予定とされている

ONKALO建設のための掘削作業については、通常の岩盤工事との違いはないが、坑道周囲の岩盤のグラウト1 には特に注意が払われている。坑道は発破掘削工法により1回当たり約5メートルずつ掘削されている。一週間あたりの掘削は通常、平均週3回、最大で週7回実施されている。また、削孔段階では、岩盤構造に応じて、合計で32~42の発破孔が削孔されている。

坑道は、掘削3回毎にグラウトされ、同時に水の流量測定や散逸試験も実施されている。グラウト後、次の掘削に入る前に、地質学者が岩盤構造の調査を実施している。地質学者は、最終処分場のための岩盤の適合性についての正確な情報を得ることで、事前に作成されたオルキルオトの岩盤モデルの補完を可能としている。

なお、ONKALOで実施される研究プログラムについては、2003年10月にポシヴァ社より公表された「ONKALO地下特性調査及び研究プログラム」に示されている。また、フィンランドにおける放射性廃棄物管理全般に関する研究開発計画としては、ポシヴァ社より2003年12月に公表された「オルキルオト、ロヴィーサ原子力発電所の放射性廃棄物の管理:2004-2006年の研究・開発・設計プログラム」(TKSレポート2003)がある

【出典】

  • ポシヴァ社ウェブサイト、 http://www.posiva.fi/cgi-bin/newsarcposiva.cgi?
    dataf=20041203140128.txt & dpic=20041203140230.gif & title=ONKALO+tunnel+reaches+122+metres+in+depth & arctype=ESITE & arcfile= & arctitle= & newstype=uutinen & lang=eng & date=20041203000000
  1. 地盤や構造物の間隙・割れ目・空洞に強化や止水を目的として固結材を注入する工法 []

(post by 原環センター , last modified: 2023-10-10 )