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《米国》ユッカマウンテン処分場の安全性説明書を公表-許認可申請書における処分システム概要と性能評価結果

米国のエネルギー省(DOE)民間放射性廃棄物管理局(OCRWM)は、ユッカマウンテンでの高レベル放射性廃棄物処分について、安全性説明書をウェブサイトにおいて公表した。ユッカマウンテン処分場については、2008年6月3日に処分場建設のための約8,600ページの許認可申請書が原子力規制委員会(NRC)に提出されたが、この説明書は今回の申請における処分システム及び性能評価結果の概要をまとめたものである。

同説明書では、今回の申請における処分場閉鎖後の性能評価結果が以下の表のように示され、被ばく線量は、処分場閉鎖後の1万年を超える期間についても環境保護庁(EPA)及び原子力規制委員会(NRC)の連邦規則案(既報:EPA、NRC)における安全基準値に対して極めて低い水準としている。

閉鎖後の個人防護基準評価結果(年間線量)
  平均 中央値 95%信頼度
1)提案規則
2)提案規則における100万年として定義された地質学的に安定した期間
※1mremは0.01mSv
個人防護基準 15mrem
(0.15mSv)未満
350mrem
(3.5mSv)未満1)
(比較目的のみ)
最初の1万年間 0.24mrem
(0.0024mSv)
  0.67mrem
(0.0067mSv)
線量の出現時期 1万年後   1万年後
1万年を超える期間2)   0.9mrem
(0.009mSv)
9.1mrem
(0.91mSv)
線量の出現時期   ~80万年後 100万年後

今回公表された安全性説明書では、DOEがNRCに提出した許認可申請書におけるユッカマウンテンでの処分システムについても、イメージ図とともに概要の説明が行われている。以下の各図は、その主要なものを示したものである。


処分場設計概念


処分場の主要な地上施設


地下施設のレイアウト[処分場を一層で構成し、段階的に建設・定置]
(ユッカマウンテン処分場許認可申請書より引用)


廃棄物と廃棄物パッケージ[使用済燃料は輸送・貯蔵・処分(TAD)キャニスタを使用]


TADキャニスタの定置[廃棄物パッケージに封入し、閉鎖時にチタン製のドリップシールドを設置]


廃棄物パッケージの輸送[処分坑道に向かう輸送・定置車両]


処分場周辺と操業中及び閉鎖後の管理区域


【出典】

  • エネルギー省(DOE)民間放射性廃棄物管理局(OCRWM)、ユッカマウンテン処分場の安全性、2008年6月〔pdfファイル:約37MB〕

(post by 原環センター , last modified: 2023-10-10 )