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英国

英国の原子力廃止措置機関(NDA)は、2005年8月11日に、戦略報告書ドラフトをウェブサイトで公表するとともに、一般からの意見募集及び公開協議を行うことを発表した。NDAによると、意見募集は2005年11月11日を期限としており、その後、戦略報告書ドラフトに対する政府の承認を2006年3月末までに得なければならないとしている。また、NDAは、寄せられた意見を斟酌し、NDAの戦略に反映するかもしくは反映しない場合にはその理由を説明すること、全ての意見とそれらに対するNDAの回答を記録し、ウェブサイトで公表するとしている。なお、NDAは、英国の公的部門における原子力遺産と称される過去の原子力債務についての管理を行う機関として、2005年4月1日から活動を開始している

原子力廃止措置機関(NDA)の戦略報告書ドラフトでは、NDAの戦略が以下の項目ごとに示されている。

  • 廃止措置及びサイトのクリーンアップ
  • 廃棄物管理
  • 商業施設の操業及び資産
  • 核物質管理
  • 競争原理の導入及び契約
  • 技能、研究・開発及び適正実施のための改革
  • 廃止措置及びクリーンアップのための資金確保
  • 社会・経済的発展

また、同戦略報告書ドラフトにおいて廃止措置及びサイトのクリーンアップに関しては、20の対象サイトの各々に対する廃止措置の戦略、スケジュール及び費用が詳細に示されている(既報を参照)。対象サイトの内、ドリッグ低レベル放射性廃棄物処分場については、170万m3の廃棄物が処分され、処分場が2050年に閉鎖された後、最終的には2150年にサイトが閉鎖される計画となっている。ドリッグ処分場の操業費を含むライフサイクル・コストの総額は、13億ポンド(約2,574億円)と見積られている。また、セラフィールドに関しては、セラフィールド再処理工場(THORP)の操業が2011年に終了し、2150年にサイトを閉鎖する計画となっている。セラフィールド・サイトの再処理工場及びMOX燃料加工工場の操業・廃止措置等を含むライフサイクル・コストの総額は、315億ポンド(約6兆2,370億円)と見積られている。(1ポンド198円として換算)

さらに、戦略報告書ドラフトでは、上記のそれぞれの項目に対して、主要な課題と原子力廃止措置機関(NDA)の方針を示している。以下では、廃棄物管理及び資金確保に関して示されている主要な課題とNDAの方針を示す。

<放射性廃棄物管理>
主要な課題 NDAの方針
高レベル放射性廃棄物(HLW) セラフィールドにおいて発生する多量の液体及びガラス固化されたHLWをどのように管理するか。 NDAは、契約者が規制機関による液体HLWの減量目標を満たすようにさせる。
中レベル放射性廃棄物(ILW) 最終管理方法が検討されているILWの中間貯蔵をどのように正当化すべきか。 政府が、ILWの長期管理に関する放射性廃棄物管理委員会(CoRWM)の勧告に関して早期に決定を下すように促す。 一方、潜在的な経済規模を考慮に入れ、集中及び分散型の中間貯蔵のオプションを評価する。
低レベル放射性廃棄物(LLW) 増加するLLWをどのように処分し、処分費用を減らすか。 ドリッグ処分場の将来的な受入能力は限られており、廃止措置等で発生する全ての廃棄物を受け入れることができない。 政府に対して、新たな、より柔軟性のあるLLW処分能力を用意することを検討するように促す。 2006年4月から、ドリッグ処分場とドーンレイに提案されているLLW処分場について、管理・操業に競争原理を導入する。 ドリッグ処分場以外のより良い解決方法があるかどうか検討する。
<資金確保>
主要な課題 NDAの方針
資金の必要性 2002年には、操業、廃止措置及びクリーンアップの費用見積りが480億ポンドであったが、2004年には560億ポンドに増加した。 2005年秋に将来に対する資金の必要性がどのようなものか明確にすると同時に、サイト間での資金の割り当てに関しても考慮する。このプロセスで決まった負担費用を10%削減する。
廃止措置及びクリーンアップのための資金 安全や環境を損なわずに、サイトの操業と廃止措置及びクリーンアップの間でバランスを取った支出をする。 実際の廃止措置及びクリーンアップのために、毎年少なくとも10億ポンドを使用するという目標を立てる。(実際に廃止措置及びクリーンアップ活動に使う資金を増やす。)
優先付け サイト内、サイト間での資金の割り当ての優先付けをする。 優先付けの過程でどのように資金を使うことが最適であるか決定する。

ブリテイッシュ・エナジー(BE)社は、同社の2005年8月11日付けのプレスリリースで、NDAの戦略報告書ドラフト及び公開協議に対して歓迎する意向を示すとともに、今後の公開協議に積極的に関与していくことを示している。

【出典】

  • 原子力廃止措置機関(NDA)のウェブサイト、http://www.nda.gov.uk/Our_Business–Strategy_-_Draft_for_Consultation_(782).aspx?pg=782
  • ブリテイッシュ・エナジー(BE)社、2005年8月11日付けのプレスリリースhttp://www.british-energy.co.uk/article.php?article=92

低中レベル放射性廃棄物の地層処分場の過去の候補リスト (出所:Nirex社ウェブサイトより引用)

2005年6月10日、英国のNirex社は、1980年代後半から1990年代前半にかけて、低中レベル放射性廃棄物の地層処分場の立地サイトとして同社が検討していた10の候補地リストを、選定プロセスの詳細を示した報告書とともに同社のウェブサイトで公開した。このサイト選定活動を含む低中レベル放射性廃棄物管理プログラムは、1997年にセラフィールドにおける岩盤特性調査施設(RCF)の建設が環境大臣によって否認されたことにより、凍結された。英国では、その後、2001年に政府による放射性廃棄物管理方針検討プログラムが新たに開始され、2003年には、放射性廃棄物の長期管理オプションを検討し、2006年に政府に勧告するための機関として、放射性廃棄物管理委員会(CoRWM)が設置されている(CoRWMの最新の検討状況はこちらを参照)。なお、Nirex社は、今後サイト選定が新たに実施される場合があったとしても、今回公表された過去の候補リストに基づいて、サイト選定プロセスが開始されることはないとしている。

Nirex社によって公開された地層処分場の過去の候補サイトは、ブラッドウェル、ポットン島、ドーンレイ、オルトナブリーク、フーディ、サンドレイ、キリングホルム、セラフィールド(2地点)、スタンフォードの10のサイト、2カ所の海洋底下処分(オフショアー)であった。なお、Nirex社は、この候補リストともに、当時のサイト選定活動をレビューした報告書も公開している。

今回のNirex社による過去の候補リストの公表は、2005年始めの情報公開法の施行を受けて、政府による同リストの情報公開方針の変更がなされ、Nirex社、政府、スコットランド・ウェールズ・北アイルランドの各行政府との間においてなされた合意に基づいて行われている。なお、Nirex社は、原子力産業界のために放射性廃棄物処分施設の研究、開発、操業を行う機関として、1982年に設置され、1985年には株式会社化され、活動を実施していたが、2004年の政府による決定に基づいて、2005年4月1日から、原子力産業界から独立したものとなっている。また、現在のNirex社の役割は、放射性廃棄物の長期管理オプションの開発について政府を支援することとされている。

Nirex社のウェブサイトでは、英国の地方自治体協会(LGA)内にある原子力遺産諮問フォーラム(NuLeAF)による2005年6月10日のニュースリリースも公表されており、NuLeAFはNirex社による過去の候補リストの公開に対して歓迎の意を示している。また、同ニュースリリースにおいて、NuLeAFは、現在、放射性廃棄物管理委員会(CoRWM)によって行われている検討プロセスを支持するとともに、今回のリストにあった全ての関連自治体に対して、CoRWMの管理方針検討プロセスに参加することを勧告している。なお、CoRWMの役割は、政府への放射性廃棄物管理オプションの勧告までであり、サイト選定活動は実施しないものとされている。

【出典】

  • Nirex社の2005年4月4日のニュースリリース、http://www.nirex.co.uk/news/na50404.htm
  • Nirex社の2005年6月1日のニュースリリース、http://www.nirex.co.uk/news/na50601.htm
  • Nirex社の2005年6月10日のニュースリリース、http://www.nirex.co.uk/477002/index.html
  • Nirex社, Review of 1987-1991 Site Selection for an ILW/LLW Repository, June 2005、http://www.nirex.co.uk/477002/pdf/site_selection.pdf
  • Nuclear Legacy Advisory Forum(NuLeAF)の2005年6月10日付のニュースリリース、http://www.nirex.co.uk/477002/pdf/NuLeAF_press_release_on_site_list_v1.pdf

英国では、原子力遺産と称される公的部門における過去の原子力債務に関して、それらを管理する機関である原子力廃止措置機関(NDA)が2005年4月1日から活動を開始するとともに、NDAの管理対象となる英国核燃料公社(BNFL)及び英国原子力公社(UKAEA)の原子力施設については、廃止措置開始までの操業及び廃止措置に対する責任がNDAに移管されている。この移管により、BNFLが2004年に原子力施設の所有、管理、操業のための子会社として設立した英国原子力グループ(BNG)社は、NDAとの契約の下、NDAの管理対象施設の契約操業者となった。BNFLは、BNG社を始めとする子会社の企業統治や経営方針・戦略の策定などを行う持株会社となっている。また、BNG社はマグノックス・エレクリック社などの子会社を有している。

原子力廃止措置機関(NDA)は、2005年5月9日のニュースリリースにおいて、NDAが英国原子力グループ(BNG)社に操業を委託しているセラフィールド再処理工場(THORP)の清澄工程1 の配管が破損したため、同工場の操業を即座に停止したことを、BNGが2005年4月20日にNDAに伝えたことを公表した。翌日の2005年5月10日には、英国核燃料公社(BNFL)が、セラフィールド関連のウェブサイトにおいて、配管破損についてのプレスリリースを公表し、清澄工程において使用済燃料の溶解液の約83m3が配管から床に漏れたが、同工程部分は外部へ漏洩が生じないように密封され、閉じ込められた空間となっており、作業者、周辺地域、環境への影響はないことを示している。また、BNG社は、2005年5月27日のプレスリリースにおいて、この配管破損についてのBNG社による調査結果を公表し、破損理由は配管の金属疲労であること、破損場所の閉じ込め機能により、外部環境への溶解液の漏洩および人への影響がなかったことなどを示した。

原子力廃止措置機関(NDA)は、2005年6月2日のニュースリリースにおいて、2005年5月27日に英国原子力グループ(BNG)社がNDAに提示した配管破損についての調査結果と対応策について、今後十分に検討を行うとともに、安全規制機関である原子力施設検査官室(NII)からの検討結果を待っていることを公表した。同ニュースリリースによると、NDAは、現時点ではセラフィールド再処理工場(THORP)の将来についての決定は何も下しておらず、また最終的な決定は政府によってなされるとしている。

なお、日本の電気事業者は、BNFLと使用済燃料の再処理委託契約を結んでおり、契約に基づき、2001年6月までに、契約全量の使用済燃料が既にBNFLに輸送されている。また、2004年12月には、英国政府は、海外から受け入れた使用済燃料の再処理によって発生する中レベル放射性廃棄物について、高レベル放射性廃棄物と等価交換することを承認する決定を行っている

【出典】

  • 原子力廃止措置機関(NDA)のウェブサイト、http://www.nda.gov.uk/
  • 英国核燃料公社(BNFL)のウェブサイト、http://www.bnfl.com/
  • 英国原子力グループ会社(BNG)のウェブサイト、http://www.britishnucleargroup.com/
  • Preparing for Change in the BNFL Group、http://www.bnfl.co.uk/library/upload/docs/004/2587_1.pdf
  • 英国原子力廃止措置機関(NDA)の2005年5月9日付けのプレスリリース、 http://www.nda.gov.uk/default.aspx?pg=772
  • 英国核燃料公社(BNFL)のセラフィールド関連ウェブサイトの2005年5月10日付けのプレスリリース、 http://www.sellafield.com/content.php?pageID=79&newsID=1056
  • 英国核燃料公社(BNFL)の2005年5月27日付けのプレスリリース、 http://www.bnfl.co.uk/library/upload/docs/004/2574_1.doc
  • 原子力廃止措置機関(NDA)の2005年6月2日付けのプレスリリース、 http://www.nda.gov.uk/default.aspx?pg=775
  • 原子力白書(平成16年版)

  1. 再処理において、使用済燃料を溶解した際に、溶解せずに残っている固体粒子を溶解液から除去する工程。 []

2005年4月4日、英国の放射性廃棄物管理委員会(CoRWM)は、プレスリリースにおいて、2006年7月に政府に勧告することになっている放射性廃棄物管理オプションの候補リストを15から4つまでに絞り込んだことを公表した。CoRWMが今回発表した候補リスト及びその評価手法案については、2005年4月4日から開始される、CoRWMが実施している公衆・利害関係者参画(PSE)プログラムの第2協議段階において、協議されることになる。

放射性廃棄物管理委員会(CoRWM)は、2003年11月の活動開始以降、政府への勧告に向けて、4つの検討段階を踏んで放射性廃棄物の管理オプションを検討することを予定しており、現在はその第2検討段階にある。同プレスリリースによると、CoRWMは放射性廃棄物管理オプションについて、9つの基準に基づいて評価を行ってきた結果、以下の4つの管理オプションを候補リストに残すことを正式に決定したとのことである。

  • 地層処分
  • 段階的地層処分
  • 短寿命放射性廃棄物の浅地中処分
  • 中間貯蔵

また、15あったオプションのうち、以下の5つのオプションが正式に候補リストから外されることになったとしている。なお、貯蔵オプションは1つのオプション内で中間貯蔵と無期限貯蔵の2つに区別されていたため、ここで表記するオプション数は実質16となっている。

  • 宇宙処分
  • 氷床処分
  • 地層への直接注入処分
  • 海洋処分
  • 無期限貯蔵

今回、候補リストから外されなかった以下の7つのオプションのうち、1.から4.のオプションについては、CoRWMは管理オプションとしては考慮しないが、将来において管理オプションと共に利用される技術として位置づけている。5.から7.のオプションについては、現時点では、CoRWMは候補リストから外すべきとの意向を示すに留まっている。

  1. 原子炉内燃焼
  2. 焼却
  3. 核種分離・変換
  4. 金属溶融
  5. プレート沈み込み帯への処分
  6. 希釈処分
  7. 海洋底下処分

同プレスリリースによると、この4つのオプションからなる候補リスト及びその評価手法案について協議される公衆・利害関係者参画(PSE)プログラムの第2協議段階は、2005年4月4日から2005年6月27日までの期間、実施されることになっている。PSEプログラムは、会合、ワークショップ、ディスカッショングループなどを通じて、英国全土においてCoRWMが実施する放射性廃棄物に関する大規模な協議プログラムである。PSEプログラムにおける協議段階は、CoRWMが実施している各検討段階ごとに開催される予定となっている。なお、PSEプログラムの第1協議段階は2004年11月から2005年1月の期間において実施されていた。また、2005年中には第3協議段階が実施されることになっている。

【出典】

  • 放射性廃棄物管理委員会(CoRWM)のウェブサイトの2005年4月4日付けのプレスリリース、http://www.corwm.org/content-729
  • 放射性廃棄物管理委員会(CoRWM)のウェブサイト、http://www.corwm.org/content-232
  • 放射性廃棄物管理委員会(CoRWM)、公衆・利害関係者参画(PSE)プログラムの第2協議段階資料

【2005年8月15日追記】

2005年8月11日、放射性廃棄物管理委員会(CoRWM)は、プレスリリースにおいて、公衆・利害関係者参画(PSE)プログラムの第2協議段階における協議の結果、正式に放射性廃棄物管理オプションを上記4つに絞り込んだことを公表した。CoRWMは、PSEプログラムの第2協議段階において、公衆、原子力産業、環境団体等の利害関係者及び科学者等の専門家を含む幅広い人々と協議を行ったとしている。また、CoRWMは、今回の管理オプション・リストの決定により第2協議段階が終了したとしている。

今後、CoRWMは、どのオプションもしくは、オプションの組合せが、市民や利害関係者が示した安全、健康や環境への危険性、費用等の9つの基準を最も満たすかについての評価を行うこととしている。

  • 放射性廃棄物管理委員会(CoRWM)のウェブサイト 2005年8月11日付けのプレスリリース、http://www.corwm.org/content-594

英国の公的部門における原子力遺産と称される過去の原子力債務については、これを管理する機関として原子力廃止措置機関(NDA)が設立されていたが、2005年4月1日より活動を開始したことがNDAのウェブサイトにおいて公表された。また、同ウェブサイトでは、NDAの2005年から2006年にかけての最終的な年間活動計画書も公表されている。なお、NDAは、2004年に成立したエネルギー法に基づき、政府によって設置された政府外公共機関(NDPB)である

同ウェブサイトによると、NDAの活動開始によって、英国核燃料公社(BNFL)と英国原子力公社(UKAEA)が管理してきた、研究施設、核燃料再処理施設、放射性廃棄物処分施設、マグノックス原子力発電所などの原子力施設について、廃止措置開始までの操業及び廃止措置に対する責任はNDAが有することとなった。

今回、発表された2005年から2006年の年間活動計画書は、エネルギー法において、NDAが作成し、その内容についてはステークホルダーとの事前協議が必要であるとされていたものである。

同ウェブサイトによると、NDAの活動は、廃止措置の対象となっている20の原子力サイトにある39の原子炉、5つの核燃料再処理施設、3つの燃料製造施設、1つの濃縮施設、5つの原子力研究施設について、4つの地域に分けて行われることになる。NDAは現在も採用活動を進めており、同ウェブサイトによると、2005年4月1日時点では、最終的な人員数とされる約250名の半数近くが採用されている。

また、同ウェブサイトによると、NDAが管理する廃止措置費用の総額は、約500億ポンド(約9兆9,000億円)となっている。2005年から2006年のNDAの活動に費やされる額は、約22億ポンド(約4,356億円)とされており、このうちの90%がNDAと廃止措置作業受託者に支払われるとされている。(1ポンド198円として換算)

【出典】

  • 原子力廃止措置機関(NDA)ウェブサイト、http://www.nda.gov.uk/
  • 原子力廃止措置機関(NDA)、2005-2006年次活動計画書、http://www.nda.gov.uk/documents/annual_plan_0506.pdf

○放射性廃棄物管理委員会(CoRWM)の年次報告書

放射性廃棄物管理委員会(CoRWM)1 は、第1回年次報告書を同委員会のウェブサイトで公開した。この年次報告書は、CoRWMの規約において、毎年12月1日までに環境担当大臣2 に提出することが求められていたものである。今回の年次報告書では、CoRWMが活動を開始した2003年11月から2004年11月までの活動内容や環境担当大臣と合意に至った今後の活動プログラムの概要などが示されている。また、同報告書には、2005年6月に最終的に決定する予定の放射性廃棄物管理オプション候補リスト(2004年11月に公表)に関する情報も示されている。なお、CoRWMは2004年9月をもって4つの段階からなる放射性廃棄物管理方針の検討段階の第1段階を終了しており、現在は2005年6月に終了予定の第2段階にある。

今回の年次報告書で示されたCoRWMの2003年11月から2004年11月における主な活動は以下のとおりとされている。

  • 活動プログラムの作成・実施
  • 放射性廃棄物管理方針の検討段階の第1段階終了、第2段階の活動詳細の決定および開始
  • 当初5つの段階で構成されていた管理方針の検討段階を4つの段階に変更
  • 公衆・利害関係者参画(PSE)プログラムと呼ばれている大規模な公衆の関与と協議プログラムの作成・実施
  • 予備的な放射性廃棄物管理オプション候補リストの作成

また、CoRWMによる今後の活動プログラムについては、放射性廃棄物管理検討段階の第2段階での活動スケジュールおよび第3,4段階の活動概要が示されている。

○上院科学技術特別委員会の放射性廃棄物管理に関する報告書

2004年12月10日の英国議会上院のプレスリリースによると、上院科学技術特別委員会は、政府による放射性廃棄物管理方針策定の進捗が遅いことを批判する報告書を公表した。

プレスリリースによると、同委員会は、政府が政府内の科学専門家に諮問することなく、また地下処分または地下貯蔵が安全な長期管理オプションであるという圧倒的な国際的科学的合意があるにもかかわらず、新たな諮問組織である放射性廃棄物管理委員会(CoRWM)に放射性廃棄物管理方針の検討を白紙の状態から開始させたことに驚きを示している。

プレスリリースでは、同委員会の結論として、以下の点が示されている。

  • CoRWMは、宇宙処分などの国際社会によって放棄されている管理オプションを検討するような時間の浪費をやめ、様々な地下処分または地下貯蔵オプションに注力すべきである。
  • CoRWMは放射性廃棄物管理オプションを評価するための関連する科学的・技術的専門性を欠いている。
  • 担当大臣は、環境・食糧・農村地域省(DEFRA)の科学アドバイザー長に諮問しなかったため、CoRWMが設置される際に適切な科学的勧告を受けていない。
  • 政府は地球科学、材料工学、土木工学の専門家をCoRWMの委員として追加指名するか、CoRWMの下に技術諮問委員会を設けるべきである。
  • 政府は放射性廃棄物の長期管理戦略の策定の遅延を、原子力発電の将来についての決定を先送りする口実として利用すべきでない。

【出典】

  • 放射性廃棄物管理委員会(CoRWM)年次報告書、http://www.corwm.org/pdf/735%20-%20First%20Annual%20Report%2020041130%20_latest.pdf、2004年12月
  • 上院の2004年12月10日付のプレスリリース、http://www.parliament.uk/parliamentary_committees/lords_press_notices/pn101204st.cfm

  1. CoRWMは、高レベル、中レベル、一部の低レベル放射性廃棄物とウラン、プルトニウム、使用済燃料についての長期管理オプションに関する勧告を政府に対して行う責任を有するものとして2003年に環境・食糧・農村地域省(DEFRA)などが設置した機関であり、2003年11月から活動を開始している。 []
  2. 環境担当大臣とは、環境・食糧・農村地域省(DEFRA)大臣、スコットランド・ウェールズ・北アイルランドの各行政府における環境大臣とされている。 []

2004年12月13日の英国貿易産業省(DTI)のプレスリリースによると、英国政府は、海外から受け入れた使用済燃料の再処理によって発生する中レベル放射性廃棄物について、高レベル放射性廃棄物と等価交換することを承認する決定を行った。DTIは、2004年1月30日に「中レベル放射性廃棄物の等価交換のための提案についての協議文書」を発表し、2004年4月30日までの3カ月間、公開協議を行っていた。今回の決定は、協議文書に対して寄せられた325の意見のうち90%が等価交換に賛同したことを受けたものであるとされている。

公開協議の結果を要約した文書によると、この協議文書は約1,600部配布されており、配布先は議員・原子力産業界・労働組合・環境団体・英国民・地方政府・外国政府・日本の電気事業者および日本国民・その他の広範囲に及んでいた。325の返答のうち302が肯定的な意見、13が否定的な意見、10がその他の意見であった。

プレスリリースによると、今回の決定により、環境と経済の両面において便益が得られるとしており、特に以下のような便益があげられている。

  • 海外から受け入れた使用済燃料の再処理によって発生する放射性廃棄物を早期に返還できる。(高レベル放射性廃棄物との等価交換の場合は2017年に終了。等価交換しない場合は2033年に終了。)
  • 英国核燃料公社(BNFL)による海外顧客への放射性廃棄物の輸送回数が6分の1に減少する。
  • 原子力廃止措置機関(NDA)によるその他の商業再処理事業の収益とともに、中レベル放射性廃棄物の等価交換によってNDAにもたらされる追加収益が、NDAによるクリーンアップ事業に当てられることになり、結果的に長期にわたって納税者の利益となる。

英国政府は1990年代始めに、この等価交換問題を詳細に検討しており、これまでの政府方針は1995年に発表されたコマンドペーパー「放射性廃棄物管理政策レビュー」(Cm2919)において、海外の使用済燃料の再処理により発生した放射性廃棄物は、再処理の委託国に返還すべきとされていた。今回の決定により、同コマンドペーパーで示されていた方針が変更され、現行のBNFLの契約の下、海外から受け入れた使用済燃料の再処理によって発生する中レベル放射性廃棄物の保有と長期管理を行うことになるとされている。

プレスリリースによると、等価交換による中レベル放射性廃棄物の増量分は、英国全体での発生量の約1.4%に当たるとされている。しかし、放射線学上で等価の高レベル放射性廃棄物がBNFLの海外顧客に返還されることになり、放射線学上の観点からは英国において中立が保たれることになるとのことである。なお、前述のコマンドペーパーにおいて、政府は、既にドリッグに低レベル放射性廃棄物処分場が存在することから、低レベル放射性廃棄物を高レベル放射性廃棄物と等価交換することは認めている。

【出典】

  • 貿易産業省(DTI)ウェブサイトの2004年12月13日付けのニュースリリース、
    http://www.gnn.gov.uk/environment/detail.asp?ReleaseID=139081&NewsAreaID=2&NavigatedFromDepartment=False
  • 貿易産業省(DTI)ウェブサイト、http://www.dti.gov.uk/consultations/consultation-1205.html、2004年12月
  • コマンドペーパー「放射性廃棄物管理政策レビュー 最終結論」(Cm2919)、1995年7月
  • 環境・食糧・農村地域省(DEFRA)、協議文書「放射性廃棄物の安全な管理」、2001年9月

【2006年10月2日追記】

2006年9月27日、原子力廃止措置機関(NDA)は、ブリティッシュ・ニュークリア・グループ(BNG)社が実施した等価交換による返還高レベル放射性廃棄物量の算出に対して、コンサルタント会社の協力の下に独立した評価及び監査を行った結果、BNG社の報告結果は妥当であり、NDAが等価交換の実施方法について承認する旨を発表した。

等価交換に関しては、2004年に政府が中レベル及び低レベル放射性廃棄物と放射線学的に等価な高レベル放射性廃棄物量の算出のために、「廃棄体の交換比率の算定に用いる指標」(ITP:Integrated Toxic Potential)を用いることを発表しており、政府はNDAにITPによる計算の妥当性を確認するように求めていた。

なお、プレスリリースでは、今回NDAがコンサルタント会社に作成させた評価・監査報告書も公表されており、その中で、BNG社によって算出された等価交換による高レベル放射性廃棄物の追加量の割合について、最終的な結果などが示されている。

  • 原子力廃止措置機関(NDA)ウェブサイトの2006年9月27日付けのプレスリリース
    http://www.nda.gov.uk/News–News_1944).aspx?pg=1944

2004年12月1日の英国貿易産業省(DTI)のプレスリリースによると、欧州委員会(EC)は、原子力廃止措置機関(NDA)に関する国家補助1 について、正式な調査を開始した。英国政府は、2003年12月に、ECに対してNDAに関して国家補助を行う意向を伝えていた。NDAは、原子力遺産と称される英国の過去の原子力債務を管理するため、2004年7月に成立したエネルギー法に基づいて政府外公共機関(NDPB)として設置されている。

DTIによるプレスリリースでは、欧州委員会の調査期間におけるNDAへの暫定的な財政支援により、NDAは予定通り2005年4月1日に活動を開始できるとされている。また、NDAの設置に向けた以下の3つの重要な作業が2004年12月6日の週には完了することを政府が発表したことも伝えられている。

  • エネルギー法に基づいた、NDAに様々な責任を課すための政府指示
  • エネルギー法に基づいた、NDAへの支出額についての政府方針を定める声明の公表
  • 協議用の年間活動計画書ドラフト版の公表


○年間活動計画書の協議

2004年10月13日、原子力廃止措置機関(NDA)は、その活動計画の早期周知のため、エネルギー法で定められている協議の前の段階において、年間活動計画書ドラフトの事前協議版を公表し、その内容についての意見を求めている。事前協議版では、NDAによる原子力サイトの廃止措置およびクリーンアップ作業、施設の操業、その他のNDAの機能や活動についての計画が示されている。今後は、作成されるドラフト版に基づいて協議を行い、必要な改訂を加えた後、政府に提出し承認を受けることになっている。承認後、年間活動計画書は公表され、英国議会およびスコットランド議会に提出される。

○地域協定締結

2004年11月1日、貿易産業省(DTI)は、ウエスト・カンブリア戦略フォーラムの第1回会合において、原子力廃止措置機関(NDA)、地方当局、北西部開発機関(NWDA)2 と、ウエスト・カンブリアの経済振興を保証する協定に署名した。原子力産業におけるウエスト・カンブリアでの雇用状況は、クリーンアップ事業などによる新規雇用の創出があるものの、セラフィールドにおける商業活動の減少によって、悪化することが予測されている。ウエスト・カンブリア戦略フォーラムは、セラフィールドにおける廃止措置とクリーンアップ事業による経済的な影響を検討し、ウエスト・カンブリアに持続可能な経済を創出するために設置されたもので、年に2回、ロンドンとカンブリアで開催されることになっている。なお、エネルギー法により、NDAは原子力サイト近隣地域の社会・経済環境に有益な活動を支援しなければならないことになっている。また、貿易産業相は、NDAはウエスト・カンブリアのウエストレイク科学技術パークに拠点をおくことになると発表した。

【出典】

  • 貿易産業省(DTI)の2004年12月1日付けのプレスリリース
    http://www.wired-gov.net/EDP8203R7W/WGLaunch.aspx?ARTCL=28407
  • 欧州連合(EU)の2004年12月1日付けのプレスリリース
    http://europa.eu.int/rapid/pressReleasesAction.do?reference=IP/04/1430&format=HTML&aged=0&language=EN&guiLanguage=en
  • 欧州条約 http://europa.eu.int/comm/competition/state_aid/legislation/aid3.html#A
  • 原子力廃止措置機関(NDA)の2004年10月13日付けのプレスリリース
    http://www.nda.gov.uk/default.aspx?pg=15
  • 貿易産業省(DTI)の2004年11月1日付けのプレスリリース
    http://www.wired-gov.net/EDP8203R7W/WGArticle.aspx?WCI=htmArticleView&WCU=ARTCL_PKEY%3d27713

【2004年12月15日追記】

2004年12月10日、NDAは2005-2006年の年間活動計画書のドラフト版を公開し、2ヵ月間にわたる利害関係者との協議を開始した。

ドラフト版公開ウェブサイト:http://www.nda.gov.uk/documents/nda_annual_plan_-_final_draft_for_consultation_revb.pdf


  1. 市場競争を歪曲する、または歪曲するおそれのある国家補助は、欧州条約によって原則禁止されている。しかし、他の欧州連合(EU)の目的遂行への寄与が国家補助による損失よりも大きいことが明らかに証明される場合など一定の条件を満たすものは、欧州委員会(EC)によって承認される。各国政府には、国家補助を行う場合、事前に欧州委員会に通知することが義務付けられている。 []
  2. 北西部開発機関(NWDA)は、1998年の地域開発機関法によって設立された地域経済開発の戦略的な先導者となることを主な目的とした政府外公共機関(NDPB)である。 []

英国の放射性廃棄物管理委員会(CoRWM)1 は、2004年11月19日のプレスリリースにおいて、CoRWMとして初めて絞り込んだ管理オプション候補リストを公表した。これは、放射性廃棄物管理のために検討していた15の管理オプションについて、9つの基準に基づいて評価したものである。同プレスリリースによると、CoRWMの2005年1月の会合、およびCoRWMが実施している大規模な公衆の関与と協議プログラム(「公衆・利害関係者参画(PSE)プログラム」と呼ばれている)の中で、管理方針についての考え方がさらに整理されることとなっている。

プレスリリースでは、CoRWMが絞り込んだ管理オプション候補リストが下の表のように3つの区分で示されている。

CoRWMが公表した11の管理オプション候補リスト
リストから外すことが提案されているもの

リストに残すことについて
さらに検討が必要とされたもの

リストに残すもの
1. 氷床処分 6. 宇宙処分 8(b) 中間貯蔵
2. プレート沈み込み帯への処分 7. 海洋底下処分 10. 地層処分
3. 地層への直接注入処分2 8(a) 無期限貯蔵 11. 段階的地層処分3
4. 海洋処分 9. 浅地中処分
5. 希釈処分

また、CoRWMは以下の4つのオプションについては、管理オプションとしては考慮しないが、将来において高レベル放射性廃棄物およびその他の放射性廃棄物の管理オプションと共に利用される技術として位置づけている。

12. 原子炉内燃焼4
13. 焼却5
14. 核種分離・変換
15. 金属溶融6


プレスリリースによると、放射性廃棄物の管理オプションの評価に当たって利用された9つの基準は、以下のとおりとされている。

  1. 以下のような形態において、管理概念の裏付けがなされていないもの
    • 国内外における実施
    • そのオプションが実現可能であることを実証するような国際的な科学界での十分な研究開発
  2. 国外への環境配慮義務の不履行が発生するもの
  3. 特別な環境脆弱性のある地域への損害が発生するもの
  4. 将来世代への容認し難い負担(費用、環境破壊など)が発生するもの
  5. 便益を受けている現世代よりも大きなリスクを将来世代に課すもの
  6. 核物質防護に対して容認できないリスクを生むもの
  7. 健康に対して容認できないリスクをもたらすもの
  8. 達成される便益が費用に見合わないもの
  9. 現在および将来にわたって国際条約および国際法に違反するもの

なお、CoRWMは4つの段階を設けて放射性廃棄物の管理オプションの検討を実施しており、現在はその第2段階に当たっており、この段階での最終報告項目として管理オプション候補リストを挙げている。CoRWMは、この第2段階で作成された管理オプション候補リストに基づいて、次の検討段階においてさらに放射性廃棄物管理オプションについての協議を行うこととしている。

【出典】

  • 放射性廃棄物管理委員会(CoRWM)のウェブサイトの2004年11月19日付けのプレスリリース、http://www.corwm.org/content-483
  • 放射性廃棄物管理委員会(CoRWM)のウェブサイト、http://www.corwm.org/content-248、2004年11月

  1. CoRWMは、高レベル、中レベル、一部の低レベル放射性廃棄物とウラン、プルトニウム、使用済燃料についての長期管理オプションに関する勧告を政府に対して行う責任を有するものとして2003年に環境・食糧・農村地域省(DEFRA)などが設置した機関であり、2003年11月から活動を開始している。 []
  2. 放射性廃液を深い地層中に注入して処分するオプションで、セメント等と共に注入するものなどがある。 []
  3. 放射性廃棄物を地層処分場に定置し、暫くの期間、貯蔵をした後、埋め戻しを行い、最終的に地層処分とするオプションで、将来世代に処分場の閉鎖実施および閉鎖時期についての決定権を与え、また閉鎖前の廃棄物の回収可能性を保持させるものである。 []
  4. 原子炉内でウランとプルトニウムを燃料として燃焼させることによって処分しようとする管理オプション []
  5. 焼却によって放射性廃棄物を減容させる管理オプション []
  6. 放射性金属廃棄物を溶融して減容させたり、環境への放出やスラグへの移行によって放射能の一部を分離させる管理オプション []

英国の放射性廃棄物管理委員会(CoRWM)は、5段階で構成される活動プログラムのうちの第1段階を2004年9月末に終了し、その活動結果についての報告書を2004年10月15日にウェブサイトで発表した。この報告書では活動プログラムの段階をこれまでの5段階から4段階に減らすことも示されている。CoRWMは、政府に対して放射性廃棄物の長期管理オプションに関する勧告を行う責任を有するものとして2003年に環境・食糧・農村地域省(DEFRA)などが設置した機関である。CoRWMは、2006年に政府への管理方針の勧告を行うため、2003年11月から活動を行っており、その進捗状況は定期的に環境担当大臣1 に報告されている。

CoRWMは、活動プログラムの第1段階を「第2段階以降に向けた準備」として位置づけ、2004年3月から9月まで活動を行った。今回の第1段階報告書では主に以下の項目について報告がなされている。

  • CoRWMの意思決定プロセスについての暫定報告
  • 長期管理が必要とされる放射性廃棄物の最終的なインベントリについての暫定報告
  • CoRWMが考慮すべき管理オプションについての暫定報告
  • CoRWMが最適なオプションを選択するための基準についての予備調査結果
  • 管理オプションを評価し、最適なオプションを選択するための包括的手法についての予備調査結果
  • CoRWMの作業に必要な情報の特定方法と情報の関連性や信頼性の確保方法
  • 公衆の意見を反映した管理オプション検討のための枠組策定についての予備調査結論
  • CoRWMの活動プログラムの第3、第4段階における公衆と利害関係者の関与方法
  • CoRWMの活動プログラムの第2、第3、第4段階
  • 結論

CoRWMは今後の進展に対応するためにも活動プログラムに柔軟性を持たせるべきであると環境担当大臣に対して述べてきており、今回の報告書では、これまでの状況の変化を示し、プログラムで予定されていた活動内容を多数変更している。CoRWMは、第1段階で得られた知見にもとづき、これまで5段階構成としてきた活動プログラムをより効果的なものにするため、4段階へと変更した。また、第1段階においては、第2段階から最終段階までの各段階におけるプログラム内容詳細を決定する予定であったが、第2段階についてのみ詳細を決定し、第3、第4段階については概要を示すにとどめている。

新たに提示された第2段階の活動プログラム内容は以下の表の通りである。第3段階における活動内容については、2004年10月から2005年1月にかけて詳細に検討されることになっている。また、第4段階では、第3段階での検討結果をもとに、放射性廃棄物管理オプション評価結果報告書が準備され、政府への勧告が2006年7月に行われる予定である。

段階 活動プログラム内容 期日
(第2段階)
放射性廃棄物管理オプション検討のための枠組策定と管理オプション候補リスト作成

中間報告項目

  • 廃棄物管理オプション検討のための枠組
  • 管理オプションの評価基準
  • CoRWMの意思決定プロセス
  • 廃棄物インベントリ

最終報告項目

  • 放射性廃棄物管理オプション評価手法
  • 管理オプションの選別基準
  • 廃棄物管理オプション候補リスト
  • 第3段階の詳細プログラム
2005年6月
(3月)*

*)期日の欄の括弧内は、2004年6月時点の活動プログラムにおいて提示されていた期日

また、CoRWMは2004年10月11日付で、2004年6月から8月における活動についての進捗状況を第3四半期報告書としてウェブサイトで公表している。

今回公表された第3四半期報告書によると、CoRWMの情報収集活動に関しては、第2四半期に引き続き、原子力施設や関連機関への訪問などを行ったとのことである。具体的には、ケースネス州ドーンレイを訪問し、英国原子力公社(UKAEA)や地元組織・住民との会合を持ったり、ブリティッシュ・エネジー社や多くの政府諮問委員会から放射性廃棄物管理についての意見を求めるなどであった。同報告書ではCoRWM内の各ワーキング・グループの活動内容なども示されている。

さらに、同報告書では、委員長が任命された2003年7月以来、CoRWMの活動に要した費用総額が約130万ポンド(約2億5,350万円、1ポンド=195円で換算)であることが報告されている。この費用の内訳は以下のとおりである。

  • 委員への報酬、交通費、雑費=34万ポンド(6,630万円)
  • 公衆・利害関係者の関与手法の開発・テスト費=25万ポンド(4,875万円)
  • 公衆・利害関係者関与のためのウェブサイトの開発・保守費=12万ポンド(2,340万円)
  • 放射性廃棄物管理や公衆・利害関係者の関与についての海外事例などの研究・情報収集費=17万ポンド(3,315万円)
  • 活動プログラム設計、プロジェクト管理についての忠告など、専門家による支援費=25万ポンド(4,875万円)
  • 委員会公開のための調整・宣伝費などの委員会開催費=8万ポンド(1,560万円)
  • 委員が即時に情報を入手、交換できるようにするためのパソコンなどのIT関連費=1万6千ポンド(312万円)

【出典】

  • 放射性廃棄物管理委員会(CoRWM)のウェブサイト、http://www.corwm.org.uk、2004年10月
  • 放射性廃棄物管理委員会(CoRWM)、第1段階報告書、http://www.corwm.org/PDF/CoRWM%20Phase%201%20report%20Final.pdf
  • 放射性廃棄物管理委員会(CoRWM)、第3四半期報告書、http://www.corwm.org/content-229、2004年10月

  1. 環境担当大臣とは、環境・食糧・農村地域省(DEFRA)大臣、スコットランド・ウェールズ・北アイルランドの各行政府における環境大臣とされている。 []