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2004年4月5日、ネバダ州ユッカマウンテン処分場への高レベル放射性廃棄物の輸送は主に鉄道で行うとの連邦エネルギー省(DOE)の決定を、DOE民間放射性廃棄物管理局(OCRWM)がニュースリリースとして発表した。DOEは同時にネバダ州内における鉄道ルートをカリエンテ・ルートに決定したこと、鉄道敷設に向けての環境影響評価を実施していく予定も示している。なお、これらの廃棄物は、現在、全米127カ所で貯蔵されており、一部については道路輸送が必要とされている。

ユッカマウンテン処分場への廃棄物の輸送に関しては、2003年12月に、主に鉄道輸送方法を選択した場合の推奨輸送ルートが決定されていた。ニュースリリースによると、ネバダ州内の既存の鉄道とユッカマウンテン処分場を結ぶ鉄道経路として今回最終的に決定されたのは、推奨ルートとして示されていたカリエンテ・ルートである。また、決定に際して必要とされる意思決定記録(ROD)1 については、2004年4月5日の週内に連邦官報に掲載する予定が示されている。

さらに、DOEのニュースリリースによれば、鉄道建設のために必要となる環境影響評価の実施についての通知も上記RODと共に連邦官報に掲載される予定である。環境影響評価は国家環境政策法の規定により必要とされるもので、カリエンテ・ルートの中での具体的な線路敷設方法について代替案を含めた評価が行われる。ニュースリリースでは、環境影響評価でどのような検討を行うべきかを決定するスコーピングと呼ばれる手続についての公聴会の実施予定も示されている。この公聴会の目的としては、DOEからの鉄道経路及び環境影響評価の進め方についての情報提供や、公衆からのコメント及び情報取得とされている。公聴会は、2004年5月3日~5日にネバダ州内の3カ所で行われる予定である。

なお、輸送に関するDOEのこの決定は、2002年2月のユッカマウンテンサイト推薦に当たって提出されていた最終環境影響評価書に基づくものである。この最終環境影響評価書では、主に鉄道により輸送を行うことが好ましいとのDOEによる評価結果とともに、5ルートが鉄道輸送の経路として評価されていた。今回の決定に当たってはDOEによる補足分析が行われており、決定に伴う環境への影響は最終環境影響評価書において評価されていた範囲内であり、国家環境政策法に基づくさらなる環境影響評価の実施は不要であるとの判断が示されている。

【参考:輸送関係パンフレット】

【4月12日追加:2004年4月8日連邦官報(抜粋)】

【出典】


  1. 意思決定記録(ROD:Record of Decision):米国では連邦政府機関が環境に影響を及ぼす可能性がある措置を実施する際には環境影響評価の実施が国家環境政策法により規定されている。この場合、その最終的な決定内容については、検討した代替案や影響緩和策を含めて「意思決定記録」として連邦官報で告示することが必要とされている。 []

2004年3月26日、米国における超ウラン核種を含む放射性廃棄物(TRU廃棄物)の地層処分場である廃棄物隔離パイロットプラント(WIPP)についての適合性再認定申請書(CRA:Compliance Recertificate Application)が、エネルギー長官から環境保護庁(EPA)に正式に提出されたことが連邦エネルギー省(DOE)のニュースリリースで公表された。同日はWIPPにおいてTRU廃棄物処分が開始された1999年3月26日から5年目で、WIPP土地収用法で定められた再認定申請期限の最終日に当たる。この申請書のドラフトは、既にEPAのウェブサイトで公開されていた

今回のニュースリリースは、WIPPを担当しているDOEニューメキシコ州カールスバッド・フィールド事務所から出されたもので、再認定申請書にはWIPPが操業を開始してからのEPAの処分基準への適合状況や新たに得られた地質学的・科学的データも含まれていることなどが示されている。また、申請書は9,000ページ以上に及ぶが、CD-ROMの配布やインターネット等でも入手可能であることも示されている。下の図は、ニュースリリースに示されたWIPPの処分概念図である。

WIPPの処分概念図 (DOEニュースリリースから引用)

なお、DOEカールスバッド・フィールド事務所の2004年3月30日のニュースリリースでは、「遠隔操作が必要なTRU廃棄物」(RH廃棄物)の処分に関するDOEの特性調査の実施計画がEPAにより承認されたことが伝えられている。RH廃棄物は、既に処分が行われている通常のTRU廃棄物と比較して強い放射能を持つもので、過去の国防活動から発生したものである。このタイプの廃棄物は、WIPPで予定されている処分量全体の約4%を占めるものとされている。処分の実施のためには、RH廃棄物が貯蔵されている13カ所のサイトごとに特性調査及び処分に対するEPAの承認が更に必要なほか、ニューメキシコ州環境省からの有害物質に関する承認も取得する必要がある。

【出典】

カナダにおける核燃料廃棄物管理の実施を行う核燃料廃棄物管理機関(NWMO)は、2004年3月26日に、2003年の年報「対話から意思決定へ:核燃料廃棄物管理」を天然資源大臣に提出、公開した。この年報は、2002年11月に施行された「核燃料廃棄物の長期管理に関する法律」(略称:核燃料廃棄物法)における規定(第16条(1)および第26条(1))に基づくもので、設立後約3ヶ月で発行された第一回目の年報に引き続き、今回が二回目のものである。

この年報によると、2003年における公衆や様々な団体との対話活動として、円卓会議やワークショップの開催のほか、上半期に250回を超える非公式な対面形式の会合をもったこと、全国を対象に1900人規模の電話意識調査を実施したことが紹介されている。また、公衆との議論を進めるために計画された第一段の報告書「適切な問題設定をしているか? カナダの使用済燃料の長期管理」を11月28日に公表し、この報告書についての意見募集の活動を開始したことが示されている。

2004年の活動予定については、公衆との議論を進めるために計画された第二段の報告書「選択肢についての理解」の公表に向けて、核燃料廃棄物の様々な管理アプローチの評価に重点をおいた活動を行うとされている。管理アプローチの評価のために、NWMOは、社会問題、市民の関与、科学、原子力工学、環境保護、経済学、リスク評価などの分野に精通する人から構成される評価チームを結成したことが紹介されている。

年報によれば、NWMOは今後以下の報告書を作成する予定としている。

  1. 2004年中頃に、公衆との議論を進めるための第二段の報告書「選択肢についての理解」の発表
  2. 2005年初頭に、第三段の報告書「進むべき道の選択-草案」の発表
  3. 核燃料廃棄物法に基づき、核燃料廃棄物の管理アプローチの比較評価、実施計画、および最終的な勧告を含む報告書「進むべき道の選択」を2005年11月15日までに天然資源大臣に対して提出

カナダでは核燃料廃棄物管理の資金確保のために信託基金が設置されている。NWMOの2003年度の年報には以下のように、各原子力企業が核燃料廃棄物法に規定された2003年の拠出金を納付したことが示されている。(2002年における拠出金額は既報を参照)

オンタリオ・パワージェネレーション社 1億CAD(85億円)
ハイドロ=ケベック社 400万CAD(3.4億円)
ニューブランズウィック社 400万CAD(3.4億円)
カナダ原子力公社(AECL) 200万CAD(約1.7億円)

(CAD=カナダドル、1CAD=85円として換算)

なお、核燃料廃棄物法では、信託基金に拠出された資金は、最終的な核燃料廃棄物管理アプローチが決定された後、そのアプローチを実施する目的のためだけに引き出すことが可能であると規定されており、現在のNWMOの活動費用は、AECLを除くカナダの原子力企業が、その使用済燃料の保有量に基づいて負担している。

【出典】

  • 核燃料廃棄物管理機関(NWMO)ウェブサイト3月28日ニュースリリース http://www.nwmo.ca/default.htmx?DN=553,50,19,1,Documents
  • From Dialogue to Decision Managing Canada’s Nuclear Fuel Waste, 2004, NWMO
  • 核燃料廃棄物の長期管理に関する法律 (An act respecting the long-term management of nuclear fuel waste)

2004年3月24日、米国の原子力規制委員会(NRC)は、核物質安全・保障措置局内に高レベル放射性廃棄物処分を専門に担当する高レベル放射性廃棄物処分安全部を既存の組織から分離・設置したことをニュースリリースとして発表した。これはNRCによる高レベル放射性廃棄物に関する問題への取組み体制を強化し、ユッカマウンテン処分場の認可に係る包括的な活動を実施するためのもので、3月22日付で組織変更が行われている。

今回の組織変更は、これまでNRC内で放射性廃棄物管理全般を扱っていた放射性廃棄物管理部を分割し、高レベル放射性廃棄物処分安全部及び廃棄物管理・環境防護部を新たに設置したものである。新設の両部の責任者には、従来の放射性廃棄物管理部の副部長及び部長がそれぞれ就任している。NRCは大統領によって任命される委員長を含む5人の委員からなる委員会を核とする組織であるが、委員会の政策や決定を実行するために運営事務局長(EDO)が置かれ、さらにEDOの下には7つの専門局、4つの地域局、及び4つの管理局が設置されている(NRCの組織図はこちら)。

NRCはニュースリリースの中で、今回の組織変更によって組織の効率性が向上し、高レベル放射性廃棄物、廃止措置、環境保護及び低レベル放射性廃棄物の分野における重要な事項に対する資源の集中、取組みの強化が可能になるとしている。

なお、2004年12月にDOEからNRCに提出が予定されているユッカマウンテン処分場建設の認可申請に向けては、安全基準、認可の審査におけるレビュープラン、及び膨大な分量となる申請関連文書を取扱う認可支援ネットワーク(LSN)など、NRCによる認可の審査のために必要な体制も既に整備されてきている。

処分の安全基準については、放射性廃棄物政策法(NWPA)及び1992年エネルギー政策法の規定によってNRCが策定すべきとされたユッカマウンテン処分場の安全基準が、2001年11月に10 CFR Part 63最終規則として定められている。また、DOEによる申請に対してNRCが審査を行い、修正を要求する際のNRCの品質、画一性、一貫性の保証を主目的とするレビュープランについても、2003年7月に公示が行われている。さらに、認可手続に関わる文書を一元管理し、文書のやり取り等に要する時間を短縮することを目的として、関連書類は全てDOEによる申請書提出前にインターネットを通じて利用可能な状態にするための認可支援ネットワーク(LSN)の整備も行われている。

【出典】

放射性廃棄物管理共同組合(Nagra)は2004年3月16日、世論調査会社への委託により、スイス国内で放射性廃棄物の処分に関するアンケート調査を行ったことをプレスリリースで公表した。今回の調査は、2003年11月17日から12月5日にかけて、ドイツ語およびフランス語を話すスイス人1000人以上を対象にしたものであり、放射性廃棄物の処分概念、技術および時間的な面での実現可能性について、スイス国民の考え方を明らかにすることを目的としたものである。調査の結果は以下の通りである。

可能な限り早期の処理を要望

この調査における回答者の83%が、地下深部の地層中に建設された処分施設における放射性廃棄物の安全な処分ができるだけ早い時期に実施されることを望んでいるほか、地表における長期間にわたる中間貯蔵には明確に反対する姿勢を示した。現在すべての放射性廃棄物は、原子力発電所の中間貯蔵建屋、ヴュレンリンゲン中間貯蔵施設(ZWILAG)及びヴュレンリンゲンにある連邦中間貯蔵施設(BZL)において貯蔵されている。

国内における廃棄物処分義務には高い評価

回答した4人のうち3人は、放射性廃棄物をスイス国内の地下深部の地層中に建設された処分施設に処分することを望んでいる。スイスの放射性廃棄物を外国において処分するオプションを支持したのは、わずか17%であった。 

スイスにおける処分は技術的に可能

回答したスイス国民の61%は、スイスの科学者が安全な処分技術を実現できる点について信頼感を抱いている。また回答者の86%は、処分施設のサイト選定が何よりもまず安全性に対する配慮に基づいて行われるべきだという見解を示した。住民の政治的な受け入れまたは地域経済への影響がサイト選定において決定的な役割を果たす可能性があるとしたのは、回答者の13%にすぎなかった。 

スイスでは、高レベルおよび長寿命の中レベル放射性廃棄物については、「処分の実現可能性実証プロジェクト」の報告書が2002年末にNagraから政府に提出されている。同報告書に対する国内外の評価の実施後、2006年頃に連邦評議会が、国内での処分オプションに関する将来の調査をチュルヒャー・ヴァインラント地方の母岩としてのオパリナス・クレイに集中させることを提案する同報告書に対する最終的な評価についての見解を示す予定である 。一方、低中レベル放射性廃棄物については、Nagraによって処分場サイトに選定されていたニドヴァルデン州ヴェレンベルグにおいて、同州が探査坑掘削許可を与えることについて州民投票で否決されたことにより、サイトとして断念することが決定し、実施主体であるヴェレンベルグ放射性廃棄物管理共同組合(GNW)は解散し、調査坑の埋め戻し作業も完了している というのが現状である。

今回の調査結果を受けて、Nagraは、放射性廃棄物の持続的な処分がスイスの国境内で可能な限り速やかに実施されなければならないという判断が明確に示されており、スイス国民の過半数が、科学者が安全な処分のための方策を技術的に実現できるものと考えているほか、処分場サイトを選ぶ際には安全性への配慮が最優先されるべきだと考えていることが明らかになったと考えている。

【出典】

2004年3月18日、米国における超ウラン核種を含む放射性廃棄物(TRU放射性廃棄物)の地層処分場である廃棄物隔離パイロットプラント(WIPP)についての連邦エネルギー省(DOE)による適合性再認定申請書(CRA:Compliance Recertificate Application)のドラフトが環境保護庁(EPA)のウェブサイトで公表された。同サイトでは、DOEが提出した申請書ドラフトに加え、EPAが作成した各章の概要説明も公表されている。

WIPPは、連邦政府の国防活動から生じたTRU廃棄物の処分場としてDOEによって設置された地層処分場である。ニューメキシコ州南東部に位置し、地下約655mの岩塩層にTRU廃棄物の処分が行われている。WIPPの開発は1970年代から行われていたが、最終的には1996年10月に11万ページに及ぶ適合性認定申請書(CCA:Compliance Certificate Application)がDOEからEPAに提出され、1998年5月にEPAによって承認されている。実際の廃棄物の処分活動は1999年3月26日から行われている。

WIPPの規制枠組の基本を定めているWIPP土地収用法では、処分の最終規則(40 CFR Part191サブパートB)への適合について定めており、DOEからEPAに対するCCAと呼ばれる適合性認定申請手続を規定している。同法ではさらに、この認定は定期的な再認定が必要であり、DOEは適合状態が継続していることを示す書類を5年ごとに提出し、EPAは書類受領後6カ月以内に適否の決定を行わなければならないことを定めている。廃棄物搬入後5年が経過する2004年3月26日が最初の適合性再認定申請書の提出期限となる。

今回ドラフトが公表されたCRAと呼ばれる適合性再認定申請書は、全体的には当初のCCAの様式を継承しているが、その後EPAとの間で承認されてきた変更事項も全て織込んで作成されている。DOEによって示された主な変更ポイントは以下の通りである。

  • インベントリ:CCA記載のTRU廃棄物量を最新の情報に更新すると共に、定置済みの数量を記載。
  • 処分場設計:安全性強化等のため設計細部を若干変更。
  • パネルの閉鎖:パネル閉鎖法の設計を具体化。
  • 処分方法:第1パネルへの廃棄物収容に伴い、定置区画の一部変更。
  • 人工バリア:酸化マグネシウムの充填・設置方法を変更。

これらは個々にはEPAとの間で承認されてきたものであるが、CRAでは複合的な実効線量など、こうした変更の複合的な影響についても評価が行われている。

 EPAによれば、DOEが最終的な適合性再認定申請書を2004年3月26日までに提出した後は、最低120日間のパブリックコメント期間が設けられる予定である。EPAの最終決定は、上述の通りDOEの書類提出から6カ月以内に行われることとなる。

【出典】

米国における高レベル放射性廃棄物処分場については、2002年7月にユッカマウンテンが正式に立地サイトに指定され、2004年末予定の認可申請に向けた作業が続けられている。ここでは2004年3月に入って行われたユッカマウンテンに関連する3件の議会証言等から、プロジェクトに関連する最近の動きを報告する。議会証言は、2005会計年度予算、輸送ルートの検討状況、および珪肺症に関するものである。

【2005年度予算関係】

予算に関する議会証言は、2004年3月11日にエネルギー長官が下院歳出委員会エネルギー・水資源開発小委員会で連邦エネルギー省(DOE)の2005年度予算要求についての見解を示したもので、例年行われている。ユッカマウンテン関係は重要な項目として取りあげられ、8億8,000万ドルの要求予算により2004年末までの認可申請が可能となること、歳出予算の大幅増のために放射性廃棄物基金への拠出金を新たな資金確保制度として利用する立法措置を提案していることなどが示されている

プロジェクトの今後の予定としては、従来通り、2004年末に原子力規制委員会(NRC)への認可申請、そして2010年の廃棄物受入れ開始が示されている。

【輸送ルート関係】

輸送関係の証言は、3月5日にラスベガスで開かれた下院輸送・インフラ委員会鉄道小委員会のヒアリングで、DOE民間放射性廃棄物管理局(OCRWM)の担当官が行ったものである。今後の予定に関連するものとして以下のような内容が示されている。

  • DOEは昨年、推奨輸送ルートを発表したが、近い将来に輸送方法と輸送経路選択についての意思決定記録(ROD)1 を発行する。
  • 予定鉄道線路の決定には環境影響評価(EIS)が必要であり、輸送経路選択時に環境影響評価の実施の告示を行う。
  • 輸送ルートの確保のために、DOEは2003年12月末に1マイル幅のルートの土地収用申請書を内務省土地管理局に既に提出した。

【珪肺症関係】

2004年3月15日にはユッカマウンテンにおける作業員の珪肺症問題についてのOCRWM担当官の証言が、上院歳出委員会エネルギー・水資源開発小委員会で行われた。この問題に関しては、ユッカマウンテンにおける坑道掘削作業が開始された1992年から90年代半ばにかけてシリカ(珪石粉)の吸入限度がオーバーしていた時期があったことが判明したことを受けて、2004年1月に全作業員を対象とした珪肺症検査プログラムが発表されていた。なお、現在は規制に適合した作業が行われており、今後の坑道掘削作業の安全性には問題がないとしている。

【出典】

  • 連邦エネルギー省(DOE)ウェブサイト(議会証言コーナー) (http://www.energy.gov/engine/content.do? PUBLIC_ID=15241 &BT_CODE=PR_CONGRESSTEST &TT_CODE=PRESSSPEECH )
  • 民間放射性廃棄物管理局(OCRWM)ウェブサイト(輸送関係証言) (http://www.ocrwm.doe.gov/pm/program_docs/testimonies/03_05_04.shtml)
  • 民間放射性廃棄物管理局(OCRWM)ウェブサイト(珪肺症関係証言) (http://www.ocrwm.doe.gov/pm/program_docs/testimonies/03_15_04.shtml)

  1. 意思決定記録(ROD:Record of Decision):米国では連邦政府機関が環境に影響を及ぼす可能性がある措置を実施する際には環境影響評価の実施が国家環境政策法により規定されている。この場合、その最終的な決定内容については、検討した代替案や影響緩和策を含めて「意思決定記録」として連邦官報で告示することが必要とされている。 []

フィンランドの使用済燃料処分の実施主体であるポシヴァ社は2003年12月、「オルキルオト及びロヴィーサ原子力発電所の放射性廃棄物管理:2004-2006年の研究、開発、技術設計プログラム」(TKSレポート2003)を発表した。

このプログラムは2003年9月に同社が発表した「ONKALO-地下特性調査計画書」において言及されていたものであり、今後3年毎に発行される予定で、今回がその第一回目となっている。また、プログラムでは、ポシヴァ社が使用済燃料の最終処分場の建設許可申請を行う時期が2012年とされている。これは2003年10月23日に貿易産業省(KTM)がポシヴァ社の 申請時期を2010年から2012年に変更すると決定したことを反映している。

このKTMの決定は、ポシヴァ社の株主であり、放射性廃棄物管理責任のあるテオリスーデン・ヴォイマ社(TVO)とフォルツム・パワー・アンド・ヒート社(FPHO)が2003年6月11日付のKTMへの共同書簡において行った、ポシヴァ社による使用済燃料の最終処分場の建設許可申請に関するスケジュール変更要求に対して下されたものである。

両社は、変更の理由を、以下のように述べている。

  • 近年の設計作業の結果により、2010年の終わり頃に関連するスケジュール目標に柔軟さが必要とされることが示されている。
  • 2010年までに建設されるONKALO地下特性調査施設は、最終処分場所の一部として使用される予定である。このため、1980年代および1990年代に必要であるとみなされていたものに比べ、2010年代の処分場所の建設作業は著しく減少する。
  • 現行決定にある2010年の目標の定義は、ある意味において不明瞭である。
  • 放射線・原子力安全センター(STUK)は、両社が2001年~2010年に対して提示した研究、開発および設計作業のプログラム(TKSプログラム)に関する見解(Y811/35、2001年9月26日)において、2010年の目標は少し延期せざるを得ないという評価を示している。(既報 -ポシヴァ社が地下特性調査計画書を公表-参照

KTMはこの決定の中でポシヴァ社の申請時期を2012年にするとともに、遅くとも2009年までに暫定申請書を提出し、必要書類の準備状況について説明することを求めている。また、KTMは今回の変更が処分場の操業開始時期(2020年頃)には影響しないとの考えを示している。

なお、今回発表されたプログラムには、ポシヴァ社による使用済燃料の処分だけでなく、電力会社2社(TVOとFPHO)によって実施される低中レベル放射性廃棄物の処分も含めた放射性廃棄物管理に関する研究、開発、技術設計の進捗及び今後3年間において焦点をあてる作業プログラム提案が記されている。

ポシヴァ社の処分場に関する主要活動と建設許認可のスケジュール

【出典】

  • ポシヴァ社、オルキルオト及びロヴィーサ原子力発電所の放射性廃棄物管理:2004-2006年の研究、開発、技術設計プログラム(TKSレポート2003)、2003年12月
  • TVOとFPHOのKTMへの2003年6月11日付共同書簡
  • KTMの2003年10月26日付けの決定(9/815/2003)

2004年2月4日、韓国産業資源部(MOCIE)は、中低レベル放射性廃棄物処分場及び使用済燃料中間貯蔵施設サイトの新規誘致公募に関する告示を発表した。これは2003年12月10日に発表された「放射性廃棄物管理事業推進の補完方針」に従い、住民投票を必須手続きとすることで、施設誘致について住民自らが決められるように制度的に保証するほか、新しい手続きの導入によって、扶安(プアン)郡蝟島(ウィド)以外の地域にも誘致申請の機会を与えるものである。

同告示では、まず対象とする施設について、中低レベル放射性廃棄物処分場、使用済燃料中間貯蔵施設及びそれに関連した施設としており、使用済燃料の再処理施設および高レベル放射性廃棄物の最終処分場については、今回の告示で選定される候補地の対象施設ではないことを明言している。

今回の告示で示された新たな誘致申請の手続きは以下の通りである。(下図に手続きの流れを示す)

(1) 予備申請及び住民の意見聴取

  • 地方自治体の首長1)は以下のいずれかの場合、2004年9月15日までに産業資源部長官に予備申請を行うことが可能。
  • 施設の誘致を希望する住民が、2004年5月31日までに、当該邑・面・洞(日本の町村に相当)の有権者の三分の一以上の誘致賛成署名を添付し、産業資源部長官に誘致を申し込み、その誘致申請書の受付事実について、産業資源部長官から通知を受けた場合。
  • 施設誘致を希望する住民が、当該邑・面・洞の有権者の三分の一以上の誘致賛成署名を添付して、地方自治体首長に予備申請を要請した場合。
  • 当該市・郡・区議会が決議の下、地方自治体首長に予備申請を要請した場合。
  • 地方自治体首長は、予備申請を行うのに平行して、住民の意見を反映するための公開討論会、行政区域別共同説明会などを行う。

(2) 住民投票

  • 産業資源部長官は予備申請と住民の意見聴取手続きを経た自治体首長に、住民投票法の規定に則り、施設の誘致を問う住民投票の実施を要求。
  • 住民投票の実施を要求された自治体首長は、住民投票法に則り、住民投票を実施する。ただし、住民投票法は2004年2月5日現在ではまだ施行されていないので、施行前に住民投票を行う場合には、住民投票法の関連規定を参照し、当該地方自治体首長が住民投票の具体的な手続きと方法を定めて実施する。
  • 住民投票はサイト適合性が確認されてから実施し、サイト適合性は地元住民の代表が参加する「サイト選定委員会」において、立地に関する技術基準上の欠格事項の有無を審査して評価を行う。
  • 住民投票は、投票有権者の三分の一以上の投票と、有効投票数の過半数の賛成で可決する。

(3) 本申請

  • 住民投票の結果、可決した地域の地方自治体首長は、2004年11月30日までに産業資源部長官に本申請書を提出。
  • プアン郡は、住民投票を通じて可決した場合、別途の申請手続きなしに本申請が完了したものとする。

(4) 施設予定区域の候補サイト選定

  • 産業資源部長官は、本申請を完了した地方自治体首長を対象に、「サイト選定委員会」の審査を経て、2004年12月31日までに施設予定区域の候補サイトを選定する。

サイト選定手続き(告示)

同告示では、サイト選定過程の透明性と施設の安全性の保証という観点から、サイト適合性の調査段階における住民などの利害関係者の参加を制度的に保証する、当該地域の住民代表、自治体首長が推薦する専門家、学会、マスメディア、社会市民団体の代表などによって構成される『サイト選定委員会』を設けるほか、建設及び操業段階に関しても、同様の構成による『運営委員会』を設置することが述べられている。

また、政府は、2003年12月10日に産業資源部が「放射性廃棄物管理事業推進の補完方針」を発表して以来、プアン郡で一部の社会市民団体が反対住民を中心に任意の賛否住民投票を強行しようとしている動きがあることに対して、憂慮を示す見解も発表している。その中では、賛否住民の合意抜きの一方的な住民投票の実施は問題の解決につながらず、参加と合意による決定原則に反し、正常な国政業務の遂行を阻害するものであるため、いかなる場合にも投票結果の法的効力や拘束力を認めないと述べている。さらに、賛否住民が互いに膝を交えて、必要な手続きについて検討することを重ねて呼びかけている。

一方、政府は今後の放射性廃棄物施設の選定を地元住民と社会市民団体の参加の下、透明かつ公正な手続きで行う計画であることを表明しており、施設の必要性と安全性について国民のコンセンサスを得るための『放射性廃棄物処分施設の安全性検証チーム』を構成、運営する計画に加えて、今後のエネルギー政策の推進過程で、参加と議論を活性化するため、政府と市民・社会団体などが一緒に参加する『エネルギー政策官民合同フォーラム』を構成、運営する計画を示している。

【注1】
韓国の地方自治体としては、広域自治体(ソウル特別市、6つの広域市、道)とその下に基礎自治体(市、郡、特別市及び広域市の自治区)があり、この基礎自治体の下部行政単位として邑、面、洞がある。ここでの地方自治体首長は基礎自治体の長を指す。

【出典】

  • 産業資源部プレスリリース、2004年2月4日  
    http://www.mocie.go.kr/notice/news/report_view.asp?num=6097&jungchak_menu=0
  • 放射性廃棄物処分施設のサイト公募に関する告示、2004年2月4日
  • 扶安反対対策委の住民投票強行方針に対する政府の見解、2004年2月4日

2004年2月2日、米国の連邦エネルギー長官から2005会計年度の予算要求1 の内容が公表された。ユッカマウンテン・サイトにおける高レベル放射性廃棄物処分場建設プロジェクトに関する費用は8億8,000万ドルで、2004年度歳出予算の約1.5倍、約3億ドル増の金額となっている。この予算要求は同日に大統領から出された2005年度予算教書の一部をなすものである。

下の表はこの2005年度の予算要求におけるユッカマウンテン関連の金額について、2004年度歳出予算との比較で示したものである。

  2004年度
歳出予算2
2005年度
予算要求
対2004年度
歳出予算比
民間分 1億8,888万 7億4,900万 +5億6,012万
国防分 3億8,770万 1億3,100万 △2億5,670万
合計 5億7,658万 8億8,000万 +3億 300万
(単位:USドル)

なお、2005年度予算要求の中では、民間分の予算金額に対応する7億4,900万ドルについて、放射性廃棄物基金に電力会社が払い込んだ拠出金である「歳入」と処分場関連予算である「歳出」とを相殺できる立法提案が行われている3 。これにより、最終的な一般的な財源からの予算要求金額は、この相殺分を差し引いた1億3,100万ドルとなる。エネルギー長官は、2005年度のこの要求額が認められれば、2004年末までに予定されている原子力規制委員会(NRC)への建設認可申請の完了、その他建設に関連した諸活動や輸送システムの開発が可能になるとの見解を示している。同長官によれば、2005年度から2010年度において毎年平均約13億ドルの金額が必要になると見積られている。

【出典】

  • 連邦エネルギー省(DOE)プレスリリース (http://energy.gov/engine/content.do?PUBLIC_ID=14860&BT_CODE=PR_PRESSRELEASES&TT_CODE=PRESSRELEASE)
  • 連邦エネルギー長官スピーチ (http://energy.gov/engine/content.do?PUBLIC_ID=14861&BT_CODE=PR_SPEECHES&TT_CODE=PRESSSPEECH)
  • 連邦エネルギー省(DOE)2005年度予算要求ハイライト(約4MBあり) (http://www.mbe.doe.gov/budget/05budget/content/highlite/highlite.pdf)

  1. 米国における会計年度は前年の10月1日から当年9月30日までの1年間となっており、今回要求された2005年度予算は2004年10月からの1年間に対するものである。 []
  2. 2004年度のエネルギー・水資源歳出法によって認められた当初の歳出予算は5億8,000万ドルであり、ここに示した金額は修正後のものである。 []
  3. 米国では放射性廃棄物政策法(NWPA)によって高レベル放射性廃棄物処分場建設のための基金が設けられ、電力会社が拠出金を払い込んでいるが、従来、この基金への拠出金は、国の歳入不足を補うために一般的な歳入に繰り入れられ、さらに、処分場関連支出予算は、一般的な財源からの歳出として整理されていた。今回の立法提案は、国の政策として一般的な財源からの歳出を抑制しようとすることによる処分場関連予算の低減を回避するため、基金への拠出金収入を処分場関連支出予算の勘定と合わせ、収入と支出との相殺を可能にし、一般的な財源からの歳出を増加させずに、処分場関連支出予算を確保しようとするものである。 []