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《米国》ユッカマウンテンの設計変更に関する資料が公表

米国で原子力規制委員会(NRC)とエネルギー省(DOE)の技術情報交換・管理会議が2006年8月29日に開催され、ユッカマウンテンにおける高レベル放射性廃棄物処分場の設計変更に関する内容を示した会議資料がNRCウェブサイト上で公開された。これまで処分場設計については、使用済燃料輸送を標準化した容器で行い、処分場の地上施設が汚染されない「クリーン」な状態で操業するとの変更方針が2005年10月にDOEから発表されていた。公表された資料では、設計概念及び想定される費用の幅を含めた設計変更についてのDOE内での承認が2006年7月に得られたことが示されている。

原子力規制委員会(NRC)が公表した議事概要速報によれば、今回の技術情報交換・管理会議は、DOE内部で承認された設計変更によって生じる処分場計画の変化についての議論、及びDOEが提案する輸送・貯蔵・処分(TAD)キャニスタの使用に伴う規制上の検討事項についてのNRCの発表が主な目的とされていた。

議事概要速報によれば、原子力規制委員会(NRC)からは、NRC規則(10 CFR Part 50, 71, 72, 63)における規制要件に関する情報が示され、特に、輸送・貯蔵・処分(TAD)キャニスタに係る規制上の枠組み、処分の安全評価に影響する技術的問題の例、品質保証要件の重要性の3点が強調された。

またDOEからは、今回の設計変更によって生じる施設の設計及び閉鎖前の操業に関する変化の概要が示され、設計管理、レイアウト変更案、廃棄物取扱手順の変更案、段階的建設・操業計画、廃棄物取扱施設のレイアウトや初期評価などの説明が行われた。

なお、DOE発表資料によれば、DOE内での設計変更承認に当たっては、概念設計報告書及び予備的危険評価書が取り纏められたことが示されているが、両報告書は2006年9月21日時点では公表されていない。

【出典】

(post by 原環センター , last modified: 2023-10-10 )