2006年9月11日、米国のエネルギー省(DOE)は、超ウラン核種を含む放射性廃棄物(TRU廃棄物)の地層処分場である廃棄物隔離パイロットプラント(WIPP)における廃棄物受け入れが5,000回に達したことを、プレスリリースにおいて公表した。WIPPでは、1999年3月からTRU廃棄物の地層処分が開始され、処分開始から5年後の2006年3月には環境保護庁(EPA)による適合性再認定が行われている 。
プレスリリースによれば、廃棄物隔離パイロットプラント(WIPP)への廃棄物輸送は2社によって行われており、処分開始当初の1999年には平均週1~2回であった輸送頻度は大幅に増加し、2006年2月には週33回を記録している。WIPPは全米13カ所からの廃棄物を受け入れているが、操業後の7年間で、最も多くの廃棄物を搬出したのはコロラド州のロッキーフラッツ環境技術サイトで2,045回の出荷が行われ、アイダホ国立研究所(INL)の1,700回がそれに次いでいる。
廃棄物隔離パイロットプラント(WIPP)ウェブサイトで公表されている情報誌(TeamWorks)によれば、WIPPにおける廃棄物処分量は、2006年9月7日時点で41,353m3に達したことが示されている。(参考:2004年時点での処分状況はこちら)
また、WIPPの廃棄物定置エリアは8つのパネルで構成される計画であるが、主坑道西側の掘削が初めて開始され、第5パネルの建設が進行中であることが、同情報誌で伝えられている。東側の第1~第4パネルは掘削済みで、第1及び第2パネルでの処分は既に終了し、第3パネルは2007年1月には完全に一杯になる見通しが示されている。第4パネルでは、遠隔操作が必要なTRU廃棄物の定置が計画されており、許認可等の状況にもよるが、数カ月内には処分が開始される見込みとされている。
【出典】
(post by 原環センター , last modified: 2023-10-10 )