Learn from foreign experiences in HLW management

《米国》2005年度のエネルギー関係歳出予算を議会が承認-ユッカマウンテン関係は昨年度並み(要求比大幅減)で決着

2004年11月20日、米国の連邦議会は2005年度のエネルギー・水資源歳出予算案を承認した。ユッカマウンテン処分場関係については、ほぼ昨年度並みの5億7,700万ドルとなっており、予算要求額を大きく下回る水準となっている。なお、歳出予算案は、同様に成立が遅れていた他の8分野の歳出予算と併せて総括歳出法案の形で承認されたものである。

下の表は、この2005年度歳出予算案におけるユッカマウンテン関連の金額について、要求額との比較で示したものである。

(単位:USドル)
 
2005年度
予算要求額
2005年度
予算承認額
対2004年度
歳出予算比
民間分
7億4,900万
3億4,600万
△4億 300万
国防分
1億3,100万
2億3,100万
+1億    
合計
8億8,000万
5億7,700万
△3億 300万

なお、2005年度予算要求の中では、民間分の要求額に対応する7億4,900万ドルについて、放射性廃棄物基金に電力会社が払い込んだ拠出金である「歳入」と処分場関連予算である「歳出」とを相殺できる立法提案が行われており、最終的な一般的な財源からの予算要求金額は、この相殺分を差し引いた1億3,100万ドルとなっていた。2004年7月に下院で承認されたエネルギー・水資源歳出法案では、この予算要求通りの1億3,100万ドルのみが承認され、基金への拠出金額を歳出と相殺する法案が別途委員会に提出されていた。両院協議会を経て最終的に合意された今回の包括歳出法案では、この相殺を可能とする立法措置は織り込まれていない。

【特別情報:ユッカマウンテン関係の最新の動き】

米国・ユッカマウンテンにおける高レベル放射性廃棄物処分場建設の認可申請については、2004年末までに行うとの予定が連邦エネルギー省(DOE)から示されていたが、ネバダ州内新聞社等によれば、2004年11月22日に行われた原子力規制委員会(NRC)との会議において、申請の予定が遅れることをDOEが表明したと伝えられている。同報道によれば、申請の具体的な日程は未定であるが、2005年半ば以降になる可能性もあるとの示唆がDOEから示された模様である。

※参考:DOE民間放射性廃棄物管理局(OCRWM)の報道記事紹介ページ
(http://www.ocrwm.doe.gov/newsroom/ocrwmnews.shtml)

【出典】

(post by 原環センター , last modified: 2023-10-10 )