英国の原子力廃止措置機関(NDA)は2020年7月10日に、スコットランド北部にあるドーンレイサイトのサイト許可会社1 (SLC)及びイングランド北西部のドリッグ村近郊に位置する低レベル放射性廃棄物処分場(LLWR)のSLCの2社を、NDAの完全子会社に移行することを公表した。ドーンレイサイトのSLCは2021年3月に、LLWRのSLCは2021年7月に、NDAの完全子会社となる予定である。
ドーンレイサイト及びLLWRの操業は、両サイトを所有するNDAとの契約に基づき、SLCであるドーンレイサイト復旧会社(DSRL)及び低レベル放射性廃棄物処分場会社(LLWR社)がそれぞれ行っている。SLCの株を所有して経営する親会社(PBO)は、競争入札によって選定されており 、現在DSRLのPBOはキャベンディッシュ・ドーンレイ・パートナーシップ社2 、LLWR社のPBOは英国放射性廃棄物管理会社(UKNWM社)3 となっている(下図参照)。
今回のSLCの子会社化についてNDAは、強固に結集したNDAグループを構築し、サイトのクリーンアップや廃止措置をより効率的・効果的に実施しようとするNDAの戦略的な計画の一環であると説明している。また、先行してNDAの完全子会社化が実施されたセラフィールド社及びマグノックス社では、グループ間の協力が強固となり、組織横断的な相乗効果が得られたことも、今回の決定につながったとしている。
【出典】
- 原子力廃止措置機関(NDA)2020年7月10日付プレスリリース、
https://www.gov.uk/government/news/dsrl-and-llwr-to-become-nda-subsidiaries
(post by f-yamada , last modified: 2023-10-17 )