2003年11月3日から14日にかけて、使用済燃料管理及び放射性廃棄物管理の安全に関する条約(略称:放射性廃棄物等安全条約)に基づく第一回目の会合が行われた。日本は、この廃棄物合同条約締結に関し、2003年6月11日に国会で承認され 、9月5日に公布されている。
この条約は、使用済燃料及び放射性廃棄物管理に関し、世界的に高いレベルの安全性を達成し維持することを目的としたもので、各締結国は、自国がこの条約に基づき、25条から成る技術的な条項についてどのように遵守しているかを説明する国の報告書を原則として3年に1度作成しなければならない。また、これらの報告書については、検討会合によって締結国間のレビュー(ピアレビュー)に付されることとなっている。
国際原子力機関(IAEA)ウェブサイトによると、第一回会合では、各締結国が作成した報告書の内容の発表と質疑応答などが行われた。締結国は、このような検討作業は、使用済燃料及び放射性廃棄物の安全な管理を行うという条約の目的を達成するために大きな貢献を果たすものと結論づけており、その理由として以下のような点が挙げられている。
- いくつかの締約国は、この検討会合に向けて使用済燃料または放射性廃棄物の管理の改良を行ってきた。
- 各国における放射性廃棄物管理の対策に必要なこと、また不足していることを認識できるため、国の報告書を作成し、ピアレビューに対して準備することは締結国にとっても有益である。
- 将来において改良すべき点を特定し、次回の検討会合においてその実施状況について報告することとした締結国もあった。
なお、この会合の内容・結果についての報告書も公開されている(以下の国際原子力機関(IAEA)ウェブサイト参照)。
また、日本もこの会合に出席し、外務省、経済産業省原子力安全・保安院、文部科学省、内閣府は、2003年11月17日にこの会合の結果について公表している。
【出典】
- 国際原子力機関(IAEA)ウェブサイト
(http://www-rasanet.iaea.org/conventions/jointcon_reviewmeetings.htm) - 国際原子力機関(IAEA)ウェブサイト 会合結果報告書
(http://www-rasanet.iaea.org/downloads/conventions/jointcon_summary_report_finalNov19.pdf) - 経済産業省ウェブサイト
(http://www.atom.meti.go.jp/topics/2003/1117/main.html) - 放射性廃棄物等安全条約公布の官報
(http://www.kantei.go.jp/jp/kanpo/sep.1/km0905g1.html)
(post by 原環センター , last modified: 2013-07-03 )