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2002年6月13日、カナダにおける高レベル放射性廃棄物管理の枠組みを定めた「核燃料廃棄物の長期管理に関する法律(案)」(核燃料廃棄物法)がカナダ連邦議会の上院において可決され、同日、女王陛下の裁可1 が得られた。この法案は、2001年4月25日に連邦天然資源省(NRCan)のRalph Goodale大臣によって下院に提出されており、既に2002年2月26日に下院を通過していた。なお、本法律の施行日については現在確認中である。

核燃料廃棄物法は、法律の目的、適用、廃棄物管理組織、資金確保、廃棄物管理組織による研究、廃棄物管理組織による報告、アプローチの変更、受益権者による取消し、記録、会計帳簿および財務諸表、違反罰則、施行の各規定項目から構成されている。本法律の主なポイントは、原子力企業2 に対し、廃棄物管理プログラムを実施する主体として廃棄物管理機関(WMO)を設立すること、また、廃棄物管理のための資金確保の方策として信託基金を創設すること等を規定している点である。WMOは、以下の3つの核燃料廃棄物管理アプローチについての研究を実施し、連邦天然資源(NRCan)大臣に研究成果を提出しなければならないとされている。

  1. カナダ楯状地での深い地層中への処分。この処分方法は、1994年にAECLが作成した「カナダの核燃料廃棄物の処分概念に関する環境影響評価書」に記述された概念に基づくものであるとともに、1998年に環境評価パネルが公表した「核燃料廃棄物管理と処分概念の環境評価パネルの報告書」で説明されている見解を考慮したものである。
  2. 原子力発電所サイト内での貯蔵。
  3. 地上または地下での集中貯蔵。

さらに、WMOは核燃料廃棄物法に基づき、諮問会議を創設しなければならない。この諮問会議の役割は、廃棄物の長期管理に対し提案されたアプローチおよび要求された報告書を吟味しコメントすることである。

今後の予定として、新設されるWMOは、上述の3つの核燃料廃棄物管理アプローチについての研究を法律の施行後3年以内に連邦天然資源大臣に提出しなければならない。また、原子力企業は、法律の施行後10日以内に信託基金に第一回目の拠出金の納付を行うよう求められている。

【出典】

  • カナダ連邦議会ホームページ http://www.parl.gc.ca/common/Bills_ls.asp?lang=EParl=37&Ses=1&ls=C27&source=Bills_House_Government
  • 核燃料廃棄物の長期管理に関する法律(An act respecting the long-term management of nuclear fuel waste)

  1. 「女王陛下の裁可」とは、連邦議会を通過した法案に国王が法案に対して同意を与える行為のことを言い、カナダでは連邦議会を通過した後にこの裁可を得る手続きがとられている。 []
  2. 核燃料廃棄物法において原子力企業は、オンタリオ・パワージェネレーション社、ハイドロ=ケベック社、ニューブランズウィック社およびこれら の企業の譲受人、またAECLの譲受人であると定義されている。 []

2002年6月5日、米国の上院エネルギー・天然資源委員会は、米国における高レベル放射性廃棄物処分場としてネバダ州のユッカマウンテンを承認する決議案を可決した 。この決議案は、 2002年4月8日の地元ネバダ州知事による不承認通知を覆し、ユッカマウンテン・サイトを承認するためのものである。下院本会議は 2002年5月8日に 既に承認決議を行っており、後は上院本会議での審議および決議を待つこととなった。

ユッカマウンテン・サイトの指定を巡るこれまでの動きとしては、2002年2月15日に大統領が連邦議会に対してユッカマウンテン・サイト推薦通知を 行っていたが、2002年4月8日には地元ネバダ州知事が不承認通知を行っていた(何れも既報:大統領の推薦ネバダ州知事不承認)。 これらは放射性廃棄物政策法(NWPA)に規定された手続に基づくものであり、同法に拠れば、このネバダ州知事の不承認を覆すためには連邦議会上下院における過半数での承認決議が必要とされており、最終的な結論は連邦議会の決定に委ねられていた。

連邦議会では、州知事の不承認通知の翌日2002年4月9日には上院エネルギー・天然資源委員会に、同4月11日には下院エネルギー・商務委員会にこの不承認を覆す決議案が提出され、実質的な審議は下院から開始された。下院では2002年4月25日にエネルギー・商務委員会での承認の後、本会議では 2002年5月8日に306対117の大差で承認が行われていた 。上院ではエネルギー・天然資源委員会において審議が開始されていたが、 2002年6月5日に同委員会において13対10で承認が行われたものである。

上院エネルギー・天然資源委員会のBingaman委員長はプレスリリースの中で承認の理由を下記のように述べている。

  • 州知事からは、ユッカマウンテンの地質、処分場の設計、コンピュータ・モデルの信頼性、廃棄物輸送の安全性等、いくつかの疑問が挙げられたが、それらは原子力規制委員会(NRC)の専門家による回答が得られている。決議案の承認がなされれば、原子力規制委員会(NRC)は許認可過程の中でこれらの問題の解決が可能であり、従ってエネルギー省(DOE)の申請を妨げるような事由は示されていない。
  • エネルギー省(DOE)は、原子力規制委員会(NRC)へ申請を行うことに十分な正当性があることを示した。原子力規制委員会(NRC)の許可を得るためには、エネルギー省(DOE)には、設計問題、性能評価、輸送の安全強化等の面で解決すべき事項はあるが、原子力規制委員会(NRC)および環境保護庁 (EPA)の専門家の意見でも解決可能と見込まれている。
  • 放射性廃棄物の恒久的な解決策への国家的要請は非常に強く、そのための手段としては地層処分が唯一信頼できる長期的な解決策であると全米科学アカデミー(NAS)も表明している。過去58年にわたり、エネルギーと安全保障の利益を享受してきた我々には、我々自身で廃棄物処分を行う責任がある。

決議案は今後上院本会議での審議・議決に回されるが、ユッカマウンテン・サイトの承認のためには7月25日までに決議案の承認が行われる必要性がある。

【決議案および決議の本文(pdfファイル)】

【出典】

  • 上院エネルギー・天然資源委員会内のプレスリリース (Bingman委員長:http://energy.senate.gov/press/dem /press_template.cfm?id=183310、 Murkowski上席委員:http://energy.senate.gov/press /press_template.cfm?id=183300)
  • 下院エネルギー・商務委員会のプレスリリース (Tauzin委員長:http://energycommerce.house.gov/107/news/05082002_564.htm)
  • 放射性廃棄物政策法 (Nuclear Waste Policy Act

2002年5月24日、フィンランド議会によって、新規原子炉の建設を認める原則決定(詳細は こちら)と、そこから発生する使用済燃料の処分に関する原則決定が承認された。これら二つの原則決定は、2002年1月17日に閣議により決定されていたものであり、議会では107対92で承認が行われた。

フィンランドで5番目となる新規原子炉の建設についての原則決定は、フィンランドの2大電気事業者の一つであるテオリスーデン・ヴォイマ社(TVO)が申請していたものである。フィンランドでは、1年前の2001年5月に、既存の発電所からの使用済燃料をエウラヨキのオルキルオトに処分することに関しての原則決定が議会で承認されている。今回は新設原子炉からの使用済燃料を同じくオルキルオトに処分することが原則決定された。

オルキルオトの最終処分場建設に関する原則決定について、ポシヴァ社が1999年5月に提出した申請書では、テオリスーデン・ヴォイマ社(TVO)およびフォルツム・パワー・アンド・ヒート社の原子炉新設構想を考慮して、6基分(ウラン換算最大9,000t)の処分量で処分場建設計画が申請されていた。しかしながら、2000年12月に行われた閣議の原則決定では、処分対象量は既存の発電所(4基)からの使用済燃料(ウラン換算約4,000t)に限定され、「新規発電所から生じる使用済燃料の最終処分に関する部分については、テオリスーデン・ヴォイマ社(TVO)による新しい原子力発電所の建設に関する原則決定の申請の一部として取扱い、申請についての決定を延期する」ことが決定されていた。今回行われた処分についての原則決定は、この一部「延期」された申請に対応するものであり、ポシヴァ社から改めて申請書が出されていたわけではない。新規原子炉の原則決定が承認されたことに合わせ、この新規原子炉の操業に伴い発生する使用済み燃料約2,500t(ウラン換算)を処分するためにオルキルオト処分場の処分可能量を拡張することを認める内容となっている。結果として、オルキルオトにおける最終処分場の最大処分量は6,500t(ウラン換算)となる。

なお、「決定が延期」されたのは1基分の使用済燃料のみであり、仮にフィンランドにさらに原子炉が建設される場合には、オルキルオトでの処分に実施を行うかどうかに関わらず、ポシヴァ社は新たに最終処分に関する原則決定を申請する必要がある。

【出典】

  • フィンランド貿易産業省プレスリリース(rhino.digia.com/ktm/bulletin.nsf/headlinespubliceng/F285C5EFF6D8D83FC2256BC30038A525)
  • ポシヴァ社プレスリリース(www.posiva.fi/englanti/index.html)
  • 使用済燃料の最終処分施設サイトに関する閣議の原則決定-Posiva社の申請書(1999.5.26)
  • 使用済燃料の最終処分場の建設に関するPosiva社の申請に対する閣議による原則決定(2000.12.21)

ドイツの新原子力法が大統領の署名を得て正式に成立し、4月26日付けの官報に掲載され、翌27日(土)から発効した。同法の成立により、ドイツにおける原子力発電は廃止されることが明確に法制化された。また、将来における再処理のための使用済燃料の引渡しが禁止されると共に、発電所近郊での使用済燃料の中間貯蔵義務が新たに定められたが、使用済燃料等の最終処分に関する基本的な制度は変更されていない。

この新原子力法は、1998年に誕生した現連立政権の脱原子力政策を法制化するものであり、具体的には2001年6月に最終的に署名された連邦政府と電力会社の協定における、原子力からの段階的撤退・再処理のための使用済燃料の引渡し禁止・発電所サイト内またはその近辺での使用済燃料中間貯蔵等に関する合意事項を踏まえたものである。原子力発電からの撤退に関しては、第7条および付表では2000年1月1日以降の可能発電量が具体的に定められ、それ以降の認可失効が規定されている。

こうした新原子力法の性格は、原子力法を改正する法律の正式名称「商業発電のための原子力利用の秩序正しい終結に関する法律」に表されている。原子力発電からの撤退以外の主要なポイントとして連邦環境・自然保護・原子炉安全省(BMU)が挙げているのは、以下の4点である。

  • 「平和目的のための原子力利用の推進」という従来の目的を廃し、「商業利用目的の原子力利用の終結、終了までの期間における操業確保の保証」を新たな目的に。
  • 使用済燃料の処分は直接処分に限定し、2005年7月以降は原子力発電所から再処理工場への使用済燃料の搬出を禁止。
  • 原子力発電所運営者は、発電所近辺に使用済燃料の中間貯蔵施設を設置する。
  • 原子力発電所の賠償責任限度額を10倍の25億ユーロに増加。

なお、上に述べた連邦政府と電力会社の協定では、使用済燃料を含む高レベル放射性廃棄物の最終処分場候補サイトとして調査中であったゴアレーベンにおける新たな探査活動の凍結等も合意されていた。しかしながら、このゴアレーベンに関する特別な規定は、新原子力法には盛り込まれていない。高レベル放射性廃棄物の処分に関する基本的な制度も変更は行われていない。

【出典】

  • 連邦環境・自然保護・原子炉安全省(BMU)プレスリリース(Nr.97/02, 25 April 2002) (www.bmu.de/fset1024.htm)
  • Gesetz zur geordneten Beendigung der Kernenergienutzung zur gewerblichen Erzeugung von Elektrizitat(2002.4.22) (商業発電のための原子力利用の秩序正しい終結に関する法律)〔原子力法改正法〕 (ドイツ官報:www.bundesanzeiger.de/bgbl1f/b1findex.htm)
  • Gesetz uber die friedliche Verwendung der Kernenergie und den Schutz gegen ihre Gefahren (原子力の平和利用およびその危険の防護に関する法律(1959.12.23/2002.04.22)〔原子力法〕(連邦環境・自然保護・原子炉安全省 (BMU):www.bmu.de/english/download/nuclear/files/atg_english.pdf)

ティーエルプ自治体議会は、4月9日火曜日遅く、サイト調査(使用済燃料の地層処分場 として適した地点かどうかを評価するため、ボーリング調査などを実施すること)の受け入れを否決した。採決結果は、反対25、賛成23であり、この結果、 スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)は、現時点では、当該自治体での調査を中止する予定である。

スウェーデン政府はSKB社に最低でも2つのサイトで調査を実施することを求めている。SKB社の社長は、「ティーエルプで行われた否定的な結果は、確かに残念に思う。一方で、スウェーデンの選定手法はしっかりとした基盤に基づいて進められ ていることを未だ疑っていない」とコメントしている。また同社長は、「オスカーシャムとエストハンマルの両自治体は、それぞれの議会で賛成多数により、サ イト調査に関する肯定的な決定をすでに行っている」と言及した。

両自治体でのサイト調査は約5年間かけて行われる予定で、早くて2007年には、SKB社は地層処分場の許可申請を行う予定である。

【出典】

  • スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB)プレスリリースより

米国ネバダ州のGuinn知事は、4月8日、高レベル放射性廃棄物処分場として提案されたユッカマウンテン・サイトについて、これを不承認とする通知を連邦議会に提出した。これに対して、翌4月9日、上院エネルギー・天然資源委員長がネバダ州の拒否を覆す決議案を提出し、ユッカマウンテンのサイト指定は連邦議会による最終的な審議・議決を待つこととなった。

ネバダ州知事の不承認通知は、2月15日になされた大統領から連邦議会へのユッカマウンテン・サイト推薦通知に対して行われたものであり、地元ネバダ州に対して60日の期間内の不承認表明機会を与えた放射性廃棄物法(NWPA)の規定に基づくものである。州知事はネバダ州において演説の後、自らワシントンに赴き、同州選出の議員団らと共に議会前広場で記者会見を開いている。

ネバダ州知事は、ユッカマウンテンは安全でなくサイトとして適しておらず、ユッカマウンテン・プロジェクトは誤った科学、法、公共政策に基づくものとしており、同知事の発表した資料では、不承認の理由として以下が述べられている。

  1. 科学的側面
    ユッカマウンテンの地質特性は、予備調査時と比較して100倍以上高い透水性がある等の問題があり、地層による隔離の概念が適用できない。人工バリアに頼るのであればユッカマウンテン選択の必然性が無い。
    他にも、パッケージの合金等の問題に加えて、原子力規制委員会(NRC)によれば9つの重要な分野において293の技術的に未解決の問題があり、またDOEの評価モデル及び放射線量には最大で4桁の不確実性がある。地震・火山活動の可能性が高いという問題点もある。
  2. 法的側面
    ユッカマウンテンの推薦は、放射性廃棄物政策法(NWPA)および国家環境政策法(NEPA)に反している。ネバダ州はユッカマウンテン・プロジェクトに関連して、DOEのサイト選定指針、環境保護庁(EPA)の健康安全基準、水資源問題等、現時点で4件の訴訟を提起中であり、近々更に最低2件の訴訟を予定している。
  3. 国家安全保障および公共政策
    DOEは、米全土に分散している使用済燃料を1カ所の安全な場所に処分することがテロ対策等の国家安全保障上必要と主張しているが、処分場プロジェクトを進めても相当な期間は使用済燃料が各原子力発電所サイトに散在し続ける上、逆に輸送時のセキュリティが確保されていないため、より大きな問題が生じる。
  4. 代替案
    DOEはユッカマウンテン・プロジェクトは避けて通れないとの主張をしているが、原子力発電最大手のPECO社とDOEの合意案による発電所サイトでの乾式貯蔵施設建設という代替案が存在している。

一方、上院エネルギー・天然資源委員会のBingaman委員長およびMurkowski上席委員の発表によれば、同委員長は上記ネバダ州の不承認通知を覆し、ユッカマウンテンの高レベル放射性廃棄物と使用済燃料のサイト開発を承認するための決議案を提出した。放射性廃棄物法(NWPA)に定められた手続きでは、地元のネバダ州が不承認を表明した場合には、それから90日以内に連邦議会が上下院の単純過半数による合同決議を行った場合にはサイトの指定を行うことができるとの定めがなされている。

【出典】

  • ネバダ州知事の不承認通知(プレスリリース:http://gov.state.nv.us/pr/2002/4-8YUC.htm 不承認理由声明書: http://www.state.nv.us/nucwaste/news2002/nn11650.pdf)
  • 上院エネルギー・天然資源委員会内のプレスリリース(Bingman委員長:http://energy.senate.gov/press/dem/press_template.cfm?id=182201、 Murkowski上席委員:http://energy.senate.gov/press/press_template.cfm?id=182205)
  • 放射性廃棄物政策法(Nuclear Waste Policy Act

2002年2月22日に放射線防護・原子力安全研究所(IRSN)の設置に関するデクレ(n°2002-254)、及び原子力安全・放射線防護総局(DGSNR)の設置に関するデクレ(n°2002-255)が制定され、IRSN、DGSNRが発足した。

今回のIRSNの設立は、これまでの原子力の安全性と放射線防護分野における組織改革についての政府の要望が反映されたものであり、1998年7月に議会科学技術選択評価委員会(OPECST)の報告書「独立と情報開示への長い道のり」において「原子力の安全性と放射線防護は一緒に扱われるべきであり、原子力安全防護研究所(IPSN)が産業省傘下の原子力庁(CEA)から分離されるべきである」との勧告に基づいたものと言える。

IRSNは、電離放射線防護局(OPRI)とIPSNの研究、評価活動の分野を合併させた商工業的性格を有する公的機関(EPIC)として、2001年5月9日の法律によりその設置が定められていた。IRSNは、環境、産業、研究、厚生、国防担当の各大臣の監督のもとに置かれ、放射性廃棄物の管理を含む原子力の安全性、放射性物質、核分裂性物質の輸送における安全性、武器の製造に使用される可能性のある核物質、核生成物に対する防護およびその管理、国民および環境の電離放射線からの防護、原子力施設及び輸送における身体の防護等の分野について、知識の蓄積を目的とした研究活動を行うほか、国内外の公共および民間のすべての機関の求めに応じて、技術的なアドバイスや勧告といった専門的な評価を実施する。また、その活動の質と透明性を保証するために、科学評議会と職業倫理委員会が設置される。研究所の2002年の予算は約2億5,000万ユーロで、このうち約3分の1は、管理組織の維持に当てられる。IRSNの従業員数は1,500人を超える規模となる。

一方、DGSNRは、これまで、原子力発電所や放射性廃棄物管理施設などの原子力基本施設(INB)の許認可当局であった原子力施設安全局(DSIN)に放射線防護に関する権限を与えることで、放射線防護の分野での当局の権限を強化し、より包括的な規制、監督が行い得る組織として、環境、産業、厚生担当各大臣の監督の下に設立された。DGSNRの役割は、原子力安全の監督、原子力エネルギー利用に関するリスクから労働者、公衆、環境の保護を目的とした放射線防護の保証、国民への情報公開への寄与などが挙げられる。DGSNRは、必要に応じてIRSNの専門家の技術サポートを求めることが出来る。IRSN、DGSNRの設立は、原子力発電の手順に介入する決定機関の役割を明確にし、現在の権限を強化することを目的としている。新しい体制によって、IRSNに委ねられる評価機能、DGSNRに属する管理機能、原子力発電所の運転機能はそれぞれ分離されることとなる。

【出典】

  • フランス首相のホームページ
    (http://www.premier-ministre.gouv.fr/fr/p.cfm?ref=31948)
  • 放射線防護・原子力安全研究所(IRSN) プレスリリース
    (http://www.irsn.org/va/01A/1_020213.htm)
  • 原子力安全局(ASN)のホームページ
    (http://www.asn.gouv.fr/data/information/06cdpDGSNR.asp)

オスカーシャム自治体議会は、3月11日、スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)によるサイト調査の受け入れを49対1にて可決した。これにより、SKB社は、今年の夏から、オスカーシャム自治体のシンパヴァープにおいて、使用済燃料の最終処分場としての適合性を調査することが可能となった。SKB社は、サイト調査の候補地として3つの自治体を選定しており、オスカーシャム自治体は、エストハンマル自治体に続き、サイト調査の実施を了承した2番目の自治体となる。

スウェーデン政府は、少なくとも2箇所においてサイト調査を実施するようにSKB社に求めている。2000年に終了したオスカーシャムのフィージビリティ調査では、シンパヴァープ半島周辺の基盤岩が、最終処分場に適しているであろうことが示された。しかし、処分場の建設深度における基盤岩の特徴といった重要な点に関しては、適切なボーリング調査を行わない限り回答は得られない。

SKB社によるサイト調査は、地質学的な調査に加え、環境影響評価や安全評価が実施される。これらの結果を踏まえ、SKB社のスケジュールでは、2007年頃に処分場立地、詳細特性調査および処分場建設に対する許認可を申請する予定であり(詳細はこちら)、これらの申請に対する審査を経て、2009年頃に最終処分場に対する決定が下されることとなる。

【出典】

  • スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB)プレスリリース

米国のブッシュ大統領は2月15日、ネバダ州のユッカマウンテンサイトを高レベル放射性廃棄物の処分場建設申請のために適したものとして推薦する通知を連邦議会に対して行った。この大統領の決定は、前日の2月14日にエネルギー省(DOE)のエイブラハム長官から大統領に対してなされた同サイトの推薦を受けたものであり、放射性廃棄物政策法(NWPA)第114条(a)の規定に基づいたものである。同法では、この推薦から30日以上前にエネルギー長官から地元ネバダ州への通知を行うことが義務付けられているが、このネバダ州知事・議会への通知は1月10日に行われていた。

エネルギー長官から大統領への推薦に当っては、以下の3つのポイントが述べられている。

  • ユッカマウンテンが科学的・技術的に処分場開発サイトとして適しているという決定は確かな科学(sound science)に基づいている。
  • 国家安全保障・核不拡散・エネルギー安全保障・国土安全保障・環境保護等の理由による処分場開発への国益上の要請が高まっている。
  • ユッカマウンテンに対し寄せられている懸念等は、推進を妨げるほど重大なものではなく、適切に対処することが可能である。

また、大統領から議会へ宛てられた書簡の中では、処分場計画の推進は現在全米に散在している高レベル放射性廃棄物を隔離することにより公衆の安全と健康、国家安全を防護するものであること、環境対策等からも主要なエネルギー源であるべき原子力を含めたエネルギー安全保障のためにも重要であること等が述べられている。

放射性廃棄物法(NWPA)によれば、このサイト推薦を行うに当っては最終環境影響評価書(FEIS)を含む資料の公開が義務付けられており、またその検討過程において義務付けられている公衆の参加についても、100回以上の公聴会が開催されている。これらの法で義務付けられた資料および公聴会等における意見等はエネルギー省(DOE)のホームページで公開されている。

放射性廃棄物法(NWPA)に定められた今後の手続きでは、地元のネバダ州には推薦の日から60日の期間内において不承認を表明する機会が与えられている。ネバダ州が不承認を表明した場合には、それから90日以内に連邦議会が上下院の合同決議を行った場合にはサイトの指定を行うことができるとの定めがなされている。

【出典】

  • エネルギー省(DOE)ユッカマウンテン・ホームページ(www.ymp.gov/)
  • ホワイトハウスのプレスリリース(www.whitehouse.gov/news/releases/2002/02/20020215-11.html)
  • 大統領の書簡(www.whitehouse.gov/news/releases/2002/02/20020215-10.html)

ANDRAは、ムーズ/オート=マルヌ地下研究所の坑道へと通じるアクセス立坑の掘削工事を再開した。12月30日には補助立坑(深度83メートルまで掘削)、1月14日には主立坑(深度150メートルまで掘削)の工事がそれぞれ再開された。

先月の12月3日に、一人の作業員が11メートルの高さから主立坑掘削に用いられていた移動式足場の内部へと墜落する事故が起きた。この作業員は両足と片手を骨折したが、現在は回復の途上で、徐々に快方に向かいつつある。

この作業中の事故によって、管轄当局が原因の特定に必要な調査を実施できるよう、工事は完全にストップしていた。予備的な調査の結論は、人間による二重のエラーがこの事故の原因となったことを示している。その結果、12月には、GFE(地下作業場の掘削契約を請け負った企業グループ)により自社作業員に対して、安全に関するさらなる注意を呼びかける運動が実施された。

「この工事現場で我々が最優先するのは、作業の良好な実施に責任を負うすべての関係企業に対して我々が伝えたメッセージだ。すなわち、最終的にこのためにどれだけの遅れが生じるとしても、我々は2005年に政府に対し、その時点までに入手した結果を報告するつもりである。今日すでに我々は、1994年以来調査を続けてきたこのサイトに関する豊富な情報を手に入れている」 とANDRAのフランソワ・ジャック社長は述べている。

※2002年1月21日 一部修正

【出典】

  • ANDRA仏語ホームページより(2002年1月23日現在)