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2003年5月20日、フィンランドにおける処分事業の実施主体であるポシヴァ社は、地下特性調査施設(ONKALO)の建設許可申請1 を処分場建設予定地オルキルオトのエウラヨキ自治体に提出した 。 ONKALOと呼ばれるこの調査施設は、 オルキルオトにおいてこれまで地上からのボーリング等により行われてきたサイト特性調査結果を検証するために建設される。ONKALOにおける調査活動により、政府に対して行われる予定の処分場の建設許可申請のために必要な情報が得られることになる。

フィンランドでは2001年5月に行われた原則決定(詳細はこちら)の承認により、使用済燃料の最終処分場の予定地がエウラヨキ自治体のオルキルオトに決定し、2010年を目途とした処分場建設許可申請に向けて地下特性調査施設の建設を含む調査活動が行われている。ONKALOについては、2002年6月にアクセス方式が決定されており、今回はその建設許可申請が地元のエウラヨキ自治体に提出されたものである。以下ではポシヴァ社のプレスリリースの情報を紹介する。

ONKALOはオルキルオト島の中心部に建設される。オルキルオトでは1980年代からサイト特性調査が行われており、今まで23のボーリング孔が掘削されてきた。ONKALOは長さ5.5kmのアクセス用坑道(斜坑)、換気孔、 深度420m(メイン)および 深度520mの調査レベルから構成される。ONKALOの総容積は33万m3となる。

現在の計画によれば探査は2004年夏に開始の予定であり、準備活動は既に始められている。2004年から2010年の期間に、ONKALOプロジェクトでは毎年40~50人の地下建設作業者が投入される予定である。アクセス坑道は掘削・発破工法によって建設される。

ONKALOの建設は2010年までには完了する見込である2 が、調査活動自体はアクセス坑道の建設段階から開始され、地質学、岩石力学、地球物理学および地球化学の調査・計測のためのスペースがアクセス坑道および調査レベルに設けられる。ONKALOの完成後は、実際と同様の条件で最終処分技術の試験・シミュレーションが可能になるとされている。

なお、ONKALOの建設費用は概算で5千万ユーロ程度と想定されている。

【ONKALOの技術データ】

  • 総容積=33万m3
  • 坑道総延長=8,300m
  • 換気孔長さ=530m
  • 換気孔直径=6m
  • アクセス坑道(幅×高さ)=5.5m×6.3m
  • アクセス坑道傾斜=1:10

【出典】

  • ポシヴァ社プレスリリース(2003.5.20)
    (http://www.posiva.fi/englanti/index.html)

  1. 土地利用・建築法(132/1999)上の建設許可申請である。(ポシヴァ社情報) []
  2. ポシヴァ社によれば、当初の計画と比べて建設期間が長くなっている。 []

スイスでは、2003年5月18日(日)に原子力利用に関する2つの国民発案に対する国民投票1 が行われ、両発案とも反対多数により否決された。

モラトリアム・プラス:現行の原子力発電所の新規建設凍結(モラトリアム)をさらに10年間延長する。

・投票結果:否決【反対:58.4%、半州を含めた26州のうち24州が反対】 (投票率48.2%)

原子力に依存しない電力:使用済燃料の再処理禁止と原子力発電所の段階的閉鎖を実施する。

・投票結果:否決【反対66.3%、半州を含めた26州のうち25州が反対】 (投票率48.7%)

これらの国民発案は、憲法の一部改正を求めて、1999年に国民投票に必要な署名(18カ月以内に10万人以上)を集めて提出されており、正式に受理されていた。これに対して連邦議会は、2002年12月に連邦決議においてこれらの国民発案を拒否するよう国民に勧告していた。また、2001年2月から2003年3月までの約2年間の間、これらの国民発案に対する間接的な対案を包含して連邦政府から提出された新原子力法案が審議され、2003年3月21日に可決されている(新原子力法制定に関する詳細の情報は 既報 を参照)。

2つの国民発案が否決されたことにより、新原子力法は、同法第107条の規定に基づき公布されることとなる。なお、スイスでは、連邦法の施行にあたっては”任意の国民投票”2 という制度が適用されるため、公布後100日以内に5万人以上の署名が集まれば法律の施行に対する国民投票が行われることとなる(今後の新原子力法の発効までの流れは下図を参照)。

新原子力法では、高レベル放射性廃棄物処分事業に関する重要な規定として、処分場を含む原子力施設の概要承認3 (詳細はこちら)・建設・操業・閉鎖に関しては、連邦政府によってのみ許可発給されることが定められている。さらに、施設の概要承認の際には「任意の国民投票」制度が適用されることが規定されている他、建設および操業に関しては、州(および近隣自治体)が協議を行う権利を有していることが規定されている。また、使用済燃料の再処理については、現在結ばれている再処理契約が終了する2006年以降、10年間の凍結が規定されている。

新しい原子力法の発効までのフロー図

【出典】

  • 連邦政府ウェブサイト
    http://www.admin.ch/ch/d/pore/va/20030518/det501.html , http://www.admin.ch/ch/d/pore/va/20030518/det502.html
  • 新しい原子力法(Kernenergiegesetz) 2003.3
  • 2つのイニシアティブに対する連邦決議 http://www.admin.ch/ch/d/ff/2002/8154.pdf

  1. 国民発案および国民投票はスイスの憲法で認められているもので、国民は憲法の全面改正または一部改正を直接請求出来る権利を有している。連邦レベルでは、憲法の全面改正または一部改正を求める国民発案が提出された後、18カ月以内に10万人の署名が集まれば国民投票にかけらることができる。成立のためには、国民および州の両方で過半数の賛成が必要となる。なお、この場合の国民投票は下記の2)で説明する「任意の国民投票」との比較において、「義務的な国民投票」と呼ばれる。 []
  2. 任意の国民投票とは、連邦法や連邦政府の決定に対して、公布後100日以内に5万人の署名が集まればその施行の是非を国民投票にかけることができるというスイス特有の制度である。 []
  3. 概要承認とは、立地場所および処分プロジェクトの基本的事項に対する連邦評議会の許可のことを指す【原子力法に関する連邦決議】。 []

欧州委員会(European Commission)は、2003年4月30日に、「使用済燃料と放射性廃棄物の管理に関するEURATOM指令」(案)(以下「放射性廃棄物管理指令案」という」)を欧州議会(European Parliament)および閣僚理事会(The Council of the European Union)に提出した。 放射性廃棄物管理指令案は、加盟国における使用済燃料および放射性廃棄物管理を最良の方法で実施することを目的としており、処分場開発に関する具体的な年限も示されている。今後、欧州議会での諮問を受けた後、閣僚理事会で「特定多数決」1 方式により最終的に採決される予定である。

放射性廃棄物管理指令案は、欧州原子力共同体(EURATOM)条約の31条および32条に基づいて作成されたもので、2003年1月30日に欧州委員会で採択された後、3月26日に欧州経済社会委員会による見解を受けた上で欧州議会と閣僚理事会に提出された。なお、廃止措置を含む原子力施設の安全確保の指令案も同時に提案されている。今回提出された放射性廃棄物管理指令案の提案書は、指令案の策定に当たっての背景やその目的が「説明メモランダム」として記述されているほか、全10条からなる指令案本体および付属文書から構成されている。以下においては、その背景や目的と共に、指令案のハイライトをまとめる。


放射性廃棄物管理指令案の背景と目的

今回提出された放射性廃棄物管理指令案の提案書の「説明メモランダム」では、2000年11月の欧州委員会グリーンペーパー「エネルギー供給の安定性に対する欧州の戦略に向けて」において示された、放射性廃棄物管理に対する受入可能な解決策を探すことが原子力オプションに影響を及ぼす重要な関心事との指摘を引用している。また、現在の欧州連合(EU)加盟国だけでなく、新規加盟の候補となっている国をも視野に入れた放射性廃棄物管理の必要性を指摘している。EUでは旧東欧諸国等の加盟が2004年以降予定されており、これらの国ではかつて行われていた旧ソ連への使用済燃料返還が中止され、使用済燃料管理が大きな問題となっている。

特に、加盟国における高レベル放射性廃棄物管理に関しては、管理オプションとして地層処分が最も適しているという国際的なコンセンサスがあるものの、各加盟国が行っているサイト選定が遅延していること、中間貯蔵されている廃棄物の量が増加していることなどを挙げている。さらに、2001年9月11日の同時多発テロ後においては、中間貯蔵施設の脆弱性も懸念される事項であると指摘している。

EU加盟国は、放射性廃棄物の長期管理に対する適切な戦略を確立させるとともに、詳細なプログラムを準備する必要性、特に放射性廃棄物の処分のための処分場開発に焦点を置く必要性が指摘されている。加盟国はそれぞれが独自の管理を行わなければならないが、高いレベルの原子力安全と環境保護を保証するために、特に加盟国同士の連携が求められている。複数の国によるアプローチは、原子力開発利用が小規模または全くない国に対してはメリットがあるとしているが、何れの加盟国も廃棄物の輸入を義務づけられるものではないとしている。

放射性廃棄物管理指令案のハイライト

放射性廃棄物管理指令案は第1条に「目的と範囲」、第3条に「放射性廃棄物および使用済燃料の管理に対する一般的な要求事項」が定められている。放射性廃棄物処分計画に関する具体的な規定は、指令案の第4条に定められている。まず、各加盟国は長期的な管理を含めた「放射性廃棄物管理計画」を作成しなければならない。そして、処分に対する適切な代替案がなく、利用できる状態でない場合には、加盟国は計画のなかに以下の内容を盛り込まなければならない(第4条)。

  • 遅くとも2008年までに放射性廃棄物処分サイトの開発の許認可の発給を行うこと。(高レベルおよび長寿命廃棄物処分場の場合は地下での更なる期間をかけての詳細調査の条件付許可とすることができる)
  • 高レベル放射性廃棄物に関しては、2018年までに処分場の操業に対する許認可の発給を行うこと。
  • 短寿命の低中レベル放射性廃棄物に関しては、2013年までに処分場の操業に対する許認可の発給を行うこと。

また第4条では、他の既存のEU法(特に輸送許可などを規定した「EU加盟国間における放射性廃棄物の輸送と共同体への輸出入の監督および管理に関する指令92/3/EURATOM」等)を遵守する限りにおいて、放射性廃棄物の輸出をすることが出来ると定められている。

この他に、第5条では研究開発について加盟国での協力体制の規定がされている他、第7条ではEUへの報告書の提出義務の規定として、加盟国は第8条に定める期日(2004年5月)の一年後とその後3年毎に欧州委員会に対して放射性廃棄物管理の状況を説明した報告書を作成しなければならないことが定められている。 第8条では、この指令に基づく各国の法制化期限の案として2004年5月が示されている。

なお、欧州経済社会委員会から示された意見書では原則として委員会の放射性廃棄物管理指令案を支持しているが、処分場開発のスケジュールについてはより柔軟なものとすべきであり、各国の個別事情に適応すべきとの勧告が行われている。

【EU法についての解説】

EUの法令は、一次法(条約等)と二次法(規則、指令、勧告等)、および判例法の3つに分類される。今回の指令は二次法に分類されるもので、目的の達成について各国に対する拘束力を持つが、その実施形式、実施方式は、各国に委ねられる性質を持つ。

立法過程に関し、立法権は閣僚理事会に属し、欧州議会は、通常の国家の国会とは異なり非常に限られた立法権しか有していない。欧州議会の立法過程に関する役割は、以下の5つに分類されており、今回の指令に関しては②が適用される。この場合、閣僚理事会による決定は、欧州議会の諮問内容には拘束されない。

  1. 共同決定手続・・・閣僚理事会と議会による共同決定手続
  2. 諮問手続・・・閣僚理事会が採決する前に欧州議会が意見を提出する手続
  3. 協力手続・・・欧州議会が案に対して修正を加えることが出来る手続
  4. 同意手続・・・閣僚理事会が全会一致で採択する法令に対する欧州議会の同意を要する手続
  5. 法令の発案権・・・法案を発案する権利(極めて限定される)

【出典】

  • Proposal for a Council Directive(EURATOM) on the management of spent nuclear fuel and radioactive waste http://europa.eu.int/eur-lex/en/com/pdf/2003/com2003_0032en01.pdf
  • EUのウェブサイト http://europa.eu.int/scadplus/leg/en/cig/g4000q.htm http://www.europa.eu.int/eur-lex/en/about/pap/index.html http://europa.eu.int/prelex/detail_dossier_real.cfm?CL=en&DosID=182452
  • 欧州原子力共同体(EURATOM)条約抜粋 http://europa.eu.int/comm/environment/radprot/legislation/extracts.pdf

  1. 特定多数決方式とは、閣僚理事会の立法手続で使用されるものである。採択には、各国に割り当てられた合計票数87票のうち、62票の賛成票が必要となる。意思決定方法には、問題の重要度に応じてこの他に、単純多数決、全会一致方式がある。放射線防護に関連する安全規定については特定多数決方式によるべきことが欧州原子力共同体(EURATOM)条約の第31条に規定されている。 []

スイスの放射性廃棄物管理共同組合(NAGRA)は、2003年4月30日に「処分の実現可能性実証プロジェクト」報告書をウェブサイト上にて一般公開した。全部で3巻、約1,200ページから成る膨大なこの報告書は、2002年12月20日にNAGRAから連邦政府に提出されていたものである(当時の速報については こちらを参照)。

この報告書では、スイスにおいて使用済燃料、高レベル放射性廃棄物および長寿命中レベル放射性廃棄物を安全に管理することができる方法および立地可能サイトの存在が実証されている。この報告書の連邦安全当局による評価には、約2年ほどかかる見込みである。また、経済協力開発機構/原子力機関(OECD/NEA)によって構成される国際専門家グループによるピア・レビューも受けることとなっている。

連邦エネルギー庁(BFE)によれば、今回の報告書に関する全ての資料、評価報告書および見解書は2005年に公開されることになっている。これにより、透明性が向上し、全ての利害関係者には懸念事項に対する意見を表明する機会が与えられる。その後、2006年に連邦評議会が、廃棄物管理のためのより詳細な方法を確定する予定である。

「処分の実現可能性実証プロジェクト」報告書を構成する3巻の報告書の内容は以下の通りである。

1.NAGRA技術レポート(NTB)02-03:立地の実証
スイス国内において、安全工学上、処分場立地に適切な地質および水文地質学的な特性を持つサイトが1カ所以上存在するという実証報告書。
2.NTB02-02:技術的な実現可能性の実証
立地可能サイトにおいて処分施設を現在の技術レベルで実際に建設すること、また操業することが可能であるという実証報告書。
3.NTB02-05:安全性の実証
処分施設が連邦安全当局の定める長期安全性の要件(HSK-R-21)を満たすことができるという実証報告書。

これらの報告書は、NAGRAのウェブサイト以外にも、他の技術レポートと同様に、NAGRAに直接申し込むことで入手可能である。今回の公開により、利害関係者は地質学的調査、構造工学的概念および安全評価に基づいた情報を入手することができるとともに、報告書に対してコメントを行うことが可能となっている。

以上に加え、この報告書の発表に至る経緯や背景が述べられているプレスリリース資料がNAGRAのウェブサイト上で公表されている。

【出典】

  • 放射性廃棄物管理共同組合(NAGRA)ウェブサイト 4月30日プレスリリースより http://www.nagra.ch/deutsch/aktuell/aktuell.htm

NAGRAプレスリリース資料

使用済燃料、高レベル放射性廃棄物、長寿命中レベル放射性廃棄物の「処分の実現可能性実証プロジェクト」報告書は、チュルヒャー・ヴァインラントにおけるオパリナス・クレイ・プロジェクトに基づいたものである。オパリナス・クレイとは地層処分施設を設置する岩盤(母岩)の名前である。プロジェクトの結果は、安全当局の設定する安全目標を遵守し、廃棄物の地層処分が基本的に実現可能であることを実証している。総合的な安全評価を含む実証は、地域および地方の地質学上の特性に関する高いレベルの知見に基づいている。また、地球科学的プロジェクトの集大成には、1980年代中頃から実施されてきたNAGRAによるスイス北部における調査やチュルヒャー・ヴァインラントにおける調査、並びにモン・テリ岩盤研究所における実験および研究の結果が含まれている。

「処分の実現可能性実証プロジェクト」報告書はサイト選定を意味するものではない。つまり、このプロジェクトは今までの調査の集大成に基づいていることから、スイスにおいて高レベル放射性廃棄物のための国内地層処分施設オプションがさらに追求される場合、NAGRAは母岩としてオパリナス・クレイ、調査地域としてチュルヒャー・ヴァインラントを最優先して検討するということである。母岩および調査地域の選択は、担当省庁との合意を得ながら長期の段階的評価手続により行われる。ドイツの「サイト選定手続委員会」(AkEnd)の専門家の評価によると、このように段階的な手続をとることは国際的に求められている要件を満たしているとのことである。

この段階的手続の枠組みのもと、NAGRAが各段階において作成した数多くの報告書の中で、堆積岩についても種々の代替オプションを示されている。例えばオパリナス・クレイでは「ジュラ山系南部裾野-ボズベルグ」と「レーゲルン北部」の両地域、またスイス中部の下部淡水モラッセ地域である。

スイス北部の結晶質岩における代替オプションの可能性については、既に1994年の報告書(クリスタリン(Kristallin)-Ⅰ安全評価報告書)において示されている。この報告書は、安全当局により評価が行われている最中である。

スイスは、高レベル放射性廃棄物の国内処分の他に、国際共同処分場での処分も採択可能な処分オプションとして考えている。このような解決策は、国内の処分オプションと同様に高い安全基準を満たしていなければならない。このオプションの適用可能性については、現在のところ明確にはなっていない。明確になるまでは、国内での地層処分施設の準備に向けた作業が行われなければならない。

スイス国内における地層処分施設についての決定は、2020年頃に下されることになっている。国内処分の場合、概要承認手続を経て立地場所が確定されることとなる。また、その場合、処分施設は2050年頃に操業を開始できるようにすべきである。

カナダにおける核燃料廃棄物管理の実施を行う核燃料廃棄物管理機関(NWMO)は、機関設立の2002年秋からの3カ月間の活動をまとめた年報、「対話から意思決定へ:核燃料廃棄物管理」を公表した。この年報は、2002年11月に施行された「核燃料廃棄物の長期管理に関する法律」(略称:核燃料廃棄物法)における規定(第16条(1)および第26条(1))に基づいて作成されたものであり、2003年3月28日に初の年報として天然資源大臣に提出された。(核燃料廃棄物法の施行およびNWMOの設立については既報を参照のこと)。

同法の定めによれば、NWMOは、2005年11月15日までに核燃料廃棄物の長期管理に対する計画を政府に対して提案しなければならない。この使命を達成するために、NWMOは、科学技術的な側面からだけでなく、倫理、社会、経済的な問題も考慮したさまざまな管理方法の総合的な研究を行わなければならない。

年報では、2002年における主な活動が記述され、また、関係機関との対話の開始、対話から得られた教訓および今後の予定などがまとめられている。主な内容は以下のとおりである。

1.2002年における主な活動

NWMOは、非営利の法人で、核燃料廃棄物の主な所有者であるオンタリオ・パワージェネレーション社、ハイドロ=ケベック社、ニューブランズウィック社によって創設されたものである。核燃料廃棄物法では、資金確保方策について「信託基金」の設立を規定し、基金への拠出は上述の3つの原子力事業者およびカナダ原子力公社(AECL)が行うことが規定されている。2002年における拠出額は以下のとおりである。

オンタリオ・パワージェネレーション社 5億CAD(約405億円)
ハイドロ=ケベック社 2,000万CAD(約16億円)
ニューブランズウィック社 2,000万CAD(約16億円)
カナダ原子力公社(AECL) 1,000万CAD(約8.1億円)

(CAD=カナダドル、1CAD=81円として換算)

また、NWMOは、2002年秋に「諮問機関」を設立しており、そのメンバーには原子力技術に精通した人だけでなく、連邦、州および地元レベルの政府機関において優れたキャリアを有し、公共政策の社会的な側面などの重要性についても見識のある人が選任された。この諮問機関は、NWMOの廃棄物管理オプションを倫理および社会的な側面から評価し、また市民を含めた関連機関とのオープンで透明性の高い対話を行うこととなっている。

さらに、NWMOは、設立の当初より、原子力発電所が所在する地元の市長、コンサルタント、規制機関、議員などを含めた幅広い利害関係者や、諸方面の専門家などとの対話を行ってきている。

2.今後の活動に向けて

さまざまな利害関係者との対話を通してNWMOが受けたメッセージには、「核燃料廃棄物管理研究の分析は、総括的、独立的かつ客観的でなければならず、また過度に原子力産業や政治による影響を受けてはならない」ことや、「研究の過程は、透明性が確保され、またさまざまな人が関与出来る方法で進めなければならない」というものがあった。

これらのコメントを受け、NWMOは今後の活動計画を予備検討段階で公表し、NWMOの考えを提供しつつ対話を進める方針である。NWMOは2005年11月15日までの3年間に行う研究を3段階に分け、それぞれの段階で以下の事項に焦点を置いて研究を進めようと考えている。

第1段階: 期待することについての対話
一般公衆と対話をし、NWMOの使命を知ってもらい、研究計画をまとめるために助言を得る
第2段階: 基本的な問題の探求
第1段階で明らかとなった基本的な問題を考慮し、さまざまな放射性廃棄物管理オプションを研究する
第3段階: 核燃料廃棄物の管理アプローチの評価
第2段階で明らかとなった特定の管理アプローチについて評価を行う

【出典】

  • 核燃料廃棄物管理機関(NWMO)ウェブサイト3月28日ニュースリリース http://www.nwmo.ca/default.htmx?DN=73,50,19,1,Documents
  • Annual Report 2002 From Dialogue to Decision: Managing Canada’s Nuclear Fuel Waste, NWMO, 2003 http://www.nwmo.ca/adx/asp/adxGetMedia.asp?DocID=72,18,1, Documents&MediaID=140&Filename=NWMO_2002_Annual_Report_E.pdf
  • 核燃料廃棄物の長期管理に関する法律(An act respecting the long-term management of nuclear fuel waste)

英国の環境・食糧・農村地域省(DEFRA)は、下院の環境・食糧・農村地域(EFRA)委員会に対し、「放射性廃棄物の安全な管理」に関する最初の進捗報告書を2002年12月に提出していたことを公表した。この進捗報告書は、EFRA委員会によって毎年末迄に提出することが求められているもので、今回がその第1回目の報告となる。

DEFRAは2002年7月29日に、半年間にわたり実施してきた「放射性廃棄物の管理に関する協議用文書」についての協議を終了させ、2002年末までに放射性廃棄物の管理方法についてのレビュー・プロセスを監督し、最良の管理方法を勧告するための独立組織を設立することを表明していた(詳細は 既報を参照)。今回の進捗報告書では、組織設立に関する事項、管理オプションのレビューの開始に向けた報告および協議用文書におけるその他の問題についての進捗状況が報告されている。

新しく設立される独立組織は、CoRWM(Committee on Radioactive Waste Management)という名称が付けられている。その組織体制と作業内容について、DEFRAは2002年7月の組織設立の表明以来、検討を行ってきた。DEFRAは、時間と資源の有効利用の観点から、CoRWMに対し、最初の作業計画において、いかに早く、最も可能性の低いオプションを排除し、より重要な議論に焦点を絞るかを明確に示すよう求めている。DEFRAは、CoRWMに対して考慮事項などを指示するよりも、CoRWM自身が作業計画を策定し、DEFRAの合意を得ることを期待するとしている。なお、CoRWMは、政府に勧告する管理方法が実質的であり、公衆の信頼を得ることができ、実施可能であることを保証するため、研究計画と公衆や利害関係者が参加する討論会の計画も策定することとなっている。

同報告書ではCoRWMの委員長および12名のメンバーについて、全国紙に広告を載せて募集するとしていた。DEFRAは2003年3月26日付けのニュースリリースで当日(3月26日)より31日まで全国紙で募集広告を掲載し、申し込みの締め切りを5月2日とすることを発表した。広告には、委員長および委員に対して求められる分析能力や情報伝達能力などの必要な素質について具体的に述べられている。また、委員長が最初に選出され、その他のメンバーの選出を補助することとされている。

DEFRAはCoRWMの設立を2003年の夏までに行うよう提案している。また、DEFRAは、CoRWMからの勧告を受け、放射性廃棄物の長期管理方法についての決定を2006年までに行いたいとしている。

【出典】

  • DEFRAウェブサイトの3/17付けの新着情報 http://www.defra.gov.uk/environment/whatsnew.htm(http://www.defra.gov.uk/environment/radioactivity/waste/pdf/radwaste_efra-cttee_dec02.pdf)
  • DEFRAの3/26付けのニュースリリース http://www.defra.gov.uk/news/2003/030326a.htm

原子力規制委員会(NRC)は、エネルギー省(DOE)によるネバダ州ユッカマウンテンにおける高レベル放射性廃棄物の地層処分場の建設認可申請(2004年末を目標)を審査するためのレビュープラン(最終版)の草案を公表した。このレビュープランは法的に規定されているものではなく、また規制要件を課すものでもない。許認可基準はネバダ州ユッカマウンテン地層処分場での高レベル放射性廃棄物の処分(10 CFR Part 63)に規定されている。

ユッカマウンテン・レビュープランの主要目的は、DOEによる申請に対してNRCが審査を行い、修正を要求する際のNRCの品質、画一性、一貫性を保証することである。2002年3月にも同計画書の草案が公表され、2002年8月12日までの5ヶ月間にわたり、パブリック・コメントが受け付けられた。NRCは意見公募のため、ネバダ州において同草案についての公聴会を3回開催している。NRCは、NRCの諮問機関である放射性廃棄物に関する諮問委員会(ACNW)からのコメントも含め、約1,000のコメントを受領した。

今回の計画書(最終版)の草案は意見公募のためではなく、情報提供のために公開されたものである。また、今回の草案はNRCの委員会(NRC内の意思決定を行う委員会)としての最終的な承認が得られたものではなく、今後修正される可能性がある。委員会が同計画書を承認した場合、NRCは最終版を発行し、2002年3月発表の草案に対して出されたパブリック・コメントの要約や修正点を含む通知を官報にて発表する。

同計画書は、概要情報(第1章)、閉鎖前の安全性、閉鎖後の安全性、安全性に関する疑問を解決するための研究開発プログラム、性能確認プログラム、管理上およびプログラム上の要件の各々についてのレビュー・セクション(第2章)、用語集(第3章)で構成されている。各セクションでは、10 CFR Part 63に定める特定の規制要件に準拠しているかについての決定基準・方法等に関しての記述がなされている。規則およびユッカマウンテン・レビュープランは、可能な限りリスクインフォーム型で性能に基づいたものとなっている。

なお、NRCは今年中に「ユッカマウンテン・レビュープラン(最終版)」を発行する模様である。「ユッカマウンテン・レビュープラン(最終版)草案」はNRCのウェブサイトhttp://www.nrc.gov/waste/hlw-disposal/ml030800361.pdfから、PDFファイル版を入手できる。

【出典】

  • 2003年3月24日付けNRCニュース、 http://www.nrc.gov/reading-rm/doc-collections/news/2003/03-034.html
  • ユッカマウンテン・レビュープラン(最終版)草案、 http://www.nrc.gov/waste/hlw-disposal/ml030800361.pdf

新しい原子力法の発効までのフロー図

原子力利用に関する新たな法律として、スイス連邦議会は、2003年3月21日に、新しい原子力法案を可決した(全州議会:32対6、国民議会:102対75)。この法律は、これまでのスイスの原子力利用の基本法である「原子力の平和利用に関する法律(原子力法、1959年)」と同法を補完した「原子力法に関する連邦決議(1978年)」を置き換えるためのもので、2001年2月に議会に提出されて以来、約2年の間審議が続けられてきた。本法律の発効については、後述の2つの国民発案1 に対する国民投票(2003年5月18日に実施)の結果を受けて別途決定されることとなる。(新しい原子力法の発効までの流れについては右図を参照)

新しい原子力法では、高レベル放射性廃棄物処分場を含む原子力施設の概要承認2 (詳細は こちら)・建設・操業・閉鎖許可に関しては、連邦政府によってのみ発給されることとなっている。その他、使用済燃料の再処理については、現在結ばれている再処理契約が終了する2006年以降、10年間の凍結が規定されているほか、概要承認の際に任意の国民投票3 が適用されることについても規定されている。2001年2月に議会提出された法律案では、高レベル放射性廃棄物処分場の概要承認の発給に関する手続において、地元州による同意の必要性や水利権許可の留保が規定されていた。しかし、その後の約2年間にわたる審議の結果、この規定は削除され、州の同意や水利権等の許可は不要となっている。

また、新しい原子力法は原子力利用に関する連邦憲法の改正を求めて提出された以下の2つの国民発案に対する連邦政府の間接的な対案として位置づけられている。この2つの国民発案に対する国民投票は2003年5月18日(日)に行われる予定となっている。なお、連邦議会は、連邦決議においてこれらの国民発案を拒否するよう国民に勧告している。

モラトリアム・プラス:
現行の新規原子力発電所の建設凍結(モラトリアム)をさらに10年間延長する。
原子力に依存しない電力:
使用済燃料の再処理禁止と原子力発電所の段階的閉鎖を実施する。新しい原子力法では、上述の2つの国民発案が取り下げられるか、または否決された場合に公布されると規定されている。また、法律の発効については、別途連邦評議会が定めることとなっている。なお、スイスでは新しい連邦法の発効にあたって、任意の国民投票という制度が適用されるため、新しい原子力法についても公布後に国民投票にかけられる可能性がある。

【解説】

スイスでは、ニドヴァルデン州のヴェレンベルグでの低中レベル放射性廃棄物処分場の立地に向けた調査申請の例に見られるように、現行の法制度においては、放射性廃棄物の処分に関するプロジェクトの実施が州の持つ権限により否決される可能性(詳しくは こちらを参照)がある。このため、許可発給手続を連邦レベルに一任するように、新しい原子力法による法的な整備が検討されてきた。

【出典】

  • 連邦議会ウェブサイト
    http://www.parlament.ch/ab/frameset/d/index.htm 2002/oktober/unterseite1/index.html
  • The Swiss Confederation a brief guide 2002
  • 新原子力法案(Kernenergiegesetz Entwurf)2001.2
  • 新しい原子力法(Kernenergiegesetz) 2003.3
  • 連邦エネルギー庁(BFE)ウェブサイト
    http://www.energie-schweiz.ch/bfe/en/energiepolitik/epolgeschaefte/unterseite6/index.html http://www.admin.ch/ch/d/ff/2001/2825.pdf

  1. 「国民発案」および「国民投票」は、スイスの連邦憲法で認められているもので、国民は憲法の全面改正または一部改正を直接請求出来る権利を有している。連邦レベルでは、憲法の全面改正または一部改正を求める国民発案が提出された後、18カ月以内に10万人の署名が集まれば国民投票にかけられることができる。成立のためには、国民および州の両方で過半数の賛成が必要となる。なお、この場合の国民投票は下記の注3で説明する「任意の国民投票」との比較において、「義務的な国民投票」と呼ばれる。 []
  2. 「概要承認」とは、立地場所および処分プロジェクトの基本的事項に対する連邦評議会の許可のことを指す。【原子力法に関する連邦決議】 []
  3. 「任意の国民投票」とは、連邦法や連邦政府の決定に対して、公布後100日以内に5万人の署名が集まれば国民投票にかけることができるというスイス特有の制度である。 []

2003年2月20日、米国の2003年度予算が大統領の署名を得て決定した。この予算は2002年10月1日から2003年9月30日の期間に対するもので、本来であれば2002年9月に成立すべきものが遅れていたものである。ユッカマウンテン処分場に関する予算決定額は4億6,000万ドルで、要求額からは約1億3,100万ドルの減額となっており、エネルギー長官はスケジュール遅延の懸念を表明している。なお、2004年度予算については、これより先の2月3日に5億9,100万ドルの要求がエネルギー長官よりなされている。

米国における予算年度は前年の10月1日から当年9月30日までの1年間であるが、今回の2003年度の予算は大幅に遅れて決定されている。米国では予算承認に当たっては、通常は13の分野別の歳出法が制定されることとなっており、高レベル放射性廃棄物処分を含むエネルギー関係では「エネルギー・水資源歳出法」が制定されてきた。しかしながら、今回は先に承認されていた国防関係の分野を除いた分野全体についての包括歳出法として予算が承認されている。

2003年度予算の中で、放射性廃棄物政策法に定められた高レベル放射性廃棄物処分関係については、大統領要求額の5億9,080万ドルから約1億3,100万ドルの減額となった。前年度の2002年度との対比では約8,500万ドルの増加となっている。これを財源別に見ると、放射性廃棄物基金から1億4,500万ドル、国防分見合いとしては要求額通りの3億1,500万ドルとなっている。

また、この2003年度予算決定に先立つ2月3日には、2003年度予算が確定していない状態のまま、2004年度の予算要求額がエネルギー省(DOE)から公表されている。この2004年度の予算要求では、高レベル放射性廃棄物処分関係は5億9,100万ドルの要求が行われている。

こうした状況を受けて、エネルギー長官は、2月25日に行われた上院エネルギー・天然資源委員会における2004年度予算に関する証言において、「2004年度予算要求は2003年度予算要求と対をなすものとして行っている。2003年度予算の4カ月以上の遅れ、および大幅な削減は、2004年末までに建設認可申請を間に合わせることを危うくするものである」との懸念を表明している。

【出典】

2003年2月5日、韓国産業資源部(MOCIE)1 は中低レベル放射性廃棄物処分場および使用済燃料中間貯蔵施設の立地候補地4ヶ所を公表した。

  • 西海岸側:全羅北道にある高敞【コーチャン】、全羅南道にある霊光【ヨンクワン】
  • 東海岸側:慶尚北道にある蔚珍【ウルチン】と盈徳【ヨントク】

今後1年間、この4ヶ所において地質・環境調査および地域協議を実施し、政府・学術経験者・研究者・社会団体で構成される「サイト選定委員会」にて、最終的に2ヶ所(全羅から1ヶ所、慶尚北道から1ヶ所)を選定する予定である。選定された2ヶ所には、政府からそれぞれ300億ウォン(約30億円:1ウォン=約0.1円)および様々な地域共生プロジェクトが実施される。【出典1、2】

政府と韓国水力原子力株式会社(KHNP)は、候補地に選ばれた4地域以外の他の地域で今年中に自主的誘致申請がある場合、当該地域を優先的にサイト選定の過程に入れ、推進することを明らかにしている。【出典2】

韓国では、MOCIEが原子力発電所の建設・運転、中低レベル放射性廃棄物管理に関する責任を負っている【出典3】。またKHNPが、国家放射性廃棄物管理方針に基づき、放射性廃棄物管理およびプロジェクト推進の責任を負っている【出典4】。1997年に韓国科学技術部(MOST)からMOCIEに放射性廃棄物管理の責任が移管された後、MOCIEは新しい放射性廃棄物管理計画を策定した。同計画は、1998年に原子力委員会によって承認されている【出典3】

韓国では中低レベル放射性廃棄物処分場を2008年までに、使用済燃料については、中間貯蔵施設が建設される2016年まで、各原子力発電所にて貯蔵することとなっている【出典3】。現在、中低レベル放射性廃棄物はサイト内貯蔵されており、2008年には満杯となると見込まれている【出典1】。

候補地の選定過程

MOCIEおよびKHNPは、放射性廃棄物施設用地として200万m2(500エーカー)のサイトを確保するため、2000年6月から沿岸部に所在する46の地方自治体に対して公募を行った。公募は当初の締め切りが4ヶ月延長され、2001年6月末まで行われたが、誘致申請をする自治体はなかった【出典1、4】。

しかしながら、全羅北道にある高敞【コーチャン】、全羅南道の霊光【ヨンクワン】康津【カンジン】、珍島【チンド】、忠清南道の保寧【ポリョン】の5つの自治体において誘致申請を要求する住民請願が提起された。MOCIE側はこの動きを、有権者の過半数に近い住民たちが誘致賛成署名に参加している全羅南道の霊光と康津等に見られるように、過去の選定とは異なり、オープンで民主的な手続である「公募方式」により推進した結果、施設の必要性と安全性、施設誘致時の地域共生等に対して地元住民の受容性と理解度が大きく向上したためと評価している。【出典5】

2001年7月にMOCIEとKHNPは地方自治体の誘致申請に依存する現行の「公募方式」から、より積極的な「事業者主導方式」に転換する計画を示した。この「事業者主導方式」とは、事業者であるKHNPが誘致公募過程で得た教訓と施設の諸立地基準を考慮して、適切な候補地を選定した後、当該地方自治体と地元住民とに積極的に提案・協議する方式である。一方、計画において政府は「事業者主導方式」により事業を推進しても、オープンで透明性のある手続を通し、地方自治体と地元住民との十分な協議を行い、最適なサイトを選定するように最善を尽くすとしている。【出典5】

今回の「事業者主導方式」による候補地選定は、徹底した文献調査と分析、現地調査と各分野の専門家で構成された諮問委員会での検討を経て実施され、全5段階の過程に分けて進められた。【出典2】

第1段階では、臨海地域のうち244邑面(町村)単位の立地可能地域を選定した。第2段階では、各地域における地質適合性調査を行い、対象地域を108まで絞り込んだ。第3段階では、108の対象地域の中で、自然・人文・社会環境という条件上、好ましい20地域を選定した。第4段階では事業環境の観点から11地域を選定し、最終の第5段階では原子力発電所の地理的分布、放射性廃棄物輸送の容易性等を勘案し、東海岸と西海岸に各2ケ所ずつ、計4地域を候補地として最終選定した。したがって、今回選定された地域は、サイトの安全性および技術的な面で非常に優れた地域であるとされている。【出典2】

処分量・処分方法

中低レベル放射性廃棄物処分場には、まず200リットルドラム缶10万本を処分し、最終的には80万本を処分することになっている。処分方法については、サイト選定後に決定される。【出典4】

なお、韓国では現在原子力発電プラント18基(PWR運転中14基およびCANDU炉運転中4基)が稼働中、2基が建設中である。政府は今後の電力需要の増加に備えて、2015年までに更に8基を増設する予定である。原子力発電は韓国における最大の電力供給源であり、約40%の需要を賄っている。【出典1】

【出典】

  • 韓国産業資源部(MOCIE)2003年2月5日付けプレスリリース
  • 韓国産業資源部(MOCIE)広報官室、報道資料、2003年2月
  • 韓国科学技術部(MOST: Ministry of Science and Technology)ウェブサイト、 http://www.most.go.kr
  • 韓国水力原子力株式会社(KHNP)ウェブサイト、http://www.khnp.co.kr
  • 韓国産業資源部(MOCIE)広報官室、報道資料、2001年7月

  1. MOCIE:Ministry of Commerce, Industry and Energy []