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2004年6月28日、英国政府の環境・食糧・農村地域省(DEFRA)などが設置した放射性廃棄物管理委員会(CoRWM)は、2004年3月から5月における活動についての報告書を第2四半期報告書としてウェブサイト上で公表した。また、CoRWMはこの報告書の中で、2004年3月31日付けで環境担当大臣1 に提出した活動プログラムで示した最終的な活動完了時期を、同大臣らからの要請を受けて、2006年11月から同年7月へと改訂したとしている。

CoRWMは、設置当初に規約として定められていた2005年末の勧告期限では、公衆との協議が十分に実施できず、公衆からの信頼も得られないとし、活動プログラムの完了時期を2006年11月としていた。しかし、CoRWMは2004年4月から5月にかけて、環境担当大臣などと会合を持った結果、2006年夏季に勧告を行うことができるか否かについての検討を行うこととなっていた。今回改訂された活動プログラムは、この検討が反映されたものとなっており(以下の表の期日の部分を参照)、CoRWMのウェブサイト上で公表されている。

段階 活動プログラム内容 期日
(第1段階)
第2段階以降に向けた準備
暫定報告項目


  • CoRWMの意思決定プロセス
  • 放射性廃棄物管理オプション評価手法
  • 廃棄物インベントリ
  • 廃棄物管理オプションの定義
  • 管理オプションの選別・評価基準

最終報告項目

  • 第2~5段階におけるプログラムの詳細
  • 第1段階における検討報告書
2004年9月
(変更無し)
(第2段階)
放射性廃棄物管理オプション検討のための枠組策定
中間報告項目


  • 放射性廃棄物管理オプション評価手法
  • 廃棄物インベントリ
  • 廃棄物管理オプション候補リスト
  • 管理オプションの選別・評価基準

最終報告項目

  • 廃棄物管理オプション検討のための枠組
  • CoRWMの意思決定プロセス
2005年3月
(4月)*
(第3段階)
放射性廃棄物管理オプションの評価基準と管理オプション候補の確定
最終報告項目


  • 放射性廃棄物管理オプション評価手法
  • 廃棄物インベントリ
  • 廃棄物管理オプション候補リスト
  • 管理オプションの選別・評価基準
2005年9月
(11月)*
(第4段階)
放射性廃棄物管理オプション候補の評価
放射性廃棄物管理オプション評価結果の報告(草案) 2006年5月
(7月)*
(第5段階)
最終報告
放射性廃棄物管理オプションについての環境担当大臣への勧告 2006年7月
(11月)*

*)期日の欄の括弧内は、2004年3月31日付けの活動プログラムにおいて提示されていた期日

今回公表された第2四半期報告書によると、CoRWMの情報収集活動に関しては、2004年3月にグリーンピース、国防省、原子力施設検査官室(NII)・イングランドとウェールズの環境規制機関(EA)・スコットランド環境保護機関(SEPA)などの主な原子力規制当局との非公式会合を持ち、各機関の業務内容や懸念などについての情報を入手したとしている。また、2004年4月にCoRWMは、カンブリア州セラフィールドにある英国の主な原子力及び放射性廃棄物関連施設を訪問するとともに、英国核燃料公社(BNFL)、カンブリア州評議会、コープランド郡評議会、サイト規制当局、地元組織と非公式会合、公衆ならびに地元教区評議会が参加した会合を持ったとのことである。さらに、今後は、ケースネス州ドーンレイを訪問し、英国原子力公社(UKAEA)や地元組織・住民と会合を持つとしている。

また、同報告書では、委員長が任命された2003年7月以来、CoRWMの活動に要した費用総額が約45万ポンド(約8,505万円、1ポンド=189円で換算)であることが報告されている。この費用の内訳は以下のとおりである。

  • 委員への報酬、交通費、雑費=17万ポンド(3,213万円)
  • 公衆・利害関係者関与のためのウェブサイトの開発・保守費=6万5千ポンド(約1,229万円)
  • 放射性廃棄物管理や公衆・利害関係者の関与についての海外事例などの研究・情報収集費=4万5千ポンド(約851万円)
  • 活動プログラム設計、プロジェクト管理についての忠告など、専門家による支援費=9万5千ポンド(約1,796万円)
  • 委員会公開のための調整・宣伝費などの委員会開催費=6万ポンド(1,134万円)
  • 委員が即時に情報を入手、交換できるようにするためのパソコンなどのIT関連費=1万5千ポンド(約284万円)

なお、CoRWMは、英国政府に対して放射性廃棄物の長期管理オプションに関する勧告を行う責任を有する組織として2003年に設置され、同年11月から活動を開始している。2004年3月には、CoRWMの2003年11月から2004年2月での活動に関する報告書が第1四半期報告書として公表されている

【出典】

  • 放射性廃棄物管理委員会(CoRWM)のウェブサイト、http://www.corwm.org、2004年6月

  1. 環境担当大臣とは、環境・食糧・農村地域省(DEFRA)大臣、スコットランド・ウェールズ・北アイルランドの各行政府における環境大臣とされている。 []

米国の連邦エネルギー省(DOE)の民間放射性廃棄物管理局(OCRWM)は、2004年6月30日のプレスリリースにおいて、ユッカマウンテン処分場の建設認可申請に関する書類が、インターネットを通じて利用可能な状態となったとの証明を連邦原子力規制委員会(NRC)に対して行ったことを発表した。米国では、ユッカマウンテンに建設が予定されている高レベル放射性廃棄物の地層処分場建設の認可申請に際しては、申請の6カ月前までに、関連書類が全て許認可支援ネットワーク(LSN)(詳細は こちら)において利用可能な状態となったとの証明をすることが求められている。プレスリリースでは、6月30日に行われた今回の証明は2004年12月中での申請書の提出を見据えたものであることが述べられている。

プレスリリースによれば、利用可能となった書類は120万点、およそ560万ページに達し、仮に積み重ねた場合は約550mの高さとなり、横に並べた場合は約1,600kmでラスベガスとワシントン間の距離の半分近くになることが示されている。これらの書類は現在DOEのウェブサイトにおいて利用可能となっており、NRCのLSNにも含まれる予定と述べられている。これまでDOEは、科学・工学報告書、サイト適合性評価書及び環境影響評価書など、ユッカマウンテンに関するかなりの数の科学的文書を公表してきており、120万点に及ぶ書類の多くはこれら報告書の裏付けとなるものであり、過去20年以上に亘る科学的研究や評価結果を示すものとされている。さらに、これらの書類に示された情報は、認可申請に関する全体的な文書の一部として理解されるべきものであり、個々の書類やその一部を抜き出して使用することは不適切で誤解を招く可能性があるとの指摘もなされている。

この他にプレスリリースでは、DOEの今後の活動に伴う書類が随時LSNに追加されていくこと、他の関係者についてもLSNへの書類登録が必要となることが示されている。

なお、今後については、NRCはDOEによる登録完了通知後30日以内に文書を利用可能な状態にし、公聴会関係者等のその他の当事者は同じく90日以内に文書を登録するものと定められている

【参考】

・許認可支援ネットワーク(LSN)ウェブサイト(www.lsnnet.gov
許認可支援ネットワーク(LSN)パンフレット(pdf)

【出典】

2004年6月1日、韓国産業資源部(MOCIE)は前日に期限を迎えた中低レベル放射性廃棄物処分場及び使用済燃料中間貯蔵施設のサイト選定のための地域住民による誘致請願受付の結果を発表した。それによると、以下の7市・郡の10地域からの誘致請願書が受理されている。

  有権者数(人) 署名者数(人) 署名率(%)
慶尚北道(キョンサンプクト)  
  蔚珍郡近南面(ウルチン郡クンナム面) 3,025 1,263 41.75
蔚珍郡箕城面(ウルチン郡キソン面) 3,091 1,364 44.13
蔚珍郡北面(ウルチン郡プク面) 6,413 2,467 38.45
全羅北道(チョルラプクト)  
  高敞郡海里面(コチャン郡ヘリ面) 3,323 1,308 39.36
群山市小竜洞(クンサン市ソリョン洞) 10,370 4,196 40.48
群山市沃島面(クンサン市オクト面) 3,200 1,245 38.91
全羅南道(チョルラナンド)  
  霊光郡弘農邑(ヨングァン郡ホンノン邑) 6,455 4,400 68.16
莞島郡生日面(ワンド郡センイル面) 973 356 37.00
長興郡蓉山面(チャンフン郡ヨンサン面) 2,607 926 35.52
仁川広域市(インチョングヮンヨッシ)  
  江華郡西島面(カンファ郡ソド面) 581 215 37.00

誘致請願を行った10地域
外務省ウェブサイト(http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/korea/index.html)より作成

今回の誘致公募手続きは、2004年2月4日の告示によって示されたもので、2004年5月31日までに邑・面・洞(日本の町村に相当)の有権者の1/3以上の賛成署名を添付した誘致請願が産業資源部長官に行われた場合は、産業資源部長官から当該地域の地方自治体首長に通知されることになっており、今回誘致請願を行った10地域は、この手続きを経たものである。今後は、2004年9月15日までに当該地域の地方自治体首長が産業資源部長官に予備申請を行うことが可能である。また、今回請願を行わなかった地域についても、邑・面・洞の有権者の1/3以上の賛成署名を添付して地方自治体首長に直接要請を行った場合、あるいは当該市・郡・区議会が決議の下、地方自治体首長に要請した場合は2004年9月15日までに予備申請が可能となっている

予備申請が行われた場合には、当該地方自治体住民を対象にした住民投票が実施され、有権者の1/3以上の投票、有効投票数の過半数の賛成を得た場合に、地方自治体首長は2004年11月30日までに産業資源部長官に本申請を行うことができる。なお、2003年7月24日に立地候補地として一旦選定された扶安郡蝟島(プアン郡ウィド)については、住民投票が実施されて可決した場合には、本申請が完了したものと見なされることになっている

産業資源部長官は、本申請を完了した地方自治体を対象に、「サイト選定委員会」での審査を行い、2004年12月31日までに施設予定区域の候補サイトを選定することになっている。産業資源部は、サイトの選定に当たり、住民の自治と参加の原則に従い、サイト調査や安全性検証等に関する地域住民の参加を保証し、エネルギー円卓会議、エネルギー政策官民合同フォーラム等を通じて市民環境団体との対話努力も並行して進めていくなど、透明かつ公正に手続きを進める計画である。

サイト選定の手続き

【注】
韓国の地方自治体としては、広域自治体(ソウル特別市、仁川などの6つの広域市、道)とその下に基礎自治体(市(シ)、郡(グン)、特別市及び広域市の自治区(グ))があり、この基礎自治体の下部行政単位として邑(ウプ)、面(ミョン)、洞(ドン)がある。ここでの地方自治体首長は基礎自治体の長を指す。

【出典】

  • 産業資源部プレスリリース、2004年6月1日 http://www.mocie.go.kr/notice/news/report_view.asp?num=6442&keyfield=&key=&startday=&endday=&jungchak_menu=0&page=9
  • 産業資源部プレスリリース、2004年5月31日 http://www.mocie.go.kr/notice/focus/focus_view.asp?num=2885
  • 韓国水力原子力株式会社プレスリリース、2004年5月31日 http://www.khnp.co.kr/press/press.html

米国では連邦エネルギー省(DOE)によるユッカマウンテン処分場建設の認可申請が2004年12月に予定されているが、原子力規制委員会(NRC)は、2004年6月、ユッカマウンテン処分場の許認可にも適用されるNRCの許認可手続規則(10 CFR Part 2)を修正する最終規則を公表した。今回の改訂は、同手続規則サブパートJの許認可支援ネットワーク(LSN)(詳細はこちら)に関する規定を修正するもので、LSNの下で電子書類を提出するためのガイダンスも併せて公表された。改訂に当たっては、2003年11月に修正規則案が公表された後、2004年1月12日までコメントの受付けが行われており、2004年5月20日に最終規則の委員会決定が行われている。修正規則は連邦官報に掲載された後、 2004年7月24日に発効の予定である。

許認可支援ネットワーク(LSN)は10 CFR Part 2のサブパートJで規定されている。それによれば、LSNは、高レベル放射性廃棄物の地層処分場の許認可手続に関して、実施主体である連邦エネルギー省(DOE)を含む全ての当事者、関連政府機関、潜在的な当事者に対し、申請前段階から文書資料を電子的に利用可能にする複合的システムである。

NRCによれば、ユッカマウンテンにおける地層処分場建設の認可申請の審査期間は、放射性廃棄物政策法(NWPA)により原則3年(ただし、1年間延長は認められる)と定められていることから、審査に必要な書類のやり取りに要する時間を短縮するため、公聴会における書類も含めてDOEによる申請書提出前に利用可能な状態にすることとされている。また、LSNを通じて、関連する文書は全て一元的に参照が可能となっており、関連の法令及び規則等へのリンクも示されている。

連邦官報掲載予定の最終規則文書によれば、今回の10 CFR Part 2の修正は、サブパートJに規定されたLSNに関する下記の5点に対応するものとなっている。

  • 高レベル放射性廃棄物処分許認可手続における電子書類提出要件(技術基準)
  • 不要な重複文書登録の削減を可能とする規定
  • LSN参加者による文書更新の義務に関する規定
  • DOEの申請書が電子的にアクセス可能(受理要件を満たしている)とNRCが決定することに関する規定
  • LSNの対象外とすることが可能な書類についての規定

なお、10 CFR Part 2によれば、DOEは申請書提出の少なくとも6カ月前までに、同規則に定められた文書をLSNに登録する必要があるものと定められている。その後は、NRCはDOEによる登録完了通知後30日以内に文書を利用可能な状態にし、公聴会関係者等のその他の当事者は同じく90日以内に文書を登録するものと規定されている。

【出典】

2004年5月、スペインの放射性廃棄物管理の実施主体であるスペイン放射性廃棄物管理公社(ENRESA)は、2004-2008年の5年間を対象とする第5次研究開発計画を策定したことをニュースリリースで公表した。この計画は、1999-2003年を対象とした第4次研究開発計画を引き継ぐもので、スペインにおける放射性廃棄物管理全般を対象としている。ニュースリリースでは、新研究開発計画の位置付け、策定経緯に加え、計画の概要が示されており、5年間における投資額は約2,900万ユーロ(1ユーロ132円として約38億円)とされている。

スペインでは、放射性廃棄物管理全般の実施主体であるENRESAが研究開発も推進することとされており、1987年以来研究開発計画を策定し、研究開発活動を行ってきた。ニュースリリースによれば、今回の2004-2008年の新研究開発計画も、これまでの研究成果及び施設をベースとし、スペインの放射性廃棄物管理の基本計画である第5次総合放射性廃棄物計画(詳細は こちら)と密接な関連を持つものとして、現在の環境条件に対応して策定されたことが示されている。ニュースリリースで紹介された新研究開発計画の概要は以下の通りである。

方法論及び環境条件

科学的・技術的適合性を社会的・政治的に受容可能にするため必要な段階的戦略を基本として、高レベル、中・低・極低レベル放射性廃棄物、廃止措置、国際的状況、技術状況、ENRESA戦略の各項目ごとの計画立案上の環境条件が示されている。高レベル放射性廃棄物に関しては次の4点が挙げられている。

  • 使用済燃料の長期的解決策は、主に深地層処分を想定
  • 核種分離・変換は、工業的に実行可能な場合は深地層処分でも廃棄物容積・特性等を考慮
  • 原子力発電所の廃止等に伴い、使用済燃料中間貯蔵施設の容量追加が必要
  • 計画実施期間中にEUまたは国際原子力機関(IAEA)が、特別な手続/計画の確立を各国に求める可能性あり

計画の目標

研究開発計画の目標は、戦略上、科学・技術上、国際協力上の3区分で示されている。高レベル放射性廃棄物に関連するポイントは以下に示す通りである。

  • 戦略上の目標
    • 最終管理オプション、深地層処分、安全評価等に関する戦略書類作成支援
    • 使用済燃料管理展開のための実証済み技術、知見等の利用可能性
    • 国際協力の維持
    • 研究開発で得られた知見の管理
  • 科学・技術上の目標
    • 地層処分場(粘土及び花崗岩層)で重要なプロセス、パラメータ、モデルでの不確実性低減
    • 処分場の影響を含む地質バリア総合的機能の特性把握技術改善
    • 処分場建設から閉鎖に至るエンジニアリングに関する研究開発の開始
  • 国際社会での目標
    • 各階層での国際協力の維持(国、機関、多国間組織及び研究センターレベル)
    • EUの第6次フレームワーク計画への積極参加
    • 地下研究所等の作業の一本化による作業効率の改善
    • スペインの事例に適用可能なプロジェクトへの集中

計画の管理

今回の研究開発計画の最も革新的な点の一つとして計画の管理が挙げられており、以下のポイントが示されている。

  • プロジェクトは可能な限り統合
  • 計画遂行のため研究者及び研究機関の役割強化
  • ENRESAの情報ツールの活用
  • 活動の統合、管理改善、成果の確実な活用等のため、技術局長職を新設

なお、スペインでは、高レベル放射性廃棄物の最終管理方針に関する決定は2010年までの間延期し、地層処分技術および核種分離・変換の研究を行っていく方針が採られている。また、スペインにおけるこれまでの研究開発計画は以下の通り、策定、実施されてきた。
    第1次研究開発計画:1987年~1991年
    第2次研究開発計画:1991年~1995年
    第3次研究開発計画:1995年~1999年
    第4次研究開発計画:1999年~2003年

新研究計画書は同社のウェブサイトでは未だ公開されていない(2004年6月3日時点)。

【出典】

  • スペイン放射性廃棄物管理公社(ENRESA)ニュースリリース
    (http://www.enresa.es/ultimahora/Not10/noticia.html)
  • スペイン放射性廃棄物管理公社(ENRESA)技術報告書PT-07-01
    (IV Jornadas de investigacion y desarrollo tecnologico en gestion de residuos radiactivos)

米国エネルギー長官は、2004年3月26日に、超ウラン核種を含む放射性廃棄物(TRU廃棄物)の地層処分場である廃棄物隔離パイロットプラント(WIPP)についての適合性再認定申請書(CRA:Compliance Recertificate Application)を環境保護庁(EPA)に提出していたが、2004年5月24日には、WIPPの適合性再認定申請書に関するEPAによる「審査意向通知」が連邦官報に掲載され、再認定申請に対するパブリック・コメントの募集が開始された。WIPPは、1999年3月からTRU廃棄物の処分が開始されており、処分開始後の5年毎に適合性再認定が必要となっている。

適合性再認定申請書の審査に当たっては、先ず、提出された申請書が完全なものであるかどうかの決定がEPAによって行われる。この完全性についての決定には約4~6カ月を要することが示されており、EPA長官による決定は書面でエネルギー長官に通知されると共に、連邦官報にも掲載される。今回開始されたパブリック・コメントの受付期間も少なくともこの完全性についての決定通知以降まで延長されることとなっており、受付終了期日は改めて連邦官報に掲載される予定となっている。また、WIPPの規制枠組の基本を定めているWIPP土地収用法の規定により、EPAは完全性決定の通知から6カ月以内に最終的な適合性再認定についての決定を行うこととされている。

なお、WIPPにおけるTRU廃棄物の処分量が、2004年5月に入って20,000m3を超えたことがWIPPウェブサイトで公表されている情報誌(TeamWorks)で示されている。これによると、2004年5月27日現在で、全輸送回数は2,631回、全処分量は20,653m3(200リットルドラム缶で約103,200本相当)であることが示されている。

また、WIPPウェブサイトにおいて2004年度実績値として示されている、WIPPの契約操業者ワシントンTRUソルーション社資料では、総輸送距離は2,671,255マイル(約430万km)に上るものとされている。
この資料では、2004年3月31日までのWIPPの操業により、直接ハンドリングが可能な放射性廃棄物(CH廃棄物)の全量の内の約15%が核兵器開発サイト等から除去されたことが示されている。
さらに、2004会計年度においても、1,417回の放射性廃棄物の輸送が計画されており、処分の目標量は12,170m3(200リットルドラム缶で約60,900本相当)、内4月までの処分量は4,534.03m3(200リットルドラム缶で約22,700本相当)であることも示されている。

【出典】

【2005年10月5日追記】

2005年9月29日、環境保護庁(EPA)は、DOEが提出した適合性再認定申請書についての完全性確認の決定を下した。EPAのウェブサイトでは、2004年5月以降EPAが行った補足情報及び分析の要求、並びにDOEの回答などが示されている。EPAはこの完全性決定から6カ月以内に適合性再認定についての決定を行うこととされている。

2004年4月23日、スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB)はウェブサイト上で使用済燃料の最終処分場候補地を選定するためのサイト調査の現状についてのニュースリリースを公表した。スウェーデンでは、ボーリング調査をはじめとしたサイト調査が、フィージビリティ調査等の結果選定されたフォルスマルクとオスカーシャムの2つのサイトで2002年から行われている。 このニュースリリースによると、フォルスマルクでは、5番目のサイトでのボーリングが終了し、岩盤などが良好な状態であることがわかったとされている。また、オスカーシャムではこれまで、地表調査により、岩盤の電気的、磁気的特性が調査された。また、ボーリングによる岩盤調査も計画されている。更に、両サイトでは、動植物の生息調査などが開始されている。今後も両サイトにおいて、サイト調査が更に継続される予定である。以下にニュースリリースに示されたサイト調査内容の概要を示す。

フォルスマルクサイト

フォルスマルクでは第5ボーリングサイトでのコアボーリングが終了されようとしている。ボーリング孔は1,000mに達し、割れ目の少ない岩盤であることが確認された。また、地下100m以下では、地下水の流入、大きな割れ目の層がほとんどないことも確認された。
一方、野外での生物調査も行われている。夜行性鳥類、キツツキ、海鳥などの鳥類と魚類の調査が進行中である。これらの調査のほかに、哺乳類の調査も行われている。
今後のサイト調査の予定としては、6番目のコアボーリング孔の掘削が数週間以内に開始される。7、8番目のボーリング孔の掘削も計画されている。これらのボーリングサイトはフォルスマルクの工業地域内に設置される予定で、その目的は、質のよい岩盤がどれだけ発電所の方向に存在しているのかを調べるためである。また、野外での調査も継続される。鳥類と魚類に加えて、植物現存量の調査も行われる。更にフォルスマルク近海で海流の速度と方向、水温と塩分などの調査をする準備がなされている。

オスカーシャムサイト

オスカーシャムではボーリング孔を掘削し、岩盤と地下水を調査することが計画されている。これとは別に、2002年の初秋には、ヘリコプターで空中からの調査が行われており、調査サイト上空を低空で飛行し、岩盤の電気的、磁気的特性が測定されている。
野外調査に関しては、生物学者および生態学者が、この地域の鳥類および植生調査を開始した。また、2003年1月初旬に、ヘリコプターでの哺乳類調査が行われた。この調査は冬から春にかけて引き続き行われる。更に地元のヘラジカハンターの協力で、ヘラジカ個体群の年齢分布や繁殖についての情報が得られた。
SKBは、オスカーシャムサイト調査地域とその近辺に住む人々が多くの情報を得られることは非常に重要なこととしており、シンペルバルプ半島にあるSKBの施設やボーリング調査を関心のある人々に進んで公開してゆく予定である。また、学校、企業やその他の組織を訪問し、SKBの活動について対話を進めてゆきたいとのことである。

なお、スウェーデンでは、2007年頃にサイト調査などの結果により、処分サイトが1ヶ所選定され、処分場立地・詳細特性調査・建設の許可申請(詳細は こちら)がなされることとなっている。その後、2023年頃から、本格操業が開始される予定である。

【出典】

  • SKBニュースリリース
    http://www.skb.se/templates/SKBPage____9450.aspx
    http://www.skb.se/templates/SKBPage____8748.aspx 、(2004年5月21日)
  • RD&D-Programme 2001. Programme for research, development and demonstration of methods for the management and disposal of nuclear waste, SKB, 2001

英国政府の環境・食糧・農村地域省(DEFRA)などが設置した放射性廃棄物管理委員会(CoRWM)は、2004年3月31日付けで環境担当大臣1 に提出した活動プログラムをウェブサイト上で公表した。この活動プログラムは、環境担当大臣の合意を得る必要があり、CoRWMの最初の重要な作業とされている。今回公表された活動プログラムの完了時期は2006年11月とされているが、CoRWMはその設置当初に規約として定められていた2005年末の勧告期限では、公衆との協議が十分に実施できず、公衆からの信頼も得られないとしている。

CoRWMは、この活動プログラムは公衆及び利害関係者の懸念などに関連する全ての事項を特定し、数十年間にわたる政府方針の基礎となりうるよう、包括的で、信頼ができ、明確なものでなければならないとしている。また、2001年9月の協議文書「放射性廃棄物の安全な管理」など、1999年の議会特別委員会の報告書の時期以降になされた様々な検討を反映するともしている。
なお、同プログラムは5つの段階に区分されており、その内容は以下のとおりとなっている。

段階 活動プログラム内容 期日
(第1段階)
第2段階以降に向けた準備
暫定報告項目

  • CoRWMの意思決定プロセス
  • 放射性廃棄物管理オプション評価手法
  • 廃棄物インベントリ
  • 廃棄物管理オプションの定義
  • 管理オプションの選別・評価基準

最終報告項目

  • 第2~5段階におけるプログラムの詳細
  • 第1段階における検討報告書
2004年
 9月
(第2段階)
放射性廃棄物管理オプション検討のための枠組策定
中間報告項目

  • 放射性廃棄物管理オプション評価手法
  • 廃棄物インベントリ
  • 廃棄物管理オプション候補リスト
  • 管理オプションの選別・評価基準

最終報告項目

  • 廃棄物管理オプション検討のための枠組
  • CoRWMの意思決定プロセス
2005年4月
(第3段階)
放射性廃棄物管理オプションの評価基準と管理オプション候補の確定
最終報告項目

  • 放射性廃棄物管理オプション評価手法
  • 廃棄物インベントリ
  • 廃棄物管理オプション候補リスト
  • 管理オプションの選別・評価基準
2005年11月
(第4段階)
放射性廃棄物管理オプション候補の評価
放射性廃棄物管理オプション評価結果の報告(草案) 2006年7月
(第5段階)
最終報告
放射性廃棄物管理オプションについての環境担当大臣への勧告 2006年11月

なお、CoRWMは、英国政府に対して放射性廃棄物の長期管理オプションについての勧告を行う責任を有する組織として2003年に設置され、同年11月から活動を開始している。2004年3月には、CoRWMの2003年11月から2004年2月での活動に関する報告書が四半期報告書として公表されている

【出典】

  • 放射性廃棄物管理委員会(CoRWM)から2004年3月31日付で環境担当大臣に提出された「Programme for work 2004-2006」、http://www.corwm.org/PDF/Programme%20of%20work%20-%20for%20presentation%20to%20Ministers.pdf、2004年4月

  1. 環境担当大臣とは、環境・食糧・農村地域省(DEFRA)大臣、スコットランド・ウェールズ・北アイルランドの各行政府における環境大臣とされている。 []

放射性廃棄物管理委員会(CoRWM)は、英国政府に対して2005年末までに放射性廃棄物の長期管理オプションについての勧告を行う責任を有する組織として2003年に設置され、同年11月から活動を開始していたが、2003年11月から2004年2月での活動に関する報告書を四半期報告書として公表した。CoRWMの規約においては、政府との作業プログラムについての合意、6ヵ月毎の進捗報告、年次報告書の提出、四半期ごとの報告書の提出が求められており、今回がその最初の報告となっている。なお、これらの報告書については全て公開されることとなっている。

今回の報告書によると、この約3カ月間の活動について以下のことが報告されている。

(1)委員長の交替

2003年7月、環境・食糧・農村地域省(DEFRA)から委員長として指名されたキャサリン・ブライアン女史が新しい任務に就くため、2003年12月に現委員長のゴードン・マッケロン氏と交替した。

(2)活動状況

委員会の活動は2003年11月に委員の指名によって開始され、同月に初回の会合が開催された。以降、委員会は毎月行われている。初回の会合では、政府がCoRWMに期待していることがDEFRAによって示されるとともに、CoRWMの支援のためにDEFRAの委託のもとロンドン大学によって準備された作業プログラムの概要についての検討が行われた。2004年2月の第4回目の会合以降、委員会は公開となっており、第4回目の会合では50名の一般の参加があった。

委員会は2003年11月の最初の会合において、重要な問題点を理解することと2004年3月の委員会後の政府への詳細作業プログラムの報告という2つの主要課題を確認した。まず、委員会は文献収集や政府の原子力債務管理部門(LMU)(英国の原子力債務については こちらを参照)とNirex社を訪問し、放射性廃棄物管理についての説明を受けるなどを行った。その後、公衆と利害関係者の関与プロセスを中心とした作業プログラムの作成を、2004年3月末の政府への提出に向けて開始した。

委員会は、作業内容や将来行う政府への勧告について公衆から信頼を得るため、透明性を高める方針に合意し、国家機密事項や商業または個人情報について重大な懸念が示されるような例外を除いて、様々な文書などを公開し、一般に入手可能とすることとした。

(3)今後の活動

2004年3月以降、委員会はマンチェスター・タウンホールのような英国各地において開催されることが多くなるとされている。また、環境団体、原子力規制当局、国防省、主な放射性廃棄物発生者である英国核燃料公社(BNFL)や英国原子力公社(UKAEA)から説明を受けたり、カンブリア州セラフィールド及びケースネス州ドーンレイなどの原子力施設のある地域を訪れ、地元組織や住民と会合を持つことになっている。
今後の活動報告書は2004年6月、9月、12月(年次報告書)に公表される予定である。

なお、政府は2005年末までに提出されるCoRWMによる放射性廃棄物の長期管理オプションについての勧告を受けた後、その実施方法についての判断を2006年頃に行うとしている

【出典】

  • 放射性廃棄物管理委員会(CoRWM)ウェブサイト、http://www.corwm.org、2004年4月

ONKALOのレイアウト(地下特性調査計画書より引用)

2004年3月29日、フィンランドの使用済燃料処分の実施主体であるポシヴァ社は、ONKALO地下特性調査施設の建設の第一段階について、建設業者との契約を締結したことをプレスリリースにて発表した。この建設についての主要契約業者は、国内で多くのトンネル工事を何年も手がけているカリオラケンヌス(Kalliorakennus)社とのことである。掘削作業は2004年夏から開始され、約4年ほどかかる予定である。また、同プレスリリースにおいては今回の契約内容について以下のような点が示されている。

  • 岩盤掘削総量 : 180,000m3
  • 深さ417mまでのアクセス坑道の掘削作業など1
  • 坑道の長さ : 4.5km
  • 深さ287mまでの通気及び緊急時の避難用の立坑掘削

ONKALOの建設は第一段階終了後も、深さ約500mまで継続される。最終的にONKALOは長さ5.5kmのアクセス坑道、換気孔、420m及び520mの深さにおける研究地域で構成され、その総容積は33万m3となる。

ONKALO地下特性調査施設は2010年までに建設される予定であり、最終処分場所の一部として使用される予定である。ポシヴァ社の最終処分場の建設申請時期は2012年となっている

なお、ONKALO建設については原子力法上の許可は必要なく、通常の建築法上において2003年8月12日はONKALOに対する建設許可がエウラヨキ自治体から発給されている。

【出典】

  • ポシヴァ社ウェブサイト、http://www.posiva.fi/englanti/index.html、2004年4月
  • ポシヴァ社情報、2004年4月
  • ONKALO-地下特性調査計画書(Posiva 2003-03)」、ポシヴァ社、2003年9月
    (http://www.posiva.fi/raportit/POSIVA_2003-03.pdf) 〔約2.4MB〕
    ※ファイルサイズが大きいのでご注意ください。

  1. 仮設・常設の坑道床、地下水測定用堰、空調、配管、電気配線、防火システム等 []