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欧州連合(EU)のプレスリリースによると、欧州委員会は、2004年9月8日に「使用済燃料と放射性廃棄物の管理に関するEURATOM指令」(案)(以下「放射性廃棄物管理指令案」という)の修正案(以下「修正指令案」という)を閣僚理事会に提出した。この修正指令案は、2003年1月に示された放射性廃棄物管理指令案に対し、欧州議会による修正および閣僚理事会での議論や様々な機関との協議に基づき作成されたものである。主な修正点は、処分サイト開発等の許認可発給までの期限を加盟国自身が設定することや、加盟国が提出を義務付けられている放射性廃棄物管理計画(以下「廃棄物管理計画」という)をレビューする専門家委員会を設立することである。なお、この修正指令案は、同時に提案されていた原子力施設の安全確保指令(案)の修正案とともに閣僚理事会に提出された。

放射性廃棄物管理指令案をめぐるこれまでの動き

放射性廃棄物管理指令案は、欧州原子力共同体(EURATOM)条約の第31条および32条に基づいて作成されたもので、2003年1月30日に欧州委員会で採択された後、3月26日に欧州経済社会委員会による見解を受けた上で2003年4月30日に欧州議会と閣僚理事会に提出された。なお、廃止措置を含む原子力施設の安全確保指令案も同時に提案されていた。欧州議会は、2003年12月1日に、放射性廃棄物管理指令(案)の修正提案を作成し、2004年1月13日にこの修正提案を承認していた。しかし、閣僚理事会では、2004年6月28日に理事会結論を採択したが、この中では、放射性廃棄物等安全条約や国際原子力機関(IAEA)による基準やアプローチなどの国際的な枠組みの中での各国の廃棄物管理責任を強調し、EUとして加盟国に対し拘束力のある放射性廃棄物管理指令の採択は行わなかった。今回の修正指令案は、これらの動きを受けて提出されたものである。

放射性廃棄物管理指令案からの修正点

今回の修正指令案の中で強調されている修正点としては、処分サイトの開発等に関する許認可発給の期限に関するものが挙げられる。放射性廃棄物管理指令案では、各加盟国は長期的な管理を含めた廃棄物管理計画の作成、提出を義務付ける規定がされており、また、処分に対する適切な代替案がなく、利用できる状態でない場合には、加盟国は廃棄物管理計画に明記すべき放射性廃棄物処分サイトの開発等に関する許認可の発給に具体的期限が示されていた。欧州議会による修正提案では、これらの期限は削除され、各国が独自の期限を設定するように修正されていた。また、閣僚理事会での議論においても、この統一的なスケジュールの設定に対する加盟国の反発が強かったため、今回の修正指令案では、放射性廃棄物の長期管理のためのスケジュールを廃棄物管理計画の中に含めることとし、処分に対する適切な代替案がなく、利用できる状態でない場合には、廃棄物管理計画の中でそれぞれの国が処分サイトの開発等の許認可発給期限を独自に設定できるようになっている。下の表は、放射性廃棄物指令案および修正指令案において、適切な代替案がない場合に必要とされる処分サイトの開発スケジュールに関する規定内容である。

  放射性廃棄物管理指令案
(2003年1月30日)
修正指令案
(2004年9月8日)
放射性廃棄物処分サイトの開発許認可 遅くとも2008年までに発給を行うこと。(高レベルおよび長寿命放射性廃棄物処分場の場合は地下でのさらなる期間をかけた詳細調査の条件付許認可とすることができる) 廃棄物管理計画に発給の期日を記すこと。
処分場の操業許認可 高レベル放射性廃棄物に関しては、2018年までに発給を行うこと。 廃棄物管理計画に発給の期日を記すこと。
なお、加盟国は複数のカテゴリーの放射性廃棄物を同一処分場に処分する決定ができる。
短寿命の低中レベル放射性廃棄物に関しては、2013年までに発給を行うこと。

この他に、放射性廃棄物管理指令案では、指令に基づく各国の国内法化期限を2004年5月としていたが、修正指令案では、指令施行後2年以内という期限が設定されている。また、修正指令案では、廃棄物管理計画において加盟国が深地層処分を優先する研究を行うことを求めている。さらに、修正指令案では、加盟国の提出する廃棄物管理計画をレビューするための専門家委員会の設置が謳われている。この専門家委員会は、各加盟国によって任命された専門家によって構成される。

なお、プレスリリースの中で欧州委員会副委員長は、拡大されたEU内で原子力安全に関して非常に重要なこの修正指令案が閣僚理事会ですみやかに議論され、採択されることを望んでいると述べている。

【参考】

  • 欧州委員会(The European Commission)
  • 閣僚理事会(The Council of the European Union)
  • 欧州議会(The European Parliament)
  • EU法については 既報を参照。

【出典】

  • 欧州委員会のウェブサイト プレスリリース(2004年9月8日) http://europa.eu.int/rapid/pressReleasesAction.do?reference=IP/04/1080&format=HTML&aged=0&language=EN&guiLanguage=en
  • 修正指令案 Amended proposal for a COUNCIL DIRECTIVE (Euratom) laying down basic obligations and general principles on the safety of nuclear installations, Amended proposal for a COUNCIL DIRECTIVE (Euratom) on the safe management of the spent nuclear fuel and radioactive waste. http://europa.eu.int/cgi-bin/eur-lex/udl.pl?REQUEST=Service-Search&LANGUAGE=en&GUILANGUAGE=en&SERVICE=all&COLLECTION=com&DOCID=504PC0526
  • 放射性廃棄物管理指令案 Proposal for a Council Directive (EURATOM) on the management of spent nuclear fuel and radioactive waste. http://europa.eu.int/eur-lex/en/com/pdf/2003/com2003_0032en01.pdf
  • 欧州議会修正提案 Report on the proposal for a Council directive (Euratom) on the management of spent nuclear fuel and radioactive waste – Committee on Industry, External Trade, Research and Energy. http://www2.europarl.eu.int/omk/sipade2?PUBREF=-//EP//NONSGML+REPORT+A5-2003-0442+0+DOC+PDF+V0//EN&L=EN&LEVEL=2&NAV=S&LSTDOC=Y
  • 原子力安全に関する閣僚理事会結論 閣僚理事会プレスリリース(2004年6月28日)

米国のDC巡回区控訴裁判所1 は、2004年9月1日、原子力エネルギー協会(NEI)による環境保護庁(EPA)規則に関する再審理請求を棄却した。NEIは、EPAのユッカマウンテン環境放射線防護基準の一部を無効とするなどの連邦控訴裁判所判決を不服として、控訴裁判所での再審理を2004年8月23日に請求していた。棄却決定から7日後には判決が執行されるため、EPAのユッカマウンテン環境放射線防護基準(40 CFR Part 197)において1万年という基準遵守期間を定めた規定は、2004年9月8日には無効となる。

ユッカマウンテン環境放射線防護基準(40 CFR Part 197)に定められた1万年という基準遵守期間については、全米科学アカデミー(NAS)の勧告に基づいて同基準を制定することを求めた1992年エネルギー政策法の規定に反するため無効であるとの判決が、2004年7月9日にDC巡回区控訴裁判所から示されていた

なお、2004年9月7日現在では、NEI、EPA、連邦エネルギー省(DOE)および原子力規制委員会(NRC)からのプレスリリースは公表されていない。

【出典】

【2004年9月22日追記】

本棄却決定を受けて、NEIは9月8日に判決の執行停止の申立てを行った。このため9月22日現在では判決は執行されていない。

【2004年10月14日追記】

NEIによる判決の執行停止の申立ては、2004年10月8日に棄却された。なお、ユッカマウンテンに係る判決は棄却決定から7日後に有効となる。


  1. DC・・・コロンビア特別区。DC巡回区控訴裁判所は、米国の首都ワシントンDC地区における訴訟事件を取り扱う。 []

米国の原子力規制委員会(NRC)は、2004年8月31日のニュースリリースにおいて、連邦エネルギー省(DOE)による許認可支援ネットワーク(LSN)(詳細はこちら)への書類登録証明はNRCの規則に適合してないとの決定を、NRCの原子力安全・許認可委員会(ASLB)が行ったことを公表した。ASLBはNRCの下部組織で、ユッカマウンテン許認可関連書類のLSNへの登録に関する紛争解決に当たる「許認可申請前段階監督官」(PAPO)として指名されていた。米国では、ユッカマウンテン処分場建設の許認可に当たり、関連書類をLSNと呼ばれるネットワーク上で利用可能とすることが必要とされており、DOEによる書類登録証明は2004年6月30日に行われていた

今回のASLBによる決定は、ユッカマウンテンの地元ネバダ州が2004年7月12日に行ったDOE書類登録証明の削除申立てを受けてなされたものである。ASLBは、2004年7月27日に、ネバダ州、DOEおよびNRCスタッフによる口頭審議を行っていた。ASLBは、DOEの書類登録がNRC規則(10 CFR Part 2)に適合していない理由として次の3点を示している。

  • DOEは登録日を自ら選択できること、書類の発生から登録までに要する時間的ギャップが大きいこと、登録前レビューの不完全さ等を考え合わせると、DOEが誠実に全書類を利用可能にするための努力を果たしたとは認められない
  • 最低限6カ月間はDOEの書類を公に利用可能とすることは、LSNについて規定した10 CFR Part 2 サブパートJの核心部分であることなどから、同規則はDOEの書類がLSNの中に索引付きで登録されることを求めていると解すべきである
  • DOEの登録証明は、基づいた登録方針も不完全で、またDOEが訴訟関係のサポートを委託している会社(CACI社)に引き渡した提出書類に限定したものであり、規則に適合していない

10 CFR Part 2では、NRCによるヒアリングを含む許認可手続の関係者全てがその関連書類をLSNに電子的に登録することを求めており、ネバダ州およびヒアリング参加者はDOEの書類登録後90日以内に自らの書類を登録することが必要とされている。今回の決定では、この登録期限は、DOEが書類登録の再証明を行ってから90日以内とされることも示されている。

このASLBの決定に対しては、決定の送達後10日以内にNRCの最上位組織である委員会への不服申立てが可能である。

【出典】

【2004年11月16日追記】

2004年9月10日にDOEは不服申立てを行ったが、2004年11月10日にNRCは申立てを一時未決とする決定を行った。

カナダにおける核燃料廃棄物管理の実施主体である核燃料廃棄物管理機関(NWMO)は、2004年8月26日のニュースリリースで、使用済燃料の長期管理に対する市民の意見に関する調査プロジェクトの報告書を公表した。このプロジェクトは、全国12の都市で市民との対話集会を開催し、合計462人から得られた意見を分析したもので、研究機関であるカナダ政策研究ネットワーク(Canadian Policy Research Network, CPRN)と合同で行われたものである。

このニュースリリースにおいて、CPRNの理事長は、使用済燃料の長期管理に関する決定にあたり、以下に示す6つの価値観に従うべきであると市民が述べていることを伝えている。このうち最初の3つは、世代間で権利や責任がどのように分担されるべきかということに、また残りの3つはどのように決定がなされ、誰がその決定をするのかということに関連している。

・責任 自らの責任を果たし、自らが作り出した問題への対処
・順応性 新たな知識の発展、利用
・管理責任 資源を大切にし、将来の世代への健全な遺産を継承する義務
・説明責任と透明性 信頼の再構築
・知識 現在と将来において、より良い決定のための公共の財産
・参加 すべての人が果たすべき役割を持つこと

また使用済燃料の長期管理にあたり、市民は以下に示すようなことを要望している。

  • 自分たちの使用した電気を作るために発生した廃棄物に関して責任を持ち、現段階で行動すること
  • 将来の世代が新たな知識や技術に基づき、今日の決定に立ち戻ることができること
  • 使用済燃料の長期管理に関する決定に貢献するために必要な情報を適切に受け取れること
  • 情報が提供されているか、政府や企業が役割を果たしているかを監視する専門家や市民の代表からなる独立機関の設置すること

CPRNの理事長は、最も重要なことは市民がNWMOの行っているアプローチを承認し、将来の意思決定のモデルと考えているということであるとしている。

NWMOの理事長は、市民が明らかにしたこれらの価値観は、NWMOのこれからの活動に生かされ、使用済燃料の長期的管理方法の最終的な推薦に反映されるであろうと述べている。

なお、このプロジェクトの対話集会は、2004年1月24日および25日にオタワとモントリオールから始まり、3月27日まで全国各地で開催された。NWMOは、対話集会に先立って2003年11月に、市民との議論を行うために第一回目の報告書を発表している。また、2004年中には、議論のための第二回報告書を発表する予定である。

【出典】

  • 核燃料廃棄物管理機関(NWMO)ウェブサイト8月26日ニュースリリース http://www.nwmo.ca/Default.aspx?DN=716,50,19,1,Documents
  • カナダ政策研究ネットワーク(CPRN)ウェブサイト http://www.cprn.org/en/doc.cfm?doc=1050

米国の原子力エネルギー協会(NEI)は、2004年8月23日、環境保護庁(EPA)のユッカマウンテン環境放射線防護基準の一部を無効とするなどの連邦控訴裁判所判決を不服として再審理の請求を行ったことをニュースリリースで公表した。EPAによるユッカマウンテン環境放射線防護基準(40 CFR Part 197)に定められた1万年という遵守期間については、全米科学アカデミー(NAS)の勧告に基づいて同基準を制定することを求めた1992年エネルギー政策法の規定に反するため無効であるとの判決が、2004年7月9日にDC1 巡回区控訴裁判所判決で示されていた

NEIのニュースリリースでは、再審理を請求した理由として以下のような点が示されている。

  • EPAは、NASの報告書を先ず踏まえた上で、政策上の検討要因を加えて基準を策定したのであり、[法律の規定に]従っている
  • EPA環境放射線防護基準の1万年という遵守期間は、他の放射性廃棄物管理における例(基準)と整合性がある
  • NASは1995年のEPAに対する勧告の中で、NASの調査では科学的なことしか扱っていないため、EPAは規則制定に当たって政策的問題を考慮する必要があると述べている

また、同ニュースリリースでは、EPAが地下水について独立の防護基準を設けたことが1992年エネルギー政策法違反であるとしてNEIが起こしていた訴訟についても、NEIの再審理請求に含まれていることが示されている。EPA基準における線量限度は地下水からのものも含む全ての経路を考慮しており、基準の追加によって新たに保護されるものは何もないとNEIは主張している。

なお、連邦控訴裁判所における再審理請求は45日以内までに行うものと規定されているが、この期限を過ぎた2004年8月27日現在でも、EPAや連邦エネルギー省(DOE)からは本件に関する公式なプレスリリースは発表されていない。

また、EPA基準における1万年の放射線防護の遵守期間がNASの勧告に従っていないとする訴訟は、ユッカマウンテンの地元ネバダ州などがEPAなどを相手取って起こした訴訟であるが、NEIによる地下水防護基準に対する訴訟などと併合して取り扱われていた

【出典】

  • 原子力エネルギー協会リリース(2004年8月23日)
    (http://www.nei.org/index.asp?catnum=4&catid=615)

  1. DC・・・コロンビア特別区。DC巡回区控訴裁判所は、米国の首都ワシントンDC地区における訴訟事件を取り扱う []

英国では2004年7月22日にエネルギー法が成立し、同法に基づき原子力遺産と称される英国の過去の原子力債務を管理するための機関である原子力廃止措置機関(NDA)が設置されることとなっている。一方、同時期に環境・食糧・農村地域省(DEFRA)は、放射性廃棄物の処理とパッケージ基準の設定などを現在は行っているNirex社を原子力産業界から独立させる方針を発表するなど、バックエンド事業推進に向けた準備が進められている。以下では、英国におけるバックエンド事業の最近の動向として、NDAの活動準備状況とNirex社の独立についての情報をまとめた。


NDAの活動準備状況

NDA長の任命

2004年7月27日、エネルギー担当大臣のステファン・ティムズ氏はNDA長にアンソニー・クリーバー氏を任命した。同氏は1994年まで英国IBM社、1993年から2001年まで英国原子力公社(UKAEA)の社長を歴任している。

人員募集

原子力廃止措置対象サイトとNDAの4つの活動地域(NDAウェブサイトより引用)

NDAはウェブサイトを立ち上げ、人員の募集の第一段階を開始しており、2004年秋には採用を終了する予定である。人員の募集は、20の原子力廃止措置対象サイトをNDAの本部が置かれるウェスト・カンブリア、オックスフォードシャー支部、チェシャー支部、ケースネス支部の4地域に分けて行われている(右図参照)。

活動資金

財務省は2004年歳出レビュー白書において、NDAの年間予算を約20億ポンド(約3,780億円)とすることを決定した。これは政府支出と商業活動からの収入によって賄われる。また、このうちの年間10億ポンド(約1,890億円)以上が、原子力廃止措置の重要性を鑑みて、貿易産業省(DTI)から支出されることになっている。なお、NDAは2005年4月1日から政府外公共機関(NDPB)として活動を開始する予定である。


Nirex社の原子力産業界からの独立

2004年7月21日、環境・食糧・農村地域省(DEFRA)は、貿易産業省(DTI)とともに新たに設立する保証有限会社(CLG)1 にNirex社の株式を譲渡し、同社の事業を監視させることを発表した。Nirex社は放射性廃棄物発生者によって1982年に設立、1995年に株式会社とされ、同社の株式は、現在、英国核燃料公社(BNFL)、BNFLの一部であるマグノックス・エレクトリック社、英国原子力公社(UKAEA)、ブリティッシュ・エナジー(BE)社などによって所有されている。また、今回の政府決定は2003年7月のDEFRAによって発表されていた方針に沿ったものであるとされている。なお、放射性廃棄物管理オプションについてのレビューを実施している放射性廃棄物管理委員会(CoRWM)が政府へ勧告を行う2006年に、政府は、放射性廃棄物管理方針及びNirex社の長期展望を決定するとされている。

新体制においてのNirex社の活動資金は、NDAとの契約及び放射性廃棄物処理とパッケージ基準についての原子力産業界との契約を通して、その大部分が賄われることになる。なお、Nirex社はNDAとは別の独立した会社とされる。

DEFRAのマーガレット・ベケット大臣によると、2004年10、11月には詳細を詰め、2005年4月1日から新体制に移行したいとのことである。また、Nirex社のプレスリリースによると、同社のクリス・マーレイ取締役は今回設立される新会社によるNirex社の株式取得と原子力産業界からのNirex社の分離についての政府決定を、英国における放射性廃棄物管理の透明性の向上と説明責任を果たすための必要かつ重要な一歩としている。


【出典】

  • 貿易産業省(DTI)の7月27日付けプレスリリース
    http://www.gnn.gov.uk/environment/detail.asp?ReleaseID=124855&NewsAreaID=2&NavigatedFromDepartment=False
  • 貿易産業(DTI)のウェブサイト、http://www.dti.gov.uk/nuclearcleanup/wn.htm#recruitment、2004年8月
  • 原子力廃止措置機関(NDA)のウェブサイト、http://www.ndajobs.co.uk/、2004年8月
  • 環境・食糧・農村地域省(DEFRA)の7月21日付のプレスリリース、http://www.defra.gov.uk/news/2004/040721b.htm
  • Nirex社の7月21日付のプレスリリース、http://www.nirex.co.uk/news/na40721.htm
  • 総務省、法人制度研究会報告書、平成11年9月、http://www.moj.go.jp/PRESS/990903/990903-1.html
  • 中央経済社、英和会計経理用語辞典[第2版]

  1. 保証有限会社(CLG)とは、1985年会社法に基いた会社形態で、非営利事業などに用いられる。また、会社法上、会社が清算手続きに入った場合、社員は会社の負債について、定款に定めた保証額の限度で責任を負う。なお、1980年12月以降に設立された保証有限会社は株式を発行することができないとされている。 []

米国の原子力規制委員会(NRC)は、2004年7月30日のプレスリリースにおいて、高レベル放射性廃棄物処分場の建設が予定されているユッカマウンテンに関する同委員会の書類が電子的に利用可能になったことを発表した。今回利用可能となったのは、連邦エネルギー省(DOE)により予定されている処分場建設の申請についてのヒアリングに関係するNRCの文書類で、DOEによる書類は2004年6月30日に利用可能となっていた

ニュースリリースでは、ユッカマウンテンの許認可手続に参加する全ての者は、その書類を電子形式で利用可能にすることがNRCの許認可手続規則(10 CFR Part 2)で必要とされていると示されている。必要とされる書類は、関係者や関係者になる可能性があるもの及び政府機関が許認可手続において論拠として使用する予定のものなどとされている。(許認可手続規則の詳細は既報を参照)

NRCは24,000以上の書類を許認可支援ネットワーク(LSN)(詳細はこちら)において利用可能な状態としたことがニュースリリースでは示されている。これらの書類の内、約100点以外は全てLSNに索引登録されてネットワークを通じて利用可能となっている。残りについてはNRCの文書データベース・システムであるADAMSを通じて利用可能となっており、LSNでの索引登録は後日行われるものとされている。

ニュースリリースではこの他にも、NRCの原子力安全・許認可委員会が書類提出に関する紛争解決に当たること、3名が委員として指名されたことも示されている。

また、ニュースリリースでは2004年7月9日に示されたDC巡回区控訴裁判所のユッカマウンテンに関する判決についても言及されている。その内容として、同判決及びその持ち得る影響については未だ分析中であり、当面は遅れの出ないように書類をネットワークで利用可能にすることを継続していくとのコメントが示されている。

なお、NRCのニュースリリースで同判決に関する言及が行われたのはこれが初めてである。

【参考】
・NRC許認可支援ネットワーク(LSN):(http://lsnnet.gov/)
・NRC文書データベース(ADAMS):(http://www.nrc.gov/reading-rm/adams/web-based.html)

【出典】

  • 原子力規制委員会(NRC)プレスリリース(2004年7月30日)
    (http://www.nrc.gov/reading-rm/doc-collections/news/2004/04-089.html)

2004年7月22日の貿易産業省(DTI)のプレスリリースで、2003年11月27日に上院に上程されて以降、議会で審議されていたエネルギー法が成立したことが発表された。同法は、原子力遺産と称される英国の原子力債務を管理するために設立される原子力廃止措置機関(NDA)に関する規定を主とした第1部「民間原子力産業」、沖合風力やその他の海洋再生可能エネルギー源の開発についての第2部「持続可能性と再生可能エネルギー源」、英国電力取引送電協定(BETTA)の実施についての第3部「エネルギー規制」の3部構成となっている。

NDAについての規定が記されているエネルギー法の第1部「民間原子力産業」は、以下の5つの章から構成されている。

  • 第1章 原子力廃止措置
  • 第2章 原子力債務引受けの移管
  • 第3章 民間原子力警察隊
  • 第4章 放射性廃棄物に関する承認
  • 第5章 原子力産業に関する諸規定

NDAの設立については、第1章において取り扱われており、同章ではNDAの設置、義務・権限、活動戦略・計画・報告、財政などについての規定がなされている。

当初、原子力債務管理機関(LMA)と呼ばれていたNDAの構想については、2001年11月に貿易産業省(DTI)によって設立方針が示された後、2002年7月のコマンドペーパー「原子力遺産の管理」(Cm5552)において具体的な提案がなされた。2003年6月には「原子力サイトおよび放射性物質法案」の草案が出され、NDA設立のための法整備に向けて関係機関などで協議された。最終的には、同草案に対する協議結果を反映したものがエネルギー法案に組み込まれ、上院に上程されていた

なお、DTIのウェブサイトによると、NDAは以下の点について政府に代わって機能することが求められている。

  • 原子力債務の戦略的なプログラム管理者として、サイト管理方法を決定する。
  • 最も効果的かつ安全な方法で債務を処理するために、NDAはサイトの許認可取得者(UKAEAおよびBNFL)および、安全、保安、環境規制当局と協力して作業を進める。
  • 競争原理の導入と促進によって、英国内の原子力債務管理および処理についての市場を拡大させる。
  • 管理効率を確保するための枠組みを構築する。
  • 英国の公的機関の商業用原子力債務の管理に対する公衆の信頼感を高める。

また、NDAは2005年4月1日までに政府外公共機関(NDPB)として設立されるとされている。

【出典】

  • Energy Act 2004
  • 貿易産業省(DTI)ウェブサイトの2004年7月22日付けのニュースリリース、 http://www.gnn.gov.uk/environment/detail.asp?ReleaseID=124405&NewsAreaID=2&NavigatedFromDepartment=False
  • 貿易産業省(DTI)の過去の原子力債務の管理に関するウェブサイト、http://www.dti.gov.uk/nuclearcleanup/index.htm、2004年7月

米国の連邦エネルギー省(DOE)は、2004年7月9日、高レベル放射性廃棄物処分場の建設が予定されているユッカマウンテンに関するネバダ州からの訴訟に対する控訴裁判所判決についてのプレスリリースを発表した。以下はそのプレスリリースで示されたエネルギー長官見解の内容である。

『裁判所によって本日下された決定は喜ばしいものである。判決はユッカマウンテンのサイト選定に関する全ての訴えを棄却した。ユッカマウンテンに関する連邦エネルギー省(DOE)の科学的論拠は確かなものである。この処分事業は市民の健康と安全を守るものである。

裁判所は、ネバダ州によるユッカマウンテン承認決議の合憲性に対する訴えを退け、その決議の議会における承認に繋がったDOEの諸活動に対する訴えを棄却した。

裁判では連邦環境保護庁(EPA)が策定した[環境放射線防護]基準の科学的有効性は問われなかったものの、同基準の一つの側面である1万年という遵守期間は無効であるとした。これを受けて、DOEはEPA及び連邦議会と検討を行い、この問題に対する適切な対応方法を決定する予定である。』

なお、ユッカマウンテンに関連する訴訟はネバダ州によるものを中心として様々な形で起こされたが、今回判決が示されたのは下表に示す全部で13件の請求が併合されたものである。また、ネバダ州からは、2004年3月17日に放射性廃棄物政策法(NWPA)に基づくネバダ州への資金提供に関する訴えがDOE等に対して起こされている他、ネバダ地方裁判所でも水の利用権に関する訴訟等が提起されている。

併合対象となった13件の訴訟のリスト
提訴年月日 原告 被告 主な内容
2001/ 6/ 6 NEI EPA他 環境放射線防護基準(40 CFR Part 197)における地下水防護基準
2001/ 6/13 NEI EPA他
2001/ 6/29 NEI EPA他
2001/ 6/27 ネバダ州 EPA他 環境放射線防護基準(40 CFR Part 197)
2001/ 6/27 NRDC他 EPA他
2001/12/17 ネバダ州他 DOE ユッカマウンテンサイト適合性指針(10 CFR Part 963)
2002/ 1/24 ラスベガス市他 DOE他
2002/ 2/15 ネバダ州他 DOE他 サイト推薦の放射性廃棄物政策法(NWPA)違反
2002/ 4/11 ネバダ州他 NRC ユッカマウンテン処分基準(10 CFR Part 63)
2002/ 6/ 6 ネバダ州 DOE他 国家環境政策法(NEPA)違反及び最終環境影響評価書(FEIS)
2002/ 6/21 クラーク郡他 DOE他
2003/ 1/ 9 ネバダ州他 国他 サイト指定の憲法違反
2003/ 3/ 4 ネバダ州 NRC他 ユッカマウンテン処分基準(10 CFR Part 63)

 (控訴裁判所及びネバダ州ウェブサイト資料から作成)
 ※ NEI=原子力エネルギー協会、 NRDC=天然資源保護委員会

【参考】

連邦環境保護庁(EPA)による環境放射線防護基準(40 CFR Part 197)は、1992年エネルギー政策法(EPACT)の規定により、全米科学アカデミー(NAS)の勧告に基づいてEPAが策定した規則である。同規則では、ユッカマウンテンにおいてDOEが満たすべき基準の遵守期間を1万年と設定している。
環境放射線防護基準(40 CFR Part 197)[連邦官報版]

(その他の関連法令等)
放射性廃棄物政策法(NWPA)
国家環境政策法(NEPA)
原子力規制委員会(NRC)ユッカマウンテン処分規則(10 CFR Part 63)
エネルギー省(DOE)ユッカマウンテンサイト適合性指針(10 CFR Part 963)
エネルギー政策法(EPACT)[抜粋]
エネルギー省(DOE)最終環境影響評価書(FEIS)
(www.ymp.gov/documents/feis_2/index.htm)

【7月14日追加】
DC巡回区控訴裁判所判決(01-1258)

【出典】

  • 連邦エネルギー省(DOE)プレスリリース(2004年7月9日)
    (http://www.energy.gov/engine/content.do ?PUBLIC_ID=16149&BT_CODE=PR_PRESSRELEASES&TT_CODE=PRESSRELEASE)

ONKALOのレイアウト(地下特性調査計画書より引用)

フィンランドにおける使用済燃料処分の実施主体であるポシヴァ社は2004年6月30日付けのプレスリリースで、同社がオルキルオトにおいて地下特性調査施設(ONKALO)1 の建設作業を開始したことを公表した。このONKALOは2010年までに建設されることとなっている。ポシヴァ社はONKALOにおける研究により、最終処分に適しているとされる岩盤部分の特性を明らかにするための情報が得られるとしている。また、この情報は2012年末までに政府に提出される最終処分施設の建設許可申請において必要となるものである。なお、使用済燃料の最終処分は2020年に開始される予定である。

プレスリリースによると、ONKALOは最終処分場の一部として使用されるため、ポシヴァ社は現段階から既に最終処分の長期安全基準を考慮しているとのことである。
ONKALOの建設に当たって、掘削については通常の岩盤工事との違いはないが、坑道周囲の岩盤のシーリングには特に注意が必要とのことである。坑道掘削と並行して、岩盤に試錐孔を掘削し、地質情報を得ることも予定されている。さらに、坑道内に掘削した研究用空洞において、地球物理学的及び化学的調査を実施するとのことである。また、ONKALOの建設により、毎年40~50人の雇用が創出されるとのことである。

なお、ONKALOについては2004年3月に建設の第一段階についての詳細がポシヴァ社により明らかにされている

【出典】

  • ポシヴァ社ウェブサイト、http://www.posiva.fi/englanti/index.html、2004年7月
  • POSIVA 2003-03, ONKALO Underground Characterisation and Research Programme (UCRP) , September 2003

  1. ONKALOは、「最終処分のためのオルキオルトの岩盤特性調査」のフィンランド語表記に基づいて、その頭文字をとったものである。 []