Top » 海外情報ニュースフラッシュ(全記事表示モード)

フィンランドにおける高レベル放射性廃棄物(使用済燃料)の処分実施主体であるポシヴァ社は、2019年6月25日付けプレスリリースにおいて、使用済燃料処分場の地上施設を構成するキャニスタ封入施設の建設を開始したことを公表した。本施設は、国内2カ所の原子力発電所から使用済燃料を輸送キャスクに収納して受け入れ、処分用の銅-鋳鉄キャニスタ(外側が銅製、内側が鋳鉄製)に使用済燃料を移し替えて封入する施設である。乾燥させた使用済燃料は、キャニスタに収納され、アルゴンガスが充填される。キャニスタの蓋部分は「摩擦撹拌溶接法」(friction stir welding、FSW)と呼ばれる方法により、接合部周辺を塑性流動させて練り混ぜて一体化することにより、使用済燃料が密封される。

ポシヴァ社は2012年12月に、地上のキャニスタ封入施設と地下の処分施設の建設許可申請書を政府に提出し、政府は2015年11月に建設許可を発給していた。地下の処分施設の建設は、2016年12月より開始されており、キャニスタ封入施設の建設開始とあわせて、処分施設との接続に必要なシステムも設置される予定である。

また、ポシヴァ社は、キャニスタ封入施設と処分施設を合わせた処分場全体の建設費用が約5億ユーロ(625億円、1ユーロ=125円で換算)になるとしている。ポシヴァ社は、現在のところ2021年末に操業許可を申請し、2020年代に操業を開始する予定である

キャニスタ封入施設のイメージ図(ポシヴァ社ウェブサイトより引用)

キャニスタ封入施設のイメージ図(ポシヴァ社ウェブサイトより引用)

銅-鋳鉄キャニスタ(写真:ポシヴァ社ウェブサイトより引用)

銅-鋳鉄キャニスタ(写真:ポシヴァ社ウェブサイトより引用)

【出典】

 

 

【2019年7月2日追記】

ポシヴァ社は、キャニスタ封入施設の建屋建設について、スウェーデンの大手建設会社であるSkanska社と工事契約を締結したことを公表した。ポシヴァ社のプレスリリースによると、キャニスタ封入施設は床面積約11,500m2、コンクリート使用量約16,000m3であり、工事契約額は約4,500万ユーロ(約56億3,000万円、1ユーロ=125円で換算)である。竣工は2022年夏の予定である。

Skanska社は、スウェーデンの首都ストックホルムに本社を置く建設・不動産開発企業である。原子力施設の建設にも携わっており、フィンランドのオルキルオトでも原子力関連事業を請け負った経験も有している。なお、今回の工事契約の締結に先立ってポシヴァ社とSkanska社とは、2018年11月にキャニスタ封入施設建設プロジェクトの準備に関する契約を締結していた。

【出典】

韓国産業通商資源部(MOTIE)は、2019年5月29日のプレスリリースにおいて、「使用済燃料管理政策再検討委員会」(以下「再検討委員会」という)を設置し、使用済燃料の管理政策の見直しに本格的に着手したことを公表した。今後、再検討委員会は、2016年に策定された「高レベル放射性廃棄物管理基本計画」(以下「基本計画」という)について、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の漸進的な脱原子力政策に沿った場合の使用済燃料の発生量予測の変化などを踏まえて、使用済燃料の管理政策の枠組みに関する検討を行い、勧告書をMOTIEに提出する予定である。再検討委員会は当面の作業として、原子力発電所の立地地域住民を対象に使用済燃料の管理政策に対する意見を収集する。

2016年にMOTIEが前政権の下で策定した基本計画では、高レベル放射性廃棄物の管理の方針として、①最終処分施設の許認可取得を目的とした地下研究所(URL)、②使用済燃料の中間貯蔵施設、③最終処分施設の3施設を1カ所のサイトにおいて段階的に建設するとし、最終処分施設サイトの選定に12年間を掛けることなどの計画を示していた。MOTIEは、基本計画に沿った法案策定を進めていたが、2017年5月の政権交代を受けて、国会審議は無期限延期となっていた。

文政権の漸進的な脱原子力政策と使用済燃料管理政策の見直し

韓国で2017年10月に閣議決定された「エネルギー転換ロードマップ」では、原子力発電について、計画中の原子炉は建設せず、既設炉も設計寿命を超えた運転を認めない方針としていた。これを受けて、韓国産業通商資源部(MOTIE)は2018年5月に「高レベル放射性廃棄物管理政策の見直し準備団」(以下「準備団」という)を発足させ、基本計画の見直しのための再検討委員会の構成案、国民意見の収集方法などについて2018年11月まで検討を行っていた。

今回設置された再検討委員会の構成についてMOTIEは、韓国社会を代表するように、人文・社会、法律・科学、コミュニケーション・紛争管理、調査・統計などの中立的な専門家15名を集めるとともに、30代から60代の男女がバランスよく構成されるよう配慮したと説明している。

MOTIEは、再検討委員会の独立性を確保するとし、再検討委員会が勧告書を取りまとめる時期について言及していない。また、MOTIEは、再検討委員会が今後提出する勧告書を最大限尊重し、使用済燃料の管理政策を推進する考えを表明している。

表 使用済燃料管理政策再検討委員会委員
氏名 所属 専門分野
チェヒョンソン 明知大学 行政学科 教授

人文・社会

イヒョクウ 培材大学 行政学科 教授
キムジョンイン 水原大学 法・行政学部 教授
ユウォンソク 弁護士

法律・科学

シンヨンジェ 弁護士
キムスヨン KAIST 科学技術政策大学院 院長
チャンボヒェ 弁護士
キムミン 忠北大学 化学科 教授
チョンチョンファ 江原大学 公共行政学科 教授

コミュニケーション・紛争管理

イユンソク ソウル市立大学 都市社会学会 教授
キムドンヨン KDI国際政策大学院 教授
ユギョンハン 全北大学 新聞放送学科 教授
チョンジュジン 平和紛争研究所 所長
パクインギュ 高麗大学 統計学科 教授

調査・統計

キムソクホ ソウル大学 社会学科 教授

【出典】

 

【2019年11月18日追記】

韓国産業通商資源部(MOTIE)が設置した「使用済燃料管理政策再検討委員会」(以下「再検討委員会」という)は、2019年11月12日付けのプレスリリースにおいて、使用済燃料管理政策の再検討に関する意見の収集に向け、専門家検討グループを発足させたことを公表した。専門家検討グループは今後、再検討委員会が国民と原子力発電所の立地地域住民を対象に使用済燃料の管理政策に対する意見を収集する際、提示する専門的資料を作成するほか、再検討委員会が政府に提出する勧告書の作成にも参加する。専門家検討グループは、19名の技術グループと15名の政策グループの2つのサブグループで構成されており、原子力発電所の立地自治体、原子力業界及び再検討委員会からの推薦によってメンバーが選定された。

技術グループ及び政策グループは、それぞれ以下の課題について検討を行う。

・技術グループ:①使用済燃料の発生量と貯蔵施設の飽和時期の見通し、②使用済燃料管理の技術水準、③最終処分・中間貯蔵・一時貯蔵に関する課題

・政策グループ:④使用済燃料管理の原則、⑤使用済燃料政策の決定プロセス、⑥使用済燃料管理施設のサイト選定手順、⑦使用済燃料管理施設の地域支援の原則と方法

再検討委員会のプレスリリースによると、2019年11月8日に専門家検討グループの準備会合が開催され、上記の2つのサブグループの役割や今後の検討スケジュールについて確認が行われた。なお、専門家検討グループのメンバーの氏名や所属、今後の具体的な検討スケジュールは現時点で公表されていない。

【出典】

スイスの処分実施主体である放射性廃棄物管理共同組合(NAGRA)は、201959日に、3つの地質学的候補エリアを対象とした地層処分場の地上インフラの配置案を公表した。NAGRAは、既に20139月以降、地上施設の設置区域を絞り込んだ案の概要を公表しているが、今回は、ガラス固化体のオーバーパック等を含む廃棄体製作施設の配置の他、地上施設の設置区域外に設ける可能性がある換気用及び掘削した岩石の搬送用の建設立坑の位置、廃棄体の積み下ろし駅を加えるなど、より広範な地上インフラの配置案を提示している。NAGRAは、今回提示した地上インフラの配置案は最終的なものではなく、今後のサイト選定第3段階での地域会議との協議において、建物の外観デザインや処分場の建設・操業時の作業が住民生活や環境へ及ぼす影響などを具体的に議論していくための資料となると説明している。

NAGRAが今回提示した地上インフラの配置案は、高レベル放射性廃棄物用処分場(HAA処分場)と低中レベル放射性廃棄物用処分場(SMA処分場)を併設する場合を想定して作成したものである。このため、配置案には2種類の廃棄体製作施設―①ガラス固化体及び使用済燃料をオーバーパックする施設、②低中レベル放射性廃棄物を処分するためにコンクリート製容器に収納する施設 1 ―が含まれている。

Jura ost JO-3+

ジュラ東部の地上施設の設置区域案(左)と今回の地上インフラ配置案(右)

NAGRAは、高レベル放射性廃棄物のオーバーパック施設を地層処分場の地上施設に含めない代替オプションとして、既存のヴュレンリンゲン放射性廃棄物集中中間貯蔵施設(ZZL)の敷地に配置する案が考えられるとしている。ZZLでは、国内4カ所の原子力発電所から発生する低中レベル放射性廃棄物と使用済燃料の他、英仏での再処理に伴って返還されたガラス固化体も貯蔵されており、地質学的候補エリア「ジュラ東部」の地上施設の設置区域とアーレ川を挟んだ対岸にある(図参照)。

また、低中レベル放射性廃棄物の廃棄体製作施設に関する代替オプションとしては、各原子力発電所に設ける、あるいはZZLに設けるの2通りが考えられるとしている。

地域会議の要望と連邦評議会のNAGRAへの要求

サイト選定第2段階において、チューリッヒ北東部の地域会議は、高レベル放射性廃棄物または低中レベル放射性廃棄物の廃棄体製作をサイト地域外で実施することの長所及び短所を説明して欲しいとの要望を出していた。また、2018年11月21日に連邦評議会2 は、NAGRAに対し、サイト選定第3段階の取組として、サイト地域3 を含む州や自治体当局、市民で構成される地域会議の要望を考慮した上で、処分場の建設時に必要となる建設立坑の配置案を提示し、廃棄体製作施設をサイト地域外に設置する可能性を検討するよう求めていた 。

今後の予定

NAGRAは、地域会議と立地州との協議は2021年初頭まで続く見通しであり、寄せられた意見・要望を受けて2022年までに地上インフラ計画の見直しと詳細化を進めるとしている。NAGRAは2024年に地層処分場の候補サイトを提案し、概要承認申請書を提出するとしている。

 

【出典】


  1. スイスでは現在、低中レベル放射性廃棄物は原子力発電所またはヴュレンリンゲン放射性廃棄物集中中間貯蔵施設(ZZL)でドラム缶などに収納して保管されている。 []
  2. 日本の内閣に相当 []
  3. サイト選定第3段階におけるサイト地域は、地上施設、地下施設、地上・地下のインフラの一部または全てが立地する「インフラ立地自治体」と「その他関係自治体」で構成される。 []

カナダの使用済燃料処分の実施主体である核燃料廃棄物管理機関(NWMO)は、2019年5月のプレスリリースにおいて、サイト選定プロセスの第3段階第2フェーズにおけるフィールド調査の実施に向けた土地利用に関する説明等を行うため、オンタリオ州南部のヒューロン=キンロス・タウンシップ及びサウスブルース自治体を訪問することを公表した。NWMOは2017年に、南部2自治体でボーリング調査を行う計画を表明していたが、現在も土地所有者や先住民からボーリング調査の許可を得るに至っていない。このためNWMOは、ボーリング調査の結果によって、将来、当該エリアが使用済燃料処分場の好ましいサイトとして選定された場合には、当該エリアの土地を割り増し価格で購入する合意文書を事前に取り交わすことで、土地所有者などからボーリング調査の許可を得たいとの意向を明らかにしている。

NWMOによるサイト選定プロセスの進捗動向
(2017年12月時点)

使用済燃料処分場のサイト選定プロセスの第3段階第2フェーズにある5自治体のうち、オンタリオ州北部の3自治体で特定されているフィールド調査エリアは州管轄地(クラウンランド)にあって土地所有構造が単純であるのに対し、南部2自治体の場合は複数の土地所有者が関係する複雑な構造となっている1 。NWMOは、南部2自治体において当面必要なフィールド調査を円滑に進められるように「土地アクセスプロセス」(Land Access Process)を明らかにしたうえで、土地所有者とNWMOとの双方に有益な関係の構築を目指すとしている。

土地アクセスプロセス

今回NWMOは、土地所有者からフィールド調査を行う許可を得るとともに、将来的にNWMOがその土地を購入する可能性を見越して、土地所有者との間で事前に以下の内容の合意文書を取り交わす「土地アクセスプロセス」を提案している。

  • NWMOは、土地所有者と合意文書を取り交わすことで、フィールド調査を実施する権利、さらには、将来的にサイトが選定された際に土地を購入する権利を得る。
  • NWMOがフィールド調査に利用する土地の所有者は、NWMOと合意文書を取り交わすことよって、土地所有者が行っている活動への影響に対する補償を受けることができる。
  • 土地所有者が合意時点で受け取ることができる補償内容には、土地の市場価格の10%の金額、並びに土地所有者が外部専門家から地価の評価額や法的助言を得るために使用できる費用として1万カナダドル(83万円、1カナダドル=83円で換算)が含まれる。
  • 土地所有者とNWMOとが合意文書を取り交わした場合でも、実際にフィールド調査に使用されない土地の部分は、土地所有者が継続して利用可能である。
  • 将来、NWMOが使用済燃料処分場の好ましいサイトを選定した後、当該土地の購入を決定した場合、土地の市場価格に25%を上乗せした金額をNWMOが土地所有者に支払う。

 NWMOは、土地所有者との間で上記の合意文書を取り交わしたい意向であるが、土地所有者が希望する場合には、当該土地を直ちに購入する選択肢も検討するとしている。また、土地所有者が土地アクセスプロセスに関してNWMOと合意文書を取り交わした場合でも、そのことをもって処分場の受け入れに同意したことにはならないことを明らかにしている。

 

【出典】

 


  1. 第3段階第2フェーズにあるオンタリオ州北部3自治体の一つであるイグナス・タウンシップは、2011年11月にNWMOとボーリング調査に関する合意文書を取り交している。NWMOは州政府の承認を得て初期ボーリング調査を2017年11月に開始している   []

米国の放射性廃棄物技術審査委員会(NWTRB)は2019年5月8日に、処分場科学及び国際的な地下研究所(URL)研究活動における最近の進展に関する2019年春季ワークショップ(以下「本ワークショップ」という。)の資料等を公表した。本ワークショップは、2019年4月24日及び25日の2日間にわたって米国サンフランシスコで開催されたものである。なお、NWTRBは、1987年放射性廃棄物政策修正法に基づいて、エネルギー長官が行った高レベル放射性廃棄物処分に係る活動の技術的及び科学的有効性をレビューするため、独立した評価組織として設置されたものである。

本ワークショップの目的は、エネルギー省(DOE)が実施または計画している研究開発活動についてレビューを行うこと、DOEによる研究活動及びNWTRBによるレビューに資する情報を得ることとされている。国際的な経験に関する議論の焦点は、各国の地下研究所で実施されてきた研究について、高レベル放射性廃棄物の地層処分場の長期的挙動の科学的理解、技術、操業に係る最近の進展などに当てられている。なお、2019年2月26日には、本ワークショップの準備のため、DOEの研究活動の現況を確認するNWTRBミーティングが開催されている。

本ワークショップでは、主に以下のような報告や議論が行われた。

  • 国際的な地下研究所プログラムについて、フランス、スウェーデン、スイス及び英国の4カ国からの報告とパネルディスカッション
    • スイス:放射性廃棄物管理共同組合(NAGRA)
    • スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)
    • フランス:放射性廃棄物管理機関(ANDRA)
    • 英国:放射性廃棄物管理会社(RWM社)
  • DOEの地層処分研究開発プログラムの概要、及び国際的な地下研究所での研究との統合
  • DOEにおける地下研究所に関連した研究開発活動(特に、天然バリア、人工バリアの健全性、地下水流動と核種移行、全体システムの挙動)
  • 地下研究所での研究開発プログラムから得られた教訓と重要事項(全体セッション)

なお、現在、DOEは、「使用済燃料処分等研究開発プログラム」(UNFD研究開発プログラム)の中で、処分及び貯蔵・輸送に係る一般的な研究開発活動を実施している。DOEは、2020会計年度の予算要求書において、UNFD研究開発プログラムの大幅な縮小を提案しているが、潜在的な代替処分オプションに関する国際共同研究については継続するとしている。

【出典】

フィンランドにおける高レベル放射性廃棄物(使用済燃料)の処分実施主体であるポシヴァ社は、2019年5月3日付けプレスリリースにおいて、地下特性調査施設(ONKALO)の地下深度420mに掘削した実証坑道において2018年から開始している実規模原位置システム試験(FISST:Full-scale In-Situ System Test)の進捗状況を公表した。FISSTでは、実証坑道の床面に2本の試験処分孔を掘削し、銅製キャニスタ、ベントナイト緩衝材を定置した後、実証坑道を埋め戻し、最後に実証坑道の入り口を塞ぐプラグを設置するまでの一連の作業が行われる。キャニスタには、使用済燃料からの発熱を模擬するヒーターを備え付けている。また、キャニスタ・緩衝材の設置、実証坑道埋め戻し等の作業には、機器・装置の試作機(プロトタイプ)を使用している。

FISSTは2018年6月に開始され、これまでにキャニスタ、緩衝材の設置、長さ50mの実証坑道の埋め戻しが2018年末までに行われた。その後、実証坑道の止水や埋め戻し材の流出を防ぐため、プラグと呼ばれるコンクリート製の構造体の設置に向けた準備が進められ、2019年5月3日にプラグのコンクリート打設が行われた。

プラグのコンクリート打設が終了したことにより、人工バリア設置に係る段階は終了し、今後、FISSTはフォローアップ段階に移行し、緩衝材など人工バリアの状態のモニタリングを数年間継続する予定である。このモニタリングは2018年8月よりすでに開始しており、これまでのところ予期しない現象の発生はないとされている。

今後の予定

ポシヴァ社は、今回のFISSTの結果を踏まえて、2023年頃の開始を予定している統合作動試験(joint operation test)で使用するため、実用レベルの機器・装置の設計・製作を行うとともに、実際の処分場の操業で採用する人工バリアの詳細設計を進める計画である。実際の使用済燃料を取り扱う「原子力統合作動試験」は、政府からの処分場の操業許可発給を受けた2024年頃から開始される予定である。

フィンランドでは、地下特性調査施設(ONKALO)を拡張して、使用済燃料処分場の建設が2016年12月より開始されており、主要坑道の最初の部分の掘削、及び主要坑道までの車両アクセス坑道の掘削、キャニスタ搬送リフト用の立坑の掘削などが行われている。また、使用済燃料を銅製キャニスタに封入する設備を収容する地上施設については、これまでに地表での地盤整備が行われており、地上施設本体の建設は2019年に開始予定である。処分場の建設以降、使用済燃料の処分作業を開始するには、別途、操業許可が必要であるが、ポシヴァ社は現在のところ2021年末に操業許可を申請する予定である。

Posiva

処分作業のイメージ(坑道の埋め戻し作業)(出典:ポシヴァ社)

【出典】

米国の連邦議会上院の環境・公共事業委員会は、2019年4月24日付けのプレスリリースにおいて、「2019年放射性廃棄物政策修正法案」の討議用ドラフト及び逐条解説を公表した。2019年放射性廃棄物政策修正法案は、2018年5月に連邦下院本会議で可決された「2017年放射性廃棄物政策修正法案」(H.R.3053、会期終了にともない廃案)と同様の法案であり、1982年放射性廃棄物政策法(1987年修正)を修正するものとなっている。同プレスリリースにおいて今回の討議用ドラフトは、使用済燃料及び高レベル放射性廃棄物の処分に係る連邦政府の義務の履行を確実にするため、米国の放射性廃棄物管理政策の現実的な改革を行うものであるとしている。環境・公共事業委員会のウェブサイトでは、今回公表された法案の討議用ドラフトについて、検討する公聴会を2019年5月1日に開催する予定が示されている。

今回公表された2019年放射性廃棄物政策修正法案の討議用ドラフトにおける法案の構成及び主要条文タイトルは以下の通りであり、2017年放射性廃棄物政策修正法案(H.R.3053)において下院本会議で採択された修正案も織り込まれた内容となっている。

第I章 監視付き回収可能貯蔵1
監視付回収可能貯蔵(第101条)、権限と優先度(第102条)、監視付回収可能貯蔵協定の条件(第103条)、サイト選定(第105条)、便益協定(第106条)、許認可(第107条)、財政的支援(第108条)

第Ⅱ章 恒久処分場
土地収用・管轄権・保留地(第201条)、申請手続とインフラ活動(第202条)、申請中の処分場許認可申請(第203条)、軍事廃棄物専用処分場開発の制限(第204条)、輸送経路に関する連邦議会意見(第205条)

第Ⅲ章 エネルギー省(DOE)の契約履行
物質[使用済燃料]の所有権(第301条)

第Ⅳ章 立地自治体に対する便益
同意(第401条)、協定の内容(第402条)、対象となる地方政府(第403条)、高等教育機関への優先資金供与(第405条)、使用済燃料処分(第406条)、更新レポート(第407条)

第Ⅴ章 資金
見積り及び拠出金の徴収(第501条)、放射性廃棄物基金の使用(第502条)、複数年度予算要求の年次提出(第503条)、一定金額の利用可能性(第504条)

第Ⅵ章 その他
基準(第601条)、申請書(第602条)、輸送安全の支援(第603条)、民間放射性廃棄物管理局(OCRWM)(第604条)、海洋底下処分(subseabed disposal)または海洋処分(ocean water disposal)(第605条)、五大湖近傍での放射性廃棄物貯蔵に関する連邦議会意見(第606条)、予算上の効果(第607条)、残置された放射性廃棄物(第609条)

上院環境・公共事業委員会のプレスリリースでは、法案の討議用ドラフトのポイントとして以下を示している。

  • 停止状態のユッカマウンテン許認可審査の解決を支援し、処分場の許認可発給及び建設が可能かを決定する公式の許認可手続を可能とする。
  • 電気料金負担者を守るため、破綻した資金メカニズムを改革し、DOEが多世代に亘るインフラプロジェクトを建設・操業するために適切な資金が確保できるようにする。
  • ユッカマウンテン処分場の手続を進める間に、閉鎖された原子力発電サイトの使用済燃料を集約するための中間貯蔵プログラムを進めることを、非連邦組織との契約締結権限を含めて、DOEに指示する。
  • ネバダ州及び地域ステークホルダーが、処分場の立地地域として利益を享受できる取決めを連邦政府と行う機会を提供する。
  • 放射性廃棄物プログラムをより効果的に実施できるようDOEのプログラム管理及び組織を強化する。

今回の2019年放射性廃棄物政策修正法案の討議用ドラフトの公表に対して、ユッカマウンテンが立地するネバダ州選出の上院議員からは、連邦議会はネバダ州の意思を尊重すべきなどとし、ユッカマウンテン計画の再開を図る動きには強く反対することを表明するプレスリリースが出されている。

【出典】

 

【2019年5月7日追記】

米国の連邦議会上院の環境・公共事業委員会は、2019年5月1日に、「2019年放射性廃棄物政策修正法案」の討議用ドラフトに関する公聴会を開催した。本公聴会では、ネバダ州選出の連邦議会上院議員2名のほか、電力会社、州公益事業委員会、非営利環境団体の代表らが証人として出席し、証言と質疑応答が行われた。

公聴会の終了後に環境・公共事業委員会のウェブサイトに掲載されたプレスリリースでは、2019年放射性廃棄物政策修正法案によってユッカマウンテン計画を進めることが解決策だとする見解をバラッソ委員長(共和党、ワイオミング州選出)が示す一方で、カーパー少数党最上席議員(民主党、デラウェア州選出)からは、同意に基づくサイト選定が重要であるなどの見解が示されている。

また、証人として出席した2名のネバダ州選出の上院議員からは、ユッカマウンテン計画への強い反対が示されたほか、ネバダ州知事からも書簡が提出された。一方、ユッカマウンテンが立地するネバダ州ナイ郡からは、ユッカマウンテン処分場に係る原子力規制委員会(NRC)の許認可審査手続きの完了を求める書簡が提出されている。

さらに、連邦議会上院では、2019年4月30日に、「2019年放射性廃棄物管理法案」(S.1234)も提出された。本法案は、上院エネルギー・天然資源委員会の委員長、歳出委員会エネルギー・水資源小委員会の委員長及び少数党最上席議員の3名が共同提出した超党派法案であり、過去に提出された「2013年放射性廃棄物管理法案」等と同様の法案とされている。

上院エネルギー・天然資源委員会の委員長のプレスリリースでは、2019年放射性廃棄物管理法案の主要な内容として、以下の点が示されている。

放射性廃棄物管理組織
エネルギー省(DOE)内に放射性廃棄物プログラムを管理する独立組織を設置する。同組織の長官は、大統領が指名し、上院の承認を経て任命される。

処分場及び集中貯蔵施設の同意に基づくサイト選定プロセス
閉鎖された原子力発電所からの使用済燃料などの優先的な使用済燃料のためのパイロット貯蔵施設、及びその他の使用済燃料のための集中中間貯蔵施設の建設を新組織に命じる。
貯蔵施設及び処分場のサイト選定プロセスを確立する。

貯蔵施設と処分場のリンク
パイロット貯蔵施設の建設は、貯蔵量の制限なしに直ちに承認する。
優先的な使用済燃料以外のための新たな貯蔵施設については、並行して進められる処分場プログラムの進捗を条件として、サイト選定を可能とする。

放射性廃棄物基金
放射性廃棄物管理組織が歳出予算措置を経ずに利用可能となる、新しい運営資本基金を財務省に創設し、電力会社が拠出金を払い込む。本法案の成立前に払い込まれた拠出金は、従来からの1982年放射性廃棄物政策法(1987年修正)に基づく放射性廃棄物基金に残り、歳出予算の対象となる。

軍事起源廃棄物
エネルギー長官が、軍事起源廃棄物を民間の使用済燃料と共同で処分するとした方針を見直すことを認め、必要、適切と判断された場合には軍事起源廃棄物の専用処分場の開発を認める。

なお、ネバダ州選出議員からは、処分場に関する放射性廃棄物基金からの支出には、州知事などの関係者の承認・協定締結を必要とすることなどを規定する「放射性廃棄物インフォームドコンセント法案」(S.649、H.R.1544)や、「2019年廃棄物よりも雇用法案(Jobs, Not Waste Act of 2019)」(S.721)が提出されている。

【出典】


  1. 監視付き回収可能貯蔵(MRS、Monitored Retrievable Storage)施設は、1982年放射性廃棄物政策法(1987年修正)において、高レベル放射性廃棄物及び使用済燃料を監視付きの回収可能性を有する中間貯蔵施設に長期貯蔵することが、安全・確実な管理の選択肢であるとし、エネルギー長官に中間貯蔵施設の設置に係る権限を与えている。 []

ビューラッハにおけるボーリング孔掘削の様子

スイスの処分実施主体である放射性廃棄物管理共同組合(NAGRA)は2019年4月15日に、地質学的候補エリア「北部レゲレン」でのボーリング調査の地点であるビューラッハ(Bülach)において、2018年12月に開始したサイト選定第3段階で最初となるボーリング孔の掘削作業に着手した。最大2,000メートルの深度までボーリング孔を掘削する計画であり、処分場の母岩となるオパリナス粘土層の厚さ、透水性、組成の調査等を行う。ボーリング掘削作業には、6~9ヶ月を要する見込みである。

NAGRAは、作業現場に情報公開コーナーを設置するほか、オープンデーを設けて現地見学を可能にする予定であり、市民・ステークホルダーに対してボーリング調査に関する情報提供を行うとしている。

ボーリング調査の許可手続きと進捗状況

サイト選定プロセスを定めた特別計画「地層処分場」(詳細はこちら)によると、サイト選定第3段階では、概要承認の申請書提出に向けた準備を行う上で、安全性の観点からの詳細な比較を可能とするため、必要に応じて弾性波探査、ボーリング調査などの地球科学的調査を行って、サイト特有の地質学的知見を収集することになっている。サイト選定第3段階には、3つの地質学的候補エリア「ジュラ東部」「北部レゲレン」「チューリッヒ北東部」が残っている。

三次元弾性波探査については、NAGRAがサイト選定第2段階の期間において先行的に実施済みである 。ボーリング調査のような地下に影響を及ぼす地球科学的調査の実施にあたっては、スイスの原子力法に基づき、環境・運輸・エネルギー・通信省(UVEK)の許可が必要とされている。UVEKが2019年1月に公表したボーリング調査の許可発給状況によれば、NAGRAは3つの地質学的候補エリア内の合計23の調査候補地点についてボーリング調査の許可申請を行っており、うち4地点について許可発給を受けている。

NAGRAは、今回のビューラッハに続き、既にボーリング調査の許可発給を受けている地質学的候補エリア「チューリッヒ北東部」のトリュリコン(Trüllikon)において、2019年夏にボーリング調査を開始する予定としている。

 

【出典】

米国のエネルギー省(DOE)は、超ウラン核種を含む放射性廃棄物(TRU廃棄物)の地層処分場である廃棄物隔離パイロットプラント(WIPP)について、2019年3月26日付の適合性再認定申請書(CRA)(以下「2019年CRA」という。)をウェブサイトで公表した。WIPPでは、1999年3月26日から、軍事起源のTRU廃棄物の地層処分が実施されているが、1992年WIPP土地収用法により、廃棄物の定置開始以降の5年毎に、廃止措置段階が終了するまで、連邦規則(CFR)の要件に適合していることの認定を受けることが要求されている。これまで3回の適合性再認定申請を行い、環境保護庁(EPA)が適合性認定の決定を行っており、今回が4度目の適合性再認定申請となる。

適合性再認定申請 適合性再認定の決定
1 2004年3月26日 2006年3月29日
2 2009年3月24日 2010年11月18日
3 2014年3月26日 2017年7月13日

前回の2014年3月26日に提出された3度目の適合性再認定申請書(以下「2014年CRA」という。)は、2013年1月1日までのデータに基づいて策定されていたが、その提出直前の2014年2月に、WIPPで火災事故及び放射線事象が発生し、微量の放射性物質が環境モニタリングで検出された。この放射線事象を受けてWIPPの操業は一時停止され、復旧活動が進められたが、DOEは、この放射線事象は処分場の長期的性能に影響するものではなく、WIPPはEPAの連邦規則である「使用済燃料、高レベル放射性廃棄物及びTRU廃棄物の管理と処分のための環境放射線防護基準」(40 CFR Part 191サブパートB・C)の要件を引き続き遵守しているとして、2017年1月に処分場の操業を再開している。EPAは、2017年7月13日に、WIPPが引き続きEPAの連邦規則に適合しているとして、適合性再認定の決定を行った。

DOEは、今回提出した2019年CRAの要約版において、今回の適合性再認定のサイクルは、次の2点で従来のサイクルとは異なるとしている。

  • 2014年CRAに係るEPAの決定が遅れたため、次の2019年CRAまでの間隔が短くなった。
  • 2014年CRAに係るEPAの決定文書では、DOEが2019年CRAで対応すべき技術的懸念や勧告が示されていた。

このため、DOEとEPAは2017年12月に、2019年CRAにおける性能評価(PA)の提出を2019年後半まで遅らせることで合意していた模様である。DOEは、2014年CRAの決定文書でEPAが指摘した技術的懸念事項への回答は、後に性能評価とともに提出されるとしている。なお、2014年CRAに係るEPAの決定の後、DOEはEPAの承認を必要とするような変更要求(PCR、planned change request)を行っていないことから、2014年CRAにおける性能評価は、2019年CRAにおいても引き続き性能評価のベースとして参照されているとしている。なお、DOEは、2014年CRA以降に、EPAの連邦規則への適合性に影響するような新たな情報は確認されていないとしている。

【出典】

 

【2019年7月4日追記】

米国のエネルギー省(DOE)環境管理局(EM)は、2019年7月2日付けのニュースにおいて、超ウラン核種を含む放射性廃棄物(TRU廃棄物)の地層処分場である廃棄物隔離パイロットプラント(WIPP)で、1999年の操業開始から12,500回目となるTRU廃棄物の受入れを行ったことを公表した。

WIPPでは、2014年2月に発生した火災事故及び放射線事象により操業が停止されていたが、2017年1月4日にはTRU廃棄物の定置を再開し、2018年1月には地下施設の掘削活動も再開された。また、連邦規則への適合性に関する4回目の再認定申請についても、2019年3月26日に環境保護庁(EPA)へ提出されている。

今回のニュースによれば、12,500回目の受入れとなったTRU廃棄物は、アイダホ国立研究所(INL)から搬出されたものであり、2019年6月27日にWIPPで受入れが行われた。WIPPへのTRU廃棄物の輸送距離は延べ1,490万マイル(約2,400万km)以上となっており、178,500以上の廃棄体容器の輸送が行われた。WIPPの輸送手順は、TRU廃棄物の発生サイトを出発してからWIPPに到着するまで一つの問題も発生しないように実施されており、輸送業界の中で最も厳しいものの一つとされている。

なお、WIPPでTRU廃棄物の受入れが開始されたのは1999年3月26日であり、操業開始から20周年となる2019年3月26日には、WIPPの20周年の記念式典も行われていた。WIPPウェブサイトによれば、2019年7月1日現在のTRU廃棄物の処分量は、約96,300m3となっている。

【出典】

 

【2019年9月30日追記】

米国でエネルギー省(DOE)が提出した廃棄物隔離パイロットプラント(WIPP)に係る適合性再認定申請書について、申請書の完全性の審査を実施している環境保護庁(EPA)は、2019年9月25日付けの連邦官報において、パブリックコメントの募集を開始することを告示した。軍事起源のTRU廃棄物の地層処分場であるWIPPについてEPAは、DOEの適合性再認定申請書のすべての側面についてコメントを求めるとしている。

EPAは、DOEの適合性再認定申請書の完全性が確認されたと決定したときには、DOEに書面で通知するとともに、連邦官報で告示することとしている。また、パブリックコメントの募集期限は、完全性の決定後、改めて連邦官報に掲載するとしている。なお、1992年WIPP土地収用法においては、EPAは完全性の決定から6カ月以内に適合性再認定の決定を行うことと規定されている。

【出典】

フランスの国家討論委員会(CNDP)1は、2019年4月10日に自身のウェブサイトにおいて、政府が策定中の2019~2021年を対象とした「放射性物質及び放射性廃棄物の管理に関する国家計画」(PNGMDR)に関する公開討論会を2019年4月17日より開始するとし、討論会の日程を公表した。PNGMDRは、フランスにおける全ての放射性物質と放射性廃棄物の管理の現状分析と管理方策の実現に向けた取組(研究開発を含む)を取りまとめたものであり、公開討論会は2019年9月25日までの予定でパリをはじめ、フランス国内の各都市で開催される。

PNGMDRは2006年の放射性廃棄物等管理計画法により、政府による3年ごとの策定・改定が義務付けられており、前回2016~2018年を対象としたPNGMDRは2017年2月に公表されている。2017年の法改正2 を受けて、2019~2021年を対象とする新たなPNGMDRの策定に先がけて、公開討論会が開催されることとなった。

今回の公開討論会は、2018年2月に環境連帯移行省が国家討論委員会(CNDP)に対し、PNGMDRに関する公開討論会の実施を付託したものである。環境連帯移行省は、今回の公開討論会を地層処分プロジェクトに関する透明性強化の方針に沿ったものであると説明している。国家討論委員会(CNDP)は2018年中に、公開討論会を主導する特別委員会(CPDP)を設置し、以下のメンバーを任命していた。

  • イザベル・アレル=デュリトゥ(委員長):フランスにおける司法訴訟の最高裁判所である破棄院の首席書記官
  • ピエール=イヴ・ジュイエヌフ:農業経済学者であり、公衆参加や協議の分野の専門家
  • アントワーヌ・ティロワ:独マックスプランク研究所の理論物理学者
  • カトリーヌ・ラレール:哲学者、パリ第一大学教授
  • イサベル・バルト:元グルノーブル都市圏議員、CNDPが過去に実施した公開討論会の情報提供及び公衆参加を監督する2名の保証人(garants)を務めた経験を有する
  • ミッシェル・バドレ:土木技術者、社会経済環境審議会(CESE)の副会長
  • フィリップ・クエヴレモン:土木技術者、CNDPの保証人(garants)を務めた経験を有する
  • ジュリエット・ロワド:ニュース解説を専門とする組織の設立者、市民参加に関するコンサルタント

国家討論委員会(CNDP)は、PNGMDRに関する公開討論会のための特設ウェブサイト(https://pngmdr.debatpublic.fr/)を開設しており、同ウェブサイトから意見表明や討論を行えるプラットフォームにアクセスできる。また、TwitterやFacebook等のソーシャルネットワークサービス(SNS)やニュースレターによる情報発信も行われている。

公開討論会は、以下の日程で実施される予定である。

日程 開催都市 テーマ
2019年4月17日 パリ 開会
4月24日 カン CAFÉ PHILO : 放射性廃棄物について・・・次世代に何を引き継ぐのか?
5月18日~19日 パリ 15人の市民パネル会合
5月24日~25日 パリ PNGMDRとそのガバナンスに関する分野横断的な学生グループ会合
5月28日 リール 放射性物質及び放射性廃棄物の管理
6月4日 ヴァランス [討論会] 原子力発電所の廃止措置で発生する廃棄物の対応
6月6日 ナルボンヌ [討論会] ウラン転換によって発生する廃棄物とその管理
6月11日 シェルブール [討論会] 使用済燃料の再処理の戦略と長期的影響
6月13日 レンヌ 放射性物質及び放射性廃棄物の管理
6月18日 ヌヴェール [討論会] 使用済燃料の貯蔵容量ひっ迫への対応
6月20日 バール・ル・デュック [討論会] 地層処分以外の最終処分のオプション
6月25日 リヨン CAFÉ PHILO : 放射性廃棄物に関するリスクとは?
6月27日 サクレー [討論会] 放射性物質と廃棄物との区別
7月2日 ボルドー 放射性物質及び放射性廃棄物の管理
7月4日 ルーアン [討論会] 放射性物質の輸送
7月9日 トゥール [討論会] 放射性廃棄物管理による健康や環境への影響
7月11日 ストラスブール 放射性物質及び放射性廃棄物の管理
9月4日 マルクール [討論会] 歴史的廃棄物
9月5日 サンテティエンヌ [討論会] 過去のウラン採掘サイトの健康や環境への影響
9月11日 パリ [討論会] 放射性物質と廃棄物の発生量の抑制
9月12日 グラヴリーヌ [討論会] 原子力事故で発生した廃棄物の管理
9月17日 トロワ [討論会] 長寿命低レベル放射性廃棄物の管理
9月19日 パリ [討論会] 放射性廃棄物管理のガバナンス
9月24日 パリ 公開討論会全体の振り返り
9月25日 パリ 閉会

 

【出典】

 

【2019年9月30日追記】

フランスの国家討論委員会(CNDP)は、2019~2021年を対象とした「放射性物質及び放射性廃棄物の管理に関する国家計画」(PNGMDR)に関する公開討論会について、2019年4月17日に開会した討論会が2019年9月25日に閉会したことを公表した。討論会期間中には全国で約20回の討論会等が開催され、一般から延べ3,000人を超える者が参加した。

一連の討論会では、PNGMDRを策定している環境連帯移行省と原子力安全機関(ASN)や、放射性廃棄物管理機関(ANDRA)、放射線防護・原子力安全研究所(IRSN)、フランス電力株式会社(EDF社)、Orano社等の関係機関に加え、グリーンピース等の環境保護団体等による説明に基づいて議論が行われた。公開討論会の特設ウェブサイト上には、討論会で使用された説明資料のほか、関係機関や環境保護団体等が一般公衆向けに取りまとめた資料等、合計約300件の資料が集約されており、閲覧可能となっている。

CNDPは今後、2019年11月25日までに、公開討論会を総括する報告書を公表する予定である。

【出典】


  1. 国家討論委員会(CNDP)は、環境に多大な影響を及ぼす大規模公共事業や政策決定を行うにあたり、事業実施主体の付託を受けて公開討論会を開催する独立した行政委員会である。 []
  2. 環境に重大な影響を及ぼす可能性のある意思決定に関する情報提供や公衆参加を確保するための手続き及び事業、計画等に係る環境影響評価に関する2017年4月25日のデクレ2017-626 []