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《米国》廃棄物隔離パイロットプラント(WIPP)が11,000回の輸送の受入れを達成

米国・廃棄物隔離パイロットプラント(WIPP)のウェブサイトに2012年11月29日付で公表されたニュースレター(TeamWorks)によると、超ウラン核種を含む放射性廃棄物(TRU廃棄物)の地層処分場であるWIPPでのTRU廃棄物の輸送の受入れが、2012年11月20日で11,000回に達したとのことである。なお、WIPPは、法律により、軍事関係で発生したTRU廃棄物のみが処分対象と制限されている。

TRUPACT-IIIパッケージのモデル

TRUPACT-IIIパッケージのモデル

ニュースレターによると、エネルギー省(DOE)のカールスバッド・フィールド事務所(CFO)の輸送チームは、原子力規制委員会(NRC)の容器承認を受けたB型輸送容器(TRUPACT-II、HalfPACT、RH-72B及びTRUPACT-III)による輸送を管理しており、廃棄物発生場所からWIPPまでの総輸送距離は、延べ1,300万マイル(約2,090万km)を超えたとされている。また、11,000回目の輸送は、イリノイ州シカゴ近郊のアルゴンヌ国立研究所(ANL)で発生した「遠隔ハンドリングが必要なTRU廃棄物」(RH廃棄物)のものであり、距離は1,720マイル(約2,770km)に及ぶものであったとされている。なお、WIPPでは、TRU廃棄物の5,000回目の受け入れは2006年9月に、9,000回目の受け入れは2010年10月に、10,000回目の受け入れは2011年9月に、それぞれ達成している。

一方、WIPPへの「直接ハンドリングが可能なTRU廃棄物」(CH廃棄物)の輸送では、円筒縦型のTRUPACT-IIが主に使用されてきたが、2011年6月にNRCの容器承認を受けたTRUPACT-IIIも使用されている。容器承認書によれば、TRUPACT-IIIは、主として車両による輸送を想定して設計された角型輸送容器であり、幅2,500mm、奥行き4,288mm、高さ2,650mmとなっている。また、内容物の最大重量は5,210kgであり、内容物を含めた輸送容器の最大重量は25,000kgとなっている。

TRUPACT-IIIパッケージの写真

TRUPACT-IIIパッケージの写真
http://www.flickr.com/photos/departmentofenergy/7515730204/in/photostream/

TRUPACT-IIIパッケージの写真(2)

TRUPACT-IIIパッケージの写真(2)
http://www.flickr.com/photos/departmentofenergy/7515730406/in/photostream/


【出典】

(post by inagaki.yusuke , last modified: 2023-10-11 )