2007年5月14日付けで、フランスの原子力安全機関(ASN)がウェブサイトにおいて、ASNと産業省エネルギー・資源総局(DGEMP)によって策定された「放射性物質及び放射性廃棄物管理国家計画」(PNGMDR)を公表した。PNGMDRは、2005年7月にASNが政府関係者、事業者、関係団体で構成されるワーキンググループの枠組のもとに草案を作成した「放射性廃棄物及び再利用可能な物質の管理に関する国家計画」(当初は PNGDR-MVと称されていた)の最終版である。
原子力安全機関(ASN)のウェブサイトによると、「放射性物質及び放射性廃棄物管理国家計画」(PNGMDR)の目的は、放射性廃棄物等の管理方法の総括評価を行い、中間貯蔵施設又は処分施設の要件等について調査したうえで同施設に必要な処理能力及び貯蔵期間を明確にするとともに、最終的な管理方法が定められていない放射性廃棄物についての新たな管理目標を設定することにあるとされている。
原子力安全機関(ASN)のウェブサイトによると、「放射性物質及び放射性廃棄物の持続可能な管理計画法」(以下「放射性廃棄物等管理計画法」という)が2006年6月に公布された後、「放射性物質及び放射性廃棄物管理国家計画」(PNGMDR)の草案は、高レベル及び長寿命中レベル放射性廃棄物を含む、さまざまなカテゴリーの放射性廃棄物の管理方策を決定する上での諸目標を定めた同法第3条及び第4条などを考慮して、修正されたとされている。
「放射性物質及び放射性廃棄物管理国家計画」(PNGMDR)は、放射性廃棄物等管理計画法の第6条において、政府が2006年末までに策定し、以後3年毎に改訂するとともに、議会に提出、公開することが規定されていたものであり、2007年3月に議会に提出された後、議会科学技術選択評価委員会(OPECST)が評価を行い、評価結果はOPECSTのウェブサイトで公表されている。
原子力安全機関(ASN)のウェブサイトによると、今後、ASNは、産業省エネルギー・資源総局(DGEMP)と連携し、「放射性物質及び放射性廃棄物管理国家計画」(PNGMDR)に定められている諸施策の進捗状況の監視と2009年度版PNGMDRの策定を行うワーキンググループの活動を引き続き推進していくとされている。
【出典】
- 原子力安全機関(ASN)ウェブサイト、http://www.asn.fr/sections/accueil/actualites/premier-plan-national-gestion-matieres
- LOI n° 2006-739 du 28 juin 2006 de programme relative à la gestion durable des matières et déchets radioactifs(2006年6月28日の放射性廃棄物及び放射性物質の持続可能な管理に関する計画法第2006-739号)
(post by 原環センター , last modified: 2023-10-10 )