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§ 2019年6月28日 発行 海外情報ニュースフラッシュ

フランスで国家評価委員会(CNE)が第13回評価報告書を公表

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フランスにおいて国家評価委員会(CNE)は2019年6月27日に、第13回評価報告書を議会科学技術選択評価委員会(OPECST)に提出し、CNEのウェブサイトで公表した。CNEは、2006年の放射性廃棄物等管理計画法の規定に基づいて、放射性廃棄物等の管理に関する取組や調査研究等の進捗状況について毎年評価を行い、評価結果を取りまとめた報告書を議会に提出することになっている。第1回評価報告書は2007年6月に取りまとめられている

CNEは、放射性廃棄物管理機関(ANDRA)による高レベル放射性廃棄物及び長寿命中レベル放射性廃棄物の地層処分プロジェクトの他、長寿命低レベル放射性廃棄物や極低レベル放射性廃棄物の管理研究について、以下のような見解を示している。

  • 地層処分場の設置許可申請は2020年に提出可能な見込みであるが、許認可手続きが非常に複雑であり、審査を統合する等の手続きの簡略化を検討すべきである。
  • ANDRAが地層処分場の「操業基本計画」を政府に提出した後、同計画の実行や改定のために、誰がどのようにANDRAに見解を示すのかを早急に詳細化する必要がある。2017年の第11回評価報告書において指摘したように、CNEは見解を示す専門機関が必要であると考えており、CNE自身が操業基本計画に関するANDRAへの聴聞を毎年実施する。
  • 地層処分場の建設が開始されれば、立地地域の経済産業状況を一変させると同時に、ANDRAの内部組織も大きく変わると予想される。CNEは、これらの変化に全ての関係者が最適な形で関与すべきと考えている。また、ANDRAは地層処分事業の責任者として、外部発注先の管理等の責任を果たすとともに、全ての決定事項のトレーサビリティを確保しなければならない。
  • 短寿命低中レベル放射性廃棄物の管理については、これまでに策定されてきた「放射性物質及び放射性廃棄物の管理に関する国家計画」(PNGMDR)1 に基づく多数の研究の枠組みにおいて、適切に進められていると考える。これらの研究の結果から、極低レベル放射性廃棄物及び長寿命低レベル放射性廃棄物の管理方法の検討に必要な成果が得られると期待される。ただし、長寿命低レベル放射性廃棄物については、現時点では有効な管理方法が特定されていないと考えている。
  • 極低レベル放射性廃棄物の有害性に応じた管理に関しては、放射線防護・原子力安全研究所(IRSN)が開発した指標2 を用いることにより、実行可能性の高い方法論を確立するよう勧告する。
  • これまでに実施されている極低レベル放射性廃棄物や長寿命低レベル放射性廃棄物等に関する研究の質を高く評価する。しかし、ほぼすべての研究報告書において、経済的要素の重要性について言及されており、検討作業に支障をきたすおそれがある。このため、これらの廃棄物の管理に関する概念研究の実施を可能とするような合理的な計画を立案し、技術的検討を通じて、可能性のある管理オプションを明らかにするよう勧告する。
  • 極低レベル放射性廃棄物や長寿命低レベル放射性廃棄物に関する研究成果についても、毎年CNEに報告するよう希望する。

 

【出典】

CNEウェブサイト、Le rapport d’évaluation No. 13
https://www.cne2.fr/telechargements/RAPPORT_CNE2_13_2019.pdf


  1. 2019年から2021年を対象とするPNGMDRに関しては、2019年4月から9月にかけて、全国公開討論会の開催中である。 []
  2. IRSNは個人の被ばくに関する4つのシナリオを想定し、被ばく線量と化学毒性の指標に基づき、廃棄物の有害性を分類する方法を提案している。 []

(post by eto.jiro , last modified: 2019-06-28 )