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§ 2019年6月6日 発行 海外情報ニュースフラッシュ

韓国で使用済燃料管理政策の見直しが本格化

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韓国産業通商資源部(MOTIE)は、2019年5月29日のプレスリリースにおいて、「使用済燃料管理政策再検討委員会」(以下「再検討委員会」という)を設置し、使用済燃料の管理政策の見直しに本格的に着手したことを公表した。今後、再検討委員会は、2016年に策定された「高レベル放射性廃棄物管理基本計画」(以下「基本計画」という)について、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の漸進的な脱原子力政策に沿った場合の使用済燃料の発生量予測の変化などを踏まえて、使用済燃料の管理政策の枠組みに関する検討を行い、勧告書をMOTIEに提出する予定である。再検討委員会は当面の作業として、原子力発電所の立地地域住民を対象に使用済燃料の管理政策に対する意見を収集する。

2016年にMOTIEが前政権の下で策定した基本計画では、高レベル放射性廃棄物の管理の方針として、①最終処分施設の許認可取得を目的とした地下研究所(URL)、②使用済燃料の中間貯蔵施設、③最終処分施設の3施設を1カ所のサイトにおいて段階的に建設するとし、最終処分施設サイトの選定に12年間を掛けることなどの計画を示していた。MOTIEは、基本計画に沿った法案策定を進めていたが、2017年5月の政権交代を受けて、国会審議は無期限延期となっていた。

文政権の漸進的な脱原子力政策と使用済燃料管理政策の見直し

韓国で2017年10月に閣議決定された「エネルギー転換ロードマップ」では、原子力発電について、計画中の原子炉は建設せず、既設炉も設計寿命を超えた運転を認めない方針としていた。これを受けて、韓国産業通商資源部(MOTIE)は2018年5月に「高レベル放射性廃棄物管理政策の見直し準備団」(以下「準備団」という)を発足させ、基本計画の見直しのための再検討委員会の構成案、国民意見の収集方法などについて2018年11月まで検討を行っていた。

今回設置された再検討委員会の構成についてMOTIEは、韓国社会を代表するように、人文・社会、法律・科学、コミュニケーション・紛争管理、調査・統計などの中立的な専門家15名を集めるとともに、30代から60代の男女がバランスよく構成されるよう配慮したと説明している。

MOTIEは、再検討委員会の独立性を確保するとし、再検討委員会が勧告書を取りまとめる時期について言及していない。また、MOTIEは、再検討委員会が今後提出する勧告書を最大限尊重し、使用済燃料の管理政策を推進する考えを表明している。

表 使用済燃料管理政策再検討委員会委員
氏名 所属 専門分野
チェヒョンソン 明知大学 行政学科 教授

人文・社会

イヒョクウ 培材大学 行政学科 教授
キムジョンイン 水原大学 法・行政学部 教授
ユウォンソク 弁護士

法律・科学

シンヨンジェ 弁護士
キムスヨン KAIST 科学技術政策大学院 院長
チャンボヒェ 弁護士
キムミン 忠北大学 化学科 教授
チョンチョンファ 江原大学 公共行政学科 教授

コミュニケーション・紛争管理

イユンソク ソウル市立大学 都市社会学会 教授
キムドンヨン KDI国際政策大学院 教授
ユギョンハン 全北大学 新聞放送学科 教授
チョンジュジン 平和紛争研究所 所長
パクインギュ 高麗大学 統計学科 教授

調査・統計

キムソクホ ソウル大学 社会学科 教授

【出典】

 

【2019年11月18日追記】

韓国産業通商資源部(MOTIE)が設置した「使用済燃料管理政策再検討委員会」(以下「再検討委員会」という)は、2019年11月12日付けのプレスリリースにおいて、使用済燃料管理政策の再検討に関する意見の収集に向け、専門家検討グループを発足させたことを公表した。専門家検討グループは今後、再検討委員会が国民と原子力発電所の立地地域住民を対象に使用済燃料の管理政策に対する意見を収集する際、提示する専門的資料を作成するほか、再検討委員会が政府に提出する勧告書の作成にも参加する。専門家検討グループは、19名の技術グループと15名の政策グループの2つのサブグループで構成されており、原子力発電所の立地自治体、原子力業界及び再検討委員会からの推薦によってメンバーが選定された。

技術グループ及び政策グループは、それぞれ以下の課題について検討を行う。

・技術グループ:①使用済燃料の発生量と貯蔵施設の飽和時期の見通し、②使用済燃料管理の技術水準、③最終処分・中間貯蔵・一時貯蔵に関する課題

・政策グループ:④使用済燃料管理の原則、⑤使用済燃料政策の決定プロセス、⑥使用済燃料管理施設のサイト選定手順、⑦使用済燃料管理施設の地域支援の原則と方法

再検討委員会のプレスリリースによると、2019年11月8日に専門家検討グループの準備会合が開催され、上記の2つのサブグループの役割や今後の検討スケジュールについて確認が行われた。なお、専門家検討グループのメンバーの氏名や所属、今後の具体的な検討スケジュールは現時点で公表されていない。

【出典】

(post by eto.jiro , last modified: 2019-11-18 )