カナダにおける核燃料廃棄物管理の実施を行う核燃料廃棄物管理機関(NWMO)は、2004年1月22日、研究機関であるカナダ政策研究ネットワーク(Canadian Policy Research Network, CPRN)と合同で、使用済燃料の長期管理に対するカナダ国民の見解と期待について調査する研究プロジェクトを立ち上げたことをニュースリリースにて公表した。CPRNとNWMOは、2004年1月から3月にかけてカナダの12都市において全国対話集会を行うこととしている。ニュースリリースにおいて、各機関の理事長は以下のとおり述べている。
NWMO:使用済燃料の長期管理の問題は科学的または技術的な問題であると多くの人は考えているが、それらを超えた問題も含まれている。カナダは、最終的に、確かな科学に基づき、カナダの人々にとって社会的および倫理的に受入可能であり、カナダの人々の価値観を考慮した総合的な長期管理を採用しなければならない。
CPRN:重要な公共政策問題においては公衆の意見を考慮すべきである。このプロジェクトは、十分考慮された建設的な方法での使用済燃料の長期管理について事業に直接関係しない一般の人々に考えてもらい、また事業の進め方を決める上で何に価値を置くかについての意見を述べる機会を提供するものである。
また、ニュースリリースによると、「この研究プロジェクトは、1月24日および25日に、オタワとモントリオールでの対話集会の開催から始まり、引き続き3月27日までの週末に、ケベックシティー、サンダーベイ、ハリファックス、モントン、サドベリー、サスカトーン、カルガリー、バンクーバー、ロンドン、トロントで開催される」とされている。さらに、カナダ政策研究ネットワーク(CPRN)については、「独立で非営利の公共政策に関する研究機関で、カナダの人々の豊かな暮らしについて重要となる社会および経済問題に関し、知識を創出し、国民的論議を先導する使命を有している」と述べられている。
なお、NWMOは、2003年11月に公衆との議論を行うための第一回目の報告書を作成している(こちらを参照)
【出典】
- 核燃料廃棄物管理機関(NWMO)ウェブサイト1月22日ニュースリリース http://www.nwmo.ca/default.htmx?DN=407,50,19,1,Documents
(post by 原環センター , last modified: 2023-10-10 )