Learn from foreign experiences in HLW management

《フィンランド》地下特性調査施設(ONKALO)の建設状況 -掘削が処分深度の420mに達する

フィンランドにおける高レベル放射性廃棄物(使用済燃料)処分の実施主体であるポシヴァ社は、2010年6月17日付のプレスリリースにおいて、同社がオルキルオトで2004年6月から行っている地下特性調査施設(ONKALO)の建設について、2010年6月に掘削が処分深度の地下420mに到達したことを公表した【注1】。

プレスリリースによれば、今後、ONKALOの処分深度において、最終処分場の設計と実施に対応した、2つの試験・実証坑道が掘削されるとしている。これらの坑道の主な目的は、処分坑道とキャニスタの処分孔に適した岩盤領域を特定し、現行の要件に基づいて坑道を掘削するための準備態勢を示すこととしている。さらに、機器及びメンテナンスのための施設の建設に向けた岩盤の掘削も行われるとしている。これらの掘削は、2011年末までに終了する予定であるとしている。

また、プレスリリースによれば、ポシヴァ社は、現在、ONKALOにある5つの研究用ニッチ(アクセス坑道沿いに建設される短い坑道)において、岩盤応力、水文地球化学、透水性の調査を行っている。今後、ポシヴァ社は、研究用ニッチにおいて、岩盤特性のより詳細な調査を行うとしている。

ONKALOでの研究によって得られたオルキルオトの岩盤特性に関する情報は、2012年にポシヴァ社が予定している使用済燃料処分場の建設許可申請に必要とされている。また、ONKALOは最終的には処分施設の一部として使用される予定である

【注1】ONKALOは深度420m(メイン)及び深度520mの調査レベルから構成されるとされていたが、2009年9月に発行された、2010年から2012年における原子力廃棄物管理の研究開発計画(TKS-2009報告書)では、深度520mの調査レベルについては記述されていない。

【出典】

(post by t-yoshida , last modified: 2023-10-11 )