2003年11月5日、米国議会の両院協議会は2004年度エネルギー・水資源歳出法案の修正案について合意に到達した。ユッカマウンテン処分場関係については、5億8千万ドルとDOE予算要求額と比較して1,100万ドル低いレベルとなっている。この修正案は、今後下院および上院の議決が行われる予定となっており、両院の承認を受けた場合に最終的な2004年度歳出予算が決定することとなる。
ユッカマウンテン処分場関係を含むエネルギー・水資源歳出法案については、上下両院の歳出委員会によって大きく内容の異なる法案が各々提出されていた 。その後、下院では2003年7月18日、上院においては同9月16日にそれぞれ本会議においてこれらの法案が可決され、両院協議会による調整が行われていた。特にユッカマウンテン処分場関係の予算については両院案の金額に大きな隔たりが生じていたが、両院協議会合意は以下に示すように両院案の ほぼ中間的な金額となっている。
両院協議会合意: | 5億8,000万ドル |
(対下院案比): | △1億7,500万ドル |
(対上院案比): | +1億5,500万ドル |
また、下表は、今回の両院協議会合意および上下両院を通過していた歳出法案におけるユッカマウンテン処分場関連予算金額を、DOEの予算要求額(5億9,100万ドル)および2003年度予算金額と比較したものである。両院協議会合意は、昨年度の金額は大幅に上回るものの、DOE予算要求額には若干届かない水準となっている。
2004年度金額 | 対DOE要求比 | 対2003年度予算比 | |
上院歳出法案 | 4億2,500万 | △1億6,600万 | △3,200万 |
下院歳出法案 | 7億6,500万 | +1億7,400万 | +3億800万 |
両院協議会合意 | 5億8,000万 | △ 1,100万 | +1億2,300万 |
【注】
米国における予算年度は前年の10月1日から当年9月30日までの1年間となっており、2004年度予算は2003年10月から2004年9月までの会計年度に対するものである。予算承認に当たっては13の分野別の歳出法が制定されることとなっており、高レベル放射性廃棄物処分を含むエネルギー関係では「エネルギー・水資源歳出法」が制定されることとなる。
【出典】
- 両院協議会合意ハイライト(下院歳出委員会プレスリリース) (http://appropriations.house.gov/index.cfm?FuseAction=PressReleases.Detail&PressRelease_id=335&Month=11&Year=2003)
- 上院歳出委員会プレスリリース (http://appropriations.senate.gov/releases/record.cfm?id=214833)
(post by 原環センター , last modified: 2023-10-10 )