米国のエネルギー省(DOE)は、2008年10月30日のプレスリリースにおいて、ユッカマウンテンプロジェクトをサポートする管理・操業契約者として、米国処分場サービス(USA-RS)社を選定したことを発表した。USA-RS社はURS社の100%子会社で、主要な請負契約者としては、ショー・グループのショー環境・インフラストラクチャー社とAREVAフェデラル・サービス社が予定されている。管理・操業契約者の選定手続きの開始については、2008年2月に発表されていた 。
プレスリリースでは、USA-RS社は、DOE民間放射性廃棄物管理局(OCRWM)のユッカマウンテンプロジェクトに係る任務サポートを提供することとされ、その主要な活動として以下の4点が示されている。
- 処分場設計の完成のための専門的な管理及びサポートの実施
- DOEの許認可申請書に対して原子力規制委員会(NRC)から要求される追加情報や質問への対応、NRCの許認可プロセスにおけるDOE活動のサポート
- ユッカマウンテン・サイトの運営
- 建設管理と統合サポートの提供
プレスリリースによれば、USA-RS社との契約期間は5年間で、契約金額は25億ドル(約2,650億円)である。また、契約期間は、さらに5年間の延長も可能とされており、契約が完全に実施された場合は2019年3月末まで継続することとなる。USA-RS社は、移行期間を経て、2009年4月1日には完全な形で管理・操業契約者としての活動を開始する。
DOE民間放射性廃棄物管理局(OCRWM)のウェブサイトでは、ユッカマウンテンプロジェクト管理・操業契約者の再選定に係る情報が掲載されている。同サイトには、2008年5月に公表された提案募集関連書類の他、契約者移行に係る関連情報も掲載されている。現在の管理・操業契約者は、2001年3月に選定されたベクテル・SAIC社で、契約期間は2009年3月に終了することになっている。
なお、USA-RS社の親会社であるURS社は、英国のドリッグ低レベル放射性廃棄物処分場の管理契約を締結したコンソーシアムである英国放射性廃棄物管理会社(UKNWM社)の主導的会社でもある(こちらを参照)。
【出典】
- エネルギー省(DOE)プレスリリース(2008年10月31日)
- DOE民間放射性廃棄物管理局(OCRWM)ウェブサイト情報
http://seb.ocrwm.doe.gov/index.html
(post by 原環センター , last modified: 2023-10-10 )