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《英国》原子力廃止措置機関(NDA)が放射性廃棄物処分に関するワークショップを開催

英国の放射性廃棄物管理・処分の実施主体である原子力廃止措置機関(NDA)のウェブサイトによると、2008年10月7~8日に、処分事業における公衆の関与及び環境評価に関するワークショップがNDAによって開催される。また、2008年11月17~18日には、地層処分に係る研究開発について検討するワークショップが開催される。

原子力廃止措置機関(NDA)は、白書『放射性廃棄物の安全な管理-地層処分の実施に向けた枠組み』に従い、地層処分に向けた公衆・ステークホルダーの関与とコミュニケーションの枠組みに関する協議文書と、地層処分のための持続性評価及び環境評価の枠組みに関する協議文書を公表し、2008年11月30日を期限として公衆からの意見を募集している

原子力廃止措置機関(NDA)のウェブサイトによると、NDAはこれら2件の公衆協議の一環として、2008年10月7~8日にワークショップを開催する。ワークショップの初日にはNDAが提案した公衆やステークホルダーの関与、及びコミュニケーションの枠組みを主題として、二日目には持続性評価及び環境評価の枠組みに関するNDAの協議文書に関する論点について討論が行われることとなっている。このワークショップの主な参加者としては、協議機関、規制機関、地層処分に関心を有する地方自治体及び非政府組織が想定されている。このワークショップのスケジュールは以下の通りである。

処分事業における公衆の関与及び環境評価に関するワークショップのスケジュール
一日目(10月7日) 公衆の関与に関するワークショップの内容
10:45~12:45 セッション1:協議文書のセクション3.1, 3.3及び3.4~3.7に関するプレゼンテーション及びグループ討論
 ・目的と目標
 ・実施者
 ・戦略基盤
13:30~15:30 セッション2:協議文書のセクション3.2, 4~7に関するプレゼンテーション及びグループ討論
 ・いつ関与するのか。
 ・誰が関与するのか。
 ・何に関与するのか。
 ・受け取った情報をフィードバックし、提供する。
 ・ステークホルダーの関与のレビュー
15:30~17:30 セッション3:協議文書のセクション8に関するプレゼンテーション及びグループ討論
 ・誰とコミュニケーションを取るのか。
 ・いつ、どのくらいの頻度でコミュニケーションを行うのか。
 ・何を伝えるか。
二日目(10月8日) 環境評価に関するワークショップの内容
8:55~11:00 セッション4:協議文書のセクション1~2.3に関するプレゼンテーション及びグループ討論
 ・背景
 ・目的、目標、アプローチ
 ・評価の利用方法
 ・用語
11:00~13:00 セッション5:協議文書のセクション2.4~2.8、及び4に関するプレゼンテーション及びグループ討論
 ・評価はいつなされるのか。
 ・評価は何を含むのか。
 ・評価の段階
 ・評価のアウトプット
 ・評価における選択肢の考慮
13:45~15:45 セッション6:協議文書のセクション3に関するプレゼンテーション及びグループ討論
 ・評価の異なる段階において、いつ、どのようにステークホルダーが関与するのか。
 ・ピアレビュー/諮問機関

また、地層処分の研究開発に関しては、原子力廃止措置機関(NDA)は2008年6月11日付のプレスリリースで提案文書を公表し、意見募集を開始していた。NDAのウェブサイトによると、NDAはこの意見募集の一環として、2008年11月17~18日に地層処分に係る研究開発について検討するワークショップを開催する。このワークショップの主な参加者としては、研究者、技術コンサルタント、地層処分に関与する国の機関が想定されている。このワークショップのスケジュールは次の通りである。

地層処分に係る研究開発について検討するワークショップのスケジュール
一日目(11月17日) 内容
11:00~13:00 オープニングセッション
 ・一日目の議事の背景を説明するキーノートスピーチ
14:00~16:00 一日目:ワークショップセッション-研究開発戦略の策定方法に関するグループ討論。以下は討論テーマの例。
 ・ニーズに即した研究開発とは何か。
 ・どのように研究開発の優先順位を付けるのか。
 ・どのように研究開発戦略を実行するか。
16:30~17:30 一日目のワークショップのまとめ
二日目(11月18日) 内容
8:30~10:00 オープニングセッション
 ・二日目の議事の背景を説明するキーノートスピーチ
10:30~12:30 二日目:ワークショップセッション-技術的な事柄に関するグループ討論。以下は討論テーマの例。
 ・サイト選定の前に何を研究すべきか。
 ・重要となる技術的課題は何か。
 ・研究トピックをいつ「完了」とすることができるのか。
13:30~15:00 二日目のワークショップのまとめ
15:00~15:30 次のステップについて

【出典】

  • 原子力廃止措置機関(NDA)ウェブサイト情報(地層処分に関する諮問ワークショップについて)、http://www.nda.gov.uk/news/events/gdf-meetings-oct08.cfm
  • 公衆の関与及び環境評価ワークショップを紹介するウェブサイト、http://www.livegroup.co.uk/geologicaldisposal/index.php?view=agenda
  • NDAウェブサイト情報(研究開発ワークショップについて)、http://www.nda.gov.uk/news/events/researchanddevworkshop.cfm
  • 研究開発ワークショップを紹介するウェブサイト、http://livegroup.co.uk/ndaresearchworkshop/index.php?view=agenda

【2009年1月13日追記】

原子力廃止措置機関(NDA)のウェブサイトにおいて、2008年10月7~8日にNDAによって開催された、処分事業における公衆の関与及び環境評価に関するワークショップの報告書が公表された。

  • 原子力廃止措置機関(NDA)ウェブサイト、http://www.nda.gov.uk/news/events/gdf-meetings-oct08.cfm

(post by 原環センター , last modified: 2023-10-10 )