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2002年5月24日、フィンランド議会によって、新規原子炉の建設を認める原則決定(詳細は こちら)と、そこから発生する使用済燃料の処分に関する原則決定が承認された。これら二つの原則決定は、2002年1月17日に閣議により決定されていたものであり、議会では107対92で承認が行われた。

フィンランドで5番目となる新規原子炉の建設についての原則決定は、フィンランドの2大電気事業者の一つであるテオリスーデン・ヴォイマ社(TVO)が申請していたものである。フィンランドでは、1年前の2001年5月に、既存の発電所からの使用済燃料をエウラヨキのオルキルオトに処分することに関しての原則決定が議会で承認されている。今回は新設原子炉からの使用済燃料を同じくオルキルオトに処分することが原則決定された。

オルキルオトの最終処分場建設に関する原則決定について、ポシヴァ社が1999年5月に提出した申請書では、テオリスーデン・ヴォイマ社(TVO)およびフォルツム・パワー・アンド・ヒート社の原子炉新設構想を考慮して、6基分(ウラン換算最大9,000t)の処分量で処分場建設計画が申請されていた。しかしながら、2000年12月に行われた閣議の原則決定では、処分対象量は既存の発電所(4基)からの使用済燃料(ウラン換算約4,000t)に限定され、「新規発電所から生じる使用済燃料の最終処分に関する部分については、テオリスーデン・ヴォイマ社(TVO)による新しい原子力発電所の建設に関する原則決定の申請の一部として取扱い、申請についての決定を延期する」ことが決定されていた。今回行われた処分についての原則決定は、この一部「延期」された申請に対応するものであり、ポシヴァ社から改めて申請書が出されていたわけではない。新規原子炉の原則決定が承認されたことに合わせ、この新規原子炉の操業に伴い発生する使用済み燃料約2,500t(ウラン換算)を処分するためにオルキルオト処分場の処分可能量を拡張することを認める内容となっている。結果として、オルキルオトにおける最終処分場の最大処分量は6,500t(ウラン換算)となる。

なお、「決定が延期」されたのは1基分の使用済燃料のみであり、仮にフィンランドにさらに原子炉が建設される場合には、オルキルオトでの処分に実施を行うかどうかに関わらず、ポシヴァ社は新たに最終処分に関する原則決定を申請する必要がある。

【出典】

  • フィンランド貿易産業省プレスリリース(rhino.digia.com/ktm/bulletin.nsf/headlinespubliceng/F285C5EFF6D8D83FC2256BC30038A525)
  • ポシヴァ社プレスリリース(www.posiva.fi/englanti/index.html)
  • 使用済燃料の最終処分施設サイトに関する閣議の原則決定-Posiva社の申請書(1999.5.26)
  • 使用済燃料の最終処分場の建設に関するPosiva社の申請に対する閣議による原則決定(2000.12.21)

ドイツの新原子力法が大統領の署名を得て正式に成立し、4月26日付けの官報に掲載され、翌27日(土)から発効した。同法の成立により、ドイツにおける原子力発電は廃止されることが明確に法制化された。また、将来における再処理のための使用済燃料の引渡しが禁止されると共に、発電所近郊での使用済燃料の中間貯蔵義務が新たに定められたが、使用済燃料等の最終処分に関する基本的な制度は変更されていない。

この新原子力法は、1998年に誕生した現連立政権の脱原子力政策を法制化するものであり、具体的には2001年6月に最終的に署名された連邦政府と電力会社の協定における、原子力からの段階的撤退・再処理のための使用済燃料の引渡し禁止・発電所サイト内またはその近辺での使用済燃料中間貯蔵等に関する合意事項を踏まえたものである。原子力発電からの撤退に関しては、第7条および付表では2000年1月1日以降の可能発電量が具体的に定められ、それ以降の認可失効が規定されている。

こうした新原子力法の性格は、原子力法を改正する法律の正式名称「商業発電のための原子力利用の秩序正しい終結に関する法律」に表されている。原子力発電からの撤退以外の主要なポイントとして連邦環境・自然保護・原子炉安全省(BMU)が挙げているのは、以下の4点である。

  • 「平和目的のための原子力利用の推進」という従来の目的を廃し、「商業利用目的の原子力利用の終結、終了までの期間における操業確保の保証」を新たな目的に。
  • 使用済燃料の処分は直接処分に限定し、2005年7月以降は原子力発電所から再処理工場への使用済燃料の搬出を禁止。
  • 原子力発電所運営者は、発電所近辺に使用済燃料の中間貯蔵施設を設置する。
  • 原子力発電所の賠償責任限度額を10倍の25億ユーロに増加。

なお、上に述べた連邦政府と電力会社の協定では、使用済燃料を含む高レベル放射性廃棄物の最終処分場候補サイトとして調査中であったゴアレーベンにおける新たな探査活動の凍結等も合意されていた。しかしながら、このゴアレーベンに関する特別な規定は、新原子力法には盛り込まれていない。高レベル放射性廃棄物の処分に関する基本的な制度も変更は行われていない。

【出典】

  • 連邦環境・自然保護・原子炉安全省(BMU)プレスリリース(Nr.97/02, 25 April 2002) (www.bmu.de/fset1024.htm)
  • Gesetz zur geordneten Beendigung der Kernenergienutzung zur gewerblichen Erzeugung von Elektrizitat(2002.4.22) (商業発電のための原子力利用の秩序正しい終結に関する法律)〔原子力法改正法〕 (ドイツ官報:www.bundesanzeiger.de/bgbl1f/b1findex.htm)
  • Gesetz uber die friedliche Verwendung der Kernenergie und den Schutz gegen ihre Gefahren (原子力の平和利用およびその危険の防護に関する法律(1959.12.23/2002.04.22)〔原子力法〕(連邦環境・自然保護・原子炉安全省 (BMU):www.bmu.de/english/download/nuclear/files/atg_english.pdf)

ティーエルプ自治体議会は、4月9日火曜日遅く、サイト調査(使用済燃料の地層処分場 として適した地点かどうかを評価するため、ボーリング調査などを実施すること)の受け入れを否決した。採決結果は、反対25、賛成23であり、この結果、 スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)は、現時点では、当該自治体での調査を中止する予定である。

スウェーデン政府はSKB社に最低でも2つのサイトで調査を実施することを求めている。SKB社の社長は、「ティーエルプで行われた否定的な結果は、確かに残念に思う。一方で、スウェーデンの選定手法はしっかりとした基盤に基づいて進められ ていることを未だ疑っていない」とコメントしている。また同社長は、「オスカーシャムとエストハンマルの両自治体は、それぞれの議会で賛成多数により、サ イト調査に関する肯定的な決定をすでに行っている」と言及した。

両自治体でのサイト調査は約5年間かけて行われる予定で、早くて2007年には、SKB社は地層処分場の許可申請を行う予定である。

【出典】

  • スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB)プレスリリースより

米国ネバダ州のGuinn知事は、4月8日、高レベル放射性廃棄物処分場として提案されたユッカマウンテン・サイトについて、これを不承認とする通知を連邦議会に提出した。これに対して、翌4月9日、上院エネルギー・天然資源委員長がネバダ州の拒否を覆す決議案を提出し、ユッカマウンテンのサイト指定は連邦議会による最終的な審議・議決を待つこととなった。

ネバダ州知事の不承認通知は、2月15日になされた大統領から連邦議会へのユッカマウンテン・サイト推薦通知に対して行われたものであり、地元ネバダ州に対して60日の期間内の不承認表明機会を与えた放射性廃棄物法(NWPA)の規定に基づくものである。州知事はネバダ州において演説の後、自らワシントンに赴き、同州選出の議員団らと共に議会前広場で記者会見を開いている。

ネバダ州知事は、ユッカマウンテンは安全でなくサイトとして適しておらず、ユッカマウンテン・プロジェクトは誤った科学、法、公共政策に基づくものとしており、同知事の発表した資料では、不承認の理由として以下が述べられている。

  1. 科学的側面
    ユッカマウンテンの地質特性は、予備調査時と比較して100倍以上高い透水性がある等の問題があり、地層による隔離の概念が適用できない。人工バリアに頼るのであればユッカマウンテン選択の必然性が無い。
    他にも、パッケージの合金等の問題に加えて、原子力規制委員会(NRC)によれば9つの重要な分野において293の技術的に未解決の問題があり、またDOEの評価モデル及び放射線量には最大で4桁の不確実性がある。地震・火山活動の可能性が高いという問題点もある。
  2. 法的側面
    ユッカマウンテンの推薦は、放射性廃棄物政策法(NWPA)および国家環境政策法(NEPA)に反している。ネバダ州はユッカマウンテン・プロジェクトに関連して、DOEのサイト選定指針、環境保護庁(EPA)の健康安全基準、水資源問題等、現時点で4件の訴訟を提起中であり、近々更に最低2件の訴訟を予定している。
  3. 国家安全保障および公共政策
    DOEは、米全土に分散している使用済燃料を1カ所の安全な場所に処分することがテロ対策等の国家安全保障上必要と主張しているが、処分場プロジェクトを進めても相当な期間は使用済燃料が各原子力発電所サイトに散在し続ける上、逆に輸送時のセキュリティが確保されていないため、より大きな問題が生じる。
  4. 代替案
    DOEはユッカマウンテン・プロジェクトは避けて通れないとの主張をしているが、原子力発電最大手のPECO社とDOEの合意案による発電所サイトでの乾式貯蔵施設建設という代替案が存在している。

一方、上院エネルギー・天然資源委員会のBingaman委員長およびMurkowski上席委員の発表によれば、同委員長は上記ネバダ州の不承認通知を覆し、ユッカマウンテンの高レベル放射性廃棄物と使用済燃料のサイト開発を承認するための決議案を提出した。放射性廃棄物法(NWPA)に定められた手続きでは、地元のネバダ州が不承認を表明した場合には、それから90日以内に連邦議会が上下院の単純過半数による合同決議を行った場合にはサイトの指定を行うことができるとの定めがなされている。

【出典】

  • ネバダ州知事の不承認通知(プレスリリース:http://gov.state.nv.us/pr/2002/4-8YUC.htm 不承認理由声明書: http://www.state.nv.us/nucwaste/news2002/nn11650.pdf)
  • 上院エネルギー・天然資源委員会内のプレスリリース(Bingman委員長:http://energy.senate.gov/press/dem/press_template.cfm?id=182201、 Murkowski上席委員:http://energy.senate.gov/press/press_template.cfm?id=182205)
  • 放射性廃棄物政策法(Nuclear Waste Policy Act

2002年2月22日に放射線防護・原子力安全研究所(IRSN)の設置に関するデクレ(n°2002-254)、及び原子力安全・放射線防護総局(DGSNR)の設置に関するデクレ(n°2002-255)が制定され、IRSN、DGSNRが発足した。

今回のIRSNの設立は、これまでの原子力の安全性と放射線防護分野における組織改革についての政府の要望が反映されたものであり、1998年7月に議会科学技術選択評価委員会(OPECST)の報告書「独立と情報開示への長い道のり」において「原子力の安全性と放射線防護は一緒に扱われるべきであり、原子力安全防護研究所(IPSN)が産業省傘下の原子力庁(CEA)から分離されるべきである」との勧告に基づいたものと言える。

IRSNは、電離放射線防護局(OPRI)とIPSNの研究、評価活動の分野を合併させた商工業的性格を有する公的機関(EPIC)として、2001年5月9日の法律によりその設置が定められていた。IRSNは、環境、産業、研究、厚生、国防担当の各大臣の監督のもとに置かれ、放射性廃棄物の管理を含む原子力の安全性、放射性物質、核分裂性物質の輸送における安全性、武器の製造に使用される可能性のある核物質、核生成物に対する防護およびその管理、国民および環境の電離放射線からの防護、原子力施設及び輸送における身体の防護等の分野について、知識の蓄積を目的とした研究活動を行うほか、国内外の公共および民間のすべての機関の求めに応じて、技術的なアドバイスや勧告といった専門的な評価を実施する。また、その活動の質と透明性を保証するために、科学評議会と職業倫理委員会が設置される。研究所の2002年の予算は約2億5,000万ユーロで、このうち約3分の1は、管理組織の維持に当てられる。IRSNの従業員数は1,500人を超える規模となる。

一方、DGSNRは、これまで、原子力発電所や放射性廃棄物管理施設などの原子力基本施設(INB)の許認可当局であった原子力施設安全局(DSIN)に放射線防護に関する権限を与えることで、放射線防護の分野での当局の権限を強化し、より包括的な規制、監督が行い得る組織として、環境、産業、厚生担当各大臣の監督の下に設立された。DGSNRの役割は、原子力安全の監督、原子力エネルギー利用に関するリスクから労働者、公衆、環境の保護を目的とした放射線防護の保証、国民への情報公開への寄与などが挙げられる。DGSNRは、必要に応じてIRSNの専門家の技術サポートを求めることが出来る。IRSN、DGSNRの設立は、原子力発電の手順に介入する決定機関の役割を明確にし、現在の権限を強化することを目的としている。新しい体制によって、IRSNに委ねられる評価機能、DGSNRに属する管理機能、原子力発電所の運転機能はそれぞれ分離されることとなる。

【出典】

  • フランス首相のホームページ
    (http://www.premier-ministre.gouv.fr/fr/p.cfm?ref=31948)
  • 放射線防護・原子力安全研究所(IRSN) プレスリリース
    (http://www.irsn.org/va/01A/1_020213.htm)
  • 原子力安全局(ASN)のホームページ
    (http://www.asn.gouv.fr/data/information/06cdpDGSNR.asp)

オスカーシャム自治体議会は、3月11日、スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)によるサイト調査の受け入れを49対1にて可決した。これにより、SKB社は、今年の夏から、オスカーシャム自治体のシンパヴァープにおいて、使用済燃料の最終処分場としての適合性を調査することが可能となった。SKB社は、サイト調査の候補地として3つの自治体を選定しており、オスカーシャム自治体は、エストハンマル自治体に続き、サイト調査の実施を了承した2番目の自治体となる。

スウェーデン政府は、少なくとも2箇所においてサイト調査を実施するようにSKB社に求めている。2000年に終了したオスカーシャムのフィージビリティ調査では、シンパヴァープ半島周辺の基盤岩が、最終処分場に適しているであろうことが示された。しかし、処分場の建設深度における基盤岩の特徴といった重要な点に関しては、適切なボーリング調査を行わない限り回答は得られない。

SKB社によるサイト調査は、地質学的な調査に加え、環境影響評価や安全評価が実施される。これらの結果を踏まえ、SKB社のスケジュールでは、2007年頃に処分場立地、詳細特性調査および処分場建設に対する許認可を申請する予定であり(詳細はこちら)、これらの申請に対する審査を経て、2009年頃に最終処分場に対する決定が下されることとなる。

【出典】

  • スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB)プレスリリース

米国のブッシュ大統領は2月15日、ネバダ州のユッカマウンテンサイトを高レベル放射性廃棄物の処分場建設申請のために適したものとして推薦する通知を連邦議会に対して行った。この大統領の決定は、前日の2月14日にエネルギー省(DOE)のエイブラハム長官から大統領に対してなされた同サイトの推薦を受けたものであり、放射性廃棄物政策法(NWPA)第114条(a)の規定に基づいたものである。同法では、この推薦から30日以上前にエネルギー長官から地元ネバダ州への通知を行うことが義務付けられているが、このネバダ州知事・議会への通知は1月10日に行われていた。

エネルギー長官から大統領への推薦に当っては、以下の3つのポイントが述べられている。

  • ユッカマウンテンが科学的・技術的に処分場開発サイトとして適しているという決定は確かな科学(sound science)に基づいている。
  • 国家安全保障・核不拡散・エネルギー安全保障・国土安全保障・環境保護等の理由による処分場開発への国益上の要請が高まっている。
  • ユッカマウンテンに対し寄せられている懸念等は、推進を妨げるほど重大なものではなく、適切に対処することが可能である。

また、大統領から議会へ宛てられた書簡の中では、処分場計画の推進は現在全米に散在している高レベル放射性廃棄物を隔離することにより公衆の安全と健康、国家安全を防護するものであること、環境対策等からも主要なエネルギー源であるべき原子力を含めたエネルギー安全保障のためにも重要であること等が述べられている。

放射性廃棄物法(NWPA)によれば、このサイト推薦を行うに当っては最終環境影響評価書(FEIS)を含む資料の公開が義務付けられており、またその検討過程において義務付けられている公衆の参加についても、100回以上の公聴会が開催されている。これらの法で義務付けられた資料および公聴会等における意見等はエネルギー省(DOE)のホームページで公開されている。

放射性廃棄物法(NWPA)に定められた今後の手続きでは、地元のネバダ州には推薦の日から60日の期間内において不承認を表明する機会が与えられている。ネバダ州が不承認を表明した場合には、それから90日以内に連邦議会が上下院の合同決議を行った場合にはサイトの指定を行うことができるとの定めがなされている。

【出典】

  • エネルギー省(DOE)ユッカマウンテン・ホームページ(www.ymp.gov/)
  • ホワイトハウスのプレスリリース(www.whitehouse.gov/news/releases/2002/02/20020215-11.html)
  • 大統領の書簡(www.whitehouse.gov/news/releases/2002/02/20020215-10.html)

ANDRAは、ムーズ/オート=マルヌ地下研究所の坑道へと通じるアクセス立坑の掘削工事を再開した。12月30日には補助立坑(深度83メートルまで掘削)、1月14日には主立坑(深度150メートルまで掘削)の工事がそれぞれ再開された。

先月の12月3日に、一人の作業員が11メートルの高さから主立坑掘削に用いられていた移動式足場の内部へと墜落する事故が起きた。この作業員は両足と片手を骨折したが、現在は回復の途上で、徐々に快方に向かいつつある。

この作業中の事故によって、管轄当局が原因の特定に必要な調査を実施できるよう、工事は完全にストップしていた。予備的な調査の結論は、人間による二重のエラーがこの事故の原因となったことを示している。その結果、12月には、GFE(地下作業場の掘削契約を請け負った企業グループ)により自社作業員に対して、安全に関するさらなる注意を呼びかける運動が実施された。

「この工事現場で我々が最優先するのは、作業の良好な実施に責任を負うすべての関係企業に対して我々が伝えたメッセージだ。すなわち、最終的にこのためにどれだけの遅れが生じるとしても、我々は2005年に政府に対し、その時点までに入手した結果を報告するつもりである。今日すでに我々は、1994年以来調査を続けてきたこのサイトに関する豊富な情報を手に入れている」 とANDRAのフランソワ・ジャック社長は述べている。

※2002年1月21日 一部修正

【出典】

  • ANDRA仏語ホームページより(2002年1月23日現在)

スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB)は、2001年9月に「研究開発・実証プログラム2001」(RD&D-プログラム2001)を作成、公表した。RD&D-プログラム2001においては、処分の実施までにより詳細な検討が必要とされる 課題の整理と、その研究・開発計画が中心に述べられている。

RD&Dプログラムとは、同国原子力活動法の定めるところにより、使用済燃料の最終処分を実施する同社が3年ごとに研究、開発、実証計画を示すものである。これまでのRD& Dプログラムでは主にサイト選定について検討されてきたが、同社が2000年12月に行ったサイト調査地の選定結果に対する政府の承認が出されていなかったこともあり、RD&D-プログラム2001ではサイト選定に関して特に新たな内容は付け加えられていない。今回のRD&D-プログラム2001では、これまでの同社の技術報告書や最終処分についての安全評価報告書への政府等によるレビュー結果を踏まえて、特に安全評価手法の高度化と、処分場内で長期的に発生する現象の研究とに焦点が当てられている。

安全評価手法に関する検討の中心は前回の安全評価報告書では不十分と指摘された問題点であり、一つは、現象のモデル化と評価シナリオの選択である。もう一つは、安全評価における不確実性やパラメータの感度に関する詳細な検討であり、解析解を新たに使用して計算の高速化を行うことにより改善が図られている。 処分場内で長期的に発生すると考えられる現象のうち、優先的に研究を実施する項目として、燃料ペレットの溶解現象と、キャニスタの耐食性と強度に影響を与える現象とが挙げられている。その他にも、安全性に与える重要度とこれまでの研究成果とを考慮して、緩衝材や埋め戻し材の膨潤に影響を与える地下水の影響等が、この数年間に研究することが必要である課題として整理されている。その中には、エスポの地下研究所で研究が実施されているものもある。

今後のRD&D-プログラムでは、処分事業の進展に合わせ、それぞれの時点で必要とされる技術項目に焦点が当てられる予定であり、順に、「処分キャニスタおよび封入技術:密封方法の選択」、「地層処分技術および代替処分方法の継続的研究」、「処分手法の最終選択」、「地層処分場の操業」、「計画と評価」となると考えられている。

なお、前述のサイト調査地の選定結果については、2001年11月に政府より承認が得られている。SKB社は、今年からサイト調査を実施し、2006年には環境影響評価を行う予定である。

【出典】

  • Programme for research, development and demonstration of methods for the management and disposal of nuclear waste, (RD&D-Programme 2001), SKB TR-01-30, September 2001. (スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB):放射性廃棄物の管理と処分方法のための研究、開発、実証プログラム2001)

米国エネルギー省(DOE)のS・エイブラハム長官は1月10日、放射性廃棄物政策法(NWPA)第114条(a)(1)の規定により、ユッカマウンテンサイトを、科学的に妥当であり、放射性廃棄物処分場開発のために適したものとしてブッシュ大統領に推薦することをネバダ州のK・グイン知事およびネバダ州議会に通知した。エイブラハム長官はNWPA第114条(a)の規定により、ネバダ州への通知から30日以上経過後に、大統領にサイト推薦を行うことになっている。

エイブラハム長官はグイン州知事に現地時間14時10分に電話で決定を伝え、通知の書簡はその後直ちに送信された。同書簡の中では、ユッカマウンテンサイト推薦の理由が以下のように述べられている。

  • 放射性廃棄物処分場の開発は国家安全保障の観点から重要である。米国は使用済燃料や不要核兵器の解体で生じるその他の廃棄物の安全な処分場を提供することにより核不拡散を進めなくてはならず、また使用済燃料の安全な処分場を提供することで海軍原子力艦船の効果的な活動を保証しなければならない。
  • 処分場は放射性廃棄物を安全に処分するために重要である。使用済燃料、高レベル放射性廃棄物、および余剰プルトニウムは、現在米国の39州の131カ所以上のサイトで貯蔵されているが、処分場においてのみ完全な処分が可能である。放射性廃棄物に対するテロ攻撃への防護を強化するために、これらの廃棄物を人口密集地域から離れた1カ所の地下処分場に移さなくてはならない。
  • 処分場は米国のエネルギー保障の観点から重要である。米国の電力の20%を供給している原子力は、重要な国産エネルギー供給源として保たれなくてはならない。
  • 処分場の開発は環境保護の観点からも重要である。米国は国防廃棄物サイトの恒久的クリーンアップを行い、高レベル廃棄物を安全に処分しなくてはならない。

DOEはユッカマウンテンサイトの推薦の決定に伴い、上記の通知書簡に加えて、ユッカマウンテンの「よくある質問集(Commonly Raised Topics)」を公表した。この書類には全米の放射性廃棄物の所在を示した地図も含まれており、法で要求された段階的意思決定手続の説明等も行われている。さらに、法で要求されているサイト推薦の基礎となる資料は、大統領へのサイト推薦が公式に行われた段階で公表される予定である。

【参考】

米国の放射性廃棄物政策法によるサイト選定

サイト選定の段階については、1982年放射性廃棄物政策法に特別な方法が規定されている。1987年放射性廃棄物政策修正法でユッカマウンテンが唯一の処分候補地となった以降、サイト特性調査が継続して実施されてきており、現在は、サイトを大統領に推薦する段階にまで来ている。この段階は、1982年放射性廃棄物政策法の第114条に基づいて、大統領にサイトの承認を受けることとなる。具体的な手順は、以下の6ステップからなっている。

ステップ1:
エネルギー長官は、地域の住民に対して通知し、大統領に推薦する可能性があることについての意見を求めるため、近辺において公聴会を開催する。なお、住民への通知は、2001年5月7日の連邦官報により行われ、公聴会が9月5日以降、12月まで開催された。
ステップ2:
エネルギー長官は、聴取した意見を斟酌し、ユッカマウンテンを大統領に推薦することを決定したときは、ネバダ州の知事及び議会に対し、その旨を通知しなければならない。この通知から30日間が経過した後、大統領に対し、処分場開発のためのサイトとして承認するよう推薦を行う。また、推薦しないことを決定した場合も、議会及びネバダ州に通知を行う。
ステップ3:
サイトの推薦とともに、推薦の根拠に関する包括的な報告書を住民に公開し、大統領に提出するが、これには、①処分施設の予備的な工学的仕様を含む処分場案の説明、②廃棄物形態又は廃棄物パッケージについての説明、並びにサイトの地質媒体との関係についての説明、③サイトの安全に関してのサイト特性調査活動で得たデータについての説明、④ユッカマウンテン・サイトの最終環境影響評価書(内務長官、環境諮問委員会(CEQ)、環境防護庁(EPA)長官及び原子力規制委員会(NRC)の見解を添付)、⑤サイトの特性調査分析及び廃棄物形態について、処分場建設の許認可申請書に記述する上での十分さに関する原子力規制委員会(NRC)の予備的見解、⑥すべての州知事及び議会の見解及び意見、並びに見解へのエネルギー長官の回答、⑦その他、エネルギー長官が適当と認める資料、⑧ネバダ州が作成する経済的、社会的、住民の健康及び安全上、並びに環境上の影響に関する報告書と規定されている。
ステップ4:
エネルギー長官によるサイト推薦を受けた大統領は、ユッカマウンテンが処分場建設の許認可申請を行うに適切と認めた場合、連邦議会に対してサイトの指定の推薦を行う。
ステップ5:
連邦議会における処分サイト選定の審議は、1982年放射性廃棄物政策法の第115条に基づいて行われ、サイトを連邦議会に推薦した日から60日間の満了日に有効とされるが、第116条又は第118条によるネバダ州の不承認通知が出されていた場合は、サイトの指定は有効とはされないこととなっている。ただし、第115条に規定された上院及び下院の手続きを踏み、不承認通知が出されてから90日以内にサイトを承認する主旨を持った「処分場のサイト承認決議」という連邦議会上下院の合同決議がなされた場合には、ユッカマウンテンを処分サイトに指定できることとなっている。
ステップ6:
以上の手続きによって、サイト指定が認められたときは、エネルギー長官は、処分場を建設するための許可申請書を原子力規制委員会(NRC)に提出し、3年以内にNRCは許認可を発給することとなっている。