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§ 2016年11月10日 発行 海外情報ニュースフラッシュ

米国でNRCがユッカマウンテン処分場建設についての再開後の安全審査を終了し、残予算の使途を決定

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米国の原子力規制委員会(NRC)は、2016年11月8日に、ユッカマウンテン処分場の建設認可に係る許認可申請書の安全審査に関連して、新たな知見を取りまとめるための「ナレッジマネジメント報告書」の策定を行うことを決定した。NRCによる許認可申請書の安全審査については、2013年8月13日の連邦控訴裁判所の判決 を受け、過年度の歳出予算の未使用残高の範囲内で安全審査等の活動が実施され、安全性評価報告(SER)の策定、補足環境影響評価書(SEIS)の策定、許認可支援ネットワーク(LSN) (詳細はこちら) への登録文書の公開作業などが行われてきた。今回のNRCの決定は、2015年2月3日の指示文書で指定された活動が2016年末で終了することから、未使用残高として見込まれる約127万ドル(約1億5,200万円)の使途についてNRCが検討し、NRCの委員会が承認したものである。

未使用の残予算で今後の策定が決定したナレッジマネジメント報告書では、2011年にユッカマウンテン処分場に係る安全審査活動が停止された際に策定されたナレッジマネジメント報告書について、その後の新たな知見などを反映した更新が行われる。ナレッジマネジメント報告書で取りまとめる対象項目は以下が示されており、約9カ月の期間と約70万ドル(約8,400万円)の費用が想定されている。

閉鎖前・閉鎖後の安全評価

  • 不飽和帯の地層処分場における人工バリア性能への腐食科学の新たな知見の適用
  • 処分場の地上施設建屋の地盤工学的安定性の評価
  • 地震フラジリティ曲線(SFC、seismic fragility curve)計算手法の評価
  • 処分場の地上・地下施設の解析への地震動情報の適用

気候と水文学

  • 浸透と地下水流動に係る気候モデルへの取組及び気象データの更新
  • 飽和帯における地下水流動の特性調査・モデル化
  • 地層処分場の性能確認のための独立した地下水流動モデルツールの情報管理
  • 不飽和帯の亀裂性岩盤や熱環境のモニタリング方法及びセンサーの現在の性能(リモートセンサーを含む)

【出典】

 

【2017年8月10日追記】

米国の原子力規制委員会(NRC)は、2017年8月8日に、ユッカマウンテン処分場の建設認可に係る許認可申請書の安全審査に関連して、実施を停止していた裁判形式の裁決手続の開始に関連する情報収集活動を行うことを決定した。今回の情報収集活動を実施することにより、高レベル放射性廃棄物処分に係る2018会計年度の歳出予算の執行に対して、効果的に、かつ、情報に基づいた決定を行うことに寄与するとしている。

具体的な情報収集活動としては、許認可支援ネットワークの諮問レビューパネル(LSNARP)のバーチャル会議を1回開催して、情報を提供するとともに、パネル及び一般からの許認可支援ネットワーク(LSN)、または、適切な代替システムに関する意見を聴取することが考えられている。なお、バーチャル会議の開催のための準備とともに、トレーニングを実施することが想定されている。

また、許認可審査の一環として実施される裁判形式の裁決手続については、ネバダ州でのヒアリング開催の可能性のある場所の調査、ネバダ州のヒアリング施設の購入の可能性を調達局との協議を含めた市場調査を行うとしている。

2017年6月30日現在で、過年度の歳出予算の未使用残高は634,000ドル(約7,160万円、1ドル=113円で換算)となっており、今回の情報収集活動では、このうち、110,000ドル(約1,240万円)を上限として使用することとなっている。

【出典】

(post by inagaki.yusuke , last modified: 2017-08-10 )