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スウェーデン

スウェーデンの放射線安全機関(SSM)は、2012年6月18日付けのプレスリリースにおいて、放射性廃棄物処分の実施主体であるスウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)による使用済燃料処分場の立地・建設許可申請書に関して、6月1日までに自治体・関連機関等から寄せられた意見をウェブサイトで公表したことを明らかにした。

SSMのウェブサイトによれば、原子力活動法に基づいてSSMが行う審査プロセスは、①機密情報の確認、②初期受理審査、③技術審査(初期技術審査、本審査)の3つの審査過程で構成されるとしている。上記の①及び②の審査は終了しており、技術審査のうちの初期技術審査が2011年5月27日から開始されている。今回のSSMによる意見募集は、初期技術審査の一環として行われたものであり、本審査に入る前に、申請書類が完全に揃っているか、品質が十分であるかについて、多様な観点から意見を収集する目的で実施された。

SSMのプレスリリースでは、今回の意見募集で約40の機関、自治体、官公庁から意見が寄せられたとしている。SSMは、これらの意見内容をSSM独自の意見書の作成過程で活用するとともに、SKB社に対して今回寄せられた意見についての回答を求める考えを表明した。

また、スウェーデンの独特な許認可システムとして、原子力活動法での審査と並行して、環境法典に基づいて、処分事業の環境影響評価に関する土地・環境裁判所1 での審理が進められている。土地・環境裁判所の要請を受けてSSMは、審理書類の完全性や十分性についての意見書を2012年11月1日までに提出するとしている。

SSMのウェブサイトによれば、現在SSMが行っている初期技術審査は2012年11月まで継続し、申請書類の完全性・十分性を確認できた場合には本審査に入る予定としている。SSMは、本審査の段階でも自治体・関連機関等に意見募集を行うとしている。

【出典】

 

【2012年10月26日追記】

スウェーデンの放射線安全機関(SSM)は、2012年10月24日付けのプレスリリースにおいて、高レベル放射性廃棄物(使用済燃料)の最終処分の実現に向けて、スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)が2011年3月に提出していた3つの申請書(下記の※を参照)のうち、キャニスタ封入施設に関する申請書について、不備が発見されたことを明らかにした。

スウェーデンでは、使用済燃料をキャニスタと呼ばれる銅製の容器に封入して、地層処分する方針である。処分実施主体のSKB社は、キャニスタ封入施設を1985年から操業している集中中間貯蔵施設CLAB(所在地:オスカーシャム)に隣接して建設し、CLINKと呼ぶ一体の施設として操業するとともに、使用済燃料を封入したキャニスタを、エストハンマル自治体のフォルスマルクに立地・建設する最終処分場において地層処分する計画である。

これら一連の施設の新規建設に係る初期技術審査を進めているSSMは、キャニスタ封入施設に関する書類について、SKB社が申請の根拠としている事項に古い文書、法令及び規則などがあったほか、トレーサビリティ面の欠陥もあったとしている。SSMはSKB社に対し、補足書類の提出を2012年11月30日までに行うよう要請している。

※:使用済燃料の最終処分の実現に向けて審査中の申請書

  1. オスカーシャムにおけるキャニスタ封入施設の建設許可申請書
    (2006年11月にSSMに提出済、2012年3月16日更新)…原子力活動法に基づく申請
  2. フォルスマルクにおける使用済燃料処分場の建設許可申請書
    (2011年3月16日にSSMに提出)…原子力活動法に基づく申請
  3. 使用済燃料の処分方法及び関連施設の立地選定に係る許可申請書
    (2011年3月16日に環境裁判所に提出)…環境法典に基づく申請

【出典】


  1. 環境法典の改正により、2011年5月2日から名称が環境裁判所から土地・環境裁判所に変更された。 []

スウェーデンの放射線安全機関(SSM)は、2012年6月13日付けプレスリリースにおいて、放射性廃棄物処分の実施主体であるスウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)が2011年3月に提出した使用済燃料の地層処分場の立地・建設許可申請書を構成する安全評価書(SR-Site)について、経済協力開発機構/原子力機関 (OECD/NEA)による国際ピアレビュー報告書を公表した。

この国際ピアレビューは、SKB社によるエストハンマル自治体のフォルスマルクでの地層処分場の立地・建設許可申請のSSMによる審査支援として、スウェーデン政府がOECD/NEAに依頼して実施されたものである。OECD/NEAは独立したレビューを行うために、国際的な専門家(10名)とオブザーバー(1名)で構成される国際レビューチームを設置し、2011年5月から、SKB社による処分場のサイト選定方法や長期安全性に関するレビューを実施していた。

今回公表された国際ピアレビュー報告書では、ピアレビューの結果として以下のような点が示されている。

  • 国際的な見地から、SKB社の処分場閉鎖後の安全評価は十分かつ信頼ができるものである。
  • SKB社の使用済燃料処分プログラムは、成熟し、革新的であり、利用可能な最善の技術(BAT)1を適用している。
  • 原則的に、使用済燃料処分プログラムは、次の許可審査段階に関連した事業上・安全上の要件を満たすことが出来るものである。
  • 安全評価書(SR-Site)及び関連文書は、今後、概念段階から事業段階へとプロジェクトが移行していく際に進展すべき全ての面を含んでおり、大きな不備がないことが確認された。
  • SKB社の長期セーフティケースは、KBS-3概念2 による処分場の実現可能性と長期安全性の両方について、納得のいく説明と技術基盤を示している。
  • 安全評価書(SR-Site)は予備的安全評価書として位置付けられる。スウェーデンの原子力活動法に基づく許認可では、段階に応じた安全評価書の提出が求められており、このような段階的なアプローチは十分に確立された国際的な慣行である。

一方、許可申請書の明瞭さやトレーサビリティ、セーフティケースの信頼性向上のための追加解析と開発作業の必要性などの改善点もいくつか示されている。また、国際レビューチームは、今後、未解決の技術的課題に注力することで完全性を向上させることを期待するとしている。

なお、今回のOECD/NEAによる国際ピアレビュー報告書は、SSMのみならず、処分場に関連する自治体やステークホルダーに重要な情報を提供するものであるとしている。

SKB社は2012年6月13日付けプレスリリースにおいて、今回の国際ピアレビューにおいて国際レビューチームから改善の指摘を受けた点については、既に作業・研究活動を開始したとしている。

【出典】


  1. Best Available Technique。環境、放射性廃棄物管理などの分野で、人間及び環境の保護のために利用可能な最善の技術が使用されているかという観点での指標が使用、検討されている。 []
  2. スウェーデンで開発された使用済燃料の処分概念であり、使用済燃料の集合体を銅製のキャニスタに封入し、処分坑道の床面に掘削した処分孔に縦置きでキャニスタを収納して、キャニスタの周囲を緩衝材(ベントナイト)で囲うというもの。本概念を検討した報告書の略称に由来しており、フィンランドも同様な概念を採用している。 []

スウェーデンの放射線安全機関(SSM)は、2012年3月5日付けのプレスリリースにおいて、放射性廃棄物処分の実施主体であるスウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)が2011年3月に提出した使用済燃料処分場の立地・建設許可申請書に関して、キャニスタ材料の銅の腐食が処分場の長期安全性に与える影響などについて補足情報を提出するよう指示したことを公表した。

同プレスリリースによれば、SSMは処分場の長期安全性に対する銅の腐食の影響について、特に無酸素水中での銅の腐食が使用済燃料キャニスタの耐久性に与える影響に関する補足情報を求めるとしている。この点に関してSKB社の立地・建設許可申請書を構成する安全評価書(SR-Site)では、無酸素水中で銅の腐食が起こることについての科学的裏付けは弱く、更なる研究が必要であるとしていたとされている。SSMは、2012年3月20日までに補足情報の提出、または補足情報の作成に向けたスケジュールを示すよう求めている。

SSMのウェブサイトによれば、SKB社が提出した使用済燃料処分場の立地・許可申請書の審査は、3つの審査過程で構成される。

  • ①機密情報の確認 …… 申請書類の公開に際して、機密情報を含む部分を確認して公開可否を判断する。
  • ②初期受理審査 …… 申請書類の完全性に関する一般的な評価を行う。
  • ③技術審査 …… 技術審査は次の2段階で行う。
    • 初期技術審査 …… 主審査を開始するに当たって、申請書類が完全に揃っているか、品質が十分であるか決定するために申請書類全体の広範な審査を行う。
    • 主審査 …… 初期技術審査で揃えられた申請書類を対象に、詳細な審査を行う。

既に、上記の①及び②の審査は終了しており、初期技術審査が2011年5月27日から開始されている。初期技術審査は2012年11月まで続く予定とされている。

【出典】

スウェーデンの放射性廃棄物処分の実施主体であるスウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)は、2011年3月16日付けのプレスリリースにおいて、使用済燃料処分場の立地・建設許可申請書を放射線安全機関(SSM)及び環境裁判所に提出したことを公表した。

SKB社は、スウェーデンで発生する使用済燃料を銅製キャニスタに封入し、地下約500mの結晶質岩に掘削した処分孔内に、ベントナイト製の緩衝材でキャニスタを取り囲むようにして定置する方針である。この処分概念はKBS-3概念と呼ばれている。処分場の建設予定地は、首都ストックホルムから約170km北方、バルト海に面したエストハンマル自治体のフォルスマルクである。SKB社の計画では、既に運転を停止した原子炉2基、並びに運転中の原子炉10基が廃止されるまでに発生すると見込まれる約12,000トン(ウラン換算)の使用済燃料を約6,000体のキャニスタに封入して処分することになっている

使用済燃料を銅製キャニスタに封入する施設は、1985年から操業している集中中間貯蔵施設CLABに隣接して建設し、CLINKと呼ぶ一体の施設として操業する計画である。CLABは、ストックホルムの南方230kmのオスカーシャム自治体にある。SKB社は、2006年11月にオスカーシャム自治体でのキャニスタ封入施設の建設許可申請書をSSMに提出していた

SKB社はプレスリリースにおいて、使用済燃料のキャニスタへの封入、キャニスタの輸送、処分場への定置までの全体をカバーする処分システムに関するSKB社の提案内容は、使用済燃料から現在及び将来にわたり、公衆及び環境を保護するという要件を満たすものであり、同社が30年以上の研究を費やすことにより、安全な処分方法の実施に向けた準備が整えたとしている。またSKB社は、放射性廃棄物を最新の知見及び技術によって取り扱うために、許可プロセスと並行して、研究開発を継続していくとしている。

今後のレビュープロセス

今回の使用済燃料処分場の立地・建設許可申請書の提出により、SKB社が先に提出していたキャニスタ封入施設の建設許可申請書と合わせて、スウェーデンにおける使用済燃料の処分実現に向けてSKB社が提出する必要がある以下の3つの申請書が出そろったことになる。

  1. オスカーシャムにおけるキャニスタ封入施設の建設許可申請書(2006年11月にSSMに提出済)
  2. フォルスマルクにおける使用済燃料処分場の建設許可申請書(2011年3月16日にSSMに提出)
  3. 使用済燃料の処分方法及び関連施設の立地選定に係る許可申請書(2011年3月16日に環境裁判所に提出)

最初の2つの申請書は原子力活動法に基づく申請書であり、SSMが審査する。3番目の申請書は環境法典に基づく申請書であり、環境裁判所で審理される。SSM及び環境裁判所は、いずれもSKB社からの申請書提出を受けたことを同日公告した。

SSMのWebサイトにあるレビュープロセスの解説によれば、申請書類の審査後に正式に受理され、SSMは原子力活動法に基づく審査を開始し、環境裁判所は環境法典に基づく審理を開始する。それらの結果が政府に報告された後、原子力活動法と環境法典に基づく許可発給は政府が行うことになっている。

SKB社は、SSMと環境裁判所におけるレビュー結果が肯定的なものであった場合、早ければ2015年から処分場の建設を開始できるとしている。その場合、処分場での使用済燃料の処分開始は2025年頃となる見通しである

【出典】

スウェーデンの放射性廃棄物処分の実施主体であるスウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)は9月30日付けプレスリリースにおいて、「放射性廃棄物の管理及び処分方法に関する研究開発実証プログラム2010」(RD&Dプログラム2010)を取りまとめ、2010年9月30日に放射線安全機関(SSM)に提出したことを公表した。SKB社は、フォルスマルクでの使用済燃料処分場の立地・建設許可申請を2011年3月に提出する予定としている。

RD&Dプログラムとは、使用済燃料を含む放射性廃棄物の安全な管理・処分、及び原子力施設の廃止措置に関する包括的な研究開発などの計画を、原子力活動法に基づいて原子力発電事業者が3年毎に策定するよう義務づけられているものである。SKB社は、原子力発電事業者4社の委託を受けて同プログラムの取りまとめを行っている。同プログラムは、安全規制機関である放射線安全機関(SSM)のほか、原子力廃棄物評議会などによるレビューを経た後、政府によって最終的な判断が行われる。

同プレスリリースによると、RD&Dプログラム2010は、SKB社が行っている研究及び技術開発のすべての分野を対象として、現状と今後の計画を体系的に評価した結果の報告を含んでいる。SKB社は、現在までに開発された安全評価手法により、規制機関が定めている安全要件を満たすことを立証できるとしている。さらに、RD&Dプログラム2010で示した今後の活動は、地層処分場の長期的な自然の変化を理解することに焦点を当てたものとなっていると紹介している。

SKB社は、使用済燃料処分場の立地・建設許可申請を2011年3月に放射線安全機関(SSM)及び環境裁判所1 に提出する予定であり、立地・建設許可申請の審査・審理結果が肯定的なものであった場合、処分場の建設を2015年に開始できるとしている。その場合、処分場の操業開始は2025年となる見通しである。

また、同プレスレリリースにおいてSKB社は、フォルスマルクで1988年から操業されている短寿命低中レベル放射性廃棄物の処分場(SFR)の拡張計画にも触れている。SKB社は、SFRの処分容量を拡張する申請を2013年までに提出する予定である。SFR処分場の拡張部分の操業開始は、2020年となる見通しである。

【出典】


  1. スウェーデンでは、放射性廃棄物の処分場の建設には、原子力活動法と環境法典の二つの法律に基づく許可が必要となっている。環境法典に基づく許可(環境に影響を与える活動の許可)の審査は、環境裁判所で行われる。環境裁判所は、通常の地方裁判所から政令で指定される。処分場建設予定地の選定が司法機関である環境裁判所で審理される点は、スウェーデンにおけるサイト選定の特徴となっている。 []

スウェーデンの使用済燃料処分の実施主体であるスウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)は、2009年6月3日付のプレスリリースにおいて、使用済燃料の最終処分地として、エストハンマル自治体のフォルスマルクを選定したことを公表した。SKB社は、処分地選定のため、2002年よりエストハンマル自治体及びオスカーシャム自治体においてサイト調査を実施していた。SKB社は、2010年に環境影響評価及び安全評価を含む処分場建設申請(詳細は こちら)を提出する予定で、放射線安全機関(SSM)及び環境裁判所によって審査が行われるとしている。

同プレスリリースによると、フォルスマルクでは、岩盤が乾燥しており亀裂がほとんどなく、これらが長期安全性に非常に重要な特性であるとしている。また、同サイトでは、オスカーシャム自治体のサイトと比べ、処分場に必要となる地下空間が小さいため、掘削する岩盤や埋め戻し材が少ないという利点があるとしている。さらに、地上施設については、既存の工業地域に建設するため、環境影響を低減できるとともに、地域インフラへのアクセスが容易にできるとしている。

また、SKB社は、自身のウェブサイトにおいて、サイト調査を行ってきたエストハンマル及びオスカーシャム両自治体と今後も協力関係を継続することを示している。両自治体は、SKB社及び同社を所有する4つの原子力発電会社が、両自治体において教育、産業基盤、社会基盤の整備などを含む総額20億スウェーデン・クローネ(約320億円、1スウェーデン・クローネ=16円として換算)の投資を行う協力協定に合意したとしている。これらの投資のほとんどは2010年から2025年の間において、SKB社が政府からの処分場建設許可を受けた後に行われることが示されている。
さらに、SKB社は、順調にいけば2023年までに処分場の建設が終了し、操業を開始できるとの見通しを示している。

【出典】

  • スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)、2009年6月3日付プレスリリース、http://www.skb.se/Templates/Standard____26400.aspx
  • スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)ウェブサイト情報、http://www.skb.se/Templates/Standard____26371.aspx
  • スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)ウェブサイト情報、http://www.skb.se/Templates/Standard____26374.aspx

スウェーデンで2008年7月1日に、放射線防護と原子力安全の2つの分野の安全規制を担当する「放射線安全機関」(SSM)が発足した。SSMのウェブサイトによると、SSMは、環境省の下にあった2つの機関―放射線防護を担当する「放射線防護機関」(SSI)と原子力安全を担当する「原子力発電検査機関」(SKI)―が合併して環境省の下に設置された機関であり、放射線から公衆及び環境を保護することを任務としている。SSMの長官は政府により任命されることになっており、SSMの人員配置や予算は政府及び議会によって決定されるが、組織の個別人事に関してはSSMが独立して意思決定を行うものとされている。またSSMの職員は、技術者、エンジニア、物理学者、生物学者、社会科学者、情報担当官、化学者、法律家などの専門家を含む250名で構成されている。

放射線安全機関(SSM)には、原子力発電プラント安全、放射性物質、放射線防護、国際問題を担当する部門があり、放射性物質部門の下には、放射性廃棄物処分の担当部署が設置されている。

放射線安全機関(SSM)のウェブサイトによると、SSMの年間予算は1億6,150万スウェーデン・クローネ(約29億円)である(1スウェーデン・クローネ=18円として換算)。このうち、研究予算は約4,000万スウェーデン・クローネ(約7億2,000万円)であり、研究対象領域としては「原子力発電プラントにおける安全」、「廃棄物、輸送、核物質防護」、「放射線防護」、「核不拡散」の4分野が挙げられている。

なお、現時点では、放射線安全機関(SSM)の事務所は、SKIの事務所が置かれていたストックホルムとSSIの事務所が置かれていたソルナに分かれているが、2008年9月にソルナに集約する予定である。

【出典】

  • 放射線安全機関(SSM)ウェブサイト情報、http://www.stralsakerhetsmyndigheten.se/Allmanhet/
  • 放射線安全機関の設立に向けた組織委員会報告書(2008年6月30日),(Slutrapport från Organisationskommittén för strålsäkerhet M2007:05) http://www.sou.gov.se/stralsakerhet/pdf/Slutrapport%20080602,%20slutlig.pdf

スウェーデンの使用済燃料処分の実施主体であるスウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)は、2008年5月16日付けのプレスリリースにおいて、使用済燃料の最終処分に関する世論調査の結果概要を公表した。この世論調査は、SKB社が外部の世論調査機関シノベイト社に委託し、2008年4月に、SKB社がサイト調査を実施しているオスカーシャム自治体及びエストハンマル自治体の住民それぞれ800人、並びにそれら2つの自治体に隣接する自治体の住民1,300人の、合計2,900人を対象に実施されたものである。なお、SKB社は2003年以降、同様の調査を実施している(2007年4月の調査については既報を参照)。

同プレスリリースによると、オスカーシャム自治体の住民の83%、エストハンマル自治体の住民の77%が自分の自治体での処分場の受け入れに好意的であるとの結果が得られている。また、SKB社は、今回の世論調査結果から次のような点が明らかになったとしている。

  • オスカーシャム自治体及びエストハンマル自治体においては、SKB社に対する信頼について肯定的と回答する人の割合が高いこと。
  • この2つの自治体内では、サイト調査実施地区に近い所に居住する住民ほど、使用済燃料の処分方法について知っていると答える人の割合が高いこと。
  • サイト調査を実施している2自治体に隣接する各自治体では、その住民の大多数は、自分の自治体に隣接するオスカーシャム自治体またはエストハンマル自治体による処分場受け入れを好意的に受け止めていること。

なお、SKB社は、2009年末にオスカーシャム自治体またはエストハンマル自治体から処分サイト1カ所を選定し、最終処分場の建設許可申請を行う計画である

【出典】

  • スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)2008年5月16日付けプレスリリース、http://www.skb.se /default2____22047.aspx

スウェーデンの原子力発電検査機関(SKI)は2008年3月20日付で、スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)が2006年10月に提出した、使用済燃料の最終処分場の長期安全性評価「SR-Can1 」報告書に対して、SKIと放射線防護機関(SSI)が合同で実施した評価結果を取りまとめた報告書を公表した。SKB社のSR-Can報告書は、同社が2009年末に予定している最終処分場の建設許可申請時までに必要となる「予備的安全報告書」の準備として、サイト調査の初期段階で得られたボーリング調査データなどに基づき、処分場の安全評価の結果を取りまとめたものである。SR-Can報告書は、処分場の建設許可申請に直接関係する安全報告書ではないが、最終処分場のサイト調査段階の半ばまでに得られているデータを活用した安全評価を行うことにより、SKB社がサイト調査プログラムや地下施設などの最終処分場の設計作業へのフィードバックを図るとともに、処分場の安全評価方法、及びその結果の説明内容に対する法規制の遵守状況などについて、規制当局と事前協議することを目的としたものである。

SKIとSSIの合同評価報告書によると、SR-Can報告書の評価に際して両機関は、「サイト調査データ」、「人工バリア設計」、「安全評価方法」を観点とする3つの国際レビューチームを組織し、これらのレビューコメントをもとに評価を取りまとめている。合同評価報告書の要約において、SKIとSSIは、SR-Can報告書に対する評価結果の概略を以下のように整理している。

  • SKB社がSR-Can報告書で示した安全評価方法は、全体的には現行法規制において要求される条件を満足するものであるが、許可申請に向けて更に開発すべき部分が残っている。
  • SR-Can報告書は、許可申請で要求される品質保証レベルにまでは達していない。
  • 最終処分場の長期安全性のリスク評価に関係する、幾つかの重要プロセスの知識基盤の強化が必要である。
  • 許可申請の前に、処分場を構成する要素について想定する初期の特性と、それらの製造、試験及び操業の品質確保とのリンクを強化する必要がある。
  • 処分場からの放射性物質の放出が早い段階から始まる可能性については、より入念な説明を行う必要がある。

この合同評価報告書は、2008年3月20日にSKIとSSIの各Webサイトでスウェーデン語版が公開されたが、今後、英語版も発行される予定である。また、同Webサイトでは、SKIとSSIが合同で組織した3つの国際レビューチームがそれぞれ取りまとめた報告書も公開されている。

【出典】

  • スウェーデン原子力発電検査機関(SKI)2008年3月20日付けプレスリリース、http://www.ski.se/extra/news/?module_instance=1&id=578
  • SKI:s och SSI:s gemensamma granskning av SKB:s säkerhetsrapport SR-Can, SKI Rapport 2008:19 / SSI Rapport 2008:4, Mars 2008(SKB社のSR-Can報告書に対するSKIとSSIの合同評価報告書)〔スウェーデン語〕
  • International Expert Review of SR-Can: Site Investigation Aspects – External review contribution in support of SSI’s and SKI’s review of SR-Can, SKI Report 2008:09 / SSI Report 2008:11, March 2008
  • International Expert Review of SR-Can: Engineered Barrier Issues – External review contribution in support of SKI’s and SSI’s review of SR-Can, SKI Report 2008:10, March 2008
  • International Expert Review of SR-Can: Safety Assessment Methodology – External review contribution in support of SSI’s and SKI’s review of SR-Can, SKI Report 2008:15 / SSI Report 2008:5, March 2008

  1. 「SR-Can」とは、「安全報告書」(SR)と「キャニスタ」(Canister)を表す。当初SKB社は、使用済燃料のキャニスタ封入施設と最終処分場のそれぞれの建設許可申請に添付される予備的安全報告書として、SR-Can報告書とSR-Site報告書(Siteは最終処分場の「サイト」を表す。)を取りまとめる計画であった。その後、キャニスタ封入施設と最終処分場は、相互に依存するものであるため、それぞれの許可申請書に対して、同じ予備的安全評価書を用いることになり、SR-Site報告書が2施設の建設許可申請書に添付される予備的安全報告書となる。 []

スウェーデンの使用済燃料処分の実施主体であるスウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)は2007年9月28日付けプレスリリースにおいて、「放射性廃棄物の管理及び処分方法に関する研究開発実証プログラム2007」(RD&Dプログラム2007)を取りまとめ、原子力発電検査機関(SKI)に提出したと公表した。RD&Dプログラムとは、使用済燃料を含む放射性廃棄物の安全な管理・処分、及び原子力施設の廃止措置に関する包括的な研究開発などの計画を、原子力活動法に基づいて原子力発電事業者が3年毎に策定するよう義務づけられているもの。原子力発電事業者4社の委託により、SKB社が取りまとめを行っている。

SKB社は2009年末に地層処分場に関する立地、建設の許可申請を行うことを当面の目標としており、RD&Dプログラム2007はこの目標に向けた取り組みの説明に重点を置き、以下の6部からなる報告書を取りまとめている。

第1部 SKB社の行動計画
第2部 使用済燃料の地層処分
第3部 地層処分計画に関連する技術開発
第4部 安全解析と科学技術研究
第5部 地層処分の社会科学研究
第6部 低中レベル放射性廃棄物処分計画と廃止措置

RD&Dプログラム2007によると、SKB社は地層処分場のサイト選定に向け、フォルスマルク自治体及びエストハンマル自治体において2002年からサイト調査を行っているが、その大部分は完了しており、安全評価の基礎となるサイト記述モデルへの反映作業を進めている。SKB社はプレスリリースにおいて、2009年中にサイトを選定し、地層処分場の建設などの申請が可能との見通しを示した。

地層処分の技術開発を進めているSKB社は、使用済燃料を銅製キャニスタに封入して地下400~700mの深さに処分する概念(KBS-3概念)に基づく処分方法が、長期的な人間及び環境の保護に関して最適であるとの評価を示した。同概念におけるキャニスタの定置方式についてSKB社は、現段階では縦置き方式の採用を考えているが、横置き方式の検討も2002年から進めている。横置き方式の開発継続の判断は2007年末頃に行う予定であり、RD&Dプログラム2007の取りまとめ時点では開発を続ける意向を示している。横置き方式の開発継続が決定されたとしても、同方式の全面的な試験の実施や安全評価を行うことが必要であるため、処分場の建設申請におけるキャニスタ定置方法を横置き方式に変更するか否かの判断は2012~2013年に行うとしている。

SKB社は使用済燃料の地層処分事業計画に関し、使用済燃料のキャニスタ封入施設が使用済燃料中間貯蔵施設と統合した施設形態とする許可が得られることや、地層処分関連の技術開発が計画通りに進められることなどを前提として、以下のようなスケジュールを示している。

  • 2009年半ば:地層処分場に関するサイト選定
  • 2009年末:キャニスタ封入・使用済燃料中間貯蔵の統合施設及び地層処分場に関する建設許可等の申請
  • 2011年末:キャニスタ封入・使用済燃料中間貯蔵の統合施設及び地層処分場に関する建設許可等の発給
  • 2012年初め~2020年半ば:キャニスタ封入・使用済燃料中間貯蔵の統合施設及び地層処分場の建設、操業準備
  • 2020年半ば~2021年末:地層処分場の初期操業
  • 2022年初め~:地層処分場の本格操業

【出典】

  • スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)2007年9月28日付けプレスリリース、http://www.skb.se/FileOrganizer/Pressrum/Pressmeddelanden%202007/Pressmeddelande%20Fud%202007.pdf
  • Fud-program 2007, Program för forskning, utveckling och demonstration av metoder för hantering och slutförvaring av kärnavfall September 2007.(スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社):放射性廃棄物の管理及び処分方法に関する研究開発実証プログラム2007)、http://www.skb.se/upload/publications/pdf/Fud%202007webb.pdf