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《英国》独立した安全規制機関である原子力規制局(ONR)を設立へ

2011年2月8日、英国のエネルギー・気候変動省(DECC)はウェブサイトにおいて、英国政府が新しい独立した安全規制機関である原子力規制局(ONR)を設立するための法制度の策定を進めることを公表した。ONRは、透明性、説明責任、均衡性及び整合性が取れた規制原則に基づく最新の規制機関となるとされている。なお、ONR設立規定の草案は2010年3月に公表されている。

また、同日公表された雇用年金大臣の声明によると、ONRは、法令に基づき設立され、現在の規制機関である保健安全執行部(HSE)の原子力施設検査官室(NII)及び運輸省が担っている役割を引き継ぐものとしている。同大臣は、ONRの設立により民間の原子力及び放射性物質の輸送の安全及びセキュリティに関する規制を1カ所に統合することになるとしている。

さらに、同声明において、HSEは、2011年4月1日に、法令に基づかない暫定的な組織としてONRを設立し、役割及びプロセスの検討を行うとしている。

【出典】

【2011年4月5日追記】

2011年4月1日、英国のエネルギー・気候変動省(DECC)はウェブサイトにおいて、原子力規制局(ONR)が保健安全執行部(HSE)の内部組織として設置され、同日、HSEのウェブサイト内にONRのウェブページが開設したことを公表した。同ウェブページによると、ONRは以下の7つの部門で構成されており、原子力施設の原子力サイト許可に係る安全管理や放射性廃棄物の輸送などについて、HSEに代わって規制を行うとしている。今後、ONRが法律に基づく組織として設立された後は、ONRはHSEから法的に独立した組織となる予定であり、法律の成立には、2、3年掛かる見通しとされている。

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なお、放射性廃棄物の処分については、引き続き、イングランドとウェールズの環境規制機関(EA)などが当たることとなる。

【出典】

(post by f-yamada , last modified: 2023-10-11 )