(公財)原子力環境整備促進・資金管理センター

諸外国での高レベル放射性廃棄物処分

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SAFIR2 (ベルギー)

SAFIR2

SAFIR2 - 安全評価・実現可能性第2次中間報告書、
ONDRAF/NIRAS(2001年)

ONDRAF/NIRAS, SAFIR2 - Safety Assessment and Feasibility Interim Report2, NIROND 2001-06E(December 2001)




q02.gif処分地選定プロセスのどの段階で、どのような目的で実施された安全評価なのか…

安全評価書の位置付け

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図1 段階的な処分場開発プロセスにおける安全評価の役割

ベルギーにおける高レベル放射性廃棄物処分は、研究機関のベルギー原子力研究センター(SCK・CEN)と処分の実施主体であるベルギー放射性廃棄物・濃縮核分裂性物質管理機関(ONDRAF/NIRAS)が共同して、粘土層での処分に関する方法論的研究開発が実施されている段階にある。1974年~1989年の第1段階、1990年~2000年の第2段階を経て、これまでに得た知見を基に地層処分の事業化段階への移行を目指す、第3段階の研究開発が現在進められている(図1参照)。

安全評価・実現可能性第2次中間報告書(SAFIR2)は、1989年の安全評価・実現可能性第中間報告書(SAFIR)の取りまとめ以降に実施された第2段階の研究開発の成果を取りまとめた報告書であり、以下の検討が行われている。

  • 処分の対象廃棄物の特性評価
  • 母岩層の特性評価:Boom粘土層(レファレンスの母岩層)、Ypresian粘土層(代替母岩層)
  • 処分場の概念設計の開発
  • Boom粘土層での処分を想定した長期安全評価
  • 処分コストの評価

SAFIR2は、処分事業の許認可申請を目的として作成されたものではなく、厳密には安全評価書に位置付けられるものではないが、安全評価書の構成に沿って研究開発で得た知見を構造化した報告書である。 なお、ONDRAF/NIRASは、第3段階の研究成果を基に、2013年に安全性・実現可能性報告書(SFC-1)、2020年に安全性・実現可能性第2次報告書(SFC-2)をそれぞれ取りまとめる予定であり、Ypresian粘土層(代替母岩層)での処分を想定した長期安全評価については、これらの報告書において検討される予定である。ONDRAF/NIRASは、SFC-1の発行後にサイト選定作業を開始する予定であり、Boom粘土層またはYpresian粘土層のいずれを対象にしてサイトを絞り込むのかなどについては現在決定していない。


評価のねらい/目的

SAFIR2では、次の3点を目的としている。

  • 規制当局(連邦原子力管理庁(FANC))及びその他全ての関係者が、技術的妥当性及び長期安全性に関する進捗状況の評価が行える様に技術的、科学的情報を与えること。
  • 今後必要とされる研究開発、安全評価の原則に関する緊密な合意の達成、地層処分に対し適用可能な規則の施行様式を明確にするために安全当局との連携を促進すること。
  • 放射性廃棄物の長期的管理に係るあらゆる関係者との幅広い対話を行うための技術的、科学的な基盤の1つになること。


結論

カテゴリB廃棄物及びカテゴリC廃棄物の硬性粘土中への処分に関するONDRAF/NIRASの方法論的研究開発プログラムでは、処分方策の設定・実施に必要な手法の開発及び改良、並びにMol-Dessel原子力区域のBoom粘土に関する処分方策の妥当性と安全性を支える要素の評価が実施された。

この研究を通じてこれまでに得られた情報からはBoom粘土中への処分を阻害するいかなる欠陥も示されておらず、SAFIR2報告書で検討した廃棄物タイプに対して硬性粘土中への処分が実行可能なオプションであることが確認された。

Boom粘土を選択することについては基本的に問題はないものの、主として母岩層のバリアとしての品質に基づいている処分システム案に信頼感を置いて、この地層中の処分場の技術的妥当性及び長期安全性に関して最終的な回答を与えるためには未だ不十分な点があり、処分活動が実際に実施される前に核種の保持、人工バリアの性能、並びに設計と廃棄物の両立性に関する幾つかの不確実性について除去あるいは容認可能なレベルまで低減することが必要であるとしている。


規制機関によるレビュー

ONDRAF/NIRASは2001年12月にSAFIR2を公表しているが、その公表前に、外部専門家で構成された「SAFIR2報告書査読委員会」のレビューが行われている。 SAFIR2報告書査読委員会は、ONDRAF/NIRAS理事会が1999年に設置。SAFIR2の発行に先立つ2001年7月に、SAFIR 2報告書に関する結論及び今後の研究開発プログラムにおける優先事項に関する勧告をおこなっている。 SAFIR2報告書査読委員会は、この勧告において、粘土層での処分システムの実現可能性について問題はないと評価した上で、ガラス固化高レベル放射性廃棄物以外の廃棄物処分に関して科学的知見・技術の向上を図る必要があると指摘している。

規制当局FANCによる評価の実施状況は公表されていない。

SAFIR2の発行後、ベルギー政府は、OECD/NEAの国際レビューチームにSAFIR2のピアレビューを依頼しており、2003年に、Boom粘土層は処分システム全体で天然バリアとして基礎的な役割を果たすことが確認されたとの評価を得ている。

また、規制当局のFANC、その支援機関として検査業務を担当するAVN(Association Vinçotte Nuclear:2008年からはBel Vと呼ばれる組織に業務を移管)及びONDRAF/NIRASの3者で、次の4つの側面から今後の方針について協議が行われた。

  • 地層処分に係る許認可手続(短期、中期及び長期の活動)
  • ベルギーにおけるR&Dプログラムの戦略
  • 安全性・実現可能性報告書(SFC)の開発
  • (安全評価における)実施面及び技術的な課題




srsr/safir2/start.txt · 最終更新: 2013/09/30 16:36 (外部編集)

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