SAFIR2 (ベルギー)
評価結果
(SAFIR2 - 安全評価・実現可能性第2次中間報告書: 2001年)
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2. 処分システムと安全要件 | 対象廃棄物 / 想定処分地 / 処分概念 / 放射線防護基準
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3. 安全評価の進め方 | FEP / シナリオ / モデル / 不確実性の取り扱い
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4. 評価結果 ← NOW You are Here!
安全評価の結果はどのように示されるのですか…
線量結果
基本シナリオの評価
図 10 揚水井戸を介した全線量率の経時変化:ガラス固化体(ZAGALC)
図 11 揚水井戸を介した全線量率の経時変化:ハル・エンドピース(HAGALC2)
図 12 揚水井戸を介した全線量率の経時変化:使用済燃料(ZAGALS)
基本シナリオの線量計算値として、揚水井戸を介したケースについて以下の結果(最大線量及び重要核種)が得られている(図10~図12参照)。
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ガラス固化体(ZAGALC)
最大線量:約9μSv/y(20万年後)
重要核種:79Se、129I、126Sn、99Tc -
ハル・エンドピース(HAGALC2)
最大線量:約0.3μSv/y(3万6,000年後)
重要核種:79Se、129I、14C、93Zr -
使用済燃料(ZAGALS)
最大線量:約7μSv/y(16万年後)
図 13 河川(Kleine Nete川)を介した全線量率の経時変化:ガラス固化体(ZAGALC)
図 14 河川(Kleine Nete川)を介した全線量率の経時変化:ハル・エンドピース(HAGALC2)
ガラス固化体(ZAGALC)及びハル・エンドピース(HAGALC2)について、Kleine Nete川を通じた線量も計算されているが、揚水井戸を通じた線量の1/100程度と報告されている(図13及び図14参照)。
核燃料サイクルオプションの比較
次の2つの再処理オプション、
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シナリオ1 再処理を継続(全量再処理):ガラス固化体(ZAGALC)のキャニスタ3,920本、ハル・エンドピース(HAGALC2)のキャニスタ6,410本、及び使用済みMOX燃料(ZAGALS)67トン
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シナリオ2 再処理を中止(直接処分):ガラス固化体(ZAGALC)のキャニスタ420本、ハル・エンドピース(HAGALC2)のキャニスタ820本、使用済みUOX燃料4,234トン、及び使用済みMOX燃料(ZAGALS)67トン
について、線量率の経時変化を以下のように検討している(図 15参照)。
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最初の50万年間は、両オプションについて計算した線量率の差は非常に小さく、最大2倍の差である。いずれの場合も、最大線量は主として79Seによるもの。
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2つの再処理オプションについて計算した線量率の差は、50万年後に大きくなる。超長期的(2,000万年後)には、2つのオプションについて計算された線量率に、ほぼ1桁の差が生じる。
変動シナリオの評価
変動シナリオについては、定性的な影響評価が実施されている。変動シナリオの評価結果については、被ばく経路の発生確率とその影響度合いを考慮して、表2に示すように結論されている。
表2 変動シナリオの定性的影響解析結果
変動シナリオ名 | 発生した場合の 影響の度合い | 発生する確率 |
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資源開発ボーリング | 最大線量で数mSv/年 | 小さい |
処分場のシーリング不良 | 限定的 | 未言及 |
断層活動 | ごく小さい | ごく小さい |
厳しい氷河期 | 5万年以降であれば小さい | 小さい |
ガス移行 | 限定的 | 小さい*1 |
探査ボーリング | 限定的 | 未言及 |
注)*1:パッケージの大部分にステンレス鋼を使用するためガスは発生するものの、問題になるほど多量に発生しない。
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2. 処分システムと安全要件 | 対象廃棄物 / 想定処分地 / 処分概念 / 放射線防護基準
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3. 安全評価の進め方 | FEP / シナリオ / モデル / 不確実性の取り扱い
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