諸外国での高レベル放射性廃棄物処分

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sa:skb_sr-can [2011/02/15 15:12] – [(2) キャニスタの剪断破壊が生じるシナリオ の線量評価] sahara.satoshisa:skb_sr-can [2011/12/13 19:29] (現在) – 外部編集 127.0.0.1
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 ====== SR-Can (スウェーデン) ====== ====== SR-Can (スウェーデン) ======
-{{popup>:sa:skb-tr-06-09.png|{{:sa:skb-tr-06-09_150.png |SKB TR-06-09}}}}+{{popup>:sa:sr-can:skb-tr-06-09.png|{{:sa:sr-can:skb-tr-06-09_150.png |SKB TR-06-09}}}}
 フォルスマルク及びラクセマルにおけるKBS-3処分場の長期安全性 − SR-Canプロジェクト 主要報告書、TR-06-09、SKB社(2006年10月) フォルスマルク及びラクセマルにおけるKBS-3処分場の長期安全性 − SR-Canプロジェクト 主要報告書、TR-06-09、SKB社(2006年10月)
  
行 26: 行 26:
 ==== 評価のねらい/目的 ==== ==== 評価のねらい/目的 ====
  
-SR-Can報告書は、最終処分場申請を裏付ける長期安全性の評価報告書を取りまとめる[[sa:skb_sr-site|SR-Site]]プロジェクトの準備段階の報告書(言い換えると、試行版)である。SR-Can評価の目的は、+SR-Can報告書は、最終処分場申請を裏付ける長期安全性の評価報告書を取りまとめる[[sa:sr-site:start|SR-Site]]プロジェクトの準備段階の報告書(言い換えると、試行版)である。SR-Can評価の目的は、
   - キャニスタ封入施設の建設許可申請書に記載された仕様のキャニスタを、最終処分場の候補地であるフォルスマルクとラクセマルに処分した場合の安全性についての最初の評価を行うこと。   - キャニスタ封入施設の建設許可申請書に記載された仕様のキャニスタを、最終処分場の候補地であるフォルスマルクとラクセマルに処分した場合の安全性についての最初の評価を行うこと。
   - 設計開発、SKB社の研究開発計画、継続するサイト調査、および将来の安全評価プロジェクトに反映情報を提供すること。   - 設計開発、SKB社の研究開発計画、継続するサイト調査、および将来の安全評価プロジェクトに反映情報を提供すること。
行 32: 行 32:
 とされている。 とされている。
  
-注記:現在、SKIとSSIは統合し、放射線安全機関(SSM)となっているが、ここではSR-Canの取りまとめ当時の状況でまとめている。+注記:SKIとSSIは2008年7月に統合し、放射線安全機関(SSM)となっているが、ここではSR-Canの取りまとめ当時の状況でまとめている。
  
  
 ==== SR-Can安全報告書の構成 ==== ==== SR-Can安全報告書の構成 ====
  
-{{popup>:sa:skb-tr-06-09-fig2-2.jpg|{{ :sa:skb-tr-06-09-fig2-2_300.jpg}}}}+{{popup>:sa:sr-can:skb-tr-06-09-fig2-2.jpg|{{ :sa:sr-can:skb-tr-06-09-fig2-2_300.jpg}}}}
  
 /* /*
-{{ :sa:srcan_report_structure.jpg?300|SR-Can安全報告書の全体構成}}+{{ :sa:sr-can_report_structure.jpg?300|SR-Can安全報告書の全体構成}}
 */ */
 SR-Can安全報告書の全体は、右の図に示すように3階層をとっている。最上位(第1レベル)にある『SR-Can主要報告書』(SR-Can Main Report)が評価全体の総括報告書である。第2レベルには9つの主参考資料(Main references)があり、SR-Can評価で行われるステップに対応する報告書がある。第3レベルには、第1または第2レベルの報告書で参照される参考資料(Additional references)である。 SR-Can安全報告書の全体は、右の図に示すように3階層をとっている。最上位(第1レベル)にある『SR-Can主要報告書』(SR-Can Main Report)が評価全体の総括報告書である。第2レベルには9つの主参考資料(Main references)があり、SR-Can評価で行われるステップに対応する報告書がある。第3レベルには、第1または第2レベルの報告書で参照される参考資料(Additional references)である。
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 ===== 対象廃棄物 ===== ===== 対象廃棄物 =====
 <WRAP right 150px box> <WRAP right 150px box>
-{{popup>:sa:skb-tr-06-09-fig4-5.jpg|{{:sa:skb-tr-06-09-fig4-5.jpg?150}}}}\\+{{popup>:sa:sr-can:skb-tr-06-09-fig4-5.jpg|{{:sa:sr-can:skb-tr-06-09-fig4-5.jpg?150}}}}\\
 //Figure 4-5// キャニスタ //Figure 4-5// キャニスタ
 </WRAP> </WRAP>
行 78: 行 78:
  
 <WRAP right 150px box> <WRAP right 150px box>
-{{popup>:sa:skb-tr-06-09-fig4-2.jpg|{{:sa:skb-tr-06-09-fig4-2.jpg?150}}}}\\+{{popup>:sa:sr-can:skb-tr-06-09-fig4-2.jpg|{{:sa:sr-can:skb-tr-06-09-fig4-2.jpg?150}}}}\\
 //Figure 4-2// KBS-3概念 //Figure 4-2// KBS-3概念
 </WRAP> </WRAP>
行 91: 行 91:
  
 <WRAP right 150px box> <WRAP right 150px box>
-{{popup>:sa:skb-tr-06-09-fig1-2.png|{{:sa:skb-tr-06-09-fig1-2.png?150}}}}\\+{{popup>:sa:sr-can:skb-tr-06-09-fig1-2.png|{{:sa:sr-can:skb-tr-06-09-fig1-2.png?150}}}}\\
 //Figure 1-2// 処分場候補地の位置 //Figure 1-2// 処分場候補地の位置
 </WRAP> </WRAP>
行 216: 行 216:
 ===== FEPの取り扱い ===== ===== FEPの取り扱い =====
 <WRAP right 150px box> <WRAP right 150px box>
-{{popup>:sa:skb-tr-06-09-fig3-2ja.png|{{ :sa:skb-tr-06-09-fig3-2ja.png?150 }}}}\\+{{popup>:sa:sr-can:skb-tr-06-09-fig3-2ja.png|{{ :sa:sr-can:skb-tr-06-09-fig3-2ja.png?150 }}}}\\
 //Figure 3-2// FEPの取り扱い //Figure 3-2// FEPの取り扱い
 </WRAP> </WRAP>
行 229: 行 229:
  
  
-このようなFEPの取り扱いは、[[:sa:skb_sr-can#SR-Can安全評価における“不確実性への取り組み”]]の一つでもある(下記参照)。+このようなFEPの取り扱いは、[[#SR-Can安全評価における“不確実性への取り組み”]]の一つでもある(下記参照)。
  
 \\ \\
行 239: 行 239:
 表1 シナリオ選定の結果 表1 シナリオ選定の結果
 /* /*
-{{gallery>:sa:skb-tr-06-09-table1.png}} +{{gallery>:sa:sr-can:skb-tr-06-09-table1.png}} 
-{{popup>:sa:srcan_t01.jpg|{{ :sa:srcan_t01.jpg?120 }}}}+{{popup>:sa:sr-can:srcan_t01.jpg|{{ :sa:srcan_t01.jpg?120 }}}}
 */ */
-{{popup>:sa:skb-tr-06-09-table11-1.jpg|{{ :sa:skb-tr-06-09-table11-1.jpg?120 }}}}+{{popup>:sa:sr-can:skb-tr-06-09-table11-1.jpg|{{ :sa:sr-can:skb-tr-06-09-table11-1.jpg?120 }}}}
  
 </WRAP> </WRAP>
行 272: 行 272:
  
 <WRAP right 150px box> <WRAP right 150px box>
-{{popup>:sa:skb-tr-06-09-fig7-2ja.png|{{ :sa:skb-tr-06-09-fig7-2ja.png?150 }}}}\\+{{popup>:sa:sr-can:skb-tr-06-09-fig7-2ja.png|{{ :sa:sr-can:skb-tr-06-09-fig7-2ja.png?150 }}}}\\
 //Figure 7-2// 安全機能 → 安全機能指標 → 安全機能指標基準 //Figure 7-2// 安全機能 → 安全機能指標 → 安全機能指標基準
  
行 359: 行 359:
 */ */
  
-==== サイト条件(岩盤条件・地圏)のモデル化 ====+==== サイト記述モデル(SDM):サイト条件(岩盤条件・地圏)のモデル化 ====
  
 <WRAP box right 150> <WRAP box right 150>
-{{popup>:sa:skb-tr-06-09-fig9-28.png|{{:sa:skb-tr-06-09-fig9-28.png?150}}}}\\+{{popup>:sa:sr-can:skb-tr-06-09-fig9-28.png|{{:sa:sr-can:skb-tr-06-09-fig9-28.png?150}}}}\\
 //Figure 9-28// DFNモデルの例 //Figure 9-28// DFNモデルの例
 </WRAP> </WRAP>
行 380: 行 380:
  
 <WRAP box right 400> <WRAP box right 400>
-{{popup>:sa:skb-tr-06-09-fig10-12.png|{{:sa:skb-tr-06-09-fig10-12.png?350}}}}\\+{{popup>:sa:sr-can:skb-tr-06-09-fig10-12.png|{{:sa:sr-can:skb-tr-06-09-fig10-12.png?350}}}}\\
 //Figure 10-12// //Figure 10-12//
 </WRAP> </WRAP>
行 393: 行 393:
   - 核種は緩衝材内で吸着されるが、その効率は変動する。拡散と吸着の特性によって緩衝材を拡散移行で通過するのに要する時間が決まる。もしもこの時間が核種の半減期の数倍よりも短ければ、その核種は通り抜けて岩盤の中に入る。   - 核種は緩衝材内で吸着されるが、その効率は変動する。拡散と吸着の特性によって緩衝材を拡散移行で通過するのに要する時間が決まる。もしもこの時間が核種の半減期の数倍よりも短ければ、その核種は通り抜けて岩盤の中に入る。
   - 岩盤中では、岩盤の核種吸着特性、及び移行特性によって、岩盤から生物圏への核種の移行に要する時間が決まる。核種が十分な程度に減衰する前に地層を通過するかどうかは核種の半減期によって決まる。   - 岩盤中では、岩盤の核種吸着特性、及び移行特性によって、岩盤から生物圏への核種の移行に要する時間が決まる。核種が十分な程度に減衰する前に地層を通過するかどうかは核種の半減期によって決まる。
-  - 生物圏中では、核種固有の放射線学的毒性と、核種が放出される生物圏タイプにおける核種の収支変動に依存して線量に寄与する。これら両方の因子は、“地形線量換算係数”(LDF)で扱っている。+  - 生物圏中では、核種固有の放射線学的毒性と、核種が放出される生物圏タイプにおける核種の収支変動に依存して線量に寄与する。これら両方の因子は、“ランドスケープ線量換算係数”(LDF)で扱っている。
  
  
行 401: 行 401:
 <WRAP box right 150> <WRAP box right 150>
  
-{{popup>:sa:skb-tr-06-09-fig10-2.png|{{:sa:skb-tr-06-09-fig10-2.png?150}}}}\\+{{popup>:sa:sr-can:skb-tr-06-09-fig10-2.png|{{:sa:sr-can:skb-tr-06-09-fig10-2.png?150}}}}\\
 //Figure 10-2// //Figure 10-2//
 </WRAP> </WRAP>
行 420: 行 420:
  
 <WRAP right box 150> <WRAP right box 150>
-{{popup>:sa:skb-tr-06-09-fig9-103.png|{{:sa:skb-tr-06-09-fig9-103.png?150|}}}}\\+{{popup>:sa:sr-can:skb-tr-06-09-fig9-103.png|{{:sa:sr-can:skb-tr-06-09-fig9-103.png?150|}}}}\\
 //Figure 9-103// //Figure 9-103//
 </WRAP> </WRAP>
行 440: 行 440:
  
 <WRAP right box 150> <WRAP right box 150>
-{{popup>:sa:skb-tr-06-09-table9-19.png|{{:sa:skb-tr-06-09-table9-19.png?150|}}}}\\+{{popup>:sa:sr-can:skb-tr-06-09-table9-19.png|{{:sa:sr-can:skb-tr-06-09-table9-19.png?150|}}}}\\
 //Table 9-19// //Table 9-19//
 </WRAP> </WRAP>
行 472: 行 472:
  
 <WRAP right box 150> <WRAP right box 150>
-{{popup>:sa:skb-tr-06-09-fig10-6.png|{{:sa:skb-tr-06-09-fig10-6.png?150|}}}}\\+{{popup>:sa:sr-can:skb-tr-06-09-fig10-6.png|{{:sa:sr-can:skb-tr-06-09-fig10-6.png?150|}}}}\\
 //Figure 10-6// Forsmarkの\\ //Figure 10-6// Forsmarkの\\
 ランドスケープ・モデル ランドスケープ・モデル
行 492: 行 492:
  
  <WRAP right box 150>  <WRAP right box 150>
-{{popup>:sa:skb-tr-06-09-fig10-4.png|{{:sa:skb-tr-06-09-fig10-4.png?150|}}}}\\+{{popup>:sa:sr-can:skb-tr-06-09-fig10-4.png|{{:sa:sr-can:skb-tr-06-09-fig10-4.png?150|}}}}\\
 //Figure 10-4// //Figure 10-4//
 </WRAP> </WRAP>
  
-ランドスケープモデルとして模擬された生物圏に、地圏から放射性核種が1Bq/yで放出される場合最大被ばくを受けるグループの実効線量を計算することにより、線量換算係数(単位:Sv/y per Bq/y)を以下のようにして評価している。 +ランドスケープモデルとして模擬された生物圏に、地圏から放射性核種が1Bq/yで放出されると仮定する。この生物圏おいて最大被ばくを受けるグループの実効線量を計算することにより、線量換算係数(単位:Sv/y per Bq/y)を評価している。 
  
   - 処分場候補地域(フォルスマルクとラクセマル)について、BC.8000年(紀元前)~AC.10000年(西暦)まで(約2万年間)の地表景観(ランドスケープ)の変遷を1,000年単位でシミュレーションする。\\ このシミュレーション期間は、処分場候補地が氷期に積み重なった氷床が消失した時(BC.8000)から始まり、処分場候補地域は海面下にある(水没期)。氷床荷重が解放された結果としての隆起が続くことにより、処分場候補地域が海面上に現れる沿岸期、ボスニア湾(バルト海)が消失(AC.9000頃)して淡水湖沼が残る陸地期へと変遷する。シミュレーションの終わりは、気候が寒冷化して最初の永久凍土が生じると予想される直前まで(AC.10000頃)である。   - 処分場候補地域(フォルスマルクとラクセマル)について、BC.8000年(紀元前)~AC.10000年(西暦)まで(約2万年間)の地表景観(ランドスケープ)の変遷を1,000年単位でシミュレーションする。\\ このシミュレーション期間は、処分場候補地が氷期に積み重なった氷床が消失した時(BC.8000)から始まり、処分場候補地域は海面下にある(水没期)。氷床荷重が解放された結果としての隆起が続くことにより、処分場候補地域が海面上に現れる沿岸期、ボスニア湾(バルト海)が消失(AC.9000頃)して淡水湖沼が残る陸地期へと変遷する。シミュレーションの終わりは、気候が寒冷化して最初の永久凍土が生じると予想される直前まで(AC.10000頃)である。
行 514: 行 514:
 === LDFの設定 === === LDFの設定 ===
  <WRAP right box 150>  <WRAP right box 150>
-{{popup>:sa:skb-tr-06-15-fig5-2.png|{{:sa:skb-tr-06-15-fig5-2.png?150|}}}}\\+{{popup>:sa:sr-can:skb-tr-06-15-fig5-2.png|{{:sa:sr-can:skb-tr-06-15-fig5-2.png?150|}}}}\\
 //Figure 5-2 (TR-06-15)// //Figure 5-2 (TR-06-15)//
 </WRAP> </WRAP>
行 627: 行 627:
  
   * Realisticな推定([HS]+[CH<sub>4</sub>]=10<sup>-6</sup>M) : 100万年までは銅製アウターシェルが腐食で貫通することはない。   * Realisticな推定([HS]+[CH<sub>4</sub>]=10<sup>-6</sup>M) : 100万年までは銅製アウターシェルが腐食で貫通することはない。
-  * Cautiousな推定([HS]+[CH<sub>4</sub>]=10<sup>-5</sup>M) : 100万年間での銅製アウターシェルの腐食貫通は、フォルスマルクの場合には10体、ラクセマルの場合には50体のキャニスタで生じる。  [color=red]=> 「主要シナリオ」としての想定[/color] +  * Cautiousな推定([HS]+[CH<sub>4</sub>]=10<sup>-5</sup>M) : 100万年間での銅製アウターシェルの腐食貫通は、フォルスマルクの場合には10体、ラクセマルの場合には50体のキャニスタで生じる。 <fc red>=> 「主要シナリオ」としての想定</fc> 
-  * Pessmisticな推定([HS]+[CH<sub>4</sub>]=10<sup>-4</sup>M): 100万年間での銅製アウターシェルの腐食貫通は、フォルスマルクの場合には37体、ラクセマルの場合には120体のキャニスタで生じる。[color=red]=> 「発生確率の低いシナリオ」としての想定[/color]+  * Pessmisticな推定([HS]+[CH<sub>4</sub>]=10<sup>-4</sup>M): 100万年間での銅製アウターシェルの腐食貫通は、フォルスマルクの場合には37体、ラクセマルの場合には120体のキャニスタで生じる。<fc red>=> 「発生確率の低いシナリオ」としての想定</fc>
  
  
行 636: 行 636:
 === 評価結果:フォルスマルクの場合 === === 評価結果:フォルスマルクの場合 ===
 <WRAP box right 150> <WRAP box right 150>
-{{popup>:sa:skb-tr-06-09-fig12-14.png|{{:sa:skb-tr-06-09-fig12-14.png?150|}}}}\\+{{popup>:sa:sr-can:skb-tr-06-09-fig12-14.png|{{:sa:sr-can:skb-tr-06-09-fig12-14.png?150|}}}}\\
 //Figure 12-14// //Figure 12-14//
 </WRAP> </WRAP>
行 649: 行 649:
  
 <WRAP box right 150> <WRAP box right 150>
-{{popup>:sa:skb-tr-06-09-fig12-15.png|{{:sa:skb-tr-06-09-fig12-15.png?150|}}}}\\+{{popup>:sa:sr-can:skb-tr-06-09-fig12-15.png|{{:sa:sr-can:skb-tr-06-09-fig12-15.png?150|}}}}\\
 //Figure 12-15// //Figure 12-15//
 </WRAP> </WRAP>
行 662: 行 662:
  
 大規模な地震(例えば氷期サイクルの退氷期に発生する)によって引き起こされる、岩盤剪断運動にともなってキャニスタが損傷する。岩盤の剪断面がキャニスタと交差するように発生すると仮定し、銅製アウターシェルと鋳鉄製インサートが同時に損傷する。 大規模な地震(例えば氷期サイクルの退氷期に発生する)によって引き起こされる、岩盤剪断運動にともなってキャニスタが損傷する。岩盤の剪断面がキャニスタと交差するように発生すると仮定し、銅製アウターシェルと鋳鉄製インサートが同時に損傷する。
-この損傷モードの発生確率は低いが、完全に排除することはできない。[color=red]=> 「発生確率の低いシナリオ」としての想定[/color]+この損傷モードの発生確率は低いが、完全に排除することはできない。<fc red>=> 「発生確率の低いシナリオ」としての想定</fc>
  
   * 悲観的な推定では、キャニスタ6,000体のうちの1体が損傷する確率について、最初の氷期サイクルが終わる12万年時点での値は、フォルスマルクの場合は0.014、ラクセマルの場合は0.0077と見積もっている。また100万年時点での値は、フォルスマルクの場合は0.117、ラクセマルの場合は0.0645と見積もっている。   * 悲観的な推定では、キャニスタ6,000体のうちの1体が損傷する確率について、最初の氷期サイクルが終わる12万年時点での値は、フォルスマルクの場合は0.014、ラクセマルの場合は0.0077と見積もっている。また100万年時点での値は、フォルスマルクの場合は0.117、ラクセマルの場合は0.0645と見積もっている。
行 673: 行 673:
 === 評価結果 === === 評価結果 ===
 <WRAP box right 150> <WRAP box right 150>
-{{popup>:sa:skb-tr-06-09-fig10-51.png|{{:sa:skb-tr-06-09-fig10-51.png?150|}}}}\\+{{popup>:sa:sr-can:skb-tr-06-09-fig10-51.png|{{:sa:sr-can:skb-tr-06-09-fig10-51.png?150|}}}}\\
 //Figure 10-51// //Figure 10-51//
 </WRAP> </WRAP>
行 701: 行 701:
  
 <WRAP box right 150> <WRAP box right 150>
-{{popup>:sa:skb-tr-06-09-fig12-18.png|{{:sa:skb-tr-06-09-fig12-18.png?150|}}}}\\+{{popup>:sa:sr-can:skb-tr-06-09-fig12-18.png|{{:sa:sr-can:skb-tr-06-09-fig12-18.png?150|}}}}\\
 //Figure 12-18// //Figure 12-18//
  
 \\ \\
  
-{{popup>:sa:skb-tr-06-09-fig12-19.png|{{:sa:skb-tr-06-09-fig12-19.png?150|}}}}\\+{{popup>:sa:sr-can:skb-tr-06-09-fig12-19.png|{{:sa:sr-can:skb-tr-06-09-fig12-19.png?150|}}}}\\
 //Figure 12-19// //Figure 12-19//
  
行 729: 行 729:
  
 <WRAP box right 150> <WRAP box right 150>
-{{popup>:sa:skb-tr-06-09-fig13-2.png|{{:sa:skb-tr-06-09-fig13-2.png?150|}}}}\\+{{popup>:sa:sr-can:skb-tr-06-09-fig13-2.png|{{:sa:sr-can:skb-tr-06-09-fig13-2.png?150|}}}}\\
 //Figure 13-2// //Figure 13-2//
 </WRAP> </WRAP>
行 764: 行 764:
   - 安全評価方法   - 安全評価方法
  
-SKI/SSIは、サイト調査対象自治体(エストハンマルとオスカーシャム)、環境影響評価に関与する環境団体にもSR-Canに対する意見提出を依頼している。これらの意見を踏まえて、SKI/SSIは独自の評価を行って約150ページのレビュー報告書を取りまとめている。なお、SKI/SSIのレビュー報告書の中心は、SKB社のSR-Canに対するコメントであるが、国際レビューチームから受けたコメントに対する見解(同意見とするもの/同意しないものの両方)も表明する形式をとっている。+SKI/SSIは、サイト調査対象自治体(エストハンマルとオスカーシャム)、環境法典に基づく審査(環境裁判)に関与する環境団体にもSR-Canに対する意見提出を依頼している。これらの意見を踏まえて、SKI/SSIは独自の評価を行って約150ページのレビュー報告書を取りまとめている。なお、SKI/SSIのレビュー報告書の中心は、SKB社のSR-Canに対するコメントであるが、国際レビューチームから受けたコメントに対する見解(同意見とするもの/同意しないものの両方)も表明する形式をとっている。
  
 SR-Canが正式な許可申請に係わる安全評価ではなく、サイト記述が2カ所でのサイト調査(地上からのボーリング調査)の初期段階時点で得た限りのデータに基づいた限定的かつ予備的なものであることに留意して、サイト記述モデルについては詳細なレビューや規制独自の解析を行っていない。また、2カ所でのサイト候補地の優劣に結びつく判断を避けているほか、SKB社が提案する処分概念(KBS-3)に基づく処分場の安全性や放射線防護に関する判断も差し控えている。 SR-Canが正式な許可申請に係わる安全評価ではなく、サイト記述が2カ所でのサイト調査(地上からのボーリング調査)の初期段階時点で得た限りのデータに基づいた限定的かつ予備的なものであることに留意して、サイト記述モデルについては詳細なレビューや規制独自の解析を行っていない。また、2カ所でのサイト候補地の優劣に結びつく判断を避けているほか、SKB社が提案する処分概念(KBS-3)に基づく処分場の安全性や放射線防護に関する判断も差し控えている。
sa/skb_sr-can.1297750361.txt.gz · 最終更新: 2011/02/15 15:12 (外部編集)