諸外国での高レベル放射性廃棄物処分

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sa:safir2:start [2011/02/25 14:34] – [規制機関によるレビュー] j-nakamurasa:safir2:start [Unknown date] (現在) – 外部編集 (Unknown date) 127.0.0.1
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 /*{{safir2-nirond2001-06e_150.png |SAFIR2}}*/ /*{{safir2-nirond2001-06e_150.png |SAFIR2}}*/
  
-[size=160%]SAFIR2 - 安全評価・実現可能性第2次中間報告書、\\ ONDRAF/NIRAS(2001年)[/size]+<fs 160%>SAFIR2 - 安全評価・実現可能性第2次中間報告書、\\ ONDRAF/NIRAS(2001年)</fs>
  
 ONDRAF/NIRAS, SAFIR2 - Safety Assessment and Feasibility Interim Report2, NIROND 2001-06E(December 2001) ONDRAF/NIRAS, SAFIR2 - Safety Assessment and Feasibility Interim Report2, NIROND 2001-06E(December 2001)
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-{{http://www2.rwmc.or.jp/images/misc/faq01/q02.gif}}処分地選定プロセスのどの段階で、どのような目的で実施された安全評価なのか...+{{http://www2.rwmc.or.jp/images/misc/faq01/q02.gif?nolink}}処分地選定プロセスのどの段階で、どのような目的で実施された安全評価なのか...
 \\ \\
 ====== 安全評価書の位置付け ====== ====== 安全評価書の位置付け ======
  
-ベルギーにおける高レベル放射性廃棄物処分は、研究機関のベルギー原子力研究センター(SCK・CEN)と処分の実施主体であるベルギー放射性廃棄物・濃縮核分裂性物質管理機関(ONDRAF/NIRAS)が共同して、粘土層での処分に関する方法論的研究開発が実施されている段階にある。1974年~1989年の第1段階、1990年~2000年の第2段階を経て、これまでに得た知見を基に地層処分の事業化段階への移行を目指す、第3段階の研究開発が現在進められている。+<WRAP right 300px box> 
 +{{popup>role-of-safety-assessment|{{nirond2001-06e-figure11.2-1.png?300|}}}}\\ 
 +図1 段階的な処分場開発プロセスにおける安全評価の役割 
 +</WRAP> 
 + 
 + 
 +ベルギーにおける高レベル放射性廃棄物処分は、研究機関のベルギー原子力研究センター(SCK・CEN)と処分の実施主体であるベルギー放射性廃棄物・濃縮核分裂性物質管理機関(ONDRAF/NIRAS)が共同して、粘土層での処分に関する方法論的研究開発が実施されている段階にある。1974年~1989年の第1段階、1990年~2000年の第2段階を経て、これまでに得た知見を基に地層処分の事業化段階への移行を目指す、第3段階の研究開発が現在進められている(図1参照)
  
 安全評価・実現可能性第2次中間報告書(SAFIR2)は、1989年の安全評価・実現可能性第中間報告書(SAFIR)の取りまとめ以降に実施された第2段階の研究開発の成果を取りまとめた報告書であり、以下の検討が行われている。  安全評価・実現可能性第2次中間報告書(SAFIR2)は、1989年の安全評価・実現可能性第中間報告書(SAFIR)の取りまとめ以降に実施された第2段階の研究開発の成果を取りまとめた報告書であり、以下の検討が行われている。 
  
   * 処分の対象廃棄物の特性評価   * 処分の対象廃棄物の特性評価
-  * 母岩層の特性評価:Boom粘土層、Ypresian粘土層(代替母岩層)+  * 母岩層の特性評価:Boom粘土層(レファレンスの母岩層)、Ypresian粘土層(代替母岩層)
   * 処分場の概念設計の開発   * 処分場の概念設計の開発
-  * Boom粘土層での処分に関する長期安全評価+  * Boom粘土層での処分を想定した長期安全評価
   * 処分コストの評価   * 処分コストの評価
  
 SAFIR2は、処分事業の許認可申請を目的として作成されたものではなく、厳密には安全評価書に位置付けられるものではないが、安全評価書の構成に沿って研究開発で得た知見を構造化した報告書である。 SAFIR2は、処分事業の許認可申請を目的として作成されたものではなく、厳密には安全評価書に位置付けられるものではないが、安全評価書の構成に沿って研究開発で得た知見を構造化した報告書である。
-なお、ONDRAF/NIRASは、第3段階の研究成果を基に、2013年に安全性・実現可能性報告書(SFC-1)、2020年に安全性・実現可能性第2次報告書(SFC-2)をそれぞれ取りまとめる予定であり、Ypresian粘土層(代替母岩層)での処分を想定した長期安全評価については、これらの報告書において検討される予定である。ONDRAF/NIRASは、SFC-1の発行後にサイト選定作業を開始する予定であり、母岩層をBoom粘土層またはYpresian粘土層のいずれにするのかについては現在決定していない。 +なお、ONDRAF/NIRASは、第3段階の研究成果を基に、2013年に安全性・実現可能性報告書(SFC-1)、2020年に安全性・実現可能性第2次報告書(SFC-2)をそれぞれ取りまとめる予定であり、Ypresian粘土層(代替母岩層)での処分を想定した長期安全評価については、これらの報告書において検討される予定である。ONDRAF/NIRASは、SFC-1の発行後にサイト選定作業を開始する予定であり、Boom粘土層またはYpresian粘土層のいずれを対象してサイトを絞り込むのかなどについては現在決定していない。
  
  
 +\\
 ===== 評価のねらい/目的 ===== ===== 評価のねらい/目的 =====
  
 SAFIR2では、次の3点を目的としている。  SAFIR2では、次の3点を目的としている。 
  
-  * 規制当局(連邦原子力管理庁(FANC))及びその他全ての関係者が技術的妥当性及び長期安全性に関する進捗状況の評価が行える様に技術的、科学的情報を与えること。+  * 規制当局(連邦原子力管理庁(FANC))及びその他全ての関係者が技術的妥当性及び長期安全性に関する進捗状況の評価が行える様に技術的、科学的情報を与えること。
   * 今後必要とされる研究開発、安全評価の原則に関する緊密な合意の達成、地層処分に対し適用可能な規則の施行様式を明確にするために安全当局との連携を促進すること。   * 今後必要とされる研究開発、安全評価の原則に関する緊密な合意の達成、地層処分に対し適用可能な規則の施行様式を明確にするために安全当局との連携を促進すること。
   * 放射性廃棄物の長期的管理に係るあらゆる関係者との幅広い対話を行うための技術的、科学的な基盤の1つになること。   * 放射性廃棄物の長期的管理に係るあらゆる関係者との幅広い対話を行うための技術的、科学的な基盤の1つになること。
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 SAFIR2の発行後、ベルギー政府は、OECD/NEAの国際レビューチームにSAFIR2のピアレビューを依頼しており、2003年に、Boom粘土層は処分システム全体で天然バリアとして基礎的な役割を果たすことが確認されたとの評価を得ている。 SAFIR2の発行後、ベルギー政府は、OECD/NEAの国際レビューチームにSAFIR2のピアレビューを依頼しており、2003年に、Boom粘土層は処分システム全体で天然バリアとして基礎的な役割を果たすことが確認されたとの評価を得ている。
  
-この他に、規制当局のFANC、その下位組織として検査業務を行うAVN(Association Vinçotte Nuclear:2008年からはBel Vと呼ばれる組織に業務を移管)及びONDRAF/NIRASの3者で、次の4つの側面から今後の方針について協議が行われた。+また、規制当局のFANC、その支援機関として検査業務を担当するAVN(Association Vinçotte Nuclear:2008年からはBel Vと呼ばれる組織に業務を移管)及びONDRAF/NIRASの3者で、次の4つの側面から今後の方針について協議が行われた。
  
   * 地層処分に係る許認可手続(短期、中期及び長期の活動)   * 地層処分に係る許認可手続(短期、中期及び長期の活動)
sa/safir2/start.1298612086.txt.gz · 最終更新: 2011/02/25 14:34 (外部編集)