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hlw:ch:chap6 [2017/05/10 19:48] – [広報活動(情報提供)] ss12955jp | hlw:ch:chap6 [2017/05/10 20:11] – [地域会議] ss12955jp | ||
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===== 処分事業とコミュニケーション ===== | ===== 処分事業とコミュニケーション ===== | ||
- | <WRAP right 300px> | + | 処分事業を進めていくためには、住民の理解を得ることが重要となります。スイスにおいて放射性廃棄物処分に関し、住民との間に十分なコンセンサスが得られなかった例として、ヴェレンベルグでの低中レベル放射性廃棄物処分場計画が挙げられます。 |
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+ | この計画では、電力会社と地方自治体の共同出資によって設立されたヴェレンベルグ放射性廃棄物管理共同組合(GNW)が、1994年にスイス中部のニドヴァルデン州ヴェレンベルグにおける処分場建設計画を発表し、概要承認手続を開始しました。しかし、1995年6月の州民投票[8]で、処分場建設のための地下空間利用の州への許可申請等が否決され、GNWは連邦、州政府、放射性廃棄物管理共同組合(NAGRA)などの協力のもとに処分概念の見直しを実施しました。2002年にGNWは再び、処分場建設に向けた探査坑掘削のための地下空間利用の許可申請を州に提出しましたが、同年9月の州民投票で州の許可発給が再度否決されたため、ヴェレンベルグ・サイトを断念する決定がなされ、GNWは解散しました。 | ||
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**[8] スイスにおける州民投票とは?** \\ 州民投票とは、州民による発案に対して一定数以上の有効署名が集まった場合に、発案の是非について住民が直接的に意思表明を行うことができる制度です。州レベルでの発案の権利は、広範囲にわたって認められており、州憲法の改正や州法の改正も対象となっています。なお、連邦レベルにおいても同様の国民投票制度が設けられています。 | **[8] スイスにおける州民投票とは?** \\ 州民投票とは、州民による発案に対して一定数以上の有効署名が集まった場合に、発案の是非について住民が直接的に意思表明を行うことができる制度です。州レベルでの発案の権利は、広範囲にわたって認められており、州憲法の改正や州法の改正も対象となっています。なお、連邦レベルにおいても同様の国民投票制度が設けられています。 | ||
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- | 処分事業を進めていくためには、住民の理解を得ることが重要となります。スイスにおいて放射性廃棄物処分に関し、住民との間に十分なコンセンサスが得られなかった例として、ヴェレンベルグでの中低レベル放射性廃棄物処分場計画が挙げられます。 | ||
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- | この計画では、電力会社と地方自治体の共同出資によって設立されたヴェレンベルグ放射性廃棄物管理共同組合(GNW)が、1994年にスイス中部のニドヴァルデン州ヴェレンベルグにおける処分場建設計画を発表し、概要承認手続を開始しました。しかし、1995年6月の州民投票[8]で、処分場建設のための地下空間利用の州への許可申請等が否決され、GNWは連邦、州政府、放射性廃棄物管理共同組合(NAGRA)などの協力のもとに処分概念の見直しを実施しました。2002年にGNWは再び、処分場建設に向けた探査坑掘削のための地下空間利用の許可申請を州に提出しましたが、同年9月の州民投票で州の許可発給が再度否決されたため、ヴェレンベルグ・サイトを断念する決定がなされ、GNWは解散しました。 | ||
なお、2005年2月に施行された原子力法では、処分場などの原子力施設の立地などに関しては、州政府による許可が必要とされないことが規定されています。 | なお、2005年2月に施行された原子力法では、処分場などの原子力施設の立地などに関しては、州政府による許可が必要とされないことが規定されています。 | ||
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- | ===== 特別計画「地層処分場」における 透明性確保とコミュニケーションに関する規定 ===== | + | ===== 特別計画「地層処分場」における規定 ===== |
サイト選定手続等を定めた**特別計画「地層処分場」**は、2006年3月の最初の草案の公表以降、国内や隣接諸国の当局や組織及び個人、スイスの州などから提出された意見を踏まえて、2008年4月に連邦評議会により承認されました。 | サイト選定手続等を定めた**特別計画「地層処分場」**は、2006年3月の最初の草案の公表以降、国内や隣接諸国の当局や組織及び個人、スイスの州などから提出された意見を踏まえて、2008年4月に連邦評議会により承認されました。 | ||
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ジュラ東部とジュートランデンでは、地域会議が提案した地上施設の設置区域案をNAGRAが採用しました。 | ジュラ東部とジュートランデンでは、地域会議が提案した地上施設の設置区域案をNAGRAが採用しました。 | ||
- | 地域会議の予算は、1つの地域会議あたり年間約50万スイスフラン(約5, | + | 地域会議の予算は、1つの地域会議あたり年間約50万~70万スイスフラン(約5, |
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===<情報提供の取り組み>=== | ===<情報提供の取り組み>=== | ||
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地層処分場の候補サイト区域の提案の公表後の2008年11月から12月にかけて、連邦エネルギー庁(BFE)の主催によりドイツを含めた9カ所で、情報提供イベントが開催されました。このイベントでは、連邦原子力安全検査局(ENSI)及びNAGRAもプレゼンテーションを行っています。 | 地層処分場の候補サイト区域の提案の公表後の2008年11月から12月にかけて、連邦エネルギー庁(BFE)の主催によりドイツを含めた9カ所で、情報提供イベントが開催されました。このイベントでは、連邦原子力安全検査局(ENSI)及びNAGRAもプレゼンテーションを行っています。 | ||
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NAGRAは2012年にチューリッヒ中央駅で”Time Ride”と題する大型展示を開始しました。この展示は地層の歴史やオパリナス粘土が処分に適している理由などを紹介するものです。その後、ベルン、シャウフハウゼン、ヴィンタートゥールの見本市でも展示を実施しています。 | NAGRAは2012年にチューリッヒ中央駅で”Time Ride”と題する大型展示を開始しました。この展示は地層の歴史やオパリナス粘土が処分に適している理由などを紹介するものです。その後、ベルン、シャウフハウゼン、ヴィンタートゥールの見本市でも展示を実施しています。 | ||
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また、NAGRAは、独自に情報提供のためのイベントを実施する他、パンフレット等の作成や教育機関への情報提供、地下研究所を利用した情報提供活動などを行っています。 | また、NAGRAは、独自に情報提供のためのイベントを実施する他、パンフレット等の作成や教育機関への情報提供、地下研究所を利用した情報提供活動などを行っています。 | ||
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hlw/ch/chap6.txt · 最終更新: 2017/05/23 19:34 by 127.0.0.1