諸外国での高レベル放射性廃棄物処分

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srsr:turva-2012:sysdesc

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srsr:turva-2012:sysdesc [2014/03/03 18:31] sahara.satoshisrsr:turva-2012:sysdesc [2014/03/25 22:11] (現在) – [ポシヴァ社が整備している要件管理システム(VAHA)] sahara.satoshi
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 +<fs 160%>**TURVA-2012(フィンランド)**</fs>
 +
 +Safety Case for the Disposal of Spent Nuclear Fuel at Olkiloto - Synthesis 2012 \\
 +December 2012, Posiva 2012-12, Posiva Oy
 +
 ====== 処分システムと安全要件 ====== ====== 処分システムと安全要件 ======
 +
 +----
 +  * 1. [[start|安全評価書の位置付けとレビュー]]
 +  * 2. [[sysdesc|処分システムと安全要件]]  | <wrap smaller>対象廃棄物 / 想定処分地 / 処分概念 / 放射線防護基準 </wrap> <- :!: NOW You are Here!
 +  * 3. [[methodology|安全評価の進め方]] | <wrap smaller>FEP / シナリオ / モデル / 不確実性の取り扱い</wrap>
 +  * 4. [[showcase|評価結果]]
 +
 +----
 +\\
 ===== 処分システムの概要 ===== ===== 処分システムの概要 =====
  
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   * 指針YVL D.4 (原子力廃棄物管理及び廃止措置活動)   * 指針YVL D.4 (原子力廃棄物管理及び廃止措置活動)
  
 +{|
 +|+ 表2. 指針YVL D.5からの長期安全性に関する主な要件
 +! style="width:12em;"|
 +予想される変遷シナリオ\\ (少なくとも数千年間)
 +|
 +  * **最も高い被ばくを受ける人々の年間線量の拘束値:0.1 mSv/y未満**\\ 最も高い被ばくを受ける個人に関する線量拘束値は、例えば、最も高い放射線被ばくが様々な経路を通じて生じる処分サイト近傍に生活する自給自足の家族または小型村落の共同体に関する平均線量である。この共同体の居住環境においては、とりわけ小型の湖及び浅い井戸の存在を仮定する。
 +  * **その他の人々が受ける年間平均線量の拘束値:最大被ばく個人に関する拘束値の100分の1から10分の1を超えない**\\ 地域的な湖または沿岸域で生活し、これらの水流に移送された放射性物質による被ばくを受ける人々のより大きなグループが受ける年間平均線量で、被ばくを受ける人々の数に応じて異なる。
 +  * **核種別の放射能放出率とそれぞれの拘束値の間の比率の合計が「1」を下回ること(地圏を通じて生物圏に至る核種放出率を評価)。** これらの放射能の放出は、最長で1,000年間の期間にわたり平均することができる。環境内への放射性放出に関する核種固有の拘束値は(1年当たりの放射性物質の放出量の平均)は以下の通り。
 +    * 0.03 GBq/a:長寿命、α放出ラジウム、トリウム、プロトアクチニウム、プルトニウム、アメリシウム、キュリウムの同位体
 +    * 0.1 GBq/a:核種Se-79、Nb-94、I-129、Np-237
 +    * 0.3 GBq/a:核種C-14、Cl-36、Cs-135、長寿命ウラン同位体
 +    * 1 GBq/a:核種Sn-126
 +    * 3 GBq/a:核種Tc-99
 +    * 10 GBq/a:核種Zr-93
 +    * 30 GBq/a:核種Ni-59
 +    * 100 GBq/a:核種Pd-107
  
-<WRAP center round important 60%> +|----------------- 
-ここ表を入れる +
-</WRAP>+上記の期間より後の期間 
 +
 +  * 処分伴って生じ放射線の影響は、最大限でも、地殻に自然の状態で存在する放射性物質から生じる影響と等しい。 
 +  * 大きな規模で見た場合、放射線の影響は、取るに足らないほど低い水準にとどまる。
  
-<WRAP clear></WRAP>+|----------------- 
 +
 +発生の見込みの低い事象 
 +
 +  * 長期安全性を損なう発生の見込みの低い偶発的事象の重要性の評価は、実行可能な場合は常に、その結果として得られる年間放射線量または放射能放出量が計算され、それに見積もられた発生確率が乗じられるものとする。得られた期待値は、上記の放射線量拘束値及び放射能放出量の拘束値を下回ること。
  
 +|-----------------
 +!
 +動植物への放射線影響
 +|
 +  * 現時点での生息している個体群の種類が維持されるという仮定の上に立ち、処分サイト環境で陸生個体群と水生個体群の典型的な放射線被ばくを評価することで、処分が動物相及び植物相の種に対して有害な影響を及ぼさないことを示すこと。
  
 +|}
 +
 +
 +
 +
 +
 +\\
 ====ポシヴァ社が整備している要件管理システム(VAHA)==== ====ポシヴァ社が整備している要件管理システム(VAHA)====
  
-ポシヴァ社は、要件管理システム(VAHA)により、オルキルオトにおける使用済燃料地層処分のためにロバストな設計を開発した。要件管理システム(VAHA)は、次の5つのに分けられている。+ポシヴァ社は、要件管理システム(VAHA)により、オルキルオトにおける使用済燃料地層処分のためにロバストな設計を開発した。要件管理システム(VAHA)は、次の5つの階層で要件を管理している。
   * レベル1『ステークホルダー要件』:法律、原則決定、規制要件及びその他のステークホルダー要件に基づくもの。   * レベル1『ステークホルダー要件』:法律、原則決定、規制要件及びその他のステークホルダー要件に基づくもの。
   * レベル2『長期的な安全確保の考え方』:安全理念及び安全機能の定義につながる。   * レベル2『長期的な安全確保の考え方』:安全理念及び安全機能の定義につながる。
srsr/turva-2012/sysdesc.1393839101.txt.gz · 最終更新: 2014/03/03 18:31 by sahara.satoshi