諸外国での高レベル放射性廃棄物処分

Learn from foreign experiences in HLW management

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sa:npj-entsorgungsnachweis:sysdesc

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sa:npj-entsorgungsnachweis:sysdesc [2011/02/22 20:31] – [対象廃棄物] sahara.satoshisa:npj-entsorgungsnachweis:sysdesc [Unknown date] (現在) – 外部編集 (Unknown date) 127.0.0.1
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-[size=160%]**Opalinus Clay Project (スイス)**[/size]+<fs 160%>**Opalinus Clay Project (スイス)**</fs>
  
 ====== 処分システムと安全要件 ====== ====== 処分システムと安全要件 ======
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-{{http://www2.rwmc.or.jp/images/misc/faq01/q02.gif}}どのような廃棄物を、どのような場所に、どのような方法で処分する場合の安全評価なのか...+{{http://www2.rwmc.or.jp/images/misc/faq01/q02.gif?nolink}}どのような廃棄物を、どのような場所に、どのような方法で処分する場合の安全評価なのか...
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 ====== 処分システムの概要 ====== ====== 処分システムの概要 ======
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 {{popup>ntb02-05-figure4.5-5.png|{{ntb02-05-figure4.5-5.png?150|}}}}\\ {{popup>ntb02-05-figure4.5-5.png|{{ntb02-05-figure4.5-5.png?150|}}}}\\
 {{popup>ntb02-05-figure4.5-6.png|{{ntb02-05-figure4.5-6.png?150|}}}}\\ {{popup>ntb02-05-figure4.5-6.png|{{ntb02-05-figure4.5-6.png?150|}}}}\\
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 </WRAP> </WRAP>
  
-国内にある4基の原子力発電所で発生する使用済燃料、英国及びフランスに委託した再処理により発生した高レベルガラス固化体、び再処理で発生した返還廃棄物や燃料構造物が性能評価の対象廃棄物であ低中レベル放射性廃棄物については、処分の実現可能性が既に1985年の「保証プロジェクト」で実証されていため、評価の対象となっていない+オパリナス・クレイプロジェクト安全評価では、国内にある基の原子力発電所で発生する使用済燃料のほかその一部の再処理委託(英国及びフランスに委託)から発生するガラス固化体、再処理委託先から返還される低中レベル廃棄物(ハル・エンドピースセメント固化体、ビチューメン固化体など)を地層処分場合の安全評価である
  
-\\+廃棄物の発生量は、スイスで稼動中の5基の発電所が60年間運転される場合をレファレンスケースとして評価している。使用済燃料は4,412tHM(UO2燃料3,072t+MOX燃料145tHM)発生すると見積もられている。このうちの約1,195tIHMが再処理(英国及びフランスに委託)されて約292tのガラス固化体が発生すると想定されている。残りの使用済燃料(約3,217tHM)は再処理せずに直接処分するという仮定である。
  
 +使用済燃料の処分パッケージは、PWR 燃料集合体4体もしくはBWR 燃料集合体9体を収納できる鋼製キャニスタ(最短設計寿命1,000年)である(図3(a)参照)。なお、NAGRAは代替概念として耐腐食性に優れる銅製インサートを備えた銅製キャニスタ(設計寿命10万年)の使用も検討しているが、それを利用した場合の安全評価は行っていない。
  
-評価対象の放射性廃棄物の物量は、すで発生している廃棄物量に加え、将来に発生する廃棄物量も加えた量である。表1に評価の対象廃棄物の量を示す。 +ガラス固化体は、鋼製キャニスタ(最短設計寿命1,000年)収納して処分すると想定してい(図 3(b)参照)。 
  
 +※再処理委託で発生する以外の低中レベル放射性廃棄物については、それらの処分実現可能性が1985年の「保証プロジェクト」で既に実証されているため、オパリナス・クレイプロジェクト安全評価の対象となっていない。
  
 +
 +\\
  
 **表1** 評価対象廃棄物の量(レファレンスケース) **表1** 評価対象廃棄物の量(レファレンスケース)
-^      ^  使用済燃料  ^  ガラス固化体  ^  ILWドラム缶  ^+|<50em 10em 10 em 10em 10em >| 
 +^      ^  使用済燃料\\ キャニスタ   ガラス固化体\\ キャニスタ  ^  再処理ILW\\ ドラム缶  ^
 |廃棄体数    |       2,065体|           730体|        1,680体| |廃棄体数    |       2,065体|           730体|        1,680体|
  
 \\ \\
- 
-SF は、レファレンス設計概念では4体の PWR 燃料集合体もしくは9体の BWR 燃料集合体を収納可能な鋼製キャニスタ(最短設計寿命1,000年)の使用を想定しているが、代替概念として耐腐食性に優れる銅製インサートを備えた銅製キャニスタ(設計寿命10万年)の使用も検討している。ただし、銅製キャニスタについては、長い寿命とガス発生の防止という利点が示されているものの、それを利用した場合の安全評価は行われてはいない。 
- 
-HLW はガラス固化材の入った単一のステンレス鋼製フラスクを収納する鋼製キャニスタ(最短設計寿命1,000年)を想定している(図1参照)。 
  
 <WRAP clear></WRAP> <WRAP clear></WRAP>
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 \\ \\
 +
 +<WRAP clear></WRAP>
 +
 +<WRAP right box 320px>
 +{{popup>ntb02-05-figure4.2-10.png|{{ntb02-05-figure4.2-10.png?300|}}}}\\
 +//Figure 4.2-10 (NTB02-05)// 
 +</WRAP>
 +
 +チュルヒャー・ヴァインラントにおける地下水の流動経路は、サイト情報や広域地下水流動解析の結果から以下の3つの経路が想定されている。このうち、a)のオパリナス・クレイ層上下の堆積層中の小規模な帯水層が最も考えられるケースに挙げられている。
 +
 +  * a) オパリナス・クレイ層上下の堆積層中の小規模な帯水層(右図のa))
 +  * b) Muschelkalk帯水層及びMalm帯水層(右図のb))
 +  * c) オパリナス・クレイ層上下の堆積層を横切る広域の割れ目帯(右図のc))
 +
 +オパリナス・クレイは透水係数が小さな粘土岩であるため、静水圧から50m~300m被圧しており、処分場の設置位置から上下方向の動水勾配の大きさが不確実性の一つに挙げられている。
 +
 +
  
  
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-SF/HLWのキャニスタは**横置き方式**で定置し、乾燥密度~1.75kg/m<sup>3</sup>(初期含水率~10%)のベントナイトブロックを用いて支持し、80%の高密度(約2.1~2.2kg/m<sup>3</sup>)のベントナイト顆粒と20%のベントナイト粉末を混合した粒状埋戻材により埋め戻す。 +SF/HLWのキャニスタは**横置き方式**で定置し、乾燥密度~1.75kg/m<sup>3</sup>(初期含水率~10%)のベントナイトブロックを用いて支持し、80%の高密度(約2.1~2.2kg/m<sup>3</sup>)のベントナイト顆粒と20%のベントナイト粉末を混合した粒状埋戻材埋め戻す。
-またILWは、低分子量有機物及びその他の錯化剤を含むものと含まないものを別々の処分坑道に定置し、空隙はセメントモルタルで充填する。 +
  
 +ILWは、低分子量有機物及びその他の錯化剤の含有有無によって別々の処分坑道に定置する。空隙はセメントモルタルで充填する。
  
  
sa/npj-entsorgungsnachweis/sysdesc.1298374303.txt.gz · 最終更新: 2011/02/22 20:31 (外部編集)