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スペインでは、高レベル放射性廃棄物の最終管理方針に関する決定は延期し、地層処分技術及び核種分離・変換の研究を行っていく方針が採られている。現時点における地層処分の考え方としては、原子力発電所から取り出された使用済燃料は、原則として再処理せずに、高レベル放射性廃棄物として深い地層中に処分される。スペインにおける高レベル放射性廃棄物処分対策の基本的な枠組みは、広く放射性廃棄物全般の管理・処分を対象とする総合放射性廃棄物計画に示されている。2006年6月、政府は第6次総合放射性廃棄物計画(詳細はこちら)を承認している。【13,18,19】
スペインでは当初、地層処分を最終管理方策の基本として、処分場のサイト選定活動が進められた。処分場のサイト選定に向けて1986年に開始された望ましい地層の検討から、望ましい地方、さらに地域へと段階的な検討が計画、実行されてきたが、1998年に方針が変更され、サイト選定活動は凍結されている。翌1999年に策定された第5次総合放射性廃棄物計画(詳細はこちら)では、最終管理方策の決定を先送りすることが示されている。【13】
上記の当初の方針に基づく高レベル放射性廃棄物の地層処分の検討は、花崗岩、粘土質岩、岩塩の3種類の地層を対象に行われてきた。放射性廃棄物管理全般の実施主体である放射性廃棄物管理公社(ENRESA)により、それぞれの地層を対象とした処分場の概念設計も行われてきた。これまでに開発された一般的概念設計は、回収可能性に関する基準の取込に関連する最低限の修正作業を除いて、最終管理方策の決定時まで棚上げされる。【13】
地層処分を含む最終管理方策の決定は、2006年の第6次総合放射性廃棄物計画(詳細はこちら)でも先送りされているが、地層処分を有力なオプションとして位置付けている。同計画では最終管理方策として地層処分が採用された場合、2040年に処分場の建設開始、2050年から処分場の操業開始というスケジュールが示されている。また、当面の課題として、集中中間貯蔵施設を2010年に操業できるようにサイト選定を進める必要性が同計画で示された。【19】
集中中間貯蔵施設については、2009年12月よりサイト選定に向けた公募が行われ、複数の自治体が応募を表明した。2010年2月には、これらの中から9つの自治体が正式に承認されており、今後、その中からサイトが選定される見通しとなっている。【25,26,27】
スペインにおける原子力発電の設備容量は737万kWで、全発電容量の約8%である。発電電力量は約551億kWhで総発電電力量の約18%となっている。(2007年、【23】)原子力発電所は、エンデサ社、イベルドローラ社、ウニオン・フェノーサ社、イドロ・カンタブリコ社の4グループにより所有されており、加圧水型原子炉(PWR)が6基、沸騰水型原子炉(BWR)が2基の合計8基が稼動している。廃止された原子炉は2基で、ヴァンデロス-I号機(ガス冷却炉)の他、2006年4月にはホセ・カブレラ原子力発電所が閉鎖されている。【17,22】