諸外国の高レベル放射性廃棄物処分等の状況

 

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ドイツにおける
高レベル放射性廃棄物処分

 ドイツでは、1970年代からゴアレーベンの岩塩ドームに高レベル放射性廃棄物を地層処分する方針で進められてきた探査活動が2000年より暫時凍結されていたが、2009年秋の総選挙を受けて成立した中道右派の連立政権により探査凍結を解除する方針が示された。現在、ゴアレーベン・サイトでの探査再開に向けた準備が進められている。
高レベル放射性廃棄物及び使用済燃料を岩塩ドームへ地層処分

 ドイツにおける放射性廃棄物の処分に関しては、もともとは使用済燃料を再処理し、高レベル放射性廃棄物をガラス固化体の形で処分を行う方針であったが、1994年の原子力法の改正により、使用済燃料の直接処分も対象とされた。また、2002年4月に成立した新原子力法では2005年7月以降の再処理のための使用済燃料の引渡しが禁止されている。【2,28】

 また、従来の基本方針としては、岩塩ドームへの地層処分が予定されていたが、1998年以降の原子力関連政策見直しの一環として、岩塩以外の地層の適性に関する調査検討を含めて、処分の進め方についての見直し作業が行われている。【28】

連邦環境・自然保護・原子炉安全省(BMU)管轄下の連邦放射線防護庁(BfS)が実施主体

 ドイツの原子力法第9a条では、放射性廃棄物の処分責任は連邦にあると定められており、連邦環境・自然保護・原子炉安全省(BMU)に属する連邦放射線防護庁(BfS)が実施主体となっている。【2,10】

 実質的な研究開発、建設、操業を行う主体としては、連邦放射線防護庁(BfS)との契約により、ドイツ廃棄物処分施設建設・運転会社(DBE社)が作業にあたっている。【17】

ドイツにおける処分事業の実施体制図
ドイツにおける処分事業の実施体制図

ゴアレーベン:地下探査凍結から再開へ

 1970年代以降高レベル放射性廃棄物の処分候補地として、詳細なサイト特性調査が行われてきたゴアレーベンでは、深さ840mの探査坑も掘削され、探査活動が行われてきた。【17】

 しかしながら、1998年9月成立の社会民主党と緑の党の連立政権当時に、ドイツの原子力政策は大幅な見直しが行われた。2000年6月の連邦政府と電力会社の協定は、2001年6月に最終的に署名され、段階的な原子力発電からの撤退、2005年7月以降の再処理の禁止、使用済燃料の発電所サイト内貯蔵義務付け等が合意された。この方針は、最終的には原子力法の改正として2002年4月に法制化されている。処分に関しては、同協定により、ゴアレーベン探査坑における開発活動は、社会民主党と緑の党の連立政権によって提起された処分概念及び安全関連問題が解明されるまでの3~10年の間、凍結されることとなり、2000年10月以降の新たな探査活動は凍結された。【2,20,28】

 なお、1999年から検討が始められたサイト選定手続委員会(AkEnd)による最終報告が2002年12月に公表され、それを受けて約2年間にわたりサイト選定手続や要件の見直し、検討を行う予定が連邦環境・自然保護・原子炉安全省(BMU)から示されたが、BMUの予定した公開の場での検討は行われていない。また、2005年6月にBMUからサイト選定手続に関する法令の草案が公表されたが、2010年3月末現在、議会には提出されていない。【27,32】

 その後、2009年10月に成立した中道右派の連立政権は、連立協定においてゴアレーベンにおける探査活動凍結を撤廃し、探査を再開する方針を打ち出した。さらに2010年3月にBMU大臣は、今後、複数の段階から成るゴアレーベン・サイトの探査に係る手続を行い、最終処分場としての適性が確認された場合には、原子力法に基づく計画確定手続(詳細はこちら)を実施すると発言した。BMU大臣によれば、適性の確認では探査活動凍結までに得られたデータ及び知見を基にゴアレーベン・サイトに関する暫定的な安全評価が実施され、その結果に対する国際的なピア・レビューが行われるとしている。【37,39】

原子力発電の状況

 ドイツにおける原子力発電は、設備容量は2,021万kWで、全発電容量の約15%である。発電電力量は約1,405億kWhで、総発電電力量の約22%となっている。(2007年、【36】)原子力発電所は、12カ所の商用原子力発電所が9社の電力会社により運転されている。加圧水型原子炉(PWR)が11基、沸騰水型原子炉(BWR)が6基の合計17基が運転中であり、他に既に閉鎖されたものが18基ある。【34】

 ドイツでは1998年に成立した連立政権の下で脱原子力政策が進められ、2000年6月には政府と主要電力会社との間で、原子力発電からの段階的撤退等に関する合意が行われた。2002年4月に全面改正された原子力法では、この合意内容の一部が同法に盛り込まれており、商業用原子力発電所の運転期間を原則32年間として、原子力発電所全体として今後認められる総発電量が定められた。なお、2009年10月に成立した連立政権は、原子力発電を、再生可能エネルギーによって代替可能となるまでの過渡的なエネルギーと位置付けた上で、既設の原子力発電所の運転期間を延長する方針を示している。【2,37】


本ホームページは、経済産業省資源エネルギー庁の委託事業として、公益財団法人原子力環境整備促進・資金管理センターが整備しています。

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