(公財)原子力環境整備促進・資金管理センター

諸外国での高レベル放射性廃棄物処分

Learn from foreign experience in HLW management

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hlw:uk:chap2 [2015/05/12 07:56]
sahara.satoshi [処分事業の実施計画]
hlw:uk:chap2 [2020/05/12 13:11] (現在)
yamamoto.keita [処分形態]
ライン 1: ライン 1:
-~~bc:​2.地層処分計画と技術開発~~+~~ShortTitle:​2.地層処分計画と技術開発~~
 <WRAP pagetitle>​ <WRAP pagetitle>​
 ==HLW:​UK:​chap2== ==HLW:​UK:​chap2==
ライン 15: ライン 15:
   *<fs 90%>1. [[prologue|高レベル放射性廃棄物の発生状況と処分方針]]</​fs>​   *<fs 90%>1. [[prologue|高レベル放射性廃棄物の発生状況と処分方針]]</​fs>​
   *<fs 90%>2. [[chap2|地層処分計画と技術開発]]</​fs>​   *<fs 90%>2. [[chap2|地層処分計画と技術開発]]</​fs>​
-  *<fs 90%>3. [[chap3|処分事業に係わる制度/実施体制]]</​fs>​+  *<fs 90%>3. [[chap3|実施体制と資金確保]]</​fs>​
   *<fs 90%>4. [[chap4|処分地選定の進め方と地域振興]]</​fs>​   *<fs 90%>4. [[chap4|処分地選定の進め方と地域振興]]</​fs>​
-  *<fs 90%>5. [[chap5|処分事業の資金確保]]</​fs>​ +  *<fs 90%>5. [[chap5|情報提供・コミュニケーション]]</​fs>​
-  *<fs 90%>6. [[chap6|安全確保の取り組み・コミュニケーション]]</​fs>​+
 </​WRAP>​ </​WRAP>​
  
ライン 46: ライン 45:
 英国では、既存の浅地中処分場では処分できない放射性廃棄物を地層処分する方針です[**2**]。このため、現在、処分地の選定が進められている地層処分場では、高レベル放射性廃棄物以外にも、再処理施設や原子力発電所などから発生する放射性廃棄物も処分する計画です。 英国では、既存の浅地中処分場では処分できない放射性廃棄物を地層処分する方針です[**2**]。このため、現在、処分地の選定が進められている地層処分場では、高レベル放射性廃棄物以外にも、再処理施設や原子力発電所などから発生する放射性廃棄物も処分する計画です。
  
-<WRAP clear></​WRAP>​+また、改良型ガス冷却炉から発生する使用済燃料の一部と加圧水型原子炉(1基)から発生する使用済燃料については、現時点では再処理する計画が未定であるため、これらを処分キャニスタに封入して地層処分する可能性も考慮しています。
  
-<WRAP rss right 300px> +さらに、核燃料として用いる濃縮ウラン以外劣化ウラン、再処理で回収したプルトニウムやウランは、現在は放射性廃棄物に分類していませんが、将来において用途がないと決定した場合には、それらを地層処分することになると想定ています。
-<fc #​080>​地層処分対象廃棄物の総量見通</fc>+
  
 +地層処分事業の実施主体である放射性廃棄物管理会社(RWM社)は、確保すべき中間貯蔵施設や地層処分場の規模を検討するために、3年毎に英国内の放射性廃棄物のインベントリを評価しています。2013年4月時点のデータに基づき推定した、地層処分の対象廃棄物の総量見通しは下表のようになっています。
 +
 +<WRAP 80% center>
 +<fc #​080>​地層処分の対象廃棄物の総量見通し</​fc>​
 ^  種類 ​ ^  地層処分施設に定置する \\ 廃棄物パッケージの体積 \\ (レファレンスケース) ​ ^ ^  種類 ​ ^  地層処分施設に定置する \\ 廃棄物パッケージの体積 \\ (レファレンスケース) ​ ^
-|高レベル放射性廃棄物 | ​   ​7,454 m<​sup>​3</​sup>​| +|高レベル放射性廃棄物 ​   |    ​9,290 m<​sup>​3</​sup>​| 
-|中レベル放射性廃棄物 ​  ​|  ​361,692 m<​sup>​3</​sup>​| +|中レベル放射性廃棄物 ​   |  ​456,000 m<​sup>​3</​sup>​| 
-|地層処分対象の \\ 低レベル放射性廃棄物 ​ |   16,632 m<​sup>​3</​sup>​| +|地層処分対象の \\ 低レベル放射性廃棄物 ​ |   11,800 m<​sup>​3</​sup>​| 
-|使用済燃料 *   ​|   10,363 m<​sup>​3</​sup>​| +|使用済燃料 *    |   66,100 m<​sup>​3</​sup>​| 
-|プルトニウム * |    ​6,​989 ​m<​sup>​3</​sup>​| +|プルトニウム *       ​620 ​m<​sup>​3</​sup>​| 
-|ウラン *       ​| ​  94,502 m<​sup>​3</​sup>​| +|ウラン *       ​| ​ 112,000 m<​sup>​3</​sup>​| 
-|合計 ​          ​|  ​497,635 m<​sup>​3</​sup>​|+|合計 ​          ​|  ​656,000 m<​sup>​3</​sup>​|
  
 <fs 90%>*: これらは現時点では廃棄物と認識されていません。</​fs>​\\ <fs 90%>*: これらは現時点では廃棄物と認識されていません。</​fs>​\\
-<fs 70%>​source:​ NDA Report no. NDA/​RWMD/​044 Generic Disposal System Technical Specification (2010)</​fs>​+<fs 70%>​source:​ NDA Report no. NDA/​RWMD/​044 Generic Disposal System Technical Specification (2015)</​fs>​
 </​WRAP>​ </​WRAP>​
  
  
-改良型ガス冷却炉から発生する使用済燃料の一部と加圧水型原子炉(1基)から発生する使用済燃料については、現時点では再処理する計画が未定であるため、これらを処分キャニスタに封入して地層処分する可能性も考慮しています。 
  
-さらに、核燃料として用いる濃縮ウラン以外の劣化ウラン、再処理で回収したプルトニウムやウランは、現在は放射性廃棄物に分類していませんが、将来において用途がないと決定した場合には、それらを地層処分することになると想定しています。 
  
-処分実施主体の原子力廃止措置機関(NDA)は、確保すべき中間貯蔵施設や地層処分場の規模を検討するために、3年毎に英国内の放射性廃棄物のインベントリを評価しています。2010年4月時点のデータに基づき推定した、地層処分の対象廃棄物の総量見通しは右表のようになっています。 +<WRAP clear/>
- +
- +
- +
-<WRAP clear></WRAP>+
  
 ==== 処分形態 ==== ==== 処分形態 ====
  
-<WRAP rss right 300px> +[40%{{ :​hlw:​uk:​nda-rwmd-054-figure10ja.png?​300&​nodirect|ガラス固化体と使用済燃料の処分パッケージ案| 
-{{:​hlw:​uk:​nda-rwmd-054-figure10ja.png?​300&​nodirect|ガラス固化体と使用済燃料の処分パッケージ案}}\\ +<fc #​080>​ガラス固化体と使用済燃料の\\ 処分パッケージ案</​fc>​\\
-<fc #​080>​ガラス固化体と使用済燃料の処分パッケージ案</​fc>​\\+
 <fs 70%>​source: ​ NDA/​RWMD/​054</​fs>​ <fs 70%>​source: ​ NDA/​RWMD/​054</​fs>​
 +}}]
  
-</​WRAP>​ +ガラス固化体と使用済燃料は、いずれも処分キャニスタに封入して処分する方法が検討されています。処分キャニスタの材質は、処分地の岩盤・地下水条件などによって変わりますが、銅-鋳鉄製のキャニスタと鋼鉄製キャニスタが検討されています。ガラス固化体の場合は体を1つの処分キャニスタに封入します。また、PWR燃料集合体は4体、AGR燃料体は16体を1つの処分キャニスタに封入します。
- +
-ガラス固化体と使用済燃料は、いずれも処分キャニスタに封入して処分する方法が検討されています。処分キャニスタの材質は、処分地の岩盤・地下水条件などによって変わりますが、銅-鋳鉄製のキャニスタと鋼鉄製キャニスタが検討されています。ガラス固化体の場合は体を1つの処分キャニスタに封入します。また、PWR燃料集合体は4体、AGR燃料体は体を1つの処分キャニスタに封入します。+
  
  
-<WRAP clear></WRAP>+<WRAP clear/>
 \\ \\
 ===== 処分場の概要(処分概念) ===== ===== 処分場の概要(処分概念) =====
  
-<WRAP rss right 300px> +[40%{{ :​hlw:​uk:​nda-rwmd-054-figure2ja.png|地層処分場の概念図|
-{{:​hlw:​uk:​nda-rwmd-054-figure2ja.png?​300&​nodirect|地層処分場の概念図}}\\+
 <fc #​080>​地層処分場の概念図</​fc>​\\ <fc #​080>​地層処分場の概念図</​fc>​\\
 <fs 70%>​source: ​ NDA/​RWMD/​054</​fs>​ <fs 70%>​source: ​ NDA/​RWMD/​054</​fs>​
-</​WRAP>​+}}]
  
  
-英国政府が処分場のサイト選定を進めていますが、現時点では具体的な候補地が未定です。処分の実施主体である原子力止措置機関NDA)は、3種類の地質条件を仮定して、地層処分システムの基本概念設計の開発を進めています。+英国政府が処分場のサイト選定を進めていますが、現時点では具体的な候補地が未定です。地層処分事業実施実施主体である放射性棄物管理会社RWM社)は、3種類の地質条件を仮定して、地層処分システムの基本概念設計の開発を進めています。
  
 地層処分場の設置深度は**地下200~1,​000mの範囲**が考えられています。技術検討段階での処分場概念では、①結晶質岩の場合には深度650mで処分キャニスタを縦置き、②堆積岩の場合には深度500mで横置き、③岩塩層の場合には深度650mで横置き―としており、様々な技術オプションを検討しているところです。 地層処分場の設置深度は**地下200~1,​000mの範囲**が考えられています。技術検討段階での処分場概念では、①結晶質岩の場合には深度650mで処分キャニスタを縦置き、②堆積岩の場合には深度500mで横置き、③岩塩層の場合には深度650mで横置き―としており、様々な技術オプションを検討しているところです。
  
- +[40%{{ :​hlw:​uk:​nda-rwmd-030-figure3.png?​300&​nodirect|地下施設のレイアウト例(結晶質岩の場合)|
-<WRAP rss right 300px> +
-{{:​hlw:​uk:​nda-rwmd-030-figure3.png?​300&​nodirect|地下施設のレイアウト例(結晶質岩の場合)}}\\+
 <fc #​080>​地下施設のレイアウト例(結晶質岩の場合)</​fc>​\\ <fc #​080>​地下施設のレイアウト例(結晶質岩の場合)</​fc>​\\
 <fs 70%>​source: ​ NDA/​RWMD/​030</​fs>​ <fs 70%>​source: ​ NDA/​RWMD/​030</​fs>​
-\\ +}}]
-</​WRAP>​+
  
  
  
-<WRAP clear></WRAP>+<WRAP clear/>
 \\ \\
 ===== 処分事業の実施計画 ===== ===== 処分事業の実施計画 =====
  
-<WRAP rss right 300px> +英国政府は、2014年7月に高レベル放射性廃棄物等地層処分施設設置に向けた新たなサイト選定プロセス等を示した白書「地層処分-高レベル放射性廃棄物等長期管理に向けた枠組み」を公表しています。 
-{{:​hlw:​uk:​the-uks-nuclear-future-201303.png?​150&​nolink|英国の原子力将来}}\\ +20147の白書において、英国政府は地層処分を実現するためのタイムスケールを以下のように示しています。
-英国原子力の将来(20133英国政府)\\ +
-<fs 70%>"​The UK’s Nuclear Future"​ (2013)</​fs>​+
  
-</WRAP>+<​poem>​ 
 +○ 約2年間:地層処分施設に関する情報を地域に提供 
 +○ 15年から20年間:地域との協議、サイト調査、施設の設計及び計画立案 
 +○ 100+α年間:地層処分施設の建設、操業、閉鎖 
 +</poem>
  
 +また、英国政府は、EU指令(2011/​70/​Euratom)に基づき作成した『英国における使用済燃料及び放射性廃棄物の責任ある安全な管理のための計画の設定』(2015年8月公表)において、地層処分施設の利用が可能となる時期について以下のように設定しています。
  
 +  * 2040年頃:低レベル放射性廃棄物及び中レベル放射性廃棄物の受入開始
 +  * 2075年頃:高レベル放射性廃棄物の受入開始
  
-英国政府は原子力産業界共同『英国の原子力将来』と題した報告を20133月に取りまとめました。この中で「地層処分場の開発優先度の高い課題」との認識を示していこの報告書は、英国原子力開発中長期戦略となるものであり、地層処分に関するマルスーンを以下のように設ていま+[{{ :​hlw:​uk:​2014白書サイト選定プロセス.png?​650 |2014年白書サイト選定プロセス| 
 +<fc #​080>​2014 年7 月の白書『地層処分-高レベル放射性廃棄物等の長期管理に向けた枠組み』\\ で示された新たなサイト選定プロセスの概略</​fc>​\\ 
 +<fs 90%> 
 +英国のうちイングランド北アイルランドは2014 年7 月で示されたサイト選定プロセスが進められます。 
 +なお、ウェールズは20147の白書策定は関与していせんでしたが、2015年12月にウェールズ政府、英国政府同様サイト選定プロセスを採用する方針を示しましたただし、ウェールズにおいてサイト選定プロセスを進める上では、ウェールズ固有状況で対応が取られるこなるため、必ずし同一イトプロセスとはなっていません</​fs>​\\ 
 +<fs 70%>​(参考:DECC,​ Implementing Geological Disposal. A Framework for the long-term management of higher activity radioactive waste (2014))</​fs>​ 
 +}}]
  
-  *2020年代まで:地上からの調査 
-  *2030年代まで:処分地の決定と地下特性調査施設の建設作業の開始 
-  *2050年代まで:地層処分場の設計、建設、操業の開始 
  
-<WRAP clear></WRAP> +<WRAP clear/>
- +
-<WRAP rss right 300px> +
-{{:​hlw:​uk:​nda-timeplan.png?​340&​nolink|処分事業のスケジュール}}\\ +
-<fc #​080>​処分事業のスケジュール</​fc>​\\ +
-<fs 70%>​source:​ NDA/​RWMD/​013(2010)より抜粋・整理</​fs>​ +
- +
-</​WRAP>​ +
- +
- +
- +
-なお、原子力廃止措置機関(NDA)は地層処分事業について、様々なステークホルダーとの協議・調整できるようにするために、事業規模やスケジュールなどの全体像を検討しています。その初期の結果として、2010年3月に『地層処分―実施に向けたステップ』と題した報告書を取りまとめています。NDAは、様々な規制当局との間で規制をどのように行うかを議論したり、英国政府が担当しているサイト選定プロセスとNDAが実施する調査・建設工程との関連などについて、協議していく考えです。 +
- +
- +
- +
-<WRAP clear></​WRAP>+
 \\ \\
 {{anchor:​a2}} {{anchor:​a2}}
ライン 153: ライン 136:
 <WRAP round box> <WRAP round box>
 {{:​wiki:​付箋ポイント.png?​100&​nolink|ポイント}} {{:​wiki:​付箋ポイント.png?​100&​nolink|ポイント}}
-  * 放射性廃棄物管理の実施主体である原子力廃止措置機関(NDA)は、2004年エネルギー法によって、地層処分を含む研究を実施することが決められています。NDAでは、2009年3月に地層処分の実現に向けた研究開発戦略文書を公表しています。+  * 放射性廃棄物管理の実施主体である原子力廃止措置機関(NDA)は、2004年エネルギー法によって、地層処分を含む研究を実施することが決められています。地層処分の研究開発については、NDA の完全子会社で地層処分事業の実施主体である放射性廃棄物管理会社(RWM 社)が実施しています。
 </​WRAP>​ </​WRAP>​
  
ライン 167: ライン 150:
  
  
-英国における地層処分の研究開発については、放射性廃棄物管理の実施主体である原子力止措置機関NDA)が実施しています。 +英国における地層処分の研究開発は、地層処分事業の実施主体である**放射性棄物管理会社**RWM 社)が実施しています。 
-NDAは、地層処分システムの開発段階などを通じて必要とされた研究開発を実施していくとしています。+RWM社は、地層処分システムの開発段階などを通じて必要とされた研究開発を実施していくとしています。
  
 +RWM社は、放射性廃棄物の長期管理に関する政府の政策を実施する責任を有する原子力廃止措置機関(NDA)の完全子会社であり、研究開発の資金はNDA が提供しています。
  
-<WRAP clear></WRAP>+<WRAP clear/> 
 +\\
 ===== 研究計画 ===== ===== 研究計画 =====
 +[40%{{ :​hlw:​uk:​RWM2016-STP-4fields.png|科学技術研究の4分野と実施プロセス|
 +<fc #​080>​科学技術研究の4分野と実施プロセスの関係</​fc>​
 +}}]
  
-<WRAP rss right 320px> +RWM 社は2016年5月に、地層処分に関する研究開発の概要を示した『科学技術プログラム』を公表しています。科学技術プログラムでは、科学・技術研究を下記のような4つの分野に分け、分野ごとに目標や主要な研究成果を示しています。
-{{:​hlw:​uk:​nda-rwmd-011-cover.png?​150&​nolink|NDAの研究開発戦略}}\\ +
-地層処分研究開発戦略(2009年3月,​ NDA)\\ +
-<fs 70%>NDA, NDA/​RWMD/​011 "The NDA’s Research and Development Strategy to Underpin Geological Disposal of the United Kingdom'​s Higher-activity Radioactive Wastes"​ (2009)</​fs>​+
  
-{{:​hlw:​uk:​nda-rwmd-073.png?​150&​nolink|予備研究段階で必要とされる研究開発画の概要}}\\ +  * 処分システム仕様 
-予備研究段階で必要とされる研究開発計画概要(2011年2月,​NDA)\\ +  * 処分システム設計 
-<fs 70%>NDA, NDA/​RWMD/​073 "​Geological Disposal. R&D Programme overview. Research and development needs in the preparatory studies phase" (2011)</​fs>​+  * 評価 
 +  * 知見拡充
  
-</​WRAP>​+2016年の科学技術プログラムで示された研究成果は、地層処分施設の操業開始前までの期間を焦点としたものであり、地層処分施設の開発の進捗状況に応じて、定期的に科学技術プログラムをレビューし、更新するとしています。
  
-NDAは2009年3月に層処分の研究開発戦略を公表しました。この研究開発戦略では、NDAの研究開発テーマとして以下の6つを挙げています。+<WRAP clear/>​ 
 +\\ 
 +===== 研究所 =====
  
-  * 高レベル放射性廃棄物及び使用済燃料に関する研究開発の進展・拡張 +英国には、現在のところ、高レベル放射性廃棄物処分の研究開発のための地下研究所はありません。RWM社が検討している処分事業の実施スケジュール案では、地層処分場建設と平行して地下特性調査を行う予定としています。
-  * ウラン及びプルトニウムなどの核物質の将来の管理戦略の開発支援 +
-  * 中レベル放射性廃棄物処分のための研究開発の継続 +
-  * 処分プログラムの実施のための諸問題への対応 +
-  * サイト特性調査の準備 +
-  * 社会科学的研究の実施+
  
-また、NDAは2011年2月に同戦略を補完するものとして、予備研究段階で実施されるべき研究開発計画の概要を示した文書を公表しています。実施すべき研究開発の内容を項目ごとに体系化する方法や、各項目における実施内容を特定・優先順位付けする方法を説明しています。 
  
-<WRAP clear></WRAP>+<WRAP clear/>
 \\ \\
-===== 地下研究所 ​=====+===== 地層処分の実施に向けた取り組み ​===== 
 + 
 +[40%{{ :​hlw:​uk:​uk-gesc2010.png?​300&​nodirect|ガラス固化体と使用済燃料の処分パッケージ案| 
 +<fc #​080>​「一般的な条件での処分システム・セーフティケース」報告書</​fc>​\\ 
 +<fs 70%>​(NDA、2010年12月)</​fs>​ 
 +}}] 
 + 
 + 
 +英国政府は2008年の白書において、安全かつ持続可能であり、さらに公衆に容認される地層処分プログラムを実施するため、地層処分の実施主体である原子力廃止措置機関(NDA)に対し、環境アセスメントや持続可能性の問題を全体的に評価し、考慮するよう指示しています。また、環境規制機関(EA)などは、2009年2月に「地層処分施設の許可要件に関するガイダンス」を公表しました。このガイダンスでは、地層処分施設の開発者及び操業者に対して、地層処分施設が人間及び環境を適切に保護するものであることを立証するよう求めています。 
 + 
 +英国政府は2014年の白書においても、人間及び環境の保護が確保される必要があるとしており、開発事業者(地層処分施設の実施主体である放射性廃棄物管理会社=RWM社)に対して、提案した施設のすべての側面に関する安全面での論拠を提示するよう求めています。RWM社は、地層処分施設がどのように安全性、セキュリティ及び環境保護に関する高度な基準を満たすのかを明示するために、セーフティケースを開発し、維持する必要があるとしています。 
 + 
 +NDA及びRWMD(現RWM社)は2010年12月に、地層処分事業で行われる放射性廃棄物の輸送、処分場の操業及び長期安全性の3つを領域をカバーした一連の報告書「一般的な条件での処分システム・セーフティケース」を取りまとめています。これら報告書では、広範な環境及び処分場の設計を考慮に入れた処分概念の例を示しました。2014年の白書では、これら報告書及びIAEA の安全指針を、新たなサイト選定プロセスの初期活動(地質学的スクリーニング)の際に考慮に入れる必要があるとしています。 
 + 
 +<WRAP clear/>
  
-英国には、現在のところ、高レベル放射性廃棄物処分の研究開発のための地下研究所はありません。NDAが検討している処分事業の実施スケジュール案では、地層処分場の建設と平行して地下特性調査を行う予定としています。 
  
  
-<WRAP clear></​WRAP>​ 
  
 \\ \\
ライン 226: ライン 220:
   *<fs 90%>1. [[prologue|高レベル放射性廃棄物の発生状況と処分方針]]</​fs>​   *<fs 90%>1. [[prologue|高レベル放射性廃棄物の発生状況と処分方針]]</​fs>​
   *<fs 90%>2. [[chap2|地層処分計画と技術開発]]</​fs>​   *<fs 90%>2. [[chap2|地層処分計画と技術開発]]</​fs>​
-  *<fs 90%>3. [[chap3|処分事業に係わる制度/実施体制]]</​fs>​+  *<fs 90%>3. [[chap3|実施体制と資金確保]]</​fs>​
   *<fs 90%>4. [[chap4|処分地選定の進め方と地域振興]]</​fs>​   *<fs 90%>4. [[chap4|処分地選定の進め方と地域振興]]</​fs>​
-  *<fs 90%>5. [[chap5|処分事業の資金確保]]</​fs>​ +  *<fs 90%>5. [[chap5|情報提供・コミュニケーション]]</​fs>​
-  *<fs 90%>6. [[chap6|安全確保の取り組み・コミュニケーション]]</​fs>​+
 </​WRAP>​ </​WRAP>​
  
hlw/uk/chap2.1431384966.txt.gz · 最終更新: 2015/05/12 07:56 by sahara.satoshi

経済産業省の委託により、(公財)原子力環境整備促進・資金管理センターが運用しています。